サスペンスドラマ2:「77」

第三の容疑者

スナックを営む堂本圭次郎(菅田俊)が朝山老夫婦強盗殺害容疑で高原亮刑事(犬飼若博)に逮捕され、常連客・高木邦夫(東根作寿英)と松永大地(山中崇)は弁護士・新田久雄(西郷輝彦)に堂本の弁護を依頼した。
1年後、東京地検検事・沢木正夫(寺脇康文)は糸崎信也(大鷹明良)が電車内で電話で相手を「クニ」と呼び、公園で発見された変死体が沢木が見た男だった。
沢木は神島啓二刑事(木下ほうか)から容疑者を糸崎の部下・栗林淳一(迫田孝也)と特定した報告を受け、糸崎は栗林を「クリ」と呼び、金と彼女も奪った糸崎を恨みアリバイもなかたが、沢木は「クニ」ではなく、栗林の取調で無実を主張し、糸崎から金を要求されたが来なかったといい、沢木は糸崎は栗林の前に恐喝していた「クニ」に会う予定で、「クニ」が糸崎を殺害したという推理を事務次官・国松敏夫(嶋田久作)に語った。
堂本和木子(中島ひろ子)が継ぐ店で高木と松永が飲み、水野洋平(青山勝)が来た。
沢木は検事仲間の手嶋洋介(渡辺いっけい)から担当の堂本事件で新田弁護士の言葉が気になり沢木に公判を見て意見を聞きたいと言い、公判で沢木は新田の推理と話術に感心し、手嶋は沢木に新田と高木と松永を紹介し、沢木に栗林自殺未遂の知らせが入り、聞いた高木の様子が変だった。
沢木は元上司・財部勲(西田健)と娘・財部優子(遊井亮子)に迷いを語り、「クニ」を探すだけと言われ沢木は神島に糸崎の金のルート調べを指示し、新田が松永と沢木に糸崎殺害の夜に松永・高木は現場近くの新田事務所にいて高木が外出し帰ってから様子が変で、松永は高木が糸崎殺害に関与の可能性を伝えたが、高木のフルネームが高木邦夫で「クニ」だった。
<以下、隠し字>
新田は公判で被告の黙秘とヤミ金融の証人を述べ、新田と沢木の話中に松永は和木子から高木が来て立ち去った連絡を受け、その後高木が自殺したが新田は高木は犯罪しないと言い沢木は手嶋と朝山夫婦の借金と糸崎事件に高木が不安材料を持ち2つの事件の関連性を考え、沢木は妹・糸崎雅子を高崎に尋ね、おさな馴染みは国城一樹だが母・国城晶子(小林麻子)が連れて逃げていた。 新田は闇金・小高(赤川蓮)を証人に呼び朝山夫婦の孫への取り立てと同僚・安達の障害との時期の一致を問い、沢木は新田に「クニ」を見つけたと語り国城一樹の養父母が新田で高木が新田の犯行を目撃したと言った。
沢木は財部に相談し検事の前に人間と言われ、手嶋に新田の拘束と堂本事件の見直しを頼み、堂本は公判で闇金の朝山夫婦と孫への脅迫と安達への傷害を述べ、沢木は新田に任意同行を求めた。
沢木は新田に、糸崎が40年前の実母の犯罪で恐喝して、新田は殺しの自首の意志を持ち・・・・。


監督:渡邊孝好
脚本:林誠人
原作:小杉健治「第三の容疑者」
出演者:寺脇康文・西郷輝彦・渡辺いっけい・嶋田久作・中島ひろ子・西田健・遊井亮子・小林麻子・菅田俊・山中崇・東根作寿英・木下ほうか・迫田孝也・大鷹明良・犬飼若博・青山勝・赤川蓮・
製作年:2013年


感想: 2つを同時に正しく出来るかどうか。
検事と人間の両立が可能か。
そして検事の仕事は何かを問う。

塔馬教授の天才推理2

私大教授で浮世絵研究家・塔馬双太郎(佐々木蔵之介)は推理小説家・長山作治(橋本さとし)と雑誌編集部員・名掛亜里沙(森口瑤子)の資料を見ると取材テーマは仙人村の湯殿山の即身仏で塔馬は取材に賛成だが長山は反対したが、亜里沙の知人で映画プロデューサー・小暮秀子(田畑智子)の作品が湯殿山で撮影し、長山の好きな女優が出演と知り長山も取材同行を承諾した。
数日後、亜里沙と長山は湯殿山の撮影現場を訪れ、秀子に会い製作発表会で地元有力者の和尚・雲海(山田明郷)と村会議員・千崎(阿南健治)と川島監督と主演・梓川梓(渋谷飛鳥)が出席したが梓が庭でつまずき、塔馬は大学で即身仏を講義していたが湯殿山でミイラを掘り出し即身仏と思われると聞き駆けつけた。
専門家が呼ばれたがミイラは消え、塔馬はロープ跡と発掘穴の靴跡から最近埋められたと知り長山は話題作りと考え寺に雲海と千崎を訪ね、塔馬はミイラと発見後の映像を見て、翌日コーディネーター・松本が殺害され警察の山掛刑事(宇梶剛士)らが来て千崎は山掛の知合・てる子のアリバイ証言が有り、被害者は階段転落後になたで襲われ、ミイラを埋めたのは松本と思われた。
映画撮影が延期と警察が決め、小暮が場所を変更したためと川島監督が帰り、塔馬は資料館員(大出俊)から以前にミイラを訪ねた者がおり、廃寺を聞き和尚・受光を看取った2人は雲海と千崎の先祖で、長山と亜里沙がてる子を訪問すると殺害され、塔馬は140年前の廃寺でミイラが処分された時代を考え、小暮に撮影場所変更とストーリーの思いつきと弟の事を尋ね、亜里沙から梓が古い付き合いと聞き山掛と童歌に受光の名を聞き石碑を見つけた。
<以下、隠し字>
塔馬と山掛は東京で秀子の弟・達也を探し2人が番内の子と聞き、塔馬は山掛と雲海を呪いで脅し尾行しミイラを見つけ雲海がはじめから知っていたと言い、廃寺の受光の最後が不可解で雲海の寺がそのミイラで廃寺を逃れたが他殺痕があり以降も隠したが今回見つかり再度隠し、秀子の先祖は受光で鑑定を急いだ。
塔馬は竜神峠で雲海と秀子が居ると聞き行き石碑の近くで雲海に殺害された達也の遺体を見つけ、探す為に秀子が2人殺害し・・・・・・。


監督:千葉行利
脚本:扇澤延男
原作:高橋克彦「即身仏の殺人」
出演者:佐々木蔵之介・森口瑤子・橋本さとし・田畑智子・阿南健治・山田明郷・渋谷飛鳥・宇梶剛士・大出俊・畠中洋
製作年:2014年


感想: ミイラと即身仏の違い、140年前の廃寺の動きと歴史は深い。
ストーリーは原作の書かれた時期が古いので、その頃のスタイル。
科学捜査と無縁でも、骨格部は楽しめる。

赤かぶ検事奮戦記5

京都のマンションの浴室で吉原香奈子(池本あすか)の死体が発見され、赤かぶ検事こと柊茂(中村梅雀)が現場に到着すると京都府警・行天燎子警部補(原沙知絵)と溝口賢一警部(中西良太)が捜査を開始し不審な点が多かった。
発見者は香奈子を愛人とした資産家・江田寅吉(森次晃嗣)で検死で香奈子は殺害の疑いが強く、寅吉の子を妊娠と分かり、寅吉は後妻・菊江(根本りつ子)と血縁の浩一郎(姜暢雄)が養子だが香奈子の懐妊で浩一郎が殺したと疑い喧嘩になり、浩一郎は犯行時刻にホステス・浜岡咲子(森下千里)と一緒にいたと犯行を否認した。
柊は妻・春子(古手川祐子)に頼まれた店舗で浜岡尚代(岩本多代)が孫・隆彦(鈴木翼)にクレヨンをせがまれ万引きする現場に出あい、事務員・桜田梅子(川俣しのぶ)から尚代と隆彦が2人暮らしと知った柊は尚代の拘留中に隆彦を自宅に引き取り春子と娘・葉子(菊川怜)も隆彦の世話をし、柊は行天から愛人殺害事件の捜査説明を受け浩一郎のアリバイを握る咲子が隆彦の母だが、咲子は浩一郎と結婚する約束で浩一郎と離れられないが、咲子に柊は息子に帰れと諭した。
寅吉が浩一郎に手切れ金を払おうとし脅し、寅吉が行方不明になり菊江は女に電話で呼び出されたと語り、寅吉が殺害され電話は咲子と判明し嫌疑が掛かるが否定し、浩一郎が見つかり信楽に別れた妻に会いに行ったと言い咲子への電話依頼は否定した。
<以下、隠し字>
咲子は浩一郎が持っていた指輪を思い出し、浩一郎は高価な宝石を売り捌いており、尚代が危篤で入院し、浩一郎の信楽と京都の交通手段が不明で、柊は信楽で離婚した妻・小山麻子から一緒にいたと言い聞きもう1人と仲が悪かったと聞いた。
柊は浩一郎の使い込みを行天と溝口から聞き、共犯者がいたと考え、菊江の習慣を知り宝石の出場所が菊江と言い浩一郎の仲と寅吉殺害を自供し、咲子が浩一郎に文句を言い尚代を見舞い隆彦を引き取った。


監督:石原興
脚本:田村惠
原作:和久峻三「涙は血よりも濃し」
出演者:中村梅雀・菊川怜・原沙知絵・中西良太・川俣しのぶ・古手川祐子・森下千里・岩本多代・姜暢雄・森次晃嗣・根本りつ子・池本あすか・鈴木翼 製作年:2015年


感想: のんびりしたホームドラマ的なサスペンス。 警察も検察も裁判所もデフォルメされて描かれている。

作家探偵・山村美紗3

作家の山村美紗(浅野ゆう子)に5年前祇園祭りに首吊り死の舞妓・夏乃(野々すみ花)から命日に偲ぶ会を京都の巽寺で行うメールが届き、不審に思うが美紗は向かった。
寺に集まったのは美紗と、美紗の知人でガラス工芸家の山岡雄三(升毅)、夏乃の置屋女将・坂上益恵(石井苗子)、西陣問屋社長の後藤渉(高知東生)とその秘書・大木達也(和田聰宏)、夏乃の先輩舞妓・冬乃(桜乃彩音)と後輩舞妓の豆花(志保)だった。
老僧(温水洋一)が匿名で法事依頼メールが届き金も振り込まれ開始し、老僧はメールから舞の希望があり、冬乃が持参水筒から飲み舞い始めた冬乃が苦しみ絶命した。
出席者は京都府警の狩矢荘助(吉田栄作)警部・橋口宗雄警部補らの事情聴取を受け、美紗は欠席の幼なじみの柴田彩子(手塚理美)のおばんざい屋へ行き、店で山岡が夏乃と交際し夏乃は山岡と別れた5年前の夜に山岡のアトリエで死んだと知り、冬乃の死因はヒ素の一種による中毒死と判明し、山岡への疑いを深めた狩矢らは夏乃の変死事件との関連を調べはじめた。
西村京太郎(角野卓造)が美紗を訪れ唐崎さと子(山村紅葉)に狩矢から呼び出し中で、5年前の事件で山岡のアトリエは中からかんぬきがかかり密室状態で自殺の状況だが、狩矢は他殺の可能性も考えたが死体発見前夜に山岡は夏乃と会い別れ話のもつれも考えられたが物証がなく自殺の結論になり、夏乃事件の密室トリックを崩し2つの事件を解決したい狩矢だが、山岡が犯人と思えない美紗は西村と話し真犯人を突き止めることにした。
後藤はなぜか冬乃のスポンサーを降り、大木は冬乃と深い仲にあり後藤に知られることを恐れ、冬乃と不仲の益恵は経歴が不明で、偲ぶ会当日に冬乃を無理に出席させた豆花がメールを出したと判り殺人と考えて美紗にも出した、皆が冬乃殺害に疑いがあった。
<以下、隠し字>
美紗は密室のトリックを解くため山岡のアトリエを訪れたが襲われ、山岡が見つけ狩矢を呼び、美紗は簾からトリックが解けたが2人必要で犯人は大木と冬乃だった。
大木が殺害され、家で証拠品が見つかり山岡が疑われ、美紗に山岡は借金で夏乃に答えられなく別れたと言い、美紗は彩子の店で夏乃が残したボトルを見て、山岡から預かった夏乃のお守りから同じ記号「W113」を見つけ、お守りの柄が益恵の小物入れ「こびん刺し」で西村は栃木刑務所の物と言い、美紗は特別養子縁組を考え夏乃の出生の秘密が絡むと考えた。
美紗と狩矢は栃木刑務所で事情を聞き、後日に母と犯人が判り、山岡が彩子に大木殺害を見たと言い・・・・・。


監督:香月秀之
脚本:佐伯俊道
原案:山村紅葉
出演者:浅野ゆう子・吉田栄作・角野卓造・山村紅葉・手塚理美・升毅・高知東生・温水洋一・石井苗子・志保・和田聰宏・桜乃彩音・野々すみ花・山口竜央・永倉大輔・
制作年:2013年


感想: 密室トリックとダイイングメッセージ。
そして、多くの男女関係に隠された出生の秘密。
連続殺人の犯人の組み合わせ。

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