夏樹静子・サスペンス:3

探偵

多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉
弁護士 里村タマミ・藪原勇之進・朝吹里矢子
検事 霞夕子・弁護士 橘明日香

多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉12 幻の男

多摩南署刑事・近松丙吉(伊東四朗)は春子(市毛良枝)といたが、社長・友部(川井つと)が自宅で殺害され現場で刑事・西尾(マギー)と管理官・山形(三浦浩一)と係長・村越(角野卓造)と捜査1課・長谷川(内田朝陽)と会い、金庫から2千万円が無くなり発見者は妻で料理研究家・蕗子(伊藤裕子)で凶器の灰皿から蕗子の指紋が検出され、殺害時刻にスナックで知人と会ったが、人物の名前も連絡先も分からなく、近松は西尾とスナックへ行き、ママ・松尾安美(秋本奈緒美)から蕗子が男性と会うのは2回目で、途中で30分ほど店の外へ出ていたと聞き時間を調べた。
捜査1課・長谷川が蕗子を調べ、会議で蕗子のアシスタント・石井昌子(あいはら友子)の話から友部夫妻の離婚話のもつれの犯行説が出たが、近松は蕗子も素性を知らないスナックの男を探すべきと異議を唱えるが、山形は蕗子の逮捕状請求を決めた。
長谷川は友部邸の前で葉山(斉藤佑介)と会い、昌子から料理教室の食器が全て陶芸家・夜須(弓削智久)と聞き訪ね、蕗子の愛人と認めたが本田(菊池均也)の取材のアリバイがあった。
近松がスナックで安美は男は陶芸に詳しいと言い、男も煙草を買いに外出し近松が近くを調べると店は閉まり、長谷川らは本田に会い夜須のアリバイが成立し、西尾は近松と村越に男が東京駅に行き泊まったと報告し、釈放される蕗子を夜須が迎え、長谷川は葉山が父が雄一郎に会社を潰され自殺し負債金額が2千万円と知り資金の目途が立ち会社を再建すると語り、長谷川は蕗子と葉山の両建てで捜査を進めると山形に提案した。
近松と西尾は男が泊まったホテルを見つけ、宿泊名簿で住所は栃木県益子町で名前は香川透(長棟嘉道)と判り、2人に蕗子が現れ連れて近松らは益子町を訪れると香川は殺害されていて蕗子は会った男とは判らないと言い、安美も判らないと言った。
蕗子に夜須が訪ね、葉山が本田を強請、長谷川は安美と葉山の関係を知り、益子の重光(富家規政)が蕗子と会ったと出頭し、蕗子が席を外したのは10分と言い当日の写真を提出し改竄がなく、葉山のアリバイも見つかった。
<以下、隠し字>
近松は蕗子に窓の側の陶芸品をみて侵入経路を疑い、夜須とタレントの写真が本田の撮影で掲載され、近松は重光の携帯と証言を調べ気づき、長谷川は夜須の工房へ行くと重光が殺害され本田に聞き夜須を捕らえ、近松は蕗子を訪ね窓を見ると夜須の壺が壊され、写真に煙草が写るが購入が出来なく幻の男は2人いて、途中で入れ替わり一度自分に容疑を向けさせたと言い、トマトソースの入れ物に2千万円を隠したが本日に重光の遺体と見つかったと言い、・・蕗子は自白を始め・・重光と利害が一致して・。


監督:白川士
脚本:林誠人
原作:夏樹静子「幻の男」
出演者:伊東四朗・角野卓造・伊藤裕子・三浦浩一・市毛良枝・内田朝陽・マギー・秋本奈緒美・あいはら友子・菊池均也・川井つと・弓削智久・斉藤佑介・富家規政・長棟嘉道
制作年:2014年


感想: 容疑者の多重偽装が隠されている。
疑問点を偽の手掛かりが隠す。
捜査本部内の対立も、全体的にストーリー上のトリック。

逆転弁護士ヤブハラ 証言拒否

弁護士・藪原勇之進(長塚京三)と後輩弁護士・朝吹里矢子(黒谷友香)はトップ企業代表取締役・馬越憲造(山路和弘)殺害事件で容疑者で内縁の妻・岩井智子(高岡早紀)に面会し智子は否認し、事務員・吉村サキ(高畑淳子)と智子の「誰かが庭へ走り逃げた」証言を考え、保険金殺人との声もあり、智子への検察の起訴理由も不明瞭だった。
公判で事件当夜に現場にいた憲造の弟・信也(高橋和也)の発言が注目されたが、榊裁判長(三輝みきこ)で検察・土谷(西村雅彦)は質問したが答えず、信也は藪原からの尋問に「証人自身、または近親者が刑事訴追を受けるおそれ」で証言を拒否した。
里矢子は信也が犯人をかばったと考えるが、藪原は逃げた人間がいても犯人とは限らないと言い、事件を洗い直し憲造は会社を大きくしたがワンマンで評判が悪く恨みを持つ人間は多く、妻の亡きあとに智子を豪邸に住まわせたが、息子・秋行(平田裕一郎)は2年前から行方不明で弟・信也は結婚し家を出たが離婚で憲造と智子と同居していた。
藪原と里矢子は代表取締役になった信也に再証言を頼むが断り、智子は逃げた男が若い男と初めて言うがそれ以上は話さず、藪原の甥・風見志朗(馬場良馬)が来て藪原は秋行の行方を探すことにし、智子は秋行が昨年帰り憲造に金を貰っていたと言い、土谷も刑事・大山(金城大和)から秋行が戻ったと聞いた。
里矢子と風見は秋行を探しホステス・川村朱美(櫂作真帆)から事件当日会い以降は連絡取れないと聞き、家を訪れ藪原と調べると遺体を見つけ、信也が秋行と認め死は1月中旬だが、自殺とすると動機が不明だった。
藪原と里矢子は朱美が秋行に1/13に指輪を貰ったと聞き、土谷が電話で朱美を証人に呼び秋行は他殺と伝え、公判で朱美は1/13に会えず指輪を見つけ貰ったと証言し秋行自身は見ていなく、藪原は信也が智子も庇った可能性を考えたが智子は秋行を見たと言った。
<以下、隠し字>
智子の評判が良く、信也は経理部長・中川弘明(島崎義久)に不審な粉飾決算を問い詰め、藪原と里矢子が来て疑問を聞くが拒否し、藪原は憲造の傷の位置に疑問を持ち、信也は不審経理を気づくが車に轢かれ、藪原は信也に会い粉飾決算公表を頼まれ、逃げる秋行を見ていないと聞き憲造は左利きで、菩提寺住職(津野哲郎)から午後に憲造が来て智子への手紙を預かったと言った。
公判で藪原は智子に質問し亡き娘と毒薬持ち出しを聞くと、憲造と秋行を批判し流産が秋行の犯行で復讐したというが、藪原は左利きの憲造が致命傷を自身で刺したと言い、憲造の手紙を読み粉飾で負債を抱えるので籍に入れないと書いてあった。


監督:香月秀之
脚本:久松真一
原作:夏樹静子「星の証言―弁護士 朝吹里矢子」
出演者:長塚京三・黒谷友香・高畑淳子・西村雅彦・高岡早紀・高橋和也・山路和弘・馬場良馬・平田裕一郎・櫂作真帆・金城大和・津野哲郎・島崎義久・三輝みきこ
製作年:2015年


感想: 医学的犯罪と法律的犯罪の裏に何かがある。
それは見落としがちな事だった。
弁護士の使命にも迫る。

弁護の鉄人 橘明日香

五十嵐(榎木孝明)と法律事務所を営む橘明日香(沢口靖子)は信頼できない依頼人の担当を降りると事務員・鎌田(片岡鶴太郎)と真部美波(池澤あやか)が噂した。
明日香は殺人事件被害者・東郷(久保龍一)の容疑者・貝塚陽子(酒井美紀)の弁護を依頼され接見で否認を確認し、5年前の自動車事故で陽子の娘が犠牲者の1人で、3日前に東郷と口論を目撃され、ナイフに指紋が検出されペンダントが残りアリバイもないが「嘘はつかない」と明日香に約束し、明日香と鎌田は土屋刑事(近江谷太朗)らに状況を聞き、ペンダントが3日放置が不審で、5年前の交通事故で東郷と花村(野沢大悟)が罪に問われ車の持ち主が無罪で複数が被害者だった。
明日香と鎌田は陽子のアリバイを探すが目撃者は見つからず、明日香は被害者家族の笹井玲子(東風万智子)と会い犯行時刻に新潟へタクシーで向かい、病院で被害教師の家族・浜田とし江(梅沢昌代)からボランティア仲間を聞き、助かった被害者を訪れ娘・未玖と母・矢代昌美(中村綾)に会いアリバイを聞き、明日香らはタクシーの運転手・磯部(小宮孝泰)から食事休憩後に話さなく顔は見なく、車載カメラ映像の赤い帽子の玲子のイヤリングの差を見つけた。
五十嵐は法務担当のブラウングループの会長・佐伯(西岡德馬)の秘書・望月(片岡信和)から中傷の手紙の相談を受け佐伯の息子・内海(三上陽永)に会い、明日香は会話を聞き結婚式に出席した友人から玲子は欠席予定から出席に変えたと聞き、玲子の行動に不信な明日香らは花村の自宅に行くと音信不通で土屋刑事らが集まり、野次馬に赤い帽子の女性を見つけ土屋らが玲子にアリバイを聞くとドライブと答えた。
明日香は未玖を見かけ尋ね父が勤めるブラウングループの中傷の手紙を書いたと知り、未玖の父・尚之(ノモガクジ)に会い5年前の交通事故を起こしたのが東郷でなく内海が起こし会長から口止めされたと聞き、内海が狙われると考え翌日海外から帰ると知り、浜田結衣の仲間から恋人の存在を聞き揃いの指輪の写真を見て、五十嵐は会長に公表を求め、明日香は陽子に接見すると玲子の事が詳しく何かを隠していると尋ねた。
<以下、隠し字>
内海が帰国し、明日香と土屋は玲子を見つけ問い、内海を真犯人が連れ去ったと考え、五十嵐は指輪の持ち主を思い出し、明日香は陽子に望月が犯人で浜田結衣の恋人で3人の共犯だが娘の分まで生きろと説得し望月の居場所を聞き出し、明日香と五十嵐と鎌田は内海を攫い望月が殺そうとすると来て止め、明日香は陽子と玲子が疑いを向けさせ、望月が東郷を殺すが身代わりと知り花村を殺し内海を狙ったと言い、明日香と五十嵐が説得し内海殺害を止めた。


監督:桑島憲司
脚本:田中孝治
原作:夏樹静子「乗り遅れた女」
出演者:沢口靖子・片岡鶴太郎・榎木孝明・酒井美紀・東風万智子・西岡德馬・小宮孝泰・池澤あやか・片岡信和・近江谷太朗・中村綾・ノモガクジ・三上陽永・久保龍一・野沢大悟・梅沢昌代
製作年:2015年


感想: 浅い捜査が間違いをもたらし、より深い捜査が真実に辿りつく。
知らない、判らない事は、無いとはイコールでない。
フェイクを除く事はテクニック上で厄介だ。

逆転弁護士ヤブハラ2 京都・17年前の真実

弁護士・藪原勇之進(長塚京三)は妻の故郷の京都で暮らそうと考え、弁護士・朝吹里矢子(黒谷友香)は事務員・吉村サキ(高畑淳子)と弁護士事務所を開いたが、刑事・久保(永倉大輔)から不動産会社長・黒川(島崎義久)殺人事件容疑者・潮一志(長江健次)が藪原の弁護希望と聞き潮は17年前殺人容疑で起訴され藪原が弁護し無罪だった。
藪原は上京し里矢子と事情を久保と福島刑事(市村亮)から聞き、黒川と面識があり金が盗まれ発見現場付近にいた潮が逮捕され手口が17年前と酷似し、藪原は17年前におでん屋台店主・沢田陽司(納見俊三千)が絞殺後水死に偽装された事件で否認し物的証拠がないが起訴され、藪原と里矢子の亡き父・朝吹慎之介(御宿このむ)は無罪を主張し裁判に勝つが、2人は心の奥は有罪と疑っていたと話した。
無罪を主張する潮と面会した藪原は、週刊誌記者・田浦(篠塚勝)に疑問を聞かれ弁護を引き受け、藪原は里矢子と甥・風見志朗(馬場良馬)と聞き込み、潮が黒川に借金の返済を迫られ近隣住民と揉め事が有り、田浦から藪原は呼び出され駅前で沢田の娘・瑤子(釈由美子)が17年前の真犯人の情報を求めビラ配りし、無罪判決後に瑤子の母・房子(宮下順子)が自殺未遂し夫は1年前に病死し、現在は認知症の母の介護をし息子を育てると聞き、潮が犯人かと問われた藪原はなにも言え無かった。
里矢子と志朗は聞き込みを続け、警察は黒川殺しの証拠が見つからず潮の不起訴処分を発表し再捜査を始め、瑤子は森本(本郷壮二郎)の店から潮を尾行すると酔った潮が17年前の黄色い鞄を語り瑤子が聞くと逃げ、藪原は電話で聞き犯人かは確かでないが可能性はあると考え、潮が殺害され連絡を受けた藪原と里矢子は現場に行き、久保らは目撃証言で瑤子を疑い逮捕したが否認し、藪原と里矢子は黒川事件と沢田事件と関係を考え瑤子の弁護を求めるが拒否されるが、瑤子が起訴され藪原は弁護を引き受け瑤子は潮を問い詰めたが追い出され帰宅して部屋に居たと言った。
藪原と里矢子は介護ホームで介護士・平本(宮川一朗太)が房子に会わせ徘徊し物を持ち込むと言い、里矢子と志朗は潮の昼の目撃者を見つけ、藪原は瑤子の部屋を調べ対向のアパートの南田夫妻から南田吉之助(江幡高志)から病院で瑤子目撃を聞き、末期癌で証言が無理の可能性を考え「刑訴の証拠保全」を請求し実施された。
<以下、隠し字>
里矢子は房子を訪れ房子は引き出しに物を集め、サキは事件に潮以外の共通点を考え、藪原は黒川と潮が会った店の経営者・池野(曽我廼家寛太郎)に会いに京都に向かい写真を見つけ、里矢子は房子の引き出しで手袋を見つけ鑑定に廻した。
公判が始まり瑤子と藪原は無罪を主張し、吉之助の録音が流され里矢子がアリバイを延べ、藪原と里矢子は鑑定を見て手袋を証拠提出し証人・平本に房子を聞き、平本の店で黒川と潮が会ったと17年前の調書に有り、卒業アルバムの写真に潮と平本が映り、潮殺害を尋ね介護施設の瑤子使用の手袋で容疑をかけ房子の部屋の手袋に潮の血が付着し、17年前沢田殺害と黒川殺害実行犯だとも告発した。


監督:香月秀之
脚本:久松真一
原作:夏樹静子「贈る証言-弁護士 朝吹里矢子」
出演:長塚京三・黒谷友香・高畑淳子・馬場良馬・篠塚勝・永倉大輔・市村亮・曽我廼家寛太郎・本郷壮二郎・江幡高志・宮下順子・長江健次・宮川一朗太・釈由美子・島崎義久・御宿このむ・納見俊三千
製作年:2015年


感想: 前半は静かに背景が延べられる。
中盤から伏線が張られ、後半で一気に進む。
伏線は弱いし偶然要素も多いが、裁判ドラマで見ると現実的な証拠探しが描かれる。

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