サスペンスドラマ2:「27」

縁側刑事

元刑事の今西一徹(藤竜也)は東京で1人暮らし、妻と子供は亡くなり娘・さくらはアメリカへ行ったきりで以前は孫娘・吉村あさひ(本仮屋ユイカ)と2人暮らしだったが大学卒業後に孫娘は家を出たきり、一徹は有名な頑固爺さんだった。
一徹の世話をするのは近くの総菜屋の女将・野々村千恵(石野真子)で刑事だった一徹に世話の恩から彼を慕っていた、一徹は千恵から孫娘・あさひが相談なく刑事になったと聞いた。
警察学校卒業後にあさひは西蒲田署地域課配属で交番勤務をし、交番長・土橋八郎(田中要次)や西蒲田署鑑識課・水原章一(山崎樹範)に助けられ過ごしていた。
あさひは1人暮らしの老人・小野田修治(前田吟)と知りあい、小野田は子どもらと遊び人気者で街の掃除もしていた。
西蒲田署管内で土地買い占め業者・来宮の殺人事件が起き、鑑識の水原は所持品の名詞入れから変体紋という変わった指紋が見つかり興奮気味だった。
警察に小学校から小野田が小学生と遊ぶ事に苦情を学校に言った保護者がおり、不本意だが小野田に伝えたあさひは「警察の人間だった」と言われ警察嫌いの小野田がまた警察から離れた。
翌日に小野田はアパートから姿を消し探し、千恵を間に一徹と話しヒントを得たあさひは病院で末期ガンの小野田を発見したが小野田は家を出た妻と娘に謝りたいと探していた。
あさひは交番勤務の傍ら入院履歴から妻・小春(金沢碧)を探し当てるが結婚していたが、娘・千明は家に残っている筈で行方不明に驚き、あさひは娘の捜索を始めるが何をすれば良いか判らず生活課と揉めたあさひは4日の停職になり、見かねた一徹はあさひを連れて捜査を始め図書館で家出の頃の事件を調べるが蝉の異常発生ばかりで、小野田の家で娘の指紋を探すと変体紋で水原に照合を頼むと一致するが普段つかない名詞入れの内側だった。
<以下、隠し字>
一徹とあさひは来宮の上司・植田から特注品と聞き販売店から名簿を借りて探し廻るがあさひの停職が終わり、残りは一徹が探した。
あさひは小野田の家の近くで名詞入れを作っていた工場を知りそこに千明が出入りし触った可能性を知ったが、千明が誰かに絡まれていたと知りその男が植田と知った。
一徹は多摩市の最後の購入者も無関係と知り来宮の土地買収予定地と知った所へ、あさひが植田の情報を伝えるが推理だけだったが、7年前蒲田で発生した蝉の声が聞こえ死体を埋めた可能性を考え、一徹は植田に多摩の土地を明日掘る予定と知らせ、夜に掘りに来た所を逮捕した。
一徹は小春に知らせ、小野田は小春とあさひを千明と思って死に、あさひは子供達と遊び交番長・土橋とがんばりたいと話した。


監督:錦信次
脚本:篠原高志
出演者:藤竜也・本仮屋ユイカ・石野真子・田中要次・山崎樹範・金沢碧・前田吟
製作年:2013年


感想: 最近増えたのが親子刑事だが、祖父と孫娘のコンビだ。
定年退職と交番勤務で、刑事ではないのが年齢的に自然だ。
刑事でないので事件もそれに合わせた内容だが、千恵や土橋という周囲が自然だ。

黒いナースステーション

警視庁総務部文書課の警視・米田耕作(中村梅雀)と川西美智子(茅島成美)はひったくり現場で熊野剛一刑事(永井大)が逃走犯人に発砲を聞き、久保課長(矢島健一)は休職にした。
米田は検診で看護師長・相田春江(秋野暢子)に会い、非常勤看護師・北沢千賀子(美保純)は看護師らが外科医・中島浩二(真田幹也)について話しているのを聞いた。
主任看護師・栗山真弓(宮澤美保)が刃物で刺殺され、外科医・中島浩二が自宅でナイフで死亡し発見され無理心中かと言われた。
村山剛警視(志賀広太郎)はマスコミ懇談会で米田の話をし、無理心中事件の内偵と熊野刑事の教育を頼み、熊野は米田を訪れ他殺と判断すると言い、現場で米田が鑑識・松井雄一(新井康弘)から報告を受け、ベンチの横に小穴を発見した。
米田と熊野は元看護師で現在キャバクラ嬢・田原奈津(多岐川華子)に会い記者・飯田から真弓の事を聞いたと言い、奈津が小川靖史(渡辺紘平)と会い、熊野は病院で患者(朝倉伸二)から真弓の中島との不倫と真弓の同僚への金貸しの噂を聞き、真弓の部屋で松井と米田は犯行が失敗したと感じ、熊野は相田春江に真弓と中島が既に結婚しており真弓の同僚への金貸しを聞いた。
米田は事務長から話を聞き、熊野と奈津のキャバレーに行くが小川が奈津を連れだそうとし、奈津は飯田とのアリバイがあり真弓から多額の金を借りていた、米田は小川を全国手配し村山に病院の捜査令状を出させた。
看護師のアリバイを聞き、春江は北沢とレストランにいたと答え、米田は真弓のロッカーから不審な鍵を発見しコインロッカーで中に別の鍵があり銀行の貸金庫を調べ多数の手帳を発見し、手帳には多くの数字があり一部は暗号と思った。
春江は北沢と昔を話し旅行に行こうと言い、北沢に娘・由起(普天間みさき)が話しかけた。
<以下、隠し字>
松井は小穴が古いタイプの傘の先で静岡方面と言い、解読された名の看護師からタイミング良く金貸しを持ちかけられ、ナースステーションから多数の盗聴機が見つり、米田と熊野は残った暗号から相田と判り、北沢家で由起が看護師と知り北沢が墓参りと聞き沼津に行くが見つからなかった。
春江と北沢を米田と熊野が訪れ身柄をおさえ、北沢の夫が警察官で、春江が同じ頃に病院を変わった理由を聞き、2人のアリバイがなく熊野は春江の借金理由を知り、真弓と中島との結婚を知っており念書を書かされたと自供した。
北沢に春江殺害動機が15年前の夫殺しだと米田と熊野が言い、春江の完全な自供のためあえて追求を途中で止めた。
米田と熊野は春江に傘を示しかばい切れないと言い、真弓殺しの北沢の目的の誤解を言い、中島殺しは友情といった。
北沢は15年前の夫のDVと殺しから、無理心中事件の殺人を語り・・・・。


監督:富田勝則
脚本:矢島正雄
出演者:中村梅雀・永井大・美保純・多岐川華子・秋野暢子・宮澤美保・真田幹也・新井康弘・普天間みさき・渡辺紘平・朝倉伸二・矢島健一・茅島成美・志賀広太郎
製作年:2013年


感想: 子の心、親知らずがまさかテーマ。
記憶と誤解が絡み、被害者に秘密があると表面は見えなくなる。
僅かの物証でより、理解しての自供を求める続ける。

新・犯罪交渉人 百合子

3人の園児死亡事故から10年後、警視庁の元・犯罪交渉人の野々村百合子(市原悦子)は引退し海辺で1人暮しだが近所の栗原祐一(宝田明)に度々バラを贈られ困惑し、病院勤務・五十嵐敏子(濱田マリ)が時々訪ねてきていた。
木下賢太(金山一彦)が警官に発砲しバスをハイジャックし、SIT理事官・浪江慶四郎(永島敏行)はSIT交渉班・西野亘(樋口浩二)と向井真知子(岩崎ひろみ)とSIT突入班・児玉謙一(浜田学)を出動させ現地本部を設置した。
木下は別れた妻・杉山京子(赤間麻里子)を呼べと言うが京子は敏子に助けを求め、向井に関わりを拒絶し、捜査1課長・吉田龍一(井上高志)が現場に行きぎりぎりまでの交渉を指示し向井に交渉を変えた。
百合子は敏子に人質の息子を救助を頼まれ現場へ向井を訪ね、小寺薫(有森也実)に会い、夫・小寺拓(正名僕蔵)が人質で柔道経験者でナイフを所持と聞かされ、百合子は後輩・向井のアドバイザーで交渉するが木下は聞かなかった。
百合子が代わり、言葉に動揺した木下に小寺がナイフでねじ伏せバスジャック事件は解決し、小寺はヒーローになるが護身と言い銃刀法違反と拳銃の出先は秘密にされ、勤務先の社長・植垣啓子(長谷直美)も喜びこれまでと態度や待遇が変わった。
うそを言った敏子に百合子が理由を尋ねるが独身で勘違いと言い、後日敏子と薫が会うのを目撃し百合子は驚いた。
百合子に脅迫状が届き、向井から拓が社長との交渉のためナイフを持っていたと聞き、百合子は現場での薫の言葉から事件は終わっていないと考えた。
<以下、隠し字>
薫らの店のクリーニングは植垣宅に行き、10年前の事を聞き、植垣の遊び人息子に会い、小寺拓はマスコミにナイフ所持を知られた。
百合子は敏子が手紙と10年前の新聞切り抜きを残し引っ越し、薫に行き先を尋ね3人の子供と家族の関係を聞いた。
小寺拓はマスコミにナイフ所持を書かれ、植垣から責められ自宅待機になり、植垣が襲われ、小寺拓は店の1つに立てこもりSITが出動し向井が交渉に当たり、小寺拓は植垣の謝罪とマスコミへの実態開示を要求した。
百合子は小寺薫に小寺拓の立て籠もりを知らせ、薫は植垣を襲ったのは自分で睡眠薬は小寺拓が持って行ったと言い百合子は説得し薫は思い直し、百合子は向井に連絡して交渉させ、小寺拓は自首し逮捕され・・・・・・。


監督:黒沢直輔
脚本:西岡琢也
出演者:市原悦子・有森也実・正名僕蔵・岩崎ひろみ・永島敏行・濱田マリ・浜田学・金山一彦・宝田明・長谷直美・樋口浩二・井上高志・赤間麻里子
製作年:2013年


感想: 立て籠もりと交渉場面がメインだ。
サスペンス要素はおまけ程度で省略し過ぎだが仕方がない。
夫婦と死者の弔いもテーマだ。

屍活師・女王の法医学

神奈川中央大医学部法医学教室准教授・桐山ユキ(松下奈緒)に水死体発見の連絡が入り、現場に東部署刑事・村上衛(松重豊)がいて笠井和磨(笠原秀幸)は溺死だがユキは調べを手配した。
神奈川中央大医学部4年の犬飼一(横山裕)は、解剖で女王のように仕切るユキと壁の「屍活師」の文字が気になりユキは死因は溺死でないと気づくが、そこへ誘拐犯が逃走中に転落死し、誘拐された子が小児糖尿病でと命に関わりユキは緊急で誘拐犯の解剖に取りかかり、手の血から内蔵の金属粉から子供の監禁場所を特定させ子供を救出し、和磨の遺体解剖でユキは死因は絞殺で死後2日と村上に伝え、教室の井畑信二(橋本じゅん)や真崎達也(山中崇)は赤字と言った。
6年前に和磨は慶明大学の同窓・鈴原美弥子(松山愛里)を殺害し、3日前に刑務所から出て母・初江(岩本多代)は出所後連絡を受けたが来なく、友人・遠山俊平(柏原収史)に連絡履歴があり、笠井和磨と美弥子と遠山の3人は友人関係にあった。
犬飼は笠井和磨の母・初江から、事件当時に和磨の大学の研究室教授・白木田稔(風間杜夫)に和磨の冤罪を証明しようとしていたと聞き出した。
美弥子が和磨の子を身ごもり遠山俊平と交際し、和磨が逆上の犯罪とされたが冤罪で6年前の事件に真犯人がいる可能性があり、村上は白木田と現在講師となっている遠山に会いに慶明大学へ行ったが休みで、張り込みで村上らは遠山に会った。
レンジの修理中の犬飼に初江から連絡があり、初江と白木田は口封じの可能性もあると言うが憶測で、笠井の自供の理由が不明だった。
<以下、隠し字>
遠山が初江を訪れ、翌日慶明大学で遠山の絞死体が見つかり、ユキらは解剖し村上は結果を待つと言い、皮下出血と直腸温と指の付着物が疑問で心臓と胃を調べ出血と軽度の凍傷で首つり時点で仮死状態が予想され偽装自殺だった。
村上が大学の低温実験室で白木田研究室の酵母菌研究薬品を見つけ、初江が出頭して前日に遠山が訪れた事を話し、幼少に和磨が白血病でドナーが見つかり助かっていた。
ユキは6年前の事件を調べ、和磨の毛髪を入手させられ、犬飼は理系を目指すきっかけになった和磨のパソコンを見た。
ユキは和磨の毛髪のDNA鑑定を依頼しパソコンを調べ、村上と白木田を尋ね12年前の白木田の講演動画を見つけドナーと知り、和磨は鈴原殺害の身代わりになり、血液と毛髪でDNAが異なり、白木田は自身の子を孕んだ鈴原を事故的に殺し和磨が身代わりになった。
白木田は和磨と遠山が疑っていると言った事を誤解した。


監督:河野圭太
脚本:寺田敏雄
原作:杜野亜希『屍活師 女王の法医学』
出演者:松下奈緒・横山裕・橋本じゅん・山中崇・岩本多代・風間杜夫・松重豊・笠原秀幸・松山愛里・柏原収史・
製作年:2013年


感想: 血液・DNA絡みの真相のドラマが増えている。
しかし、DNAが個人を特定しないケースが明確になった。
それが成立するケースと、その隠蔽に苦労して、隠さざる得なくなった。

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