高木彬光・サスペンス:1

名探偵

5名の名探偵が有名だ。
1:神津恭介:大学教授。
2:百谷泉一郎・百谷明子:弁護士。
3:霧島三郎:検事。
4:近松茂道:検事。
5:大前田栄策・(川島)竜子:私立探偵。
・その他・・・・。

捜査検事近松茂道13・せとうち望郷殺人事件

岡山に赴任した捜査検事・近松茂道(高橋英樹)は、事務官・藤森明子(池上季実子)から県内を案内中に下津井漁港で岡山県警刑事・水野健史(石黒賢)・岡村哲也刑事(土屋裕一)らが、1週間前の会社員・芦田秀則(菊池均也)が自宅で殺害された事件の容疑者として漁師・寺崎一雄(加藤雅也)を母・寺崎民子(水野久美)の前で任意同行を求めている現場に会った。
芦田は妻・景子(酒井美紀)に家庭内暴力を振い、景子の兄・寺崎が芦田の会社で殴りつけており、寺崎は傷害事件の前科もあり、捜査陣が疑い寺崎は犯行を自供して、近松の同僚・細見壮一郎検事(倉石功)は寺崎起訴の予定だったが、細見検事が入院して寺崎の事件は近松が引き継ぐことになった。
近松は、事件の資料を全て読むと、寺崎の供述内容に矛盾がないが、物的証拠が乏しいと判り、近松は水野に相談して景子とそのアリバイを証言の職場仲間・中村宏美(大島さと子)や社長・内藤博史(冨家規政)の聞き取り調査を始めたが中村・内藤は暴力をふるい浮気な芦田に対し、景子に同情的だった。
景子が勤めるジーンズ工房の取引先社長・瀬川晋(徳井優)は、芦田の殺害時間に偶然後楽園に寺崎を見たと証言し、裏づけで岡山城の展望台から後楽園がはっきり見えた。
近松と水野は、寺崎にアリバイ証明目撃証言を伝えるが、寺崎は目撃証言を否定した。
近松は、起訴をやめ水野に捜査継続を伝えると父が巡査で転々としていたが下津井で、水野と寺崎は幼馴染みであったと言った。
近松は寺崎が岡山に行った理由を調べ始め、景子が会社を辞めるのを止めにきた中村から備前焼きの壺が無くなっていると聞き、美人局事件の容疑者・中井千秋が芦田の浮気相手で芦田は景子の浮気の尾行で2月前に牛窓で目撃し、暴力は不倫相手を聞くためと知った。
<以下、隠し字>
寺崎民子から最初の就職先の倉敷で2人ずれを見たと聞き、そこで備前焼きの花瓶を作った相手だが兄の事件で結婚出来なかったと聞き、近松は中村に備前焼きの花瓶を見たのは事件前日と聞いた。
近松は岡村刑事に現場では花瓶は無かったと聞き、景子を訪ねた藤森から留守の連絡を受けると思い出の備前焼きの竃に行かせた。
近松は景子の相手と、寺崎がかばった理由を知り、持ち去ったが捨てられなかった思い出の花瓶を見つけた。


監督:藤嘉行
脚本:坂上かつえ
原作:高木彬光
出演者:高橋英樹・池上季実子・石黒賢・加藤雅也・酒井美紀・水野久美・大島さと子・冨家規政・徳井優・倉石功・土屋裕一・小倉一郎・菊池均也・坂田雅彦
制作年:2013年


感想: いわゆる「犯人は誰だ」のミステリだが、それ自体は無理に隠していないので難しくない。
ストーリーを無理に混乱させていないので、映像に向いた内容だ。
岡山観光スポット巡りとしても観る事が出来る。
原作はキャラクタのみで、オリジナル脚本だ。

名探偵・神津恭介・影なき女

犯罪心理学教授・神津恭介(片岡愛之助)は自身のゼミ室でデータの分析で保険目当ての犯罪を分析し犯罪は全て模倣と言い、保険会社員・早乙女英美(水野真紀)に会い、推理小説家・松下研三(藤井隆)の次回作プロットを聞くと解き、もう1作あった。
小説モデルの財界重鎮・森島信太郎(大村波彦)が「アンドロメダの奇跡」と呼ばれる3億円のダイヤを望む女性と宝石店外商・久原諒一(伊藤正之)を箱根邸宅の応接室に呼ぶが、森島が商談中に殺害された。
恭介は神津の義父の法医学者・古沢(里見浩太朗)から見合いを勧められたが亡妻・美也子以降再婚の気持が無いと言った。
研三が恭介に森島密室殺人を伝え神奈川県警・篠原(宇梶剛士)も協力依頼し、研三は森島の秘書・杉江千恵子(岩崎ひろみ)と知合以降取材で森島と会い、専務・浜田和重(大高洋夫)と久原を紹介され、黒ずくめの女・結城が来て森島は2人での値段交渉で、妻・世津子(小松みゆき)と浜田が入ると森島は殺害され甥・相良(山中聡)が来た。
殺害現場は密室で女とダイヤが消え、篠原と早乙女らと現場に行き、死因は毒針と麻酔布で庭に女の足跡が有り、肖像画を世津子が外し、杉江はダイヤ取引を知らなかった。
恭介の別荘に早乙女が泊まり恭介は結城が疑問で、研三に杉江との関係を聞き、相良と女を見かけ沢村静香(大路恵美)と知り、葬儀で篠原が肖像画の作者・日下部蓮司と世津子が会い、沢村静香も来たが結城もダイヤも知らないと言った。
相良が浜田に背任を述べ森島に服従を言い、世津子は日下部を招くと言い、恭介は早乙女から森島興業と宝石店とがトラブルが有ったと聞き、早乙女は久原から取引を聞き、相良が妙な質問をしてきた。
相良が黒ずくめの女に刺殺され、恭介は沢村のアリバイ調査成立し、義父にアコ二チンが即効性と聞き、言葉を話したならアコ二チン注射前で狂言強盗だった。
<以下、隠し字>
黒ずくめの女が世津子と浜田を訪ね女と浜田が部屋に入り、篠原と世津子が部屋に入ると浜田が殺害され女はいなかった。
恭介と篠原に早乙女が世津子の知人リストを見て、早乙女の知人は杉江だけだが森島殺しは無理で、研三が大村ハルから話しを聞き、篠原が家宅捜索で杉江に沢村の家宅捜索を告げると杉江が沢村に連絡し恭介と篠原が聞いていた。
恭介は杉江と沢村の同じ癖を述べ過去を調べ実質姉妹で2人1役で、森島の依頼のダイヤ盗難計画の便乗計画を立てたがあちこちから、接触があり・・・・・・・・・。
森島殺害犯が判っても、訴えられず・・・・。


監督:本田隆一
脚本:土屋保文
原作:高木彬光「神津恭介、密室に挑む」所収「影なき女」
出演者:片岡愛之助・水野真紀・藤井隆・里見浩太朗・宇梶剛士・大村波彦・伊藤正之・小松みゆき・大高洋夫・大路恵美・岩崎ひろみ・山中聡
制作年:2014年


感想: 短編が長編ドラマになった。
トリックを中心にストーリーを膨らませたが応用が利く。
登場人物が増えて行くが、模倣と・・・。

検事・霧島三郎

東京地検検事・霧島三郎(柳葉敏郎)は恩師の弁護士・竜田耕太郎(西郷輝彦)の娘・恭子(黒谷友香)と婚約、公判部長・高橋(中村育二)に担当事件の疑問を述べ、竜田の部下で友人の河辺(東幹久)と剣道を行い検察事務官・北原大八(ゴリ)の勘違いで事件の真相が判った。
霧島は恭子とウエディングドレスを選び、竜田と3人で食事し医師の恭子との再会を話し、恭子は父・竜田の病気の薬服用を求め急患で病院に戻り、霧島は竜田に誘われ飲みに行き会社社長・溝口(佐藤一平)と酒井(とむ畑中)すれ違い、竜田はホステスのエリカ(水谷妃里)と親しく話しユキ(川村亜紀)と過ごすと、エリカの元夫・小林(若山慎)が乱入し騒げが霧島と竜田が止めた。
半田エリカが自宅マンションで死体で発見され桑原警部(平山祐介)が捜査し薬を見つけ、霧島は恭子から竜田が行方不明と相談を受け自宅を訪ね竜田は定期的に服薬する必要があり医師ぼ恭子は不安で河辺も来ると、桑原と権藤刑事(宇野祥平)が来て聞き竜田の捜索を依頼し、恭子から捜索を頼まれた霧島は高橋に刑事部異動を言われ北原も来て、桑原から溝口と小林の容疑を聞きエリカは溝口と殺される直前まで溝口のパーティにおり、小林は工事現場で働き、霧島は恭子の電話に式場キャンセルを告げ薬のない竜田のタイムリミットを考えた。
霧島は河辺から竜田が溝口の会社と関係する豊浜建設の管財人と聞き、溝口に建設現場で10年前に豊浜建設が土壌汚染で中止になり業績も悪化した場所で再開の理由が疑問と言い、恭子と河辺は別荘へ行くと荒らされ、墓で河辺が竜田の万年筆を見つけ警察に通報し、恭子は霧島はいつも説明不足だが何を考えているかは判ると言った。
霧島はユキから、エリカから何か預かる筈が必要なくなったと聞き、翌日溝口が取りに来たが、エリカが世話になった竜田の為に何かしていたと言い、桑原から万年筆発見を聞き、霧島は北原と豊浜建設と溝口の会社絡みの不正が関係すると考え、小林が死体発見され、竜田の携帯電話を持ち誰かを脅していた様で、母子が弁護士バッチを拾い、霧島は恭子を呼び聴取し竜田から預かった小物を受け取りデータカードから不正証拠を見つけ、切り忘れていた竜田の携帯電話の移動で気づいた。
<以下、隠し字>
溝口を取り調べ不正は認めるが殺人は否定し、別荘荒らしは酒井で竜田の携帯電話で金を要求されたと言い、竜田の弁護士バッチの発見付近を調べ竜田を発見し恭子が治療し、霧島は竜田事務所で河辺に持ち歩かない万年筆と、繋がった携帯電話の移動が恭子と別荘へ行く途中でエリカと小林殺し犯人と言い、溝口への復讐から目先の金につられたと聞いた。
溝口の会社に不正疑惑捜査が入り、竜田が退院し、霧島は恭子に結婚を言うと式場はキャンセルしていなかった。


監督:生野慈朗
脚本:伴一彦
原作:高木彬光「検事霧島三郎」
出演者:柳葉敏郎・東幹久・黒谷友香・ゴリ・西郷輝彦・平山祐介・宇野祥平・中村育二・佐藤一平・とむ畑中・水谷妃里・川村亜紀・若山慎
製作年:2014年


感想: 現在に話しにアレンジした。
携帯電話の普及はミステリーを変えた。

名探偵・神津恭介2・呪縛の家

神津恭介(片岡愛之助)は法医学者で義父・古沢三郎(里見浩太朗)から神奈川県で見つかった人骨の調査依頼を受け、保険調査員・早乙女英美(水野真紀)からルポライター・松下研三(藤井隆)が怪我と知り病院へ行き、美容外科クリニック広報・倉橋土岐子(前田亜季)に研三との関係を聞き相談を頼まれ、早乙女と神津は倉橋家のある八坂村へ行き、そこは依頼された人骨の発見場所だった。
倉橋家に、三女・土岐子の姉で長女の美容外科医・澄子(月船さらら)と澄子の夫でグループの不動産担当・香取(加藤大祐)、二女のモデル・SAYA(舞羽美海)、土岐子の婚約者・菊川(姜暢雄)、そして父・圭市郎(寺田農)がいた。
土岐子は届いた怪文書を見せ「呪縛の家に棲みたる者は 水に浮かびて殺されるべし」等が書かれ松下に相談した言い、神津は協力を決め屋敷に泊まると夜に長女・澄子が浴槽で死に発見され、神奈川県警・篠原(宇梶剛士)は外傷がなく鍵がかかり通風用小窓のみの密室で入浴中の事故死との見方をしたが、神津は仕組まれた犯罪とみて、意識混濁の松下の言葉で手帳を見て八坂村に存在していた新興宗教・紅霊教と教祖・卜部の3人の娘が変死と書かれ、神津は見立て連続殺人と監視を伝え、圭市郎がある女を疑い訪ねた。
篠原らは二女・SAYAこと烈子を監視し、圭市郎が顔を包帯で覆った女に襲われ腕を火傷し、烈子が事務所で密室状態で火に包まれ死に、神津と英美は菊川に過去の倉橋クリニックの裁判沙汰を尋ね、篠原は香取の借金を伝え医療ミスの原告団を調べ、神津は三郎から烈子の器官から神経性毒物があった調査結果を聞き、英美と土岐子と別館を探し地下室を見つけ、紅霊教の財産と木乃伊を見つけ、圭市郎が来て神津は倉橋家との共通点で圭市郎が卜部の息子と告げ、圭市郎が倒れ篠原らは隠し子を調べ木下昌子(安河内理恵)を見付けるが毒物で死に発見され、神津は共犯で消されたと考えた。
<以下、隠し字>
神津は倉橋家に全員を集め、澄子は小窓から二酸化炭素を流しこまれ失神させられ、烈子は容貌コンプレックスで整形したが過去の写真でおびき寄せられ鍵を閉め写真を燃やし細工で火が広がり毒物で逃げられ無かったと言い、菊川へ援助理由を聞き母コンプレックスで圭市郎の愛人で母が死に圭市郎から当てつけ自殺で土岐子との結婚を拒否され昌子を共犯に引き込んだと逮捕した。
神津は三郎に人骨が卜部の妻と報告し、土岐子に菊川の異常性を見逃したと言った。


監督:本田隆一
脚本:入江信吾
原作:高木彬光「呪縛の家」
出演者:片岡愛之助・水野真紀・藤井隆・宇梶剛士・里見浩太朗・前田亜季・月船さらら・加藤大祐・舞羽美海・姜暢雄・寺田農・安河内理恵
製作年:2015年


感想: 都会から離れて世界へ連れての見立て殺人を描く。
誰が誰を利用したか、共犯でなく利用する単独犯だ。
戦後の新興宗教が甦るのか。

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