森村誠一・サスペンス7

残酷な視界

新宿西署刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)と大上刑事(東根作寿英)は岡崎由美(田中美奈子)の絞殺現場に行き山路刑事(徳井優)から身元とコールセンター室長と聞き、結婚相手は不明で、住居近くで墜落事故があった。
捜査本部で坂本課長(秋野太作)で付け爪が剥がれ知り合いを疑い、牛尾らはコールセンターで室員から志賀邦枝(高岡早紀)と初見芳子(池津祥子)を越えた人事で揉め、芳子は由美に傷つけられ、フラワーデザインを教える生花店勤務・邦枝を聴取した。
山梨県塩山市の由美の葬儀で芳子と根岸正人(鈴木一真)が話した、牛尾らは根岸から結婚予定だが由美が取りやめたと聞き、由美の住居近くの墜落事故で大日銀行員・大泉武男(宮川一朗太)が事故死と知り由美が不便な大日銀行に変えた理由を疑い通報者を聴取した。
牛尾らは大日銀行員・岩田修作(岡田浩暉)から大泉の死後に恋人を探し現場で志賀邦枝に会い友人・由美と付き合い始めたと聞き、寮で高木久子(宮地雅子)から岩田が潔癖症と聞き、大泉は他殺と疑い由美が目撃したと考えた。
牛尾らは岩田に事故の夜のアリバイを調べ、由美の部屋に室員らが集まって居て邦枝の送別会も兼ねたと聞き、邦枝と根岸が付き合い、岩田が大泉から不正で訴えられていた、岩田は服を洗濯に出し、牛尾は岩田に同行を求めた。
<以下、隠し字>
牛尾は岩田の実家の玄関に由美の付け爪を見つけ、岩田は「大泉から上司の娘との結婚で脅されて突き落とし窓から目撃されたが事故死になり、以降に由美に付き纏われ結婚を求められ殺害した」と自供した。
邦枝は根岸に疑われ襲われ、牛尾らは根岸を制止して、邦枝から由美の部屋に住みたかったが断られた理由を聞くが目撃は否定され、岩田目撃は由美ではなく4人共目撃しないと供述したと言い、邦枝は目撃して殺意を由美に向けさせたと言った。


監督:池広一夫
脚本:橋本綾
原作:森村誠一「残酷な視界」
出演者:片岡鶴太郎・岡江久美子・高岡早紀・岡田浩暉・田中美奈子・宮川一朗太・鈴木一真・難波圭一・池津祥子・宮地雅子・秋野太作・東根作寿英・徳井優
製作年:2014年


感想:

完全犯罪の使者

富山県八尾で第1の死体が、東京神南で第2の死体が、西新宿で第3の死体が見つかり新宿西署刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)と山路刑事(徳井優)は被害者の校倉商事・高坂真也(奥田達士)の妻・高坂昌子(遊井亮子)を聴取し自殺と考えた。
1年後に西新宿で第4の死体・昌子を牛尾と刑事・大上達夫(東根作寿英)は調べ、課長・坂本(秋野太作)は連れの男・笹村慎介(本宮泰風)の供述でヘアメイクアーティスト・長井真美子(いしのようこ)を調べた、週刊エピソード記者・緒方浩平(船越英一郎)は牛尾に校倉商事の横領絡みで中心は取締役・山原良信(国広富之)と告げ、週刊トピックス記者・川村冴子(水野真紀)は気になった。
牛尾と警視庁警部・那須(辰巳琢郎)は山原を聴取した、昌子の写真に山原の妻・山原知子(原沙知絵)を見つけ聴取し昌子の彼氏・粕谷勇(林剛史)の16年前の轢き逃げを聞いた、笹村の刺殺死体を牛尾は富山県警八尾署刑事・吉田(佐藤二朗)と調べ、八尾の粕谷の母・粕谷節子(久保田民絵)に会った、牛尾は取材中の冴子から昌子の切り抜き記事を聞き、脅迫仲間の割り符と聞いた。
牛尾は吉田から笹村の足取りを聞き、そこで真美子と知子に会いアリバイは無く、冴子は恐喝を疑い、新宿西署は山原を含めた3人を調べ、牛尾と大上は真美子のパーティ参加者(山下裕子・酒井麻吏)から真美子と知子の離席を知り、パーティの写真を借りた、山原と真美子が愛人関係と判った。
<以下、隠し字>
冴子は16年前の真美子を追い、牛尾と大上は八百屋で知子は粕谷と付き合うが別れたかったと聞き、牛尾は真美子が空白の20分に口紅を変えたと知り、遺留物に皮膚片を見つけた、真美子は「16年前粕谷を轢き、15年後に昌子がその子で高坂を追いつめたと真美子を脅した、真美子は昌子を絞殺し現場の口紅を使いパーティに戻り、笹村に脅されて富山におびき出し殺害した」と自供した、那須は山原を逮捕した。
牛尾は真美子を操った犯人がいると知子に言い、「真美子が粕谷を殺害し昌子が庇った、昌子が高坂の死で知子と山原と真美子を脅し、知子は真美子に殺害させ、脅した笹村を真美子に殺させた」と言い、真美子は昌子に操られていたと言った。


監督:池広一夫
脚本:橋本綾
原作:森村誠一 制作年:2010年


感想: 。

棟居刑事の凶縁 森村誠一の棟居刑事 10

2017年に警視庁捜査1課刑事・棟居弘一良(東山紀之)は非番で、同僚刑事・神林武人(きたろう)の娘・神林一子(貫地谷しほり)と都下の羽澄峠へハイキングして白骨死体を発見し、検視で出産経験がある20歳前後の女性で死後25年経過し交通事故死と思われ、周囲に25年前の羽澄市成人式メダルや消防車のミニカーが見つかり、班長・那須亮輔(森本レオ)と棟居に神林は「25年前の羽澄署駐在時に70代老女から轢き逃げ目撃情報を聞くが、事件と立証できなかった」と告げた。
フリーター・秋場幸司(細田善彦)は後藤久志(遠藤雄弥)から儲け話しを持ち掛けられ、男女は仮名で遊子と遊太郎と呼び、作家志望・月城美加(岡本玲)は隣人・深尾正臣(武田航平)に再会し、外食チェーン店長・立岡啓吾(大浦龍宇一)は後藤に襲われ夏沢美加(岡本玲)が目撃して通報電話した。
棟居と那須と神林は所轄刑事・見川アイ子(黒川智花)から立岡殺害と売上金強奪を聞き、病欠の店長代理・尾崎良男(矢柴俊博)の代理で、逃走車のみ目撃され、美加は深尾に目撃を伝え、棟居と神林は尾崎と妻・祥子(真飛聖)と息子・希望(水石亜飛夢)と娘・あゆみに会い、電話番号から通報者を知り美加に会った。
美加は車から後藤を見つけ取材を申し込み、棟居は一子からアルバイト仲間の美加は作家・夏沢裕樹(マギー)の娘と聞き、宝飾デザイナー・品川春奈(松山メアリ)は秋場に身分を明かし病院長の父・品川雄治(堀部圭亮)に紹介した。
棟居と神林は美加の扼殺死体を調べ、裕樹から立岡は高校友人と聞き、深尾は美加の殺害現場に花を供える秋場を見て棟居に知らせ、雄治は秋場から身の上を聞き、棟居は雄治から立岡の付き合いを聞き、裕樹から美加に車体番号調査を教えたと聞き、棟居らと見川らは美加が持主・後藤を調べたと知り部屋に現金を見つけた。
神林は25年前の目撃者の孫らから3人の男を聞き、棟居と見川は秋場を聴取し、雄治は白骨の復顔を見た秋場から母と聞き、2日後に後藤の死体が見つかり、秋場は出頭して強奪は認め殺害は否定し「後藤も否定した」「母・秋葉早苗が白骨死体」と言った。
棟居は第3の共犯者が立岡を狙ったと考え、雄治と会い羽澄市成人式メダルを見つけ、一子から「美加は尾崎を疑う」と聞き、秋場は父は尾崎と告げ、尾崎に妻・祥子(真飛聖)と子2人がいて、捜査会議で関係者が複雑に絡みそれぞれの過去を調べ「祥子は立岡の子を孕み尾崎の妻と成った」と判り、尾崎と後藤の接点を探した。
<以下、隠し字>
棟居と神林は尾崎を任意同行したがアリバイが有り、祥子は電話の証拠を聞き犯行を認めた、棟居は息子・希望を庇うと考え同行すると立岡殺害を認め「美加は後藤が殺し、目撃して後藤殺害した」と聞いた、棟居らは裕樹に「早苗と羽澄高校生3人関与」を問い、裕樹と雄治は因縁と棟居らに伝え時効だが受け止めると言われた。


監督:村川透
脚本:長坂秀佳
原作:森村誠一「棟居刑事の凶縁」
出演者:東山紀之・きたろう・森本レオ・貫地谷しほり・真飛聖・岡本玲・細田善彦・マギー・黒川智花・大浦龍宇一・矢柴俊博・武田航平・松山メアリ・堀部圭亮・遠藤雄弥・水石亜飛夢
製作年:2017年


感想: 長い年月と複数の偶然と必然が絡まった事件。
直接と間接に繋がる関係と、接点が判らない関係がある。
推測と証拠から判断する事実が浮かび上がる。

殺意を運ぶ鞄

新宿西署刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)は大上刑事(東根作寿英)と山路刑事(徳井優)と西谷刑事(石原和海)と海野鑑識員(小野寺丈)らと公園で下城保(橋爪淳)の撲殺死体を調べ、付近から若い頃の下条と妻子の写真が見つかり、妻・下城加奈子(いしのようこ)は「下城は半年前まで製薬会社の庶務課に勤めたが昨年11月に重要な書類を紛失し責任を取り辞めた」と告げた。
娘は病死し下城と加奈子は家庭内別居状態で、新宿西署・坂本課長(秋野太作)らは捜査し、製薬会社専務・多田圭一郎(金山一彦)は係長の下城は重要書類は手にしないと否定し、秘書・湯本隆夫(合田雅吏)は書類は知らないと告げ、加奈子は下城は昨年11月から会社を休み紛失書類を探し後に辞めたと告げた。
牛尾は帰宅し妻・牛尾澄枝(岡江久美子)と話し、翌日に下城の書斎から2通の銀行通帳が見つり1通は毎月8日に数万ずつ振り込みがあり、もう1通も毎月8日に1万円ずつ入金されていた。
牛尾と大上は主婦・岩田夏子(清水よし子)から「昨年11月に電車の網棚の下城の紙袋を中年男性が間違え持って降りた」「後に病院で中年男性と会ったが否定されたので下城に連絡した」と聞き、牛尾らは住所録から印刷会社社長・藤波孝治(春田純一)に会うと人違いと否定された。
牛尾らは荷物取り違えの日に下城が向かった先を調べ、元同期・杉崎徹(石田登星)に会い「下城は上司の勧めで加奈子と結婚した」「ある時に家族との暮らしを優先した」「娘が死に、夫妻共に変わった」と聞き、「終点・奥多摩駅近くの温泉旅館で下城を見かけた」と知った。
牛尾は宿で女将(雅原慶)から「多田が同窓会を年に3-4回開き、下城が余興の品を届けていた」と知り、牛尾は特別な仕事で現金を運び多田の友人・宮内代議士に届けたと考え、山路は網棚に載せる金額でないと反論し、牛尾は慣れていたと考えた。
牛尾は「藤波が金を着服し、下城は藤波と多田を脅した」と考え、牛尾と大上は介護施設職員(大實智子)から下城が湯本隆夫の母・湯本みね子(岩本多代)を訪ねて来たと聞き、事件当日に下城と加奈子が口論していたと判った。
<以下、隠し字>
牛尾は藤波に出頭を説得し、下城と藤波が当日に目撃され、藤波が出頭し「鞄に2000万円を見つけ着服し、下城から月1回集金すると聞き23万円抜かれていたと明かした」と告げ殺人は否定し「当日に下城と呑み好きな人のプレゼントの入った紙袋を見せられた」と告げた。
牛尾と大上は湯本にみね子のネックレスを見せ「2000万円の受け渡し役で少額抜き、下城から返却を求められ、当日に殺害しネックレスを盗んだ」と自白を聞き、牛尾は加奈子に下城が好きな人に誕生日にプレゼントする予定だったと告げた。


監督:池広一夫
脚本:橋本綾
原作:森村誠一
出演者:片岡鶴太郎・岡江久美子・橋爪淳・いしのようこ・春田純一・合田雅吏・岩本多代・金山一彦・秋野太作・東根作寿英・清水よし子・徳井優・石田登星・大實智子・雅原慶・石原和海・小野寺丈
製作年:2018年


感想:

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