サスペンスドラマ2:「44」

刑事長

警視庁捜査一課巡査部長・岩切鍛治(中村雅俊)は、妻・岩切由紀子(小林綾子)を事故で亡くし娘・岩切小百合(黒川智花)と暮らすが出動連絡があり、マンションでホステスの北崎奈緒美(近藤未来)が遺体で発見され、所轄の刑事・江野卓男(綿引勝彦)と会った。
発見者の被害者が働くクラブのママ・松島京子(実由)と常連客・尾口寿志(永倉大輔)が身元確認した。
目黒中央署の捜査会議で、新任署長・貴船秀彦(萬雅之)は通り魔で付近への聞き込みの捜査方針が出るが、岩切は計画性があると捜査方針に反対し、部下・川喜多良一(石黒英雄)や所轄刑事・江野と尾口を調べるがアリバイがあった。
岩切が娘・小百合が来ている祖母・安永ふみ(淡路恵子)の小料理屋で、絶縁状態の息子・岩切康司(鳥羽潤)が現れて数枚の写真を見せたが顔以外の女性遺体写真で奈緒美の遺体写真を見つけ、康司から知合いからマニア向け店を聞き並んでいたと言った。
岩切が店へ行き、店長・野中(村上新悟)を逮捕して、「山本」と名乗る男からの持ち込みと言い、婦警・鳥居理香(加藤夏希)が「山本」の似顔絵を作成すると、副署長・藤見雄三(国広富之)や本庁上長・矢敷信夫(川﨑麻世)はローラー作戦を展開した。
方針に納得しない岩切は、川喜多や江野と調書を調べると、鳥居が遺体の高価なクッションに気づき、尾口の部屋から血痕を見つけ現場がそこと判りアリバイは崩れ、自白するが写真は無関係と言った。
岩切は「山本」が白井幸男(榊原利彦)と知るが逃がし、白井は死体で発見され、目黒中央署や本庁からの批判に休暇を取り調べたが判らないが、岩切康司の意見でマスコミにリークして報道された。
<以下、隠し字>
目黒中央署は白井のアリバイを教師・岡村三千代(羽田圭子)の証言で否定する記者会見を開き、岩切は調書は署長預かりで見れず岡村に会い交通違反のもみけしと引き変えに嘘の証言を強要されたと聞き、白井は権力者が相手と知った。
岩切は白井遺体発見現場付近の聞き込みから犯人の刑事・江野を見つけ、検察官・岩切康司と共に交通課長の偽装証言と、犯人の副署長への相談に応じた目黒中央署上部の組織犯罪隠しを明らかにした。


監督:金佑彦
脚本:田中江里夏
原作:姉小路祐(「刑事長」)
出演者:中村雅俊・石黒英雄・綿引勝彦・鳥羽潤・黒川智花・淡路恵子・加藤夏希・国広富之・川﨑麻世・榊原利彦・小林綾子・羽田圭子・村上新悟・萬雅之・永倉大輔・実由・近藤未来
制作年:2013年


感想: 警察の組織犯罪がテーマか?、ストーリーが二つに分断された。
最初が、後半の隠れ蓑とも言えるが構成的には、アンバランスに感じる。
むしろ、息子の不思議な登場の方がインパクトがある。

だましゑ歌麿3

美人画を書く喜多川歌麿(水谷豊)は、江戸で月影と恐れられる盗賊がおり、老中・松平定信(梅沢富美男)は片桐主税(六平直政)に世間が歌麿に色に染められると質素倹約の敵と命を狙っていた。
吉原の外で歌麿は刺され重傷を負うが助かり、南町奉行所・仙波一之進(中村橋之助)は死体がなく奉行・片桐から聞かれても不明だが何故襲われた者のみ聞いて襲った者を聞かないか疑問だった。
平賀源内(笹野高史)は吉原で仙波と会い、仙波は志乃(萬田久子)から奇妙な医者に命を救われたと聞き危篤の歌麿と顔の傷で客の取れないおしげ(谷村美月)と会い襲った者は不明で、身を隠せと言い事件の背後に定信を感じた。
歌麿をし損ねた定信一派は、与力・村井順之介(鶴見辰吾)に蔦屋重三郎(岸部一徳)調べさせ知らぬと言うと浮世絵を持ち去り捕え、身代半減になり蔦屋は仙波に腹は決まったと言い、歌麿を奉行所が探していると仙波は伝え歌麿は影絵を見せおしげに身の上話と行き別れたお雪の事を話した。
月影が現れ、岡っ引き・彦市(金子貴俊)と仙波は盗賊改め長谷川平蔵(古谷一行)に会い、仙波は娘(南沢奈央)を見つけ口がきけなく名も思い出せず月影は盗賊改め担当になり仙波は娘を志乃に預け、仙波に春朗(原田龍二)は歌麿を診たのは平賀源内と伝え娘を診せるとエレキテルで治療し、娘は気がつき父は歌麿と言い出した。
仙波に妻・おこう(鈴木杏樹)は歌麿との関係は知らないと言い、蔦屋は持っていた絵から歌麿と関係が予想されるが疑問でだ、歌麿は娘と対面し母・お雪の絵を見せ謝った。
<以下、隠し字>
春朗は見世物小屋で平蔵と会い、娘を見世物小屋で見て島田銀兵衛(寺島進)の縄張りで、娘は親が悪いと言いおしげは両親に恨みはなく娘は遅いと言いおしげの絵を描いた。
歌麿は仙波と蔦屋に絵と母の面影があると言い、蔦屋は影を見ていると言うが娘に殺されても本望だと言った。
娘がいなくなり月影が呼び出し手紙を残し、おしげは娘が絵を描き名をおゆう(南沢奈央)と話し、歌麿は罠でも囮になると言った。
銀兵衛と村井らが待ち伏せ片桐が現れ、歌麿におゆうは嘘と言うが娘がいたと知らなく幸せになって欲しいと言い、おゆうは逃げ歌麿は銀兵衛一味と斬り合い盗賊改めが来て、一味を皆斬った。
そして、・・・・・・・・・・・・。


監督:吉川一義
脚本:古田求
原作:高橋克彦「かげゑ歌麿」
出演者:水谷豊・中村橋之助・原田龍二・南沢奈央・鶴見辰吾・笹野高史・六平直政・萬田久子・梅沢富美男・金子貴俊・谷村美月・岸部一徳・古谷一行
製作年:2013年


感想: セット撮影にはロケの制約がないので、時代劇の可能性がある。
謎は少ないが、娘の名がわかる時期と、エレキテル治療の効果も疑問だ。

居酒屋もへじ2

常連客だけの居酒屋「もへじ」の米本平次(水谷豊)は駐車場で木原しの(若尾文子)から車の傷で言いがかられ、平次は濡れ衣だと言った。
居候の三郎(桂文珍)が2人の子供を送り出し、行方不明がちの明(高田翔)が帰って来るが心を開かなく平次は心配で頬を叩き後悔した。
しのが「もへじ」にきて着物の着付け教室の先生で、事情を聞いた常連客の元校長(角野卓造)や町工場の社長(六平直政)は平次は嘘をつかない男と言い、しのは平次の料理に感心し、薬剤師・川田まゆみ(岸本加世子)が手伝いに来、売れない芸人のジミー坂田(井上順)が来てしのに絡んだ。
平次が学校に呼び出され、実(土師野隆之介)が暴力をふるったと聞くが本人は相手が悪く、さやか(諸星すみれ)が三郎から聞いた通りと答え、明が帰り平次は昨日の事を謝り考え事があると言われた。
しのが詫びに来て大福をみやげに貰うとさやか・実・明が喜び、しのは家族をうらやましがり喫茶店の由亀(奈良岡朋子)は着物を勉強したいと平次も誘い、席をはずした平次の料理の腕をしのに話し、しのは車のキーを平次の家で落とし、戻って見つけ平次の服を直し平次は見とれた。
平次に三郎がさやかを連れて来て、明が料理屋でアルバイトしていると打ち明けマッチで店が判り、2人が行くと先輩にひどく叱られていた。
しのは岸田あかり(大和田美帆)を連れて来るとまゆみが出汁を作り、しのが手伝い味を良くしたが、常連客はまゆみの料理は酷く平次に会いたいと言い、三郎が帰り次いで酔った平次が帰り、遅く明が帰ると食事の準備があった。
<以下、隠し字>
翌日、平次が準備中にあかりがしのの忘れ物を取りに来て、しのが独り暮らしで寂しく頑固だと言い、平次が尋ねているとまゆみが来て話し中に三郎が来た。
しのが由亀の喫茶店で平次の酔っ払いは珍しく明の料理屋でのアルバイトが原因で、後は自分の事を語り会った。
しのは平次に明と海に誘い、さやかが急に絶望と言い、まゆみが実が自分は行けないと言っていたと言った。
平次と明が、しのの海辺の家に行き、あかりがしのの料理を出し自分も料理教室に通っていると言い、平次が蚊帳を吊り中で2人で寝ると、しのが平次を呼び和服を贈った着付けし平次は大切にすると言った。
翌日、明が平次に料理の弟子入りを頼み、平次は判ったと返事した。


監督:清弘誠
脚本:黒土三男
出演者:水谷豊・若尾文子・角野卓造・六平直政・岸本加世子・井上順・桂文珍・高田翔・土師野隆之介・諸星すみれ・奈良岡朋子
製作年:2013年


感想: 主人公と家族たちがそれぞれ悩みを持ち、周囲がそれに絡む。
完結するのは一部で、未解決が残っており次があるのだろう。

密会の宿10

女が撲殺され、1週間後鎌倉の映画撮影現場に原作者・稲場早苗(高橋ひとみ)が監督・前園雄作(相島一之)を訪れた。
女将・桑野厚子(岡江久美子)の北鎌倉の旅館「くわの」は「密会の宿」と呼ばれ、早苗が「くわの」へ宿泊し、飯倉晋平(高知東生)と等々力麻里(山崎直子)がチェックアウトし、番頭・久保隆(東幹久)に早苗は連れは後から来ると答えたが現れなかった。
翌日宿を早苗が出発する時に、酔っ払った松波映二(岩城滉一)と派手な女・蔵田ゆかり(麻尋えりか)が「くわの」にきた。
厚子は馴染みの甘味茶店「彩乃」で主人・彩乃(清水めぐみ)と雑談をしていると、北鎌倉署の刑事・番場周平(西岡德馬)が海岸の死体の応援に来て、偶然客の早苗がレモンスカッシュを飲むと苦しみ番場が診ると早苗は死に青酸カリの様だったが、司法解剖で早苗は最近胃の全摘手術を行い、青酸カリは胃酸と反応するが早苗は胃酸が出ずレモンスカッシュの酸に反応したらしく、電話で刑事課に早苗を殺しとミネラルウォーター容器の青酸カリの場所の変声機でたれこみがあり見つかった。
早苗の娘・稲場比呂美(西原亜希)と弟・稲場和人(デビット伊東)が警察に来て、厚子の記憶で書いた似顔絵を比呂美は見ており近くに飯倉も居たが、番場は飯倉と麻里を呼び出すが知らないと言った。
比呂美が「くわの」を訪れ、厚子は比呂美と早苗の後をたどりペットボトルの入れ替えは不審で、比呂美は厚子が叔父への反発で小説を書いていたと言い、蔵田ゆかりが襲われ青酸カリを飲ませた方法と言って意識を失い、松波映二が厚子に振られたと言っていた。
<以下、隠し字>
松波は刑事から逃げて見た彩乃はおとなしい人と言い、番場は松波が24年前に養護施設で傷害を起こしていたが殺人は否定し、厚子は早苗の最新刊が事実に基づくと推定し、比呂美から写真を借り、松波が警察から情報を得ようとし松波が早苗の仇を取ろうとしていると考えた。
比呂美はゆかりの病院で稲場和人と会い、松波が誰が早苗の手術を知っているか調べた。厚子と彩乃が松波の店に行き食べ物を残さないと聞き、早苗の手術を知っている者が犯人で、厚子は比呂美からのど飴レシピを聞いた前園を訪ね、松波が刃物を持って現れ・・・・番場らが駆けつけ・・・。
比呂美が現れ、厚子は松波に最新作の内容を語り・・・・・。


監督:松本健
脚本:待田多香美
原作:佐野洋 「密会の宿」シリーズ
出演者:岡江久美子・東幹久・西岡德馬・岩城滉一・高橋ひとみ・西原亜希・相島一之・デビット伊東・高知東生・山崎直子・麻尋えりか・清水めぐみ
製作年:2013年


感想: 容疑者を均等に出す事に苦労している。
偶然の要素が多い内容にならざるを得ないのは時間の制約だろうが、サスペンス的には丁度良いくらいだろう。
最新刊はかなり強引だろう。

このページの先頭へ