松本清張・サスペンス:3

影の地帯

毎朝新聞地域情報部記者・田代圭介(谷原章介)は前は社会部記者だが記事問題で異動し、同僚・木崎香織(岡本玲)の企画「名水特集」で出張を聞き、週刊毎朝のゴシップ記者・久野(上川隆也)が来て、社会部時代の後輩・川島英子(青山倫子)が行方不明の大学教授・山川(渡辺憲吉)の行方の取材を話した。
久野が現地・来実村で筒井刑事(滝藤賢一)に邪魔と言われ、田代は香織と故郷・来実村へ名水取材で来てゴミ処理場建設反対とNROグループを知り、英子と久野に会い、田代は川辺で人の気配を感じ、気配を追い女性を見かけたが崖から滑り落ち、香織は電話で田代を呼び、久野と英子と辺りを探し倒れていた田代を発見し、久野は田代のカメラが落下で動画撮影モードで白い小屋が映り、小屋に男が連行され特徴から山川教授と考え警察に連絡した。
警察署で筒井刑事に田代はカメラにメモリーカードがないと気づき、筒井は証拠がないと田代が昔の県警の裏金問題記事を捏造と言い、田代は河井病院で院長・河井(北見敏之)を見かけ、友人・下村からゴミ処理場建設で螢が居なくなり小屋はNROの物と聞き、久野と英子は白い小屋を探し、田代と香織は英子の落下死亡を聞き、久野は筒井に取り調べられた。
田代と香織は久野を問うが事情不明で英子の携帯を見せ小屋が移動し見つかったと言い、久野がゴミ処理場建設に山川が反対し繋がりがあると考え、田代は見かけた女性から関わるなと言われ、実家の旅館に行き父・田代昭三(山本圭)と母・田代静江(岩本多代)に会い、田代と香織はNROで小屋が現在未使用と聞き、不審な男らを尾行し池でボートで追い小屋の移動を見るが追われ、久野が襲われる所を目撃し、会った女性から出て行けと警告され、田代は筒井らに写真を見せるが信じず案内し石を見つけ重金属が含まれ、香織が見つけた久野の部屋で建設会社と河井の繋がりを見つけた。
<以下、隠し字>
田代は筒井と河井に行き推測を話すと証拠を求められ、田代は襲われ河井のバッジを見つけ行くと遺書を残し自殺し病院に運び、田代と香織はゴミを埋めた跡を掘り、掘り起こしの可能性を考え、昔の写真から会った男と女性・木村礼子(矢田亜希子)をNRO職員と知り、筒井に香織と久野が来て河井への恩と殺害動機を告げ、木村は水質調査で汚染を知り河井らは隠蔽工作で掘り出したが、気づいた山川が河井を脅迫し、筒井が全ての殺害を自供し、田代は河井に頼まれた村全体の隠蔽と言った。


演出:倉貫健二郎
脚本:香坂隆史
原作:松本清張「影の地帯」
出演者:谷原章介・滝藤賢一・矢田亜希子・岡本玲・青山倫子・北見敏之・岩本多代・山本圭・上川隆也・渡辺憲吉
製作年:2015年


感想: ロケは難しいとは思うが生きていない。
多数の犯罪は直ぐに判り、後は何でも可能だ。
記者の動機も仕方ないものだろう。
ホラーになったと言える。

共犯者

化粧品会社「ニンファ・ミワ」社長・内堀美輪(観月ありさ)は美貌でマスコミに取上げられ秘書・村田桂子(YOU)が止めたが、ネットの反応を見て「本当の内堀美輪を知る」書き込みに動揺し、成功者の美輪は封印した過去があった。
かつて秋月美容整形外科の清掃員だった美輪は顔に自信がなくマスクをしていたが偶然に医師・秋月義彦(寺島進)に素顔を見られ、新しい施術法の試しで無料で整形手術を受け成功し美しい顔になり義彦と結婚したが、義彦は態度が変わり美輪は自由のない生活になり、田宮造園の町田武治(山本耕史)は美輪の生活と義彦の暴力を見た、公園で美輪に遭い自分の部屋に誘い2人は深い仲になり自宅でも会った。
美輪は義彦の怒られ暴行を受け、造園にきた武治に夫殺しを言うと義彦が気づき揉み合い義彦を殺し、美輪は殺人隠蔽に武治に金を渡し2度と会わないと別れ、警察の刑事・島尾健作(大地康雄)に見知らぬ男と言うと整形の資料を調べた。
8年後に美輪は武治を思い出し、同じ頃に武治も福岡のある町で美輪の講演会ポスターを見つめた、美輪はスポーツクラブでファンという元探偵・竹岡良子(仲里依紗)と出会い会社が潰れ無職の良子を自分の会社に誘い、美輪は福岡の講演会で武治を見つけたが見逃し、良子に武治が脅されると素行調査を頼んだ。
良子は造園と音楽関係を調べ自主制作CDを知り経営するバーを訪れ確かめ、美輪に報告し2週間に1度店に行き様子を調べ続けギターで歌うと知り、美輪は人魚姫イメージ商品を考えるが良子は悲劇で終わると言い、良子は武治が借金で追われる証拠を持ち名古屋に引っ越し職を探すと報告し、美輪に愛知からゴルフクラブと脅迫状が送られて来た。
美輪は応じ金が取られ、良子は武治の名古屋での様子を伝え桂子が脅迫ファックスを持ち美輪が否定し、島尾刑事が訪ね来て強盗から怨恨に変え整形を受け義彦と同居した女性を聴取し虐待を聞いたと言うが美輪は否定し、出入りの田宮造園の町田武治が所在不明と言い帰り、良子が聞き美輪は義彦を話し武治が結婚後も造園で訪ねて来たと言った。
<以下、隠し字>
美輪は町で襲われ良子から武治が名古屋から東京に逃げたと連絡し、美輪は武治のアパートで襲うと良子が居て、武治に直接聞き人柄が異なり8年前の事件を調べ開店資金を美輪から貰い恨まず感謝し、脅迫状は良子が書き報告は全て嘘で武治は福岡にいて、アパートは自分の部屋と言い、整形した美輪が嫌いで中傷し役員待遇を求め、役員での打ち合わせで美輪の整形を明かし美輪が認め良子はアフターケアが優れると言い、美輪は肯定の意見が多いと聞き退職金を要求され、良子は福岡で武治と会い、美輪は福岡で2人を見て武治に会い島尾刑事が繋がりを見つけ応援を呼び、美輪は武治らを殺害に行くが出来ず・。


監督:水谷俊之
脚本:浅野妙子
原作:松本清張「共犯者」
出演者:観月ありさ・仲里依紗・山本耕史・YOU・大地康雄・寺島進
製作年:2015年


感想: 人間の重なりと検証が少ない
仮定の幅が拡がるが、推理は複数になる。
多面の人間を、一方しか見れない主人公を描く。

喪失の儀礼

沼津市の医療セミナーで「光栄医療」販売部係長・小池(石黒賢)と販売部・岡村(辻本祐樹)がプレゼンし、明昭医大病院講師・住田(野村宏伸)が参加し、懇親会で住田は急用で帰り香原病院長・香原(高杉亘)が電話し、翌日に住田は中伊豆の温泉旅館で遺体で発見され、静岡県警・大塚京介(村上弘明)と新人刑事・田村美咲(剛力彩芽)が現場で遺体の左手首に創傷を見つけ殺害の失血死と見抜き遺留品から青柳刃治の脅迫状を見つけ、妻が確認し趣味が俳句と聞き、大塚は美咲と東京へ行く事にした。
東京・深大寺公園の殺人事件を警視庁係長・小笠原(春田純一)と・脇坂(金子昇)と尾竹らが調べ、刑事・須田浩平(陣内孝則)は遺体を残虐な殺害方法と推理し、大塚と美咲は明昭医大病院で講師・黒崎と外科部長と看護師長を聴取し女性関係を否定され医療ライター・青柳が電話・メール取材で誰も素顔を知らないと聞いた。
須田らは被害者・香原の病院で妻・由佳(黒沢あすか)らから静岡県に居たと聞き、大塚と美咲は光栄医療で須田と会い中伊豆と深大寺の殺人を話し小池と岡村から香原の宿泊を聞き、香原の現場で須田と2つの関連性で情報交換と話し、10年前に東京と静岡絡みの事件でコンビを組むが揃って捜査からはずされたと言い、大塚は美咲と現代俳句誌「秀樹」主宰者・山科(寺田農)に会い寄稿者名簿から住田が気にいった萩原和枝(吉行和子)の住所を聞き、須田からブラックジャーナリスト・三木から青柳の正体が住田と聞いた。
須田は由佳に香原と住田の仲を尋ね、大塚は美咲と和枝の住所で大家(春海四方)から住田からの郵便を預かったと聞き、息子・萩原雄一(長谷川朝晴)の家で妻・美奈子(笛木優子)と車椅子の雄一と和枝に会い美奈子と仲が悪く事件当日の雨の日のアリバイを聞き美奈子に確認し、俳句と和枝の性格が合わず疑問だがアリバイ成立した。
須田は香原病院元看護師・藤田芳恵に愛人で由佳に解雇させられたと聞き、大塚は美咲と住田のパソコンに記事を見つけ黒崎からリベート相手が小池と聞き、須田は芳恵を尾行する小池と赤毛女を防犯カメラで見つけ、大塚と美咲と須田は小池から赤毛女・ユリーを聞いた。
大塚と美咲は香原と小池の接点を探し萩原雄一との接点を見つけ看護師から2年前の院長の愛人看護師解雇と騒ぎ時の急患を対応せずと聞き、由佳が患者・萩原が死に母が納得しないが香原は謝罪せず川崎の病院で萩原修治の死亡を聞き、須田はデリヘル嬢・ユリーに小池に偽証を頼まれたと聞き、大塚と美咲と須田は情報交換し修治が香原病院の次ぎに明昭医大病院でも拒否されたと考えた。
<以下、隠し字>
大塚と美咲は和枝を訪ね小池の死体を見つけ須田らが来て雄一夫婦は居なく、須田が明昭医大病院で何が有ったか調べ、美咲が恋人が同乗と知り、大塚は和枝の俳句の意味を考え、大塚と美咲と須田は明昭医大病院で住田が対応し医療ミスで出血し他へ転送させ死亡し、和枝と雄一が小池を仲間に引き入れ共犯者・赤毛女が実行犯で、修治の恋人が香原病院のトラブルで流産した美奈子で復讐の為に芝居し、アリバイ偽装で不仲を装ったと知り、和枝を尾行し雄一と美奈子に会い自殺を図ると止め、雄一が小池が美奈子を脅し海外逃亡をはかり殺害したと自供し、復讐は何も生み出さないと説得した。


監督:松田礼人
脚本:深沢正樹
原作:松本清張「喪失の儀礼」
出演者:村上弘明・剛力彩芽・石黒賢・笛木優子・長谷川朝晴・野村宏伸・高杉亘・黒沢あすか・金子昇・春田純一・寺田農・吉行和子・陣内孝則・辻本祐樹・春海四方
制作年:2016年


感想: 共犯が多ければ何でも可能だ。
隠された事実は、推測も難しい。
多数の犯罪の仲から、殺人に繋がる動機を探すが流れとしては付け足しだ。

黒い樹海

両親を亡くした笠原祥子(北川景子)は姉・信子(小池栄子)と都内マンションで暮らし新聞社勤務の信子は東北旅行に出発し、祥子は何社目かの面接に行き、長野大町のバス事故で祥子が行き信子の遺体を見て場所が違うと思い、安原刑事(尾美としのり)が事故の様子を話し、信子の同僚記者・吉井(向井理)がいて就職を尋ね、安原から4時間後にハンドバッグが届けられ身元が判り後部座席に移り死んだと聞いた。
祥子と吉井はハンドバッグを届けた斎藤常子(江口のりこ)を訪ねると辞め、東京に戻った祥子に管理人・小川カズ(室井滋)が連絡を求め、葬儀に著名人から花が届けられ東都新聞文化部次長・大島が契約社員の仕事を持ち掛け、同僚・町田知枝(酒井若菜)と吉井も勧め新聞社の文化部で働き始め、知枝と生前に姉が担当文化人を廻り、華道家元・佐敷(古田新太)に会い忘れていて偽名・花山で原稿を頼んだ。
祥子は知枝から責任者が居ると聞き判れ、小児科医・西脇満太郎(沢村一樹)の出版パーティで佐敷と会い、経済評論家・妹尾(鈴木浩介)を紹介され西脇は知られた遊び人と言うとデザイナー・倉野むら子(山本未來)が声を掛け、西脇は財閥令嬢・三ツ川沙織と婚約と聞き、画家・鶴巻(六平直政)に声を掛けられ、祥子は異なる世界と感じた。
翌日に祥子は吉井から知枝が自殺と聞き、吉井は信子の事故を調べ、祥子は姉の死に裏があると考え、翌年に祥子は鶴巻を訪ねモデルを求められたが断り、吉井から信子は即死でないと聞き乗客・村田頼子(宮地雅子)を訪ね確かめ、祥子は西脇に食事に度々誘われ断り、吉井と山梨の常子から客から預かり40代男で礼に10万貰い素性を隠したと知った。
祥子は西脇の妻・亜佐美(麻生祐未)から呼ばれ、信子は仕事相手の連絡で予定を変えたと考え、亜佐美から会いたかったと言われ、吉井は信子の相手もバスに同乗と考え、祥子は上京する常子の連絡を待ち、吉井が文化人のアリバイを調べ信子の恋愛も考え、翌朝常子殺害が報道され吉井の他に知っている者を管理人を考え、罠を掛け葬儀に行き父から電話が有ったと聞き、帰ると管理人の死を知った。
<以下、隠し字>
祥子は信子が途中で乗車した人物を避け後に移動と考え、西脇から信子の件で誘われ写真で妹と判り信子は愛人で旅行に誘ったと聞き、吉井はクラブ前で妹尾を見つけ、西脇は亜佐美との暮らしが嫌になったと告げ、トイレで祥子は吉井に連絡し知枝を調べさせ吉井と妹尾を中に入れ、西脇は妹尾が知枝とバスに乗り事故で信子が死に逃げたがハンドバッグを捨てられず、妹尾は結婚を迫られ知枝を殺害し常子と管理人を殺したと告げ、西脇は信子が本気で好きで可哀相でハンドバッグを捨てられなかったと言った。


演出:常廣丈太
脚本:寺田敏雄
原作:松本清張「黒い樹海」
出演者:北川景子・向井理・小池栄子・鈴木浩介・酒井若菜・江口のりこ・室井滋・山本未來・六平直政・尾美としのり・古田新太・麻生祐未・沢村一樹・堀田茜・宮地雅子・桜井聖
制作年:2016年


感想: 偶然が重なる真相を、記者と被害者妹が調べる。
妹には姉を知らなかったと知るばかりだ。
後半に漸く推理要素が出来るが、結局は可能性だ。

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