西村京太郎・サスペンス:2

トラベルライター青木亜木子~湯煙の中の殺意~

旅行誌「旅窓」の記者・青木亜木子(友近)は社長・田嶋寿美代(山村紅葉)の指示でカメラマン・浅井亨(泉谷しげる)と伊豆の旅館・清流荘に岡本綺堂の「修禅寺物語」と同じ名の姉妹がいると知り伊豆に来た。
下田旅館組合・上原(乃木涼介)の案内で清流荘で女将・旭桂(古川りか)と妹・楓(滝沢沙織)と板長・辻本晃一(橋本禎之)らと会い、桂には弁護士でホテルオーナーで現在は議員に立候補中の名士・立花佑介(大浦龍宇一)という恋人がいたが亜木子は楓や上原が桂に不満と知った。
立花に勧められ23時頃に屋外の「滝の湯」に入った亜木子は不審な手紙を見つけ、滝の湯から出て行った手にホクロのある女を探すと、側の道で桂の殺害死体を発見した。
発見者として静岡県警警部・三島(宍戸開)と刑事・大村(マキタスポーツ)から事情聴取された亜木子は独自に事件を調べ始め、楓と立花・上原と桂が過去に付き合っており、元清流荘職員・神田清美(春風ひとみ)は姉妹は母が違うと言い仲が悪そうと言った。
立花が刃物で刺され、寿美代から立花が昔裁判で後藤雅史(平山祐介)を会員権詐欺で有罪にしたと知らされた亜木子は「滝の湯」で見た女性・島崎ユカ(三津谷葉子)と出会い、両親が会員権詐欺にあったが辻本が詳しいと聞いた。
亜木子は神田から楓が水子地蔵に参っていると聞き、寿美代に東京時代の病院から事情を聞きてもらうが、後藤が殺され遺留品のお守りは楓が島崎ユカにあげたと言った。
島崎ユカが遺書らしきものを残し転落死したがポケットにコート紙の切れ端があった。
<以下、隠し字>
亜木子は桂の遺品からメモリーカードを見つけ出し、犯人を呼び出した。
発言に矛盾があり、コート紙が自宅にあった選挙ポスターの切れ端であった。
そして、・・・・。


監督:鶴巻日出雄
脚本:山岡潤平
原作:西村京太郎「都電荒川線殺人事件~湯煙の中の殺意~」
出演者:友近・泉谷しげる・宍戸開・山村紅葉・滝沢沙織・大浦龍宇一・マキタスポーツ・古川りか・三津谷葉子・乃木涼介・平山祐介・山口竜央・橋本禎之・春風ひとみ
制作年:2013年


感想: 短編原作なのでオリジナル台本というべきだろう。
地方警察のせいか、捜査が甘く興味本位の主人公と似たり依ったりの内容だ。
口頭の偽証言を映像で見せるのは、問題があるだろう。

探偵左文字進16

探偵・左文字進(水谷豊)は趣味のパラグライダーで三河有希子(酒井美紀)と出会ったが名前は聞かなかった。
ある日三河有希子はパラグライダーをして別場所に車で移動中に遺産で裕福で運転免許を取ったばかりの後藤千里(宝積有香)に運転を望まれるが、千里は運転ミスで崖下に転落し千里は死に、有希子は無事だった。
千里は遺産相続したが身内は幼い頃に別れた妹で以来会っていなく、有希子も孤独で職を失ったばかりで、自分が千里になりすます事を有希子は考え、パラグライダーで千里の車に戻り、家に入り込んだ。
数日後探偵事務所の麻生史子(戸田恵子)とメーク師・小日向霧子(山村紅葉)に投資詐欺犯人探しの依頼を山中佐代子(斉藤こずえ)から受けた左文字は、詐欺師・石崎慎也(高杉亘)を尾行すると後藤の表札の家から有希子を見た。
有希子の家に千里の妹・由梨(藤澤恵麻)が訪ねてきたが互いにうる憶えとして別れたが由梨は誰かに姉が偽と電話した。
左文字は偶然を装い千里と思い家を訪ね、石崎が千里を狙っていると知りつきまとった。警視庁の田沼憲(西田健)・矢部正人警部(布施博)・吉田徹刑事(伊東孝明)と会った左文字は闇金捜査と遺産詐欺の情報交換した。
左文字は千里の家で由梨とフィアンセ・石崎に会い、その後由梨は千里は偽で遺産を要求し、左文字は変装して由梨と会った。
左文字は千里に家政婦を薦め、自ら左文字は家政婦に変装して千里の家に入って調べパラグライダーのGPSメモリーを見つけた。
<以下、隠し字>
千里は印鑑を見つけ、左文字は石崎の正体を暴き矢部らは背景の組織を掴み、ハンググライダークラブから後藤千里の詳細と三河有希子を知り、由梨の正体を調べた。
左文字は千里・由梨・石崎に、2人のなりすましと詐欺を暴いた。


演出:池澤辰也
脚本:横澤丈ニ
原作:西村京太郎
出演者:水谷豊・酒井美紀・藤澤恵麻・高杉亘・戸田恵子・山村紅葉・斉藤こずえ・宝積有香・西田健・布施博・伊東孝明
制作年:2013年


感想: お馴染みの変装場面はギャグ以外の何でもない。
倒叙風の構成が、なりすましの真相に繋がる過程がどこで見えるかがポイントだ。

消えたタンカー

インド洋で日本の大型タンカーが炎上沈没し、近く航行中の漁船の船長・鈴木晋吉(中本賢)は船火事を発見し救命ボートからタンカーの乗組員6名を救出した。
帰国後記者会見でタンカー船長・宮本健一郎(木村栄)と事務長・辻芳夫(池田努)と船医・竹田良宏(鷲生功)と一等航海士・佐藤洋介(岡部たかし)と二等航海士・小島史郎(伊東孝明)と甲板長・河野哲夫(村上大樹)は政府機関の調査結果が出るまで口止めされていると答えた。
1ケ月後に宮本船長が射殺され、十津川省三警部(渡瀬恒彦)・亀井定雄刑事(伊東四朗)・小西淳平刑事(中西良太)・西本功刑事(堤大二郎)・安原博子刑事(山村紅葉)・村川留美刑事(古川りか)・島田功治刑事(清野秀美)・山下智志刑事(山田アキラ)・小林雅人刑事(内山翔人)らが捜査し、本多捜査一課長(中原丈雄)からタンカー事故も調べる様に言われた。
甲板長・河野哲夫はヨットでブラジルに出国し、一等航海士・佐藤洋介が伊豆で射殺され凄腕の狙撃者と思われ、十津川は亀井とタンカーの船舶会社社長・黒川秀隆(川地民夫)を訪れて秘書(小倉一郎)と元タンカー船長・奥平浩一郎(渡哲也)と会い、奥平の船も10年前に日本のタンカーで初めて海賊の被害に遭い3人の乗組員が射殺の事件で、黒川はタンカー輸送は危険が伴うと語った。
パーサー・辻芳夫が伊香保温泉で射殺され小西と村川は現地で検問しライフル所持者・片桐を捕らえたが硝煙反応がなく、検問の女・八木沼(かでなれおん)の車には何もなく、亀井は事故後ブラジルに移った船医・竹田良宏を訪れもう1つの救命ボートについて事情を聞いた。
日本人では赤松淳一のみが生死不明で入国記録はなく、翌日河野哲夫のヨットが太平洋上で爆発炎上し、本多と十津川らは何故被害者が保護を求めないか、何故先回りが出来たか疑問で、生存者の1人の二等航海士・小島史郎がフェリーで仙台に向かっていると判明し、奥平は小島に盗聴器で行動が知られていると伝え、十津川らは赤松の入港を知り、仙台で小島を保護し盗まれたライフルがもう1丁あると判った。
<以下、隠し字>
政府機関の調査結果は海賊と出て、幹事長・真鍋勇蔵(西田健)に黒川が報告し、奥平の船の事件では保険が全て降りて儲かったと話したが、今回は黒川は計画していないと言い真鍋は誰がやったか問うた。
十津川らは小島を警護し、小島は奥平と連絡を取り上層部が計画を知っており、残った方が真相を公表すると言ったが海から狙われ、横浜で古い死体が発見され赤松と判り、死は宮本船長の殺害以前だった。
黒川は奥平に10年前の計画を知った事を尋ね殺し屋に連絡し、十津川らは被害者らが10年前の奥平のタンカーの乗組員だったと知り狂言の可能性を考え、今回も狂言の疑いがあった。
十津川らは帰国した漁船の船長・鈴木に事件を聞くが遠く船はシルエットだと言い、次ぎに石油貯蔵基地に行きタンカー火災の時間が短か過ぎ、重量が必要でマンモスタンカーを沈める方法を考え、奥平の狙いが10年前事件の告発と考えた。
十津川は告発会見予定の奥平を尋ね、護衛をすると語り、奥平を狙った狙撃者を撃って逮捕し、それを見た奥平は十津川に自白した。
そして、・・・・・・・・・。


監督:池澤辰也
脚本:佐伯俊道
原作:西村京太郎・「消えたタンカー」
出演者:渡瀬恒彦・渡哲也・西田健・堤大二郎・中原丈雄・山村紅葉・中西良太・古川りか・清野秀美・山田アキラ・内山翔人・川地民夫・伊東四朗・中本賢・木村栄・岡部たかし・池田努・村上大樹・鷲生功・伊東孝明・小倉一郎・かでなれおん
製作年:2013年


感想: 原作は古いが殆どそのままでも映像化可能とも思う。
しかし、現在の視点で大きく変えた。
映像は、原作とは別の物と考えれば特に奇妙ではない。

警部補・佐々木丈太郎6

7年前、少女誘拐殺人事件で母親・水沢美由紀(雛形あきこ)は身代金を奪われ、娘・恵理を殺害された。
佐々木丈太郎(寺脇康文)警部補は、妻・涼子(横山めぐみ)と母・春代(吉行和子)と息子・宗太と過ごしていた。
丈太郎に高校時代の恩師・阿部光太郎(秋野太作)から手紙が届き、アパートで死体で見つけ両手で合掌し、新聞切抜・男の似顔絵・羽二重団子・メモ・1400万円等が残され、窓の外に若い女性を見た。
丈太郎は、科捜研の三浦さくら(山村紅葉)と涼子たちに調査を依頼し、降谷拓(石黒英雄)刑事に羽二重団子の入手先を調べさせ、上司・高野誠(升毅)は1400万円を調べる指示を出した。
丈太郎が若い女性・川北麻衣から阿部との出会いと脳梗塞と聞き、佐藤と会ったと聞き佐藤夏彦(林隆三)を丈太郎と降谷が捜査すると、喫茶店で春代と話し退職後に出会い、佐藤は中川美由紀と会った。
高野から阿部は7年前の未解決少女誘拐殺人事件の被疑者の1人であり、千葉幕張署・森谷刑事から阿部は恵理を送って帰った時に犯人グループに襲われたと証言し、誘拐事件となり母・水沢美由紀が5000万円を持ち犯人と接触中に知らない警官が犯人と接触し逃がし娘も死体で見つかったと聞いた。
事件後両親は離婚し、水沢徳治(高木薫)を訪ね再婚した秘書と会い、図書館勤務の中川美由紀は自分を後悔し、丈太郎らはメモから権藤産業に行き社員から2週間前に阿部が中を見ていたと聞き、その日も誰かが覗いていた。
科捜研で阿部の合掌した手から指紋が検出され美由紀と一致し、彼女は阿部も事件で人生を失ったと言い死んだ阿部を見たが警察を信用していなかった。
<以下、隠し字>
権藤産業を見ていた男・丹羽五郎(岡けんじ)の死体が見つかり、7年前の殺害犯人の1人と思われ合同捜査本部になり、丈太郎は美由紀と佐藤に会い阿部宅で会ったと言った。
丈太郎は春代から佐藤と阿部は最近の知り合いで、降谷は千葉の会社の肥料を集め科捜研が調べ、麻衣は佐藤が阿部の恩人と聞き、若者暴行を止めて時以来の付き合いだった。
阿部は恵理殺し犯人を突き止めたが、佐藤は言わず末期ガンで入院し治療を拒否したが息子らが面倒見をいやがり、1400万円は佐藤が渡した。
肥料の分析結果から会社が権藤が経営と判りその父・誠(大谷亮介)が似顔絵そっくりで、佐藤が病院を抜け出し恵理の遺体発見現場で権藤誠と会い3件の犯行で・・・・。


監督:村松弘之
脚本:石原武龍
原作:西村京太郎「無縁社会からの脱出」
出演者:寺脇康文・雛形あきこ・林隆三・秋野太作・山村紅葉・石黒英雄・横山めぐみ・吉行和子・升毅・大谷亮介・岡けんじ・高木薫
制作年:2013年


感想: 関係者の捜査は許されるのか。
老人問題にどの程度入ったか。

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