サスペンスドラマ2:「50」

広域警察(4)

北海道議会議員・丸山隆一(岡本光太郎)が、東京で射殺され25年前に北海道で警察官・木内が奪われた銃で、被疑者・中井幸雄(小沢和義)は丸山殺害前日に出所していた。
警察官が奪われた銃で現職議員殺害の重大案件で北海道警から管理官・仁科貴子(床嶋佳子)が警察庁に来て、25年前の拳銃強奪事件にも関わった貴子は解決に意欲を見せ、捜査指揮の警察庁広域捜査課長・高村順一郎(大杉漣)は、部下・東圭太(高橋克典)を中井の娘・美和子(小沢真珠)の東京のクラブ「七つ星」へ行かせた。
クラブのママ・牧田由梨絵(濱田マリ)は丸山が「七つ星」の常連で、美和子は丸山は高校同級生で得意客の日央建設・香川社長(冨家規政)に紹介し、父・幸雄は存在自体を否定した。
東らは香川から日央建設が北海道の留寿都で産業廃棄物処理場建設を計画し、丸山は地元で誘致推進で事業は200億円の予算だった。
札幌で中井が目撃され、東らは北海道で登別の妻・初枝(あめくみちこ)の実家で義父・三好辰夫(石井愃一)は中井と連絡を取らないと言い、まだ中井との籍を抜いていない初枝は若年性アルツハイマーで留寿都の病院で、訪ねた東らは初枝が月50万円の部屋におり簡単に払える額でなく、美和子は前は水族館に勤めていた。
病院は産廃施設建設で潰される状況で初枝の主治医・北村忠雄(山内としお)をリーダーに反対運動が起きていた、美和子は客・泉田弘二(なぎだ武)につきまとわれ尾行者が助け、香川は牧田に新しい協力者が必要と言い、美和子は北海道へ行き警察は見失った。
美和子の母が入院する病院で主治医・北村が射殺され、高村は北海道行きを中西みどり(小川菜摘)に手配させ、仁科は留寿都に捜査本部を設置し何も接点がないが中井幸雄を指名手配した。
美和子は初枝を登別に引き取り、東らは美和子の友人・谷川恭介(金子昇)に会い、美和子は香川に金を要求し中井に会い2度と会わないと言い、警察に中井の居場所を知らせ逮捕させた。
<以下、隠し字>
みどりから高村へ牧田の告発で香川逮捕と連絡があり、美和子が泉田に襲われたが三好が助け、香川が北村に金を渡していて、東は25年前の競馬飲み屋事件と今回の産廃問題の大きさの差を疑問視し25年前を調べ柔道家の木内が中井に奪われた事が疑問で中井は覚えてないと述べていた。
泉田が射殺され中井が釈放され、東は美和子を訪れ25年前にぶつかった人物が落としたハンカチを借りた。
高村は仁科に産廃問題は無関係で中井家の問題と言い、東は仁科に木内から拳銃を奪うことは無理で現場に近い仁科が駆けつけるのが遅くハンカチから美和子にぶつかったのが仁科で、拳銃を外し初枝を襲った木内から逃げた初枝が撃ち殺したと語った。
仁科は警察の面子を守る為と言うが、東は仁科の出世のためと言い、初枝を助ける為でもと言い・・・。
美和子は中井が残した銃で3人を殺したが中井は撃てず自首したが、東は違うと言い三好辰夫を訪ね・・・・。


監督:吉川一義
脚本:安井國穂
出演者:高橋克典・小沢真珠・小沢和義・金子昇・片岡信和・冨家規政・濱田マリ・小川菜摘・石井愃一・あめくみちこ・床嶋佳子・大杉漣・岡本光太郎・山内としお・南圭介・なぎだ武
製作年:2013年


感想: 小さな家庭の事件が社会問題で隠れた。
自身の為を他の為と言い聞かせて隠した冤罪事件が絡む。
すれ違いが戻るには長い時間が必要だった。

作家探偵・山村美紗2

京都・紅葉寺で、作家・山村美紗(浅野ゆう子)は親友秘書兼警察食道勤務・唐崎さと子(山村紅葉)とツアーガイド・笹田真里子(松尾れい子)と盲目尼僧・長谷川恵安(川島なお美)らと「山村美紗ファンの集い」に参加していた。
昼食後、琵琶奏者・奥平徳子(大路恵美)の演奏中に悲鳴が聞こえ美紗が行くと竹に逆さ吊りの男の遺体があった。
手には撫子が握らされた京都中央医科大学病院教授・尾花勇夫(伊藤正之)で、鑑識検視・江森夏美警視(村井美樹)は睡眠剤を飲んだ絞殺と言い、捜査一課・狩矢警部(吉田栄作)と橋口宗雄刑事(小磯勝弥)が、第一発見者の藤原沙智子(奈良崎まどか)に聞くと、恩師の尾花から呼び出され午後2時頃に着き遺体を発見したと話したが、その後の捜査で2人が午前11時半頃に紅葉寺で口論をしており、2人は不倫関係にあったが最近別れ話があり、尾花が沙智子の個人病院に大学病院への系列化で揉めていたなどが判った。
萩の寺で沙智子が首吊りで発見され手に萩を持ち、江森はクロロフォルムと絞殺が死因とし、美紗は秋の七草が萩・尾花(ススキ)・撫子・女郎花・藤袴・葛・桔梗の7つで、藤原の藤・尾花・撫子・萩と2つの事件は秋の七草の形と気づいた。
桔梗寺で美紗がツアーガイド・笹田が竹林で恵安を見たと聞くが、狩矢らは笹田を藤原病院のミスで母が死んだと医療ミスの脅迫の動機で同行した。
円城寺で葛城雅美(速水今日子)が裸で口に柚を加え溺れた死体で見つかった。
美紗と友の西村京太郎(角野卓造)は柚の里で主人・糸宮忠夫(仲本工事)から予約は2人だったがすれ違いと聞き、死者から柚の種が見つかるが、美紗は柚風呂の柚に種がないと気づき糸宮は品不足で別の種類を使っていて、死体と異なった。
美紗と西村は徳子の琵琶を聴き色々教えてもらうが、料理の京風卵焼きは徳子は食べれない。
狩矢・橋口は医療メーカー社長・和歌浦和彦(隆大介)が葛城・尾花・藤原ともに知り合いで、葛城とは夫の死後の知り合いと言い、葛城は夫が藤原病院から中央医科大学病院に回されたが医師達は理由が分からなく夫は死に心臓の悪い和歌浦が助かった事に疑問があった。
葛城といた女は姿を消し不倫相手と思われ、徳子が疑わしいが弁当食事や琵琶の調子合わせで最初の事件のアリバイがあった。
<以下、隠し字>
アリバイは弁当を食べず、琵琶の調子合わせを省いたと判り、葛城の夫が和歌浦への心臓移植の為に殺された疑いが出た。
徳子が和歌浦を呼び出し、美紗・狩矢らが駆けつけて、そして・・・・。


監督:下村優
脚本:佐伯俊道
原案:山村紅葉(山村美紗「柚子の寺殺人事件」より)
出演者:浅野ゆう子・吉田栄作・角野卓造・山村紅葉・大路恵美・川島なお美・村井美樹・伊藤正之・小磯勝弥・仲本工事・隆大介・松尾れい子・奈良崎まどか・速水今日子
制作年:2012年


感想: 見立て殺人だが、理由は不明のままだった。
小さなトリックが多く、見所はあるが物証がないのは捜査上は不満だ。
動機は意外だが、やや唐突に現れるので、細部のトリックと解決が見所だろう。

嫌われ監察官 音無一六

甲山慎次(今里真)が後頭部強打殺害され、捜査1課警部補・五月女ちとせ(京野ことみ)や羽佐間管理官(益岡徹)や川上(木村昴)や島内(デビット伊東)や正岡(大浜直樹)らが来て、ちとせは被害者指がL字型に気づいた。
3か月後、甲山の妻・香織(遠山景織子)が次期選挙出馬宣言し、捜査本部に監察官・音無一六(小日向文世)が来て島内に捜査外しを言い、羽佐間は観察は義務とし、一六は上司・千住遼子警視監(田中美佐子)から捜査を進める指示を受けた。
ちとせと正岡は一六の監視付きで捜査を進め、一六は職務怠慢で捜査が偏っていると指摘し、羽佐間は2年前の事でこうもりと言い、一六と遼子は元警察官の二宮(小野武彦)の店で話した。
ちとせの香織の聴取に一六は同行し、帰り際に一六は松葉勝(木下ほうか)に気づき、ちとせを洋食店「クレア」に誘い、オーナー・木村茂(志賀廣太郎)と娘・歩美(珠木ゆかり)と会い、甲山が事件当日訪れていて、歩美は一六の言葉から甲山が男性といて関西弁を話していたとを思い出し、七尾(石丸謙二郎)刑事部長は遼子へ不満を話した。
男は探偵・松葉で、一六は松葉の部屋の状況から経営が苦しく無いと見抜き、ちとせを二宮の店に誘い説明し、歩美に松葉の写真を見せ、第1発見者・伊藤武志(生津徹)は松葉が14年前の事を言ったと述べ、松葉の偽名のネットバンクに大金が定期的振込みが判明し、一六が暴漢に襲われちとせが助けたが逃がし一六は非難した。
翌朝松葉が死体で発見され、目撃証言では事故死だが、羽佐間は捜査方針を見直し、ちとせは二宮にこぼし遼子が聞き、一六の事と2年前の事件を聞き監察官になった理由を聞いた。
<以下、隠し字>
ちとせと一六は、甲山がワイン通でワインとグラスの不一致に気づき、松葉の解剖結果から夾竹桃の猛毒殺人の可能性が高くなり、香織にアリバイがなく、松葉が強請屋の疑いが生じ、七尾が遼子へ議員からクレームが来ていると言うと一六は職務怠慢と答えた。
ちとせが集団レイプ事件を見つけ松葉が強請た可能性を羽佐間に伝え、一六は松葉がネタを隠していると考え、ちとせは恐喝ネタを見つけそこに加害者の香織と被害者・歩美を見つけた。
木村は香織会い殺そうとしたが、一六とちとせが来て、木村は2つの殺害を自供し、羽佐間は木村に一六が秘密を知ったと言い・・、羽佐間は同じ動機の木村の犯罪を偽装していて・・・・・・。


監督:倉貫健二郎
脚本:酒井直行・牟田桂子
原案:酒井直行
出演者:小日向文世・京野ことみ・益岡徹・志賀廣太郎・遠山景織子・デビット伊東・木下ほうか・大浜直樹・木村昴・珠木ゆかり・今里真・生津徹・石丸謙二郎・田中美佐子・小野武彦・
制作年:2013年


感想: あえて嫌われるこうもり役になる監察官。
しかし優秀な刑事もあった主人公。
警察の古い体質と捜査は変えられるか。

復讐法廷

2012年5月の中原由紀子(柳生みゆ)に対する強姦絞殺殺害容疑者・岩崎(中尾明慶)へ裁判官・小田(平泉成)は自白の証拠不十分で無罪判決を出し、岩崎に極刑を信じた大学教授・中原誠司(田村正和)と妻・明子(市毛良枝)は絶望し明子はまもなく病で死に、中原は家族を奪った岩崎と凶悪犯を罰せられない法律制度に復讐を決意し、2013年秋に岩崎を射殺し警察に自首し、東京地検・岡田(田中哲司)に中原は岩崎殺害を認め息子・中原遼(渡辺大)は父を励まし、中原は弁護士も要らないと言った。
経験の浅いヤメ検弁護士・緒方信子(竹内結子)は判事・吉岡(岸部一徳)から呼び出されたと安田(長谷川朝晴)に告げ、中原の弁護を依頼され面会すると検事を辞めた理由を聞かれ上司・篠崎(小野武彦)との意見の対立と述べ弁護人になった。
緒方は由紀子殺害事件を調べ、検事と湯浅警部補(水橋研二)は岩崎無罪の無念さで書類は無効だが岩崎の取調べ内容を厳しい取調べと認めながら話し、緒方は中原邸で猟銃持主・仲(森本レオ)と妹・宇田栄子(手塚理美)と会い、中原から無罪も減刑も望まず司法への怒りを聞き、岡田から法律問題に興味を持ち志願したと聞いた。
緒方は由紀子の部屋を見て地味な服ばかりで奥手な娘と知り、引越先で短時間で引越し理由は隠し男性の訪問はないと聞き行動に疑問を持ち、検察との打合せで由紀子事件の解明を行うと述べたが検事は否定し、緒方は中原から死刑廃止論者への連絡を望まれたが断られたと伝えた。
第1回公判の罪状認否で、由紀子の親友・清水麻里が中原を励まし、中原が起訴状の内容に異論があると無罪を主張し、吉岡は岡田検事らに由紀子事件無視は無理と言い、証人訊問で仲と湯浅警部補が話し、緒方は清水から由紀子の恋人存在可能性と父と喧嘩で引越を聞き、目撃者が由紀子が自分で岩崎の車に乗ったと言った意味を考えた。
緒方は中原から聞いた由紀子の相手の中原の元助手・原田(高橋光臣)から由紀子以外に恋人がおり中原の指示で別れたと聞き、安田が由紀子が岩崎に乱暴された可能性を言うが緒方は証明出来ないと考え、第2回公判で栄子が証言し傍聴した元裁判官・小田は証言を断り、遼に電話で聞くが何も知ら無かった。 <以下、隠し字>
緒方は原田から由紀子の未開封の手紙を渡され読み、第3回公判で小田の証言を裁判長に望み裁判員も同意見で、第4回公判で小田が出廷し緒方は由紀子が原田に出した手紙を示し、検察は拒否したが裁判員は望み、緒方は中原から原田の事と由紀子との喧嘩と転居先で由紀子と会ったと聞いた。
緒方は由紀子の殺害の6月前の岩崎のレイプを述べ、中原に手紙を読ませ岩崎のレイプの告白と脅しがあり警察に行った時の対応が書かれ、聞いた小田と湯浅が間違いを認め吉岡は証拠採用し、中原は由紀子の名誉回復を語り死刑を望むと岩崎殺害を語った。
裁判員協議後に、判決で懲役3年執行猶予5年になった。


監督:藤田明二
脚本:竹山洋
出演者:田村正和・竹内結子・柳生みゆ・市毛良枝・渡辺大・手塚理美・長谷川朝晴・中尾明慶・水橋研二・高橋光臣・田中哲司・小野武彦・森本レオ・平泉成・岸部一徳
製作年:2015年


感想: 復讐と考えるか、司法制度への告発と見るかで変わる。
被告人の考えが見えない中で、弁護人が動機の真実を証明する。
それ自体は犯罪の存在を否定しないが、関係者の意見は変わる。

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