中津文彦・サスペンス:1

風間昭平

ある国のＶＩＰが東京スカイツリーを見学する為、警護で墨田署長転任になった風間昭平（北大路欣也）は自転車で散策し、路肩で花に手を合わせ涙する女性と、窃盗犯逮捕の墨田署刑事・熊木ゆみ（京野ことみ）に会った。
墨田署で風間は副署長・箱崎寛一郎（前田吟）と水盛警備課長（斉藤暁）と会い、住民との親睦会に出席し、「墨田署と商店街を結ぶ会」会長・市川開発副社長・市川隆明（前田淳）と、クラブ華のママ・本宮可奈子（田中美奈子）と再会し、隆明と仕事する経営コンサルタント・森脇大造（渡辺裕之）から投資話をされた。
数日後隆明が殺害され、熊木刑事らが捜査し鑑識で格闘家特有の絞め方でのやく殺と判明し、隆明の葬儀に訪れた風間は、父・市川義太郎（滝田裕介）と社長派専務・権藤喜一（寺田農）と反社長派常務・三田尻健（桜木健一）と妻・寿美代（姿晴香）との妙な雰囲気を知った。
捜査で白藤真一（ＲＩＫＩＹＡ）と、詐欺の前科者で元格闘家の森脇が容疑者になるが取調べで否定し左手が使えず現場に呼び出されたと言った。
風間は外国要人警備の車で箱崎と可奈子に似た2人を見かけ、三田尻が弁護士当時に森脇の弁護をしたと判り、風間は可奈子の店で森脇と市川隆明とが会い、箱崎は幼い時から世話になっていると聞いた。
森脇が警察の尾行をまき白藤も行方をくらまし、翌朝白藤の死体が発見され殺害方法は隆明と酷似し2人の顔面の不自然な傷が気になり、白藤が権藤に携帯電話を掛けていて風間と熊木が権藤に会い5年前に娘を轢いた事を謝る電話があったと言い確認された。
＜以下、隠し字＞
箱崎は可奈子姉妹の事を話し、風間は現場を見て廻り可奈子に会い一緒に歩き、権藤の娘の事と家族の事を聞いた。
森脇の溺死体が見つかり外傷が無く、権藤の息子を殺した白藤が身代わりと判り、白藤の金周りが良くなっており、権藤を任意同行し白藤は誰の身代わりかは言わず、熊木が風間の依頼した調査結果を持ち帰り、風間が取り調べを変わり権藤は柔道の経験が有り左利きで修理中の腕時計が頬に傷をつけ、市川隆明・白藤殺人犯と指摘し、認めたが森脇殺しは否定し身代わりを知らせる録音が送られて来たと言った。
風間と熊木は録音を解析し、市川義太郎が入院し可奈子が殺そうとし箱崎が止め、可奈子は録音を送った動機を語り・・・。
箱崎が森脇殺しの現場で証拠を見つけ、・・・。

監督：金佑彦
脚本：尾西兼一
原作：中津文彦「さすらい署長・風間昭平」
出演者：北大路欣也・前田吟・京野ことみ・田中美奈子・渡辺裕之・寺田農・斉藤暁・桜木健一・姿晴香・滝田裕介・前田淳・ＲＩＫＩＹＡ
製作年：2013年

感想： 過去の事件が捜査ミスばかりでは厳しい進行だ。
殺人犯人と被害者とが過去はどうだったかは悩ましい。
警察捜査としてはまずまずか。

警察署長・風間昭平（北大路欣也）はさすらい署長と言われ宮城県・松島署へ赴任する途中にカフェで店長・野本杏子（遠山景織子）と店員の熊谷絵里（尾崎亜衣）に松島署・尾形（大友康平）刑事が坂巻（大浦龍宇一）の行方を問い詰めるのを目撃し、着任し副所長・大槻（田山涼成）すると変死体発見が入った。
風間が現場に到着すると松島署・杉浦（螢雪次朗）や七緒美咲（木内晶子）らが捜査し、血の付着の石があり頭部殴打殺人と断定し、風間は被害者の左の靴底が汚れていないと気づき、被害者はケアワーカー・庄司（辞本直樹）で県警本部・白川（榎木孝明）と藤原（中西良太）は捜査は主導とし所轄は待機指示された。
庄司と小学同級生の七緒や他の松島署刑事たちは歯がゆく風間は地元を知る利点で松島署独自の捜査を提案し、杉浦はゆすり常習犯の庄司を同僚・伊野（中村靖日）が殺すと息巻いていたと知り、単独捜査を続ける尾形はこけしコンクール新人賞受賞の坂巻の新聞記事に考え込み、風間は声をかけ絵里を問い詰めた尾形は失踪人の捜査と答えた。
県警本部に捕えられた伊野は容疑を否認しアリバイが判明したが、七緒は友人から庄司の彼女・絵里がＤＶ被害を受けていた情報を得ていたが、絵里は姿を消した。
風間らは庄司の殺害現場で、庄司が歩いてきた方向に総合病院があり風間はひとり病院へ向かい、病院で杏子を見かけ後を追うと杏子は坂巻節子（左時枝）と会った。
風間は白石へ向かう途中で主婦（大島蓉子）から室を見せて貰い、刑事・村里（石倉三郎）から10年前に白川と競った尾形がミスで所轄異動を聞き、絵里が他殺死体で見つかり坂巻哲也を探し、風間は尾形と坂巻のこけしが届いたと聞き、鑑識から伊野の盗撮写真の絵里の靴が違い、現場の靴の付着が塗料と聞いた。
＜以下、隠し字＞
尾形は杏子に10年前に加害者を間違い坂巻の手を怪我させ警察上部の隠蔽に従った事を謝り新人賞受賞こけしは杏子が作ったと言い、風間らは室で坂巻らしい白骨死体を見つけ、尾形と杏子に会い、杏子が坂巻の暴力に殺し脅迫した庄司と協力者だが裏切った絵里を殺害を自白し逮捕した。
風間は杏子が坂巻に内容と傷の違いで病院の節子が殺害したと知った。

監督：金澤克次
脚本：小木曽豊斗・鈴木康弘
原案：中津文彦「さすらい署長・風間昭平」
出演者：北大路欣也・大友康平・遠山景織子・田山涼成・榎木孝明・石倉三郎・左時枝・螢雪次朗・中西良太・大浦龍宇一・中村靖日・大島蓉子・木内晶子・辞本直樹・尾崎亜衣
製作年：2014年

感想： 地方でも警察上部の不祥事が起きる。
それから、時間が経過して新たな犯罪が起きる。
さすらい署長とはあるのだろうか。

全国の警察署長のピンチヒッターで各地を廻る風間昭平（北大路欣也）は徳島県阿南中央署へ赴任し、副署長・河田（近藤芳正）から専属秘書官の地域課・清水由紀（東ちづる）を紹介され、清水は徳島県内の数々の所轄署を渡り歩き、午尾（ごお）の滝で男性変死体が発見され風間は清水と現場へ行き、刑事課課長・箕田（有薗芳記）と鑑識課長・清浜（堀本能礼）から被害者・三木（本宮泰風）で背の刺し傷と首の絞殺と聞いた。
風間は野球の手術痕を聞き清水は阿南西高の三木と気づき、遺体の手の付着土が現場周辺でなく、遺留品の手帳に数字が書かれ、風間は母校で三木が高校で壊した肘で野球人生を断たれバッテリーを組んだ捕手・坂本（別所哲也）が阿南西高校のコーチで話を聞き、坂本はプロへ進むが20代半ばで引退し大阪で板前をしたが最近阿南に戻っていた。
坂本には11歳の進平（田中蒼馬）がいるが1歳時に心臓の手術を受け運動は禁止で、遺体付着の土は大谷焼の粘土の可能性が高く、風間と清水は大谷焼窯元の森陶器に行くと鳴門北署署長・益田（伊武雅刀）と職人・森信吾（大杉漣）の姿を見かけ、森や田中武士（仁科貴）ら職人は三木を知らず、刑事・津村（阪田マサノブ）・西野（小林正寛）・井本（緋田康人）らは三木のいた建設会社でヤクザ者らしき男と揉めていたと聞き、風間と清水は坂本の店を訪ね清水が手帳の数字が遍路番号と気づいた。
津村刑事らは本郷（木下通博）を聴取し借金を回収したが犯行を否認し、殺しは中谷（國本鐘建）と言い三木と口論を見ていたが、中谷は経営するバーで三木が働くが殺害時刻に中谷はアリバイがあった、蒲生田岬で三木と同じ手口の中谷の遺体が発見され風間は三木の携帯や坂本の記事の切り抜きを見つけた。
風間は書類を処理し清水から三木が遍路の為に仕事すると知り、遍路に行き大津の阪本一平（左とん平）に会い逆廻りと聞き、奉納札で三木を確認し辿り笹木邦子（水野久美）の家で休憩し三木の奉納札を見つけ裏に文字があり、帰途に遍路の坂本を見かけ、見つかった三木の部屋で遍路が長くきっかけを探して10年前の強盗参考人と判り鳴門北署署長・益田が森大樹を犯人と疑い自殺していた。
＜以下、隠し字＞
風間は邦子が出頭し娘・遙の仇と聞き鳴門北署で益田に掛け合い、清水は進平の手術が高額と知り、風間は信吾に会い邦子の出頭を伝え、本部から中止命令が有るが風間は捜査を続けさせ、坂本が鳴門北署に連れられ根が深いと知り、風間は益田に会い当時は意見が2つに別れたと聞き、風間は坂本に進平の手術費を三木が援助しアリバイを頼まれ偽証を聞き、遺体から凶器と藍染めが判り信吾が浮かび風間は窯元を調べ、信吾が武士から退職を聞き津村らが同行を求めると風間が来て武士の容疑を言うと邦子に謝罪する三木を見て真実を知ったと自供した。

監督：金澤克次
脚本：鈴木康弘
原案：中津文彦「さすらい署長・風間昭平」シリーズ
出演者：北大路欣也・東ちづる・別所哲也・近藤芳正・仁科貴・本宮泰風・緋田康人・有薗芳記・阪田マサノブ・小林正寛・堀本能礼・左とん平・水野久美・大杉漣・伊武雅刀・田中蒼馬・木下通博・國本鐘建
製作年：2015年

感想： 連続殺人を繋ぐものを探す。
過去の事件は冤罪なのか。
双方の接点がどこかにあるのか。

風間昭平（北大路欣也）は長野県警上田中央警察署に赴任途中で千曲川沿いで殺人事件現場を見かけ、付け場のオヤジ（江幡高志）が呆れ、長野県警千曲東署生活安全課・溝口（梨本謙次郎）に管轄を尋ね口出しは控えた、風間は上田中央署署長室で引越を警備課・永山有紀子（遠野凪子）と行い副署長・笠松（渡辺哲）に連れられ蕎麦屋での歓迎会を警備課長・倉阪（赤塚真人）と刑事課長・山浦（深水三章）らと行った。
風間は翌朝に寺内刑事（立花伸）と坂本刑事（岡田正典）らが出動し有紀子から殺人事件と聞き須川湖の撲殺死体が岡崎（深見亮介）と聞き、レストランバー「コパカバーナ」経営で不法滞在外国人使用容疑で警備課がマークと聞き、鑑識が凶器の石と遺留品の白いボタンと黒糸を見つけ、交際中のホステス・井口麻里子（吉井丈絵）が情報源と倉阪と山浦が揉め、風間と有紀子が行き借金があるが付け場事件目撃で金が入る予定と知り、同一犯の可能性で被害者・沖嶋（岸端正浩）で妻へのDV容疑で溝口が調べると聞いた。
風間と有紀子が溝口から通報でホテル圓山荘の従業員の沖嶋の妻・昌代（土屋貴子）に暴力を振るう沖嶋を見つけたと聞き、昌代に会い4/22に沖嶋が時報を聞き、翌日に部屋で15年前の暴行殺人事件の切り抜きを見つけたと聞き、合同捜査にして、15年前小諸で時効で被害者・小倉絹子（藤井麻衣子）で母・小倉節子（星由里子）と娘・小倉陽子（多岐川華子）がいて、風間は時効事件の動機を考えた。
風間と有紀子が小岩井紬工房従業員・節子に会うが聞けず、女子高生の娘・陽子には話さず、風間は死んだ絹子の父が強盗傷害で自殺と聞き、有紀子は絹子の同級生・牧野（遠矢武）から恋人・溝口がいたと聞き、風間は溝口と食堂女将・福子（宮園純子）の店で会い絹子の事を尋ね15年前は沖島の犯行と推測し繋がりを聞き、福子からボタン付けを溝口にもして白に黒糸が取れていたと聞いた。
＜以下、隠し字＞
風間は溝口が絹子の父の事件担当と知り節子と話し、有紀子が陽子と会い父はいらないと聞き、溝口が暴行事件を調べていたと知り、風間は溝口に会い絹子の暴行犯を捜し沖島を見つけ殺害し目撃された岡崎殺害と話し、溝口から絹子が陽子を育てるのを見て自分の子だが父の事件で結婚出来ないと言われ、刑事を辞めようとしたが絹子が暴行殺害され、刑事を続け犯人を捜したが時効後に沖島を取り調べ犯人と知り殺害したと自供した。
風間は刑事の溝口が遺留品を残した疑問が残り、陽子が沖島殺しの前日会い節子が溝口を訪ねたと知り、風間は溝口が庇っていると考え節子に真実を問い、溝口が沖島を殺すと考え沖島に会い時効と言われ刺殺し岡崎に見られ脅され殺したと言い、気付いた溝口が目撃し庇ったと言った。

監督：関本郁夫
脚本：峯尾基三
原作：中津文彦「しなの千曲川殺人事件」
出演者：北大路欣也・遠野凪子・渡辺哲・立花伸・岡田正典・竜川剛・土屋貴子・吉井丈絵・多岐川華子・藤井麻衣子・江幡高志・宮園純子・深見亮介・岸端正浩・遠矢武・深水三章・赤塚真人・梨本謙次郎・星由里子
制作年：2006年

感想： 管轄をまたぐ複数事件をさすらい署長が捜査する。
物証が偽装かどうかとなると厳しい。
サスペンス色が強い。