山村美紗・サスペンス:3

推理作家・池加代子(2)殺しの文学賞

神戸で「池加代子デビュー二十周年記念KOBEミステリー文学大賞表彰式」が行われ、池加代子(名取裕子)が出席し受賞の明石夏美(黒坂真美)が1人の女性を愛した2人の男性の悲恋の物語・生田川の伝説をモデルにした「生田川哀歌」で受賞した。
会場に文学賞企画社長・伊勢次郎(浜田学)と夏美担当編集者・芦田一平(尾崎右京)とIT企業社長・中川健太(石田龍昇)と秘書・石上秋子(笛木優子)がいた。
外で志摩信一(平口泰司)が夏美と騒ぎをおこし、止めようとした伊勢は殴られた。
加代子の娘で女優の池梨花(星野真里)は交際相手の有名俳優が他の複数女性との付合を知り傷つき、家政婦のアキ(山村紅葉)と嵐山出版編集者の谷誠(羽場裕一)は2人を家族のように見守っていた。
翌朝、夏美が絞殺体で発見され警察は志摩を疑い加代子と梨花に事情聴取し関係者と考え梨花は東京に帰り加代子は京都に戻り雑誌で娘の失恋を知った。
志摩が翌日刺殺体で発見され早乙女刑事(柏原収史)と会った加代子は沖村警部(新井康弘)が、「な」と「い」のダイイングメッセージらしきものがあり受賞式出席者の名簿を調べると言った。
加代子は秋子に会い伊勢に好きな人がいると言い、早乙女は加代子と山崎清二(中原丈雄)の店で会いネット配信事業計画で「KOBEミステリー文学大賞」を企画したと言った。
アキはゴミ荒らしを掴まえ、袋が目的で行動が同じでも目的が同じと知りダイイングメッセージの解釈も似ている可能性を考え、谷が戻り明石夏美が話題で急に上手になり芦田と夏美の中を疑い、志摩が字は右手で書くと判った。
<以下、隠し字>
芦田が密室で死に状況は自殺で動機は他殺で、芦田のナイフ購入が判った。
加代子と梨花は判りあえて仲直りし、谷は加代子が生田川伝説の本を書くと聞くと前に佐藤沙也香(高橋かおり)の似た持込み原稿が会ったと言い、加代子と梨花が訪問すると失踪していたが伊勢と写る写真を見つけた。
加代子は芦田と夏美の盗作を疑い早乙女は中川がウイルス使用の可能性を言い、芦田のパソコンにタイマーの起動終了セットがされていて、加代子は空冷ファンを使う鍵の部屋への持込み方法を解き、中川がハッキングを自白した。
伊勢が手紙を残し失踪し犯行をほのめかしており、秋子は何も知らないと言ったが秋子と沙也香が幼馴染みと判り、写真から2人の行き先が判った。
秋子が夏美を呼び出し殺し、それを志摩に脅され殺し偽のダイイングメッセージを作り、夏美と沙也香を殺した芦田を殺し・・・・・・・。


監督:樋口徹
脚本:松下隆一
原作:山村美紗「京都・神戸殺人事件」
出演者:名取裕子・星野真里・山村紅葉・柏原収史・笛木優子・浜田学・黒坂真美・中原丈雄・新井康弘・高橋かおり・羽場裕一・尾崎右京・石田龍昇・平口泰司
製作年:2013年


感想: サスペンスとしては定番の要素を多数含む。
作家探偵の設定や、容疑者の自殺も招きかねない結末など不自然さはどれもドラマ特有だ。
容疑者が少なく、見てると犯人が判るのは、テレビ向きで良いと思う。

狩矢警部シリーズ13・京都人形浄瑠璃殺人事件

京都府警警部・狩矢(船越英一郎)は、娘・和美(前田亜季)と刑事・橋口(載寧龍二)と人形浄瑠璃・曽根崎心中を観劇し、会場に人気芸者・玉菊(真瀬樹里)とミステリー作家・姉小路(池内万作)もいて、女義太夫は狩矢の大学時代の後輩・岸田京華(国生さゆり)で約30年ぶり再会した。
京華から人形遣い・清水(合田雅吏)や油谷(黒部進)を紹介され、皆川悠子刑事(雛形あきこ)から男女の変死体発見の連絡を受けあだし野念仏寺で鶴見(河西健司)刑事・鑑識課・山根(山口竜央)・神山(南雲勝郎)刑事・松沼(幸世)刑事らと合流し、死者は病院院長・平野(井上純一)と祇園芸妓・初代(佐伯花恵)で曽根崎心中を連想させ、捜査会議で課長・小岩井(浅野和之)は心中と言うが菅田瑠依(小橋めぐみ)刑事は疑問で、捜査で平野は評判が悪く姉小路の小説の院長は平野をモデルとも噂された。
平野と清水は初代の恋敵で、清水はかつて病院で事務長で、平野と初代らの複雑な人間関係を捜査し、狩矢は京華から清水からプロポーズを告げられ、皆川・瑠依は姉小路から玉菊とのアリバイを聞き、鶴見と橋口は玉菊から同様の事を聞いた。
人形浄瑠璃上演会で姉小路と清水が言い合い、狩矢と瑠依は上演を見るが、清水が上演中に平野と同じ毒で急死し、狩矢は瑠依を元課長・佐久間朗(渋谷天外)の店に誘い、瑠依は清水が姉小路の手袋に驚いたと気づき、狩矢は妻・澄江(山村紅葉)から人形が目をつむる動作を聞き清水殺害のトリックを推理し、人形の操作部に毒針が見つかったが何故その方法かが疑問だった。
<以下、隠し字>
皆川・瑠依は平野病院の看護師や玉菊から、姉小路の研修医への仕打ちと初代の仲と平野と清水の悪事を知り、2年前の河原医師の自殺は内部で口止めされ、河原医師の恋人・谷沢由紀子(大家由祐子)は退職したが、平野が由紀子を1月前にも宴会でいじめた。
狩矢らは姉小路が捜査を攪乱させ、谷沢が児童施設出身で2人で放置されていた。
大阪の浄瑠璃会へ狩矢ら行き京華に犯人と言い自供し、姉妹が捨てられてからを語り妹と再会したが何も知らず、1月前に由紀子が死ぬ前に全てを聞き・・・・。


監督:藤岡浩二郎
脚本:深沢正樹
原作:山村美紗「恋人形殺人事件」
出演者:船越英一郎・山村紅葉・前田亜季・雛形あきこ・載寧龍二・小橋めぐみ・河西健司・幸世・山口竜央・南雲勝郎・浅野和之・大家由祐子・国生さゆり・池内万作・合田雅吏・真瀬樹里・渋谷天外・井上純一・佐伯花恵・黒部進
制作年:2014年


感想: 人形浄瑠璃の才能と過去を結びつける。
心中と曽根崎心中は強引。
前半は駆け足で、後半ぐらいがよさそう。

赤い霊柩車33 卒都婆小町が死んだ

石原葬儀社社長・石原明子(片平なぎさ)は元女優で美容室社長・梅溪美鈴(藤真利子)が知合の能楽師・鷺村菊三郎(三浦浩一)の能演目・卒都婆小町に招待し、明子の婚約者・黒沢春彦(神田正輝)と従業員・内田良恵(山村紅葉)も招待した。
能楽堂で美鈴と会うと、菊三郎の追っかけ仲間の島村かすみ(田中広子)を紹介され、菊三郎の恋人・藤川小蝶(篠原真衣)も来て、菊三郎が卒都婆小町を演じ、外に元女優・戸羽万知子(池上季実子)がいた。
能楽堂に菊三郎と後継ぎ息子・蘭之介(柾木玲弥)と付き人能楽師・杉田鷹次郞(中山優馬)がきて、能楽堂の悲鳴で駆けつけるとかすみが殺され手に榧の実があり、京都府警・狩矢警部(若林豪)と橋口警部補(松永博史)が来た。
かすみの葬儀は石原葬儀社が行い大番頭・秋山隆男(大村崑)は張切り、施主の菊三郎は狩矢にかすみとの関係を聞かれ、万知子が弔問に来て万知子は小蝶を無視し菊三郎に扇子を投げつけた。
明子は翌日、美鈴から菊三郎が万知子を好きだが別れ、万知子が自殺未遂で芸能界を離れた過去を聞き、榧の実の言われも聞き、狩矢らは菊三郎に小蝶との婚約を聞き、万知子が菊三郎を訪問し紙包みを渡し狩矢が見ると榧の実で、明子は万知子から菊三郎との過去を聞き、美鈴が万知子を訪ねた。
翌日万知子が榧の実を持ち服毒死し、春彦は万知子の事を聞き明子は自殺に疑問で、良恵が鷹次郞が万知子と会うのを見て、明子は美鈴の家で鷹次郞に問うが否定し、狩矢らが来て美鈴にアリバイを聞き、万知子の死を調べていた。
<以下、隠し字>
明子は美鈴と万知子の共演を記者に聞き、菊三郎との三角関係が途中で仲が良くなり、その後美鈴が引退したと聞き、明子は鷹次郞が美鈴と菊三郎との子の可能性を考えたがどちらも否定した。
明子と春彦は先代・菊之助の妻と一番弟子が子が出来駆け落ちし、鷺村で箝口令がひかれ、明子と春彦は菊三郎と美鈴と鷹次郞に連続殺人犯は菊三郎と言った。
鷹次郞が菊三郎と万知子の子だが、2人は結婚出来なく、かすみがスキャンダルで脅し菊三郎が殺し万知子が偽装し、菊三郎が万知子を誤解し万知子が持つ菊之助の能面を取り返し殺し、後で美鈴が偽装し万知子と仲が良かった。


監督:本橋圭太
脚本:石原武龍
原作:山村美紗「卒都婆小町が死んだ」
出演者:片平なぎさ・神田正輝・大村崑・山村紅葉・若林豪・藤真利子・三浦浩一・中山優馬・池上季実子・田中広子・篠原真衣・松永博史
制作年:2014年


感想: 人間関係と状況証拠の集まりだ。
偽装共犯で複雑化する。
突然に過去が飛び出す。

不倫調査員片山由美14・京都・花の殺人乱舞

K・M探偵事務所調査員・片山由美(池上季実子)と岡島乃梨子(山村紅葉)は買収した大手会社新所長・窪田(保阪尚希)の挨拶を聞き、結婚式場・京陽会館専務・滝澤理絵(宮本真希)が常務の夫・冬樹(池田政典)の不倫調査依頼し、由美は会館にスタッフで潜入し、満月座店長・平岡佳代子(櫻井淳子)と従業員・新庄と塩野谷彩がケーキを納品し、由美らは冬樹を尾行し、由美の家で夫の京都中央署刑事・片山俊介(神田正輝)が食事準備していた。
由美らは冬樹の車を追跡しホテルで野村朋子(富永沙織)と密会を知り、由美は翌日に加幡(宮川一朗太)を見て不審に思い、理絵の父で社長・幸三(増田再起)が調査を聞き、酒蔵でドライフラワーに埋もれた朋子の遺体が見つかり、片山刑事は紙袋を鑑識にまわし、由美は佳代子が冬樹との会話を思い出し山路(一條俊)と店へ行くと高田久美(小野麻亜矢)と冬樹の密会を知り、乃梨子は幸三と冬樹の確執は理絵が幸三の反対を無視し冬樹を婿養子にした原因らしかった。
片山刑事らは朋子が過換気症候群で死因は酸素欠乏症で、冬樹は朋子との不倫のみ認め、由美は調査打ち切りを無視して調べ、窪田が佳代子の関係を知り、久美と幸三の密会を見つけ、警察は冬樹を犯人と断定した。
久美が打撲死体が見つかり片山刑事は料亭女将(和泉ちぬ)から久美が幸三と朋子殺害犯を知っていると脅し、幸三は誰かに脅す電話をしていて、片山刑事と窪田は理絵の調査依頼は終わりと言うが由美はネットで加幡の朋子の書き込みを見つけ、朋子が嘘で教師を自殺に追い込んだ過去を話した。
<以下、隠し字>
片山刑事に冬樹はどちらの犯罪も否定し、由美は人の呼吸もドライアイスも二酸化炭素と考え、片山刑事は鑑識からドライフラワーにブリザードフラワーの花びらが混ざっていたと聞き殺害現場は別と考え、由美は学校の定期演奏会で特別なパンを作ると聞き、その店が平岡と知り保冷車を調べ、佳代子を訪ね朋子殺害日に窪田を招いたがドライアイスが使用できる場所で殺害し、死体移動が可能と言い、片山刑事は保冷車で朋子の毛髪が見つけ、佳代子は朋子が反省の意志がないと知り・・・・・、殺害を久美に見られ脅され・・・・・。


監督:村田忍
脚本:佐伯俊道・梶原阿貴
原作:山村美紗「枝垂れ殺人事件」
出演者:池上季実子・神田正輝・櫻井淳子・保阪尚希・山村紅葉・宮本真希・池田政典・一條俊・小野麻亜矢・富永沙織・増田再起・山口竜央・和泉ちぬ・宮川一朗太
制作年:2014年


感想: 人間性を描く余裕がない程、広げすぎた。
興味本位の調査と、無責任なネット書き込みとの差は何か。
全てが歪んで見える。

このページの先頭へ