佐々木譲・サスペンス:1

北海道警察
制服捜査
警視庁捜査1課刑事・水戸部裕

北海道警察大通署管内のマンションで爆発事故が発生し、道警本部の女性巡査・水沢が死に、大通署刑事課の佐伯宏一（鈴木一真）と渡辺秀明（松田悟志）は道警本部の刑事部長・杉田昭（川﨑麻世）から所轄は手を引けと言われた。
道警本部の統括部長・石岡大貴（新井康弘）と杉田は大通署の署員に容疑者は道警本部の津久井卓（池田政典）だと発表した。
生活安全課の小島百合（財前直見）は津久井を擁護するが課長・長沼行男（高田純次）に止められ津久井が殺人はしないと思うが後輩・大塚サキ（松本莉緒）が声を掛けた。
児童養護施設に不審者が出没したと通報が入り、施設長（比企理恵）を訪れた百合は男を見たが、携帯に公衆電話がかかり津久井は無実を主張し詳細は話せないといった。
百合は同級生・町田早苗（北原佐和子）が女将のホテルで落ち合った。
道警本部に呼び出された長沼は、統括部長・石岡から百合の監視を命令された。
津久井から百合は、明後日の午前10時の百条委員会に証人で出席し、交通事故死の兄は道警の裏金の実態をジャーナリスト・村沢邦明（松尾貴史）と告発準備を進めており兄の事故と自分の濡衣は道警幹部が裏にいると言った。
真犯人を捕まえなければ津久井は委員会に出席できず、百合は佐伯を協力させて道警本部と戦うことを決めたが警官がホテルに来て津久井は逃げた。
＜以下、隠し字＞
小島は杉田から三浦が空き巣と聞くが自殺で見つかり、佐伯は津久井の証拠が何故見つかるか疑問で、三浦の仲間の死体が見つかり血文字が残っていて、小島は水沢の相手が津久井以外と知り、石岡の目撃者を探した。
小島は血文字の意味が判りメモリーカードを見つけ水沢と村沢が写っていた。
津久井は村沢に裏切られショックだが逮捕した。
百条委員会の場所は石岡が固めていたが小島は正面から向かい、空の裏から津久井が入った。
小島は石岡の村沢を使った隠蔽工作を暴露して、・・・・。

演出：小久保利己
脚本：土屋保文
原作：佐々木譲「笑う警官」
出演者：財前直見・鈴木一真・松本莉緒・川﨑麻世・松尾貴史・池田政典・北原佐和子・新井康弘・松田悟志・高田純次・比企理恵
製作年：2013年

感想： 本部の権威と、婦警等の対決はやや無理気味です。
本部が機能を利用していない様だ。
たまたま的な部分が多く感じられる。

青森県警察刑事巡査部長・川久保篤（内藤剛志）は警察組織管理強化の人事異動で八戸市種差海岸駐在所に、妻・紀子（手塚理美）と娘・美奈子（山本ひかる）を青森市内に残して単身赴任した。
川久保は制服着用巡査になり捜査権を持たず、パトルールや交通整理に当たり、地元関係者・吉倉（佐藤蛾次郎）と片桐（尾藤イサオ）らは川久保を歓迎し、報告先の所轄警察官・宮越幸造（中原丈雄）は川久保の行動に理解を示すが橋爪課長（菅原大吉）は人手不足と言った。
駐在所に牧場主・大西徹（中西良太）から犬が射殺の連絡が入り、大西はトラブルを持つ同業者・篠崎征男（国広富之）を疑い川久保に告げたが器物損壊罪に当たり、川久保の歓迎会が開かれ、白石善三（青山勝）が料理を提供した。
篠崎が散弾銃で射殺され、第1発見者の長男・章一（木ノ本嶺浩）は中国人研修生の1人・揚（湯川尚樹）の行方が分からず、本部主任・池畑刑事（笠謙三）は篠崎所持の散弾銃が無くなり、篠崎が研修生の扱いが悪いと大西とトラブルがあり犬射殺事件を川久保が指摘すると池畑は疎ましく川久保を退けたが宮越は理解を示し、篠崎信子（神保美喜）らで葬儀が行われた。
川久保は顔見知り犯行と考え仲間の証言から、非番で青森市で川久保は揚の行方を突き止めたが、揚は事件の夜に篠崎に客がいたと言い、池畑は川久保に不快だが川久保は制服を着て捜査を続け、猟友会仲間の白石がしばしば来ていた。
川久保は20年前の篠崎家の不審火事と篠崎の前妻・菊江（中村恭子）の火災死亡を知り、菊江の妹・良枝（山崎直子）から菊江が篠崎の暴力を聞き、元駐在の宮越にだけ相談したと聞き、話を聞いた。
＜以下、隠し字＞
川久保は20年前の火事が篠崎殺害事件との関連を疑い章一に記憶を聞き、信子から篠崎との別居の理由を聞き次男・誠二は篠崎の暴力で、章一は篠崎の子供でないと言った。
良枝の店で帰る章一と会い、父は誰か聞いたが菊江は話さず、宮越が担当刑事・久松（黒部進）に掛け合ったと言った。
川久保は久松に20年前の篠崎家の不審火事を聞き、宮越が章一だけ助けられアリバイの有った篠崎征男の再捜査の依頼をしたと知り特別の思いと何が疑念か考えた。
川久保は留置所の揚に宮越の写真を見せ、当日の訪問者を知り、宮越に理由を聞き篠崎に注意した為に暴力が酷くなり菊江が助けを求めて来て、・・・・。
宮越は火災の疑惑から篠崎殺害を述べたが川久保は信じず、章一が行方不明で復讐が終わっておらず共犯者を狙っており、川久保と良枝が宮越を説得した・・。
章一が白石が篠崎を強請るのを見て、・・・・。

監督：金佑彦
脚本：峯尾基三
原作：佐々木譲・「制服捜査」「遺恨」
出演者：内藤剛志・手塚理美・山本ひかる・中西良太・佐藤蛾次郎・尾藤イサオ・山崎直子・菅原大吉・青山勝・中原丈雄・国広富之・木ノ本嶺浩・湯川尚樹・笠謙三・中村恭子・神保美喜・黒部進
製作年：2013年

感想： 北海道が青森で映像化された。
巡査は刑事の原点か？。
行き過ぎた組織変更の弊害はあえて深入りしない。

函館で為田の墜落死があり小樽で若者が風呂で死に、北海道警察大通署生活安全課・小島百合（財前直見）に後輩・佐伯（鈴木一真）が本部刑事部長・橋場（大浦龍宇一）の推薦で捜査1課に仮配属と言い、佐伯は中年夫婦・赤松の遺体発見連絡で現場に行き、百合ら生活安全課メンバー・大塚サキ（松本莉緒）らは元警察官でボランティア団体会長・薬師（名高達男）と秘書・森崎洋子（北川弘美）と幼稚園で防犯劇を行い課長・長沼（高田純次）は薬師に取り入った、橋場は係長・二階堂（長谷川公彦）と大伴刑事（宮本大誠）らと他殺を含めた捜査を打ち合わせた。
百合とサキと洋子は夜にマラソン練習し、翌朝に百合は少女誘拐事件連絡で学校で教師から事情を聞き、少女の父・米本忠志（中村繁之）が娘・若菜を連れ去ったと判るが、百合が母・春美から忠志が連れたと聞き、忠志を調べ組織犯罪対策局・藤堂（中丸新将）から忠志は暴力団の情報を警察に流し組長逮捕に関わった情報提供者で、大曽根組長が出所予定で情報提供者が危険と言い、百合が兄・米本達也に会うと調べている者がいた。
百合は暴力団員・加治木（中山俊）が報復で動くと聞き忠志保護に動きだし、百合と佐伯が出会い忠志事件と中年夫婦殺害の双方に加治木が関係と分かり、小樽で大森の死が見つかり、米本一家が富良野に行った可能性があり所轄が調べると別荘が荒らされ姿がなく、若菜から友人に連絡があり、百合とサキが微弱電話追い、爆破寸前の車から忠志を助けだし、警察内部の内通者を疑い、佐伯から加治木の死体発見連絡で行き、忠志を襲う前で加治木の車から殺害事件の映像が見つかり、百合は佐伯から加治木の資料を受け取った。
百合は加治木の証拠が不足と考え、佐伯は情報提供者全員を知る担当の死亡を言い、為田が自殺とされた理由が疑問で佐伯が調べ、百合は橋場に情報流出調査を依頼し薬師の事を話し、長沼が薬師の部屋で加治木の死体から見つかった虫が見つかり元監察官の薬師も流出可能性を考え、百合は橋場から調査保留を聞き、為田の死は上の指示で自殺になったと聞いた。
＜以下、隠し字＞
百合は米本一家の居場所を薬師に伝える様に洋子に頼み、洋子が米本一家を狙うと百合らが待ち伏せ疑った理由を述べ、洋子が幼少時に自殺を図り薬師に助けられ、薬師と加治木が会い脅されるのを見て加治木を殺し米本も知っていると聞き狙ったと自供し、橋場の会見前に百合と佐伯が中止を求め、薬師が情報流出は橋場で暴力団との癒着を知ったが買収されたと言い、否定する橋場に薬師が指紋が付いた加治木の名刺を見せた。

監督：小久保利己
脚本：土屋保文
原作：佐々木譲「密売人」
出演者：財前直見・鈴木一真・松本莉緒・名高達夫・北川弘美・大浦龍宇一・中丸新将・長谷川公彦・中山俊・宮本大誠・高田純次・中村繁之
製作年：2015年

感想： 警察内不祥事と外部事件が併行して進む。
証拠不十分での捜査終結が疑問というのがキーワードだ。
動機が隠されているので、伏線から推測になる。

警視庁捜査1課刑事・水戸部裕（松重豊）は事件で指揮官・森末と揉めて所轄署へ異動しデスクワークになった、横浜で看護師・炭谷真紀（伊藤しほ乃）が殺害され神奈川県警が捜査し、非番の性犯罪担当の捜査1課・朝香千津子（山本未來）と水戸部は警視庁捜査1課長・山岸（宅麻伸）と係長・吉田（堤大二郎）に呼び出され極秘捜査を命じられた。
20年前にカフェ店員・中牧みちる（小野しおり）が代官山の自宅アパートで扼殺された未解決事件で第1発見者は倉橋エステート社員・三ツ谷（稲荷卓央）で現場で3種類のＤＮＡが見つかり容疑者で恋人のカメラマン・風見（水間ロン）が浮び逮捕寸前に水死体で見つかり大量のアルコールが検出され自殺とされ被疑者死亡で捜査は終わった、神奈川県警捜査本部で刑事部長・森末（益岡徹）が真紀殺害事件を担当し採取ＤＮＡ調査を命じ、1つが代官山の事件のＤＮＡの1つと一致し風見が冤罪の可能性があり山岸は秘密に真相究明を指示した。
水戸部と千津子は、みちるのアパート管理の倉橋エステート社長・倉橋（阿南健治）から三ツ谷が事件直後に独立し会社は潰れて現在は消息不明と聞き、みちるが働いていた代官山のカフェオーナー・篠原（渋川清彦）と常連客・木島（加藤久雅）からデザイナー志望で恋人のカメラマンに殺されたと聞き、神奈川本部で刑事・石橋（山中聡）が容疑者を述べ森末が調査を命じ、千津子は警視庁庶務係・時田（モト冬樹）と会い、水戸部が千津子に科捜研・中島（皆川猿時）を紹介し協力依頼し、千津子は帰ると母・恵子（沢田亜矢子）が娘の世話をし性犯罪犠牲の亡き娘・美奈子を話し、水戸部は時田から20年前に代官山事件で集めた情報ノートを受け取った。
水戸部と千津子は中島から風見の部屋からネガが盗まれ車が写り、カメラマン・松原（渡辺航）から風見が酒が飲めないと聞き自殺を疑い、時田のノートに高宮（千葉哲也）を見つけ建築事務所で会うとはっきり憶えていて、中島が遺体付着犬の毛の種類から高宮を疑うと、翌朝高宮が遺体で発見され監視カメラに三ツ谷が写り、水戸部と千津子は三ツ谷を競輪場で探し森末と会い、時田から高宮と木島の繋がりとバンドの写真を知らされた。
＜以下、隠し字＞
水戸部と千津子は木島は海外と聞き、三ツ谷が神奈川県警に確保され、千津子は三ツ谷の母を調べ老人ホームの費用を疑い、神奈川県警で三ツ谷が自供したが水戸部と千津子は老人ホームの費用振り込み人を調べ左利きを疑い中島が骨格判定で同一人物と見つけ、倉橋にみちると真紀と高宮殺害容疑を告げると逃げ逮捕した。
水戸部が森末に記者会見中止を求め三ツ谷無罪と判り、倉橋は情報の代わりに高宮に合鍵を貸し、みちるが高宮に襲われ三ツ谷が来て高宮が逃げ風見が来たが返事なく帰りその後に倉橋が部屋に入り殺し、高宮と風見が風見を自殺に見せかけ殺害し、倉橋は老人ホームの費用で三ツ谷に高宮を殺害させ、真紀を気に入り襲い殺したと自供した。

監督：渡邊孝好
脚本：安井国穂
原作：佐々木譲「代官山コールドケース」
出演者：松重豊・山本未來・宅麻伸・益岡徹・沢田亜矢子・堤大二郎・モト冬樹・皆川猿時・阿南健治・山中聡・千葉哲也・渋川清彦・稲荷卓央・加藤久雅・渡辺航・小野しおり・水間ロン・伊藤しほ乃
製作年：2015年

感想： 組織捜査と個人の能力で決まる捜査の競争。
組織捜査で何故容疑者に誰も出て来なかったのかは疑問だ。
2人の捜査で真相に近づいた理由は先入観と結果の期待がなかったからだろう。