森村誠一・サスペンス6

森村誠一の終着駅シリーズ30・殺人の債権

新宿西署管内で男の絞殺死体が発見され、牛尾正直刑事(片岡鶴太郎)と山路刑事(徳井優)と大上刑事(東根作寿英)と西谷刑事(石原和海)らは身元不明だが顔見知り犯行と思われ、捜査本部が作られ坂本課長(秋野太作)が宗形鮎子(真飛聖)からホテル企画の夫・圭介(近藤公園)が10日前から行方不明と問い合わせを受け、牛尾が遺体確認させて別人で新婚3月で失踪で理由不明と聞いた。
本部で凶器がパラシュートの紐と判明し、鮎子は夫の机で弁護士・岡本(河相我聞)の名刺を見付け六法全書から長野県茅野市大澄池で五十嵐さやか(窪真理)の遺体発見の新聞記事と別の女の写真を見つけ、牛尾は自宅で病気の妻・澄枝(岡江久美子)と話し、翌日に死体の身元が会社員・古沢(西興一朗)と判明し、牛尾と大上が古沢のマンションを訪ね部屋は荒らされ、半年前に居たマンションで同棲していた小林美穂(吉井怜)が住み仕事先ネイルサロンで会い事件当日に古沢から段ボール箱を預かり債権と聞き、署で空けると血痕付着ジャケットと3年前の殺人事件の新聞切抜きが入っていた。
事件は茅野市大澄池で五十嵐さやか暴行殺害で、牛尾は捜査協力しさやかは4年間勤めた店を辞め地元に帰った日で未解決だった、鮎子は岡本を訪ね新聞記事と女の写真を見せ、鑑定でジャケットの血痕はさやかで他も有り、牛尾は3年前の匿名のたれ込み電話を福田刑事(斉藤暁)が受けたと思い出し、牛尾と大上はソアレルでジャケットが事件の5日前発売と知り、山路らは自動車営業所で古沢を調べ、牛尾と大上はソアレル本社で営業部長・佐竹(賀集利樹)から購入者身元は1/3と聞き名簿を貰い、鮎子は岡本から古沢の行方が不明と聞き茅野市大澄池へ行くと言い岡本が同行を告げた。
牛尾が茅野へ出張し福田が迎え、さやかの父の元刑事・五十嵐俊文(大杉漣)と会い、大澄池で鮎子と岡本に会い、署で鮎子から夫の部屋で3年前の事件記事の切り抜きを見つけたと聞き岡本が遮り、牛尾が大上に古沢と宗形の繋がりを調べさせ、福田と茅野で調べ旅館で鮎子を見かけ岡本の事を尋ねた、大上と山路が古沢と宗形の繋がりが見つからずソアレルの縫製工場が茅野と見つけ牛尾に知らせた。
鮎子は夫の無言電話を受け、福田が縫製工場で3年前当日の休暇者を調べ牛尾は額の写真に佐竹を見つけ社長子息で近くに実家があり、帰京し坂本らに社員も容疑者と告げ、ソアレルがキャンプ用品を扱うと知り牛尾と大上は佐竹を訪れ反応を見た、鮎子は宗形がいたアパート大家(竹内都子)から写真の女性が図書館司書を辞めた中田佳保里で結婚し落合と聞き岡本に連絡した。
牛尾は鮎子を訪ね偶然に女の写真を見て事情を聞き身元が落合佳保里と聞き、宗形が弁護士を諦めた理由を尋ね、牛尾は3年前の目撃者が宗形と佳保里と考え、翌日鮎子は佳保里が襲われ重体とニュースで知り岡本から佳保里が宗形に呼び出されたと聞き、牛尾と大上は佳保里の夫・雅彦(河口恭吾)から佳保里が「宗形さんは無事なのか」と話していたと聞いた。
<以下、隠し字>
牛尾らは福田から当日に佐竹が茅野に居たと聞き、山路が佐竹と古沢の接点を見つけ、佐竹を逮捕し「古沢に茅野に送らせカップルを見つけ逃げたさやかを殺害し男は逃げ、ジャケットを渡した古沢に脅され殺した」と自白し、牛尾は佳保里事件のアリバイが有り男は宗形でないと鮎子にさやかといた男を告げ、岡本が鮎子を訪ね鮎子はさやかの連れがいると答え岡本を疑うと、岡本が襲いさやかと会ったのは偶然で自分を守ったと言い、牛尾らが来て岡本を逮捕し宗形に弁護士資格返上を要求され殺害と死体遺棄を自白した。


監督:池広一夫
脚本:坂上かつえ
原作:森村誠一「殺人の債権」
出演者:片岡鶴太郎・岡江久美子・真飛聖・河相我聞・大杉漣・賀集利樹・近藤公園・斉藤暁・秋野太作・東根作寿英・西興一朗・吉井怜・窪真理・徳井優・竹内都子・河口恭吾・石原和海
制作年:2016年


感想: 多くの偶然から始まった事件は、捜査で繋がる必然性が無かった。
だが時間の経過と人の動きの中の、偶然により動き出した。
そのなかから必然の再度の事件が起きて、全て解決となった。

終着駅の牛尾刑事vs事件記者・冴子 森村誠一の「ラストファミリー」

新宿西署刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)は坂本課長(秋野太作)から藤崎こう(夏樹陽子)の死を聞き現場のビルで山路刑事(徳井優)が飛降自殺で目撃者の通報を言い、牛尾にこうは疑惑の女で10年前に管内の神社の石段でこうの3度目の夫・藤崎正明(工藤俊作)が死体で発見され、大上刑事(東根作寿英)が連れたこうが身元確認し揉み合いで若い男が年配男を突落した通報が有り、寺田美奈子(高橋かおり)と咲田早苗(多岐川裕美)が来てこうと言い争い保険金詐欺と言った。
牛尾は社長・杉村隆(井田國彦)に身元確認し、通報者が不明で疑い、緒方浩平(船越英一郎)は「黒い未亡人」事件の名付け親の事件記者・川村冴子(水野真紀)が騒ぐと考え、冴子は牛尾に1週前にこうと会い若い恋人・ジロ(斉藤陽一郎)を見て、4回と聞き、牛尾はこうが早苗に10年前に保険を掛けられたと聞き、妻・牛尾澄枝(岡江久美子)に送られてこうの郷里の西伊豆・松崎町に行き早苗を聴取し、早苗と咲田透(斉藤陽一郎)が話し、牛尾は西伊豆署刑事からこうと早苗の関係と早苗の夫・石川(尾崎右宗)の死を聞きこうの父が妻子に暴力を振るい海で死に保険を聞いた。
牛尾は鑑識から10年前の通報者とこうの飛び降り目撃者が一致と聞き、冴子は緒方から教授・美奈子が正明の娘と聞き取材したが断られ、新宿西署に捜査本部が出来て早苗と石川和正の子・透、寺田安子と正明の子で美奈子の弟・寺田正彦、谷口修司とこうの子で行方不明の谷口誠一郎らの声の入手の捜査を始めた。
牛尾は大上と正彦を訪ね留守で美奈子からチリ行きを知り、透が冴子からジロと聞き、杉村の部屋が荒らされ、指紋と出前の声から透とジロが同一と判り事情聴取し「こうが死神を待ち世話し回復し、殺しは否定し」、声が一致せず冴子と緒方は早苗を疑い、牛尾らは早苗が杉村の部屋で探したと知り、崖下で杉村の墜落死体が見つかり通報者と判った。
牛尾は松崎町で冴子と美奈子と会い、美奈子と早苗はアリバイが無くレコーダーを探すと疑い、牛尾は緒方に美奈子の調査を頼み、こうと美奈子が接触し、早苗が美奈子を呼び出し、牛尾らは現場ビル屋上で美奈子を待つ早苗からレコーダーを受け取った。
<以下、隠し字>
殺害容疑で美奈子を同行し「正明に金を求め揉み合い墜落したが死んでいないと思い、美奈子を強請ったこうを屋上から突き落とし、杉村がレコーダーでこう殺害と石川殺害を脅し、美奈子は杉村を崖で殺害したがレコーダーは無かった」と供述し、牛尾はレコーダーとこうの遺言書を見せて「財産を美奈子と正彦に残す」「正明殺害は安子を疑い」「こうが安子と美奈子を見守った」が、美奈子が誤解した言った。
牛尾と冴子を松崎町で早苗が待ち「45年前にこうと早苗がこうの父を殺害し、早苗は結婚後に石川の暴力を受けこうと早苗が計画したがこうが1人で石川を殺害し仇を装い、東京で正明の妻と愛人で再会し正明殺害を計画しより憎み合いを装う」と話し、牛尾が早苗にこうが持っていた誠一郎の写真を渡し、冴子は牛尾に記事にしないと約束した。


監督:池広一夫
脚本:橋本綾
原作:森村誠一「ラストファミリー」
出演者:片岡鶴太郎・水野真紀・岡江久美子・船越英一郎・多岐川裕美・夏樹陽子・高橋かおり・秋野太作・東根作寿英・徳井優・斉藤陽一郎・井田國彦・尾崎右宗
制作年:2017年


感想: 長期に渡る死の原因を探る。
連続殺人か、自殺か事故死か・・・・。
殺人ならば犯人は?、保険金詐欺が動機なのか受取人は判っているが。

魔性の群像 刑事・森崎慎平4

警視庁捜査1課刑事・森崎慎平(小泉孝太郎)は刑事・仙道綾(前田亜季)と花園栄治(阿部亮平)と小山内直樹(石井正則)と時効直前の飯田(田中美央)を捕らえた、ボランティア団体「ピースハーツ」代表・本松大輔(城咲仁)が河川敷清掃し森崎の義父で元検事・朝比奈公介(加藤剛)と八重(片山万由美)が参加する森崎とその娘・奈緒(松本来夢)を見て、森崎はスタッフ・芳賀寛人(須田邦裕)と会い都議会議員・須永弥生(国生さゆり)が本松を見つめ秘書・興津明日香(紺野まひる)と去った。
数日後に本松の遺体が見つかり、鑑識・藤倉七海(藤村聖子)が溺死と言い捜査1課新任係長・黛透子(柴田理恵)が指示し現場がネットで生中継と判明した、「ピースハーツ」で本松と芳賀の口論を聞くが芳賀は口論の理由は誤魔化しアリバイは無かった、小山内らは本松の派手な生活を調べ、記者から「ピースハーツ」と弥生の癒着を聞いた。
管理官・海老沢忠良(堀内正美)が「ピースハーツ」への助成金2000万円と調べ、森崎と綾は弥生に見返りは否定された、不動産会社・田所義男(阪田マサノブ)の絞殺体が発見され死体移動され折鶴が有り、森崎は本松の現場動画に田所が映ると気づき、小山内らが撮影者・三枝(草野イニ)から明日香に頼まれたと聞いた。
森崎と綾は芳賀が田所からアパートを借りると知り、元校長・八木(小倉一郎)から田所に寄付を騙され資料から本松と笹岡妙子(岩崎加根子)が共同経営者と知り、妙子を訪ね息子・道隆の写真を見つけ半年前に事故で死に所轄でゴミ処理場建設予定地で泥酔で事故死と判断と聞き、現場は放置され不法投棄されていた。
小山内らは草加部建設で反対運動の道隆を調べ、森崎らは近隣住民・吉村(遠山俊也)から妙子が不法投棄で恨まれると聞き、妙子から3年前に田所と本松に騙され転売したと聞き、弥生が妙子の養護施設で育ち支えたいと言い芳賀も同じと言い、綾は弥生が前の施設で乱暴を受け芳賀と明日香と妙子の施設に移ったと聞いた。
弥生と明日香と芳賀が集まり、森崎と綾は道隆の事件を調べ酒の種類は未公表で道隆の子が流産し、吉村が借金一括返済したと聞き聴取して「田所と本松が道隆殺害を目撃し金が勝手に振り込まれた」と聞いた、森崎は朝比奈から「人間には正義の限界があり、魔性が現れるる」と聞いた。
<以下、隠し字>
森崎は弥生と会い、芳賀から田所と本松殺害を聞くが、森崎は違うと「明日香が田所と本松のゴミ処理場建設詐欺を恨み道隆が殺されてその子を流産して限界を超え、本松を殺害し弥生と芳賀が庇い隠蔽し、田所が弥生を襲い明日香が殺害し芳賀と隠蔽した」と言い、森崎は愛情に限界が無いと同様に正義の限界は決めてはいけないと告げた。


監督:中野昌宏
脚本:石原武龍・宮崎健
原作:森村誠一「魔性の群像」
出演者:小泉孝太郎・前田亜季・柴田理恵・石井正則・阿部亮平・堀内正美・国生さゆり・紺野まひる・須田邦裕・岩崎加根子・城咲仁・阪田マサノブ・松本来夢・加藤剛・小倉一郎・遠山俊也・藤村聖子・片山万由美・草野イニ・田中美央
製作年:2017年


感想: 堅実な警察捜査を展開する。
細部のアリバイではなく、人間関係を追う。
隠された動機が微かに見える。

人間の証明(2017)

昭和49年に東京のホテルで美容家・八杉恭子(鈴木京香)がファッションパーティーを開き夫で民友議員・郡陽平(中原丈雄)と息子・郡恭平(堀井新太)が居た、麹町東署・棟居弘一良(藤原竜也)はホテルのエレベーターで黒人青年の刺殺死を調べ、本庁捜査1課・那須英三(宅麻伸)ら那須斑が来て、山地刑事(山田純大)と横渡伸介刑事(緒形直人)らが恭子らを聞き込んだ。
被害者はパスポートからジョニー・ヘイワード(ラバンヌ)でニューヨークのスラム街育ちの日雇い労働者で、宿泊場所でお守りと片言の日本語が話すと判り、タクシーで「ストウハ」と言い公園の現場で麦藁帽子が見つかった、ニューヨークで「キスミ」に行くと言い残し場所を探すが見つから無かった。
恭平と浅枝路子(美都)が交通事故を起こし被害者が死に恭子に連絡し隠蔽を図り地面に埋めた、横渡と棟居はジョニーが古い西條八十詩集を持つと知り詩に「霧積」を見つけてた、横渡と棟居は横川へ行き渋川で陽平が講演会を行い、霧積温泉で中山種(草笛光子)の孫・静江(國領浩子)から昔の黒人兵隊が来たと聞き、種が吊り橋から落ち病院に運ばれ、新湊に文通相手・大室よしの(吉本選江)を訪ね手紙を見つけた。
横渡と棟居は轢き逃げの訴えでジョニーと同じお守り袋を見つけ、車所有リストに郡恭平が有った、棟居は恭子を訪ねたが関係は否定された、横渡は渋川で恭子を調べ種の事故のアリバイが無いと知り、横渡と棟居は霧積で種に会い病院に運んだ人物を尋ねた。
<以下、隠し字>
棟居らは突破穴に恭平の轢き逃げ犯逮捕を行い、恭子に陽平の種墜落時のアリバイ証言否定を伝えて同行し、ジョニーを公園で殺害したと聴取して「戦後の黒人兵隊と子を産むが相手が帰国が決まり霧積に家族旅行して、新しい人生で日本人と結婚した」「公園で会いナイフを刺し希望を砕き、ジョニーが深く刺し逃がした」と聞いた。


監督:雨宮望
脚本:浜田秀哉
原作:森村誠一「人間の証明」
出演者:藤原竜也・緒形直人・宅麻伸・堀井新太・中原丈雄・草笛光子・鈴木京香・山田純大・ラバンヌ・吉本選江・國領浩子・美都・たかはしあいこ
製作年:2017年


感想: 細い線を追う捜査だで、たまたま読みがあたった。
時間的にじっくり追い切れない内容と言える。
動機面の葛藤が多人数に渉り描き切れない。

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