鮎川哲也・サスペンス:1

探偵

原作では、鬼貫警部・星影龍三・三番館バーテン。
テレビドラマシリーズでは、鬼貫八郎と家族。
二時間サスペンス用に大幅に変更(割愛)される。

刑事・鬼貫八郎2「擬装心中」

鬼貫良子(左時枝)と娘・真奈美(間下このみ)は東中野署刑事・鬼貫八郎(大地康雄)の箱根の糖尿病研修に行き、神奈川県警が白骨死体を調べ貝沼建設課長・河辺遼吉(茂木和範)の名刺があり贈賄容疑の重要人物で他殺を疑った。
河辺の妻(日向明子)が持物を確認し擬装心中と言い、鬼貫と丹那孫六刑事(川野太郎)と課長・黒川利夫(天田俊明)は津山久子(長澤ゆかり)の妹・本田節子(水島かおり)と節子の夫・本田正夫(草見潤平)から聴取して、箱根の死体が津山久子と判った。
鬼貫らは河辺の妻から調べた内容を追い、久子のマンション・グリーンハイツの管理人・守山金作(村田正雄)と妻(石井トミコ)から河辺で無いと聞き、施設省局長・犬飼義之(峰岸徹)から守山と会うのを断られた。
守山が呼び出されて撲殺され、鬼貫は犬飼を疑うが示談の車の接触事故のアリバイがあった、鬼貫は身代わり心中を疑い久子の会社で1億2000万円の報奨金を知り11/01の存命が条件で、河辺との心中で11/05以降と考えられ節子が相続した。
鬼貫は本田が病死の久子を11/01に生存に見せかけるために擬装心中したと考え、久子の隣人で夜逃げ状態の榎本恵を探し、正夫に守山殺害時のアリバイを問い「バーでシャツを汚してブティック店に行き」店員(水木薫)がアリバイを「店を出た時に決まった時間に通る僧侶と女が衝突した」と聞き僧侶は「女性と当日に衝突した」と言った。
鬼貫らは僧侶と歩き「場所が別の所」と聞き、店員が見た出前から翌日に僧侶と女を見たと聞き、本田夫妻の翌日の狂言と考え、鬼貫らは戻った榎本恵から証言を聞いた。
<以下、隠し字>
鬼貫らは本田夫妻を訪ねて、「久子の死亡を隠し、節子が久子の名でマンションを借り正夫が愛人に扮した、節子は河辺を箱根に呼び出し正夫が襲い睡眠薬を飲まして心中に見せかけた」「捜索願いを出し、2人の死体が見つかり死亡時刻は不明」だが、「守山に顔を見られた正夫が殺害し、本田夫妻がアリバイを作った」「榎本恵の目撃を告げ」、指紋の提出を求め、節子は姉の死を利用したと自供した。


監督:田中登
脚本:佐伯俊道
原作:鮎川哲也「人それを情死と呼ぶ」
出演者:大地康雄・左時枝・間下このみ・川野太郎・水島かおり・峰岸徹・茂木和範・日向明子・長澤ゆかり・村田正雄・草見潤平・石井トミコ・水木薫・天田俊明
制作年:1993年


感想: 「人それを情死と呼ぶ」は複数回ドラマ化。
主人公が毎回変わるので有名だ。
本ドラマ、終始刑事が捜査する。

刑事・鬼貫八郎3「完全犯罪」

東中野署刑事・鬼貫八郎(大地康雄)は妻・良子(左時枝)に糖尿病を注意され、殺人事件で現場に行き丹那孫六刑事(川野太郎)らと状況から死体移動を考え、金歯で未消化の瓦煎餅が残り焼き印が部分的に欠け、鬼貫と丹那は煎餅屋で家内工業でどこの地域かも不明と聞き、被害者がヌード専門写真家・小日向大輔と判り妻が来ると聞いた。
鬼貫らは元妻・佐藤聡子で2週間前離婚と聞き、写真スタンドを調べ弟子が浮気はしないと言い、同性愛は趣味と聞き、丹那が相手を調べ古川を見つけ聴取し小日向は両刀使いで、バーで同業者・坂下と小日向が喧嘩し聡子を取り合い沖縄取材後に名張に行ったと言い、鬼貫と丹那は名張に行き供述を調べ赤目口駅でアリバイがあり戌神を話したと聞き、「二銭銅貨」煎餅を見つけ、殺害現場と考えた。
鬼貫と丹那は聡子から小日向が世阿弥の隠し湯に行くと聞き、三重県警で聞くが知らず、行方不明の戌神の剣が見付かり血痕が付着し、神社を調べ滝で争い跡が見つかり血痕がつくハンカチが見付かり坂下を聴取したが否認した、良子と娘・真奈美(間下このみ)が父が太り過ぎと話しテレビで推理作家・横川冬樹(長谷川初範)が事件をコメントした。
鬼貫は聡子を訪ね小日向殺害動機を再度尋ね、土地権利書が見付かったと聞き和歌山県田辺市で共同権利者・原田早苗は従姉妹で借りて調べ奥単位と聞き、早苗に会い横川の新刊が置かれ婚約と聞き、課長は坂下を送検し、鬼貫らは横川を訪ねアリバイを尋ね西伊豆・土肥温泉で釣りと聞き証拠の写真を見せられ、行き調べ喜代治館の女将(阿知波悟美)に訪問日を尋ね浴衣と陣馬織りの柄で判ると聞くがグレーと伝えた。
三重県警・田代から加藤恭平が行方不明と連絡が入り友人・田中が加藤が小日向殺しと関係する事と匂わせたと言いファックス写真で加藤に横川が接近したと確認された、鬼貫と丹那は横川から現地調査と言われ、土肥温泉に行き共犯者を考え、喜代治館で名簿を調べると写真を写した豆腐配達が来て6日と聞き、名張で焼死体が発見され鬼貫が行くと加藤と断定されるが死亡日は不明で、幼馴染みが3-4日にアルバイトで道案内したと聞き京大で確かめた。
<以下、隠し字>
鬼貫は方向感覚と聞き別の方向を考え、小日向殺害が東京なら近く、西川教授が加藤を雇い調査し4日に剣が無くなっていて坂下には無理で、横川が剣を盗み東京で小日向を殺害し、その後に兇器を名張に戻し、自分のアリバイと坂下に罪を着せたと言った。
鬼貫は横川が西川教授を狙うと考え、身辺保護に向かい横川尾行者がまかれ、西川が名古屋着に警察の名で変えられ、鬼貫らは御在所に西川と横川が行ったとしり追いロープウェイで山頂に行き横川が西川を襲うのを発見し捕らえた。


監督:田中登
脚本:佐伯俊道
原作:鮎川哲也「戌神はなにを見たか」
出演者:大地康雄・左時枝・間下このみ・川野太郎・長谷川初範・阿知波悟美・秋山菜津子・久我美智子・大山豊・小寺大介・斉藤あきら・田中智也・望月太郎・坂西良太・吉満涼太・松本南美・江崎貴美・小笠原町子・栗原未紀・松井美樹・荒井紀人・菊地隆・岸端宏樹・蔵一彦・小松健悦・澤竜郎・澤田誠志・沢村一閒・竹内靖司・森勇斗・天田俊明
制作年:1994年


感想: 原作では独身の鬼貫が家庭を持つ。
妻と娘がレギュラーだ。
鬼貫が甘いもの好きなのは同じだが、ドラマでは糖尿病に悩む。

刑事・鬼貫八郎7「憎悪の化石」

東中野署刑事・鬼貫八郎(大地康雄)は主治医(山崎一)から血糖値が上がり食事の注意を言われ自己管理器を紹介され、刑事課長・黒川(天田俊明)から岩崎美容外科で事件連絡を受け行き松村刑事(米山善吉)や島田刑事(十貫寺梅軒)や田代刑事(筒井巧)らと行き死後3日の院長・岩崎(奈良坂篤)と聞き、看護師から小説家・疋田十郎(中原丈雄)との喧嘩目撃を聞き、行くと疋田の編集長・広瀬(清水章吾)がマスコミに疋田と担当編集者・深町かな子(いしのようこ)の心中事故を説明し、鬼貫に内容を聞いた。
鬼貫と松村は疋田に岩崎を聞くと、車のディーラー・谷口(中島陽典)とのトラブルだと言われ、広瀬が美容外科のテーマを進め、千葉の勝山にかな子と滞在を聞き、黒川が解剖結果で岩崎が素手で殴られたと言い、鬼貫は妻・良子(左時枝)と娘・真奈美(間下このみ)を誤魔化すが食事をチェックされた。
鬼貫と松村は谷口に会うが逃げられ同窓生から遊び仲間と聞き、鈴木とも子宅にいると判るが麻薬捜査班が先に捕らえ岩崎とは麻薬売買仲間だった、広瀬がかな子に意見を言うと鬼貫が来て疋田と話し岩崎が手術ミスと批判し西川直美が自殺し兄のボクサー・西川卓哉(寺島進)にアリバイを聞き、ジムでスタッフ(なべやかん)に会った。
鬼貫はかな子から疋田の妻の病気内容を聞き、黒川から卓哉が怪我で怪しいと聞き会長(草見潤平)とスタッフに右手を痛めていると聞き目撃情報で逮捕し、喧嘩だけで最後の試合で黙ったと聞き、見た人物を聞き電話がかかり後から来たと疑い、谷口から勝山でのレイプ事件を聞き向かった。
鬼貫は勝山の制服警官(でんでん)から心中事件を聞き、普段は貸家で、8年前に妻がレイプされ疋田が訪ね探せと言われ後に妻が自殺と聞き、疋田を訪ね過去のレイプ犯が岩崎と気づいたと考えるが否定され、疋田の妻が死に、鬼貫はかな子から疋田に勧められ酒を飲み1日中介抱されたと聞き否定された。
<以下、隠し字>
かな子は疋田から自分らだけが知ると言われ、鬼貫はかな子は1日中睡眠薬で眠り続けたと言うが時計は証拠にならないと言い、鬼貫は別荘で疋田とかな子の自殺を見つけ、鬼貫は黒川にかな子を追いつめ過ぎたと言うと救いたかったと言われ遺書を見せられた。


監督:山田大樹
脚本:坂上かつえ
原作:鮎川哲也「憎悪の化石」
出演者:大地康雄・左時枝・間下このみ・米山善吉・十貫寺梅軒・いしのようこ・中原丈雄・寺島進・中島陽典・奈良坂篤・清水章吾・山崎一・草見潤平・なべやかん・筒井巧・でんでん・天田俊明・
制作年:1997年


感想: 原作では、全体を二分した構成になっている。
ドラマでは、片方の事件を扱う。
それでも充分に重厚だ。

刑事・鬼貫八郎9「沈黙の函」

東中野署刑事・鬼貫八郎(大地康雄)は妻・良子(左時枝)と娘・真奈美(間下このみ)に高価なSPレコードを買いたいと言い呆れられ、「楽々堂」経営者・茨木辰二(小松政夫)のオークションに参加し、店員(松本美希)が長島(久保田篤)からの宅配便に辰二の息子・周一(阿部サダヲ)の頭部を見て、オークション参加者らが駆けつけ中島恵(ひがし由貴)らが見て倒れ刑事・碓氷(羽場裕一)や島田(十貫寺梅軒)が来た。
鬼貫は課長・黒川(天田俊明)に発送人へのレコード買付を話し、店員から仙台・石巻には取引先が無く、茨木の友人・西田(藤井びん)から周一を聞き、鬼貫と碓氷は石巻に行き長島から2週前に周一と話すと岩手・一関の古美術商・塚原(石井光三)が誘ったと聞き、一関で塚原から2週前に周一と蝋管レコードで会ったと聞き所轄警察官(高橋克実)から蝋管レコードを聞いたサハラガラスパークを聞き、工員から塚原に売ったリンドのレコードでケースにロシア語手紙があると聞きホテルに周一の予約を見つけるが来ず、辰二は何も聞かずリンドのレコードは存在しなくあれば値が付けられないと聞き、鬼貫と碓氷は工員から翻訳結果で塚原に返却を求めたが売買成立後で塚原が追ったと聞いた。
鬼貫と碓氷は塚原から3万円で買い周一に30万円で売り探したと聞き、塚原はタクシーを探し平泉に行くが周一の情報は無く、鬼貫は首を切る理由を考え、碓氷を残し東京に戻り黒川らに報告し周一は養子で施設出身と知り、辰二を訪ね周一を聞き友人のフリー司会者・西田が段ボール箱で有機野菜を持ち来て鬼貫が貰い帰り、鬼貫は中島恵を訪ね殴りかかった滝川千鶴子(竹井みどり)を聞き、周一と結婚予定で電話で駅にいたと聞いた。
鬼貫は千鶴子に会い周一との関係と当日のアリバイを尋ね、周一が千鶴子の友人の音楽家にリンドを聞いていると判り、鬼貫は店員から千鶴子が来て辰二が動揺したと知り、翌日に周一の胴体が一関の塚原宅の近くで見付かり行き現場で辰二に会い、千鶴子の行動と辰二のアリバイを調べ、碓氷に疑問があれば全て調べると言い、鬼貫はつくし学園職員・澄子(白石加代子)から周一を境遇が似た辰二が理解し相棒と慰問を聞き、相棒・西田に尋ね男色と知り周一が現れ辰二と別れたと聞いた。
<以下、隠し字>
鬼貫は辰二と西田に、首が送られた段ボール箱の顧客名簿のマークを辿り三沢市農協で演芸会が有り芸人・西田に渡り首だけを仙台で発送したと言うと、西田は目印がない箱だと言い鬼貫は認め謝り高速道路から西田の車が見付かり、辰二に周一殺害を言うと西田が周一が辰二を騙したと言い、辰二は千鶴子から周一が離れたがっていると聞き周一を呼び戻したが離れると言われ自分を否定され殺害し、西田は守りたかったと言った。


監督:田中登
脚本:坂上かつえ
原作:鮎川哲也「沈黙の函」
出演者:大地康雄・左時枝・間下このみ・羽場裕一・天田俊明・十貫寺梅軒・小松政夫・藤井びん・阿部サダヲ・竹井みどり・石井光三・久保田篤・高橋克実・白石加代子・松本美希
制作年:1999年


感想: 原作はやや短めの長編だ。
テーマのアイテムの、ロシアの蝋管レコードが特徴だ。
ドラマ向きだと言える。

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