梓林太郎・サスペンス:1

旅行作家・茶屋次郎11

旅行作家・茶屋次郎(橋爪功)は、「週刊ロイヤル」元副編集長・山倉晋吉(角野卓造)と鬼怒川を訪れ風邪の山倉をたしなめるが茶屋の娘・袋田沙織(中山エミリ)がロスから帰り「週刊ロイヤル」の契約記者で取材に同行すると紹介された。
3人はボランティアガイド・中谷周平(山本圭)に出会い、宿で仲居・明子(菊池麻衣子)の案内で部屋へ行き、女将・辻野直美(藤吉久美子)は山倉の体調を見て鬼怒川中央病院に診察を頼み、山倉は内科医・工藤光弘(津村知与支)に診察され直美が以前に病院の看護師長だったと知った。
外科医・田中敦(青山草太)が茶屋に会いラーメン店に茶屋と沙織を誘うが、ラーメン屋店主・高品公一(大鶴義丹)は田中を不機嫌に追い払らい田中は詫び、田中と工藤の高校同級生・岩瀬勉(伊嵜充則)が来て田中を連れて去った。
宿のロビーで茶屋は中谷に会い、翌朝茶屋と沙織は山倉を東京に帰しガイドツアーに参加すると川で田中の遺体を発見し、鬼怒川署刑事・宮下靖(おかやまはじめ)と会い調べで上流の崖で靴と斜面で人が転落した跡が見つかるが事故か事件か自殺かは特定できなかった。
直美が事件当日に田中と待ち合わせており尋問を受けたが会えなかった主張し、高品ラーメンで食事した茶屋は似た美穂が作ったアクセサリーを皆が持っていると気づいた。
鬼怒川中央病院に茶屋と沙織が行くと宮下と会い、工藤医師の死体を見つけ病死とされたが茶屋は異臭が気になり、岩瀬が当日会う予定だったが連絡とれず中に入れなく中の防犯カメラには清掃員しか写っていなかった。
田中は最初研修員で、その後東京に移り戻って来ていたので、東京の秘書・江原小夜子(甲斐まり恵)と山倉に連絡した、古い新聞から高品の娘・美穂(相原鈴夏)の死が医療ミスの可能性を知り、仲居・明子は高品の元妻で1年前にそれを書いた手紙を受取り、高品は直美から田中と会うことを聞いていたが会うのは断ったと言った。
茶屋は工藤の死が疑問で明子を尾行して中谷周平の娘と知るが、田中が美穂のアクセサリーを大事に持っていた理由が判らず、岩瀬から医療ミスは工藤で世話になっていた田中が身代わりになったと聞いた。
<以下、隠し字>
茶屋は街で異臭が殺鼠剤と知りメーカーを訪れ、中谷周平がそこに勤めていたと知った。刑事は死体発見者のアリバイを主張するが、田中と会う時間が変更になっていたと知った茶屋は丸太を流す実験で、川の流れの位置で下流に着く時間が変わる事を確認し、アリバイを崩した。
犯人は、田中を殺した時の言葉から工藤も医療品知識で殺害したと語り、・・・・。


監督:鶴巻日出雄
脚本:長谷川康夫
原作:梓林太郎
出演者:橋爪功・角野卓造・中山エミリ・藤吉久美子・菊池麻衣子・山本圭・大鶴義丹・伊嵜充則・おかやまはじめ・青山草太・津村知与支・甲斐まり恵・相原鈴夏
製作年:2013年


感想: 親の離婚と娘、親と祖父と孫との関係と思いを背景に描く。
トリック作品だが、状況を不自然な程に警察が知るのが遅く、蓋然性が多いのでミステリ要素は弱い。
旅情とは上手く関連つけている。

山岳刑事2

長野県警刑事・芝本勇次(徳重聡)は道原伝吉(大杉漣)に山登りを教えられていた。
八方尾根で遭難発生で山岳救助隊・称名美雪(鈴木砂羽)らが出動し芝本と道原も途中で加わり、記者・須崎健司(木下ほうか)を見つけ罠が見つかり殺人と思われた。
須崎は取材者を脅し社会部を追われたが復帰を目指し、道原と芝本は岩魚の里で道原の友人・野沢亮一(西岡徳馬)と会い20年前に妻を亡くし、6年前に娘・早紀(野口愛美)を登山中遭難で亡くし岩魚の養魚場を不動産業者に売ろうとしていた。
実業家・中野淳(賀集利樹)が鹿島槍ヶ岳で遭難し、山岳救助隊ら道原と芝本と野沢と山荘スタッフ・永島愛美(北川弘美)が出動し、中野はキャンプでブログを書き雪洞を見つけたが窒息死で他に人がいた様だった。
6年前に須崎が中野と早紀のバッシング記事を書き、芝本は野沢が殺したと疑うが道原は否定し条件的にも無理で、芝本は道原の娘・弘子と谷村若菜(芦川よしみ)と会い娘が道原に反抗していた。
芝本は須崎の撮った写真に抜けがあり女が写り、道原は土地買収反対運動を見、美雪は野沢と永島愛美が一緒を目撃し、中野と早紀らは学生時代に事業を始め早紀に会社名義の保険が会った。
不動産業者の峯葉月(上野なつひ)も中野と同期で、会社を辞め唐松山荘の愛美の連絡で早紀や須崎の死の現場で芝本と道原は会い、中野と須崎と早紀の事件とそれを野沢に聞かれたと言い、谺で鐘の音を聞いた。
芝本は倉渕課長(鈴木正幸)らに須崎と中野の死亡日が異なりブログが1日のみ別人で書かれたと言うが、道原は野沢を信じ捜査を続け、野沢は愛美の後押しで土地売りを決めていた。
<以下、隠し字>
道原は針の木岳での一家心中で娘のみ助かった事件を知り、芝本は美雪から道原から雪洞での酸欠事故調べを頼まれ類似の資産家の事故が見つかったと話し、中野の会社で愛美が中野のフィアンセで資金問題で破談になったと聞き、他の酸欠事故の資産家とも愛美が絡んでいた。
野沢は道原に愛美との婚姻届けを伝え、道原は資産目的と告げるが野沢は聞かず去り愛美が聞いていて、野沢と愛美が山に姿を消し、芝本と道原と山岳救助隊は愛美が野沢を愛していると考え針の木岳に向かい心中を図った2人を助け・・・・。


監督:水谷俊之
脚本:吉川次郎
原作:梓林太郎「奥能登幻の女」
出演者:徳重聡・鈴木砂羽・西岡徳馬・木下ほうか・賀集利樹・上野なつひ・鈴木正幸・芦川よしみ・北川弘美・大杉漣・野口愛美・
制作年:2013年


感想: 山岳物は専門知識がポイントになる。
ただし、トリックの種類は制限される。
過去の偶然性が多い。

信州山岳刑事 道原伝吉2

北アルプスの安曇野北警察署は山岳遭難救助隊常駐で、主任・道原伝吉(松平健)は山岳刑事と呼ばれ、山岳遭難救助隊隊長・中倉益男(勝野洋)と親しかった。
降旗節子(雛形あきこ)刑事が道原に差出人不明小包を渡し、課長・四賀(森田順平)・牛山(前田健)刑事・岡島(内浦純一)刑事らと登山靴の赤紐と白骨と便箋を見た。
鑑識・瀬尾(真砂こう太)は骨は女性で、道原は看護師・佐久間あや(大路恵美)と考えあやの母・みどり(かとうかず子)を訪ね、勤務先「あづみ野中央病院」の事務・丸本加奈子(遊井亮子)は登山が趣味でないと言った。
道原の家に妻・康代(斉藤慶子)と娘・比呂子(谷内里早)と旧知の中倉がいて、中倉は娘・麻美を亡くし妻・千恵(大島さと子)も入院中だった。
DNA鑑定でみどりとの親子関係で骨はあやで、カトレア病院医師・島崎(河相我聞)に差出人不明小包で左足骨とメモが届き、翌日道原と降旗は遺体現場で赤紐を見つけ、管理官・須藤(東幹久)の会議で被害者は島崎であやと同じだが関係は不明だった。
道原と降旗は被害者の妻・由紀恵(佐藤友紀)はあやを知らず、勤務先の丸本は不倫がいやで別れ救急隊員・黒岩(比留間由哲)は丸本のアリバイを裏付け、あやの常念岳登山が判り、道原と中倉が登山しリュックと死体を見つけ鑑定であやと判った。
牛山と岡島は登山靴は島崎が通販で購入し、由紀恵は登山の趣味がありあや殺害時に島崎が休暇を取りあやも休暇で、降旗が病院カードからあやの妊娠を知り、みどりは妊娠に気づいており、康代が千恵を見舞いあやの記事の切り抜きに気づき、道原は須藤の意見と対立し妻・康代から千恵の事を聞いた。
<以下、隠し字>
道原は中倉に千恵と麻美の事を聞くと避け、黒岩は麻美の心臓疾患と病院搬送拒否を話し、千恵と中倉が姿を消し丸本が自動車で襲われ、次に黒岩の死体が発見され、道原は中倉を追い常念岳に向かい、千恵が中倉に麻美の仇を取ったと言うが呪いと言い、見つけた道原は中倉夫婦と山を降りた。
道原と降旗は丸本に黒岩との狂言と殺害凶器購入を言い、黒岩がストーカーで相談したあやと親しくなり、島崎と黒岩の気持が変わらず・・・・。


監督:津崎敏喜
脚本:安井国穂・末安正子
原作:梓林太郎「葬送山脈-北アルプス殺人行-」
出演者:松平健・雛形あきこ・斉藤慶子・勝野洋・東幹久・かとうかず子・大島さと子・大路恵美・遊井亮子・河相我聞・森田順平・前田健・佐藤友紀・内浦純一・谷内里早・比留間由哲・真砂こう太
制作年:2014年


感想: 偽の手掛かりをばらまいたが、整理は付いていない。
動機も同様に揺らがせる。
有効利用出来ていない部分も目立つ。

信州山岳刑事 道原伝吉3

安曇野北警察署は山岳遭難救助隊も常駐し、主任・道原伝吉(松平健)は山に詳しく北アルプスの霞沢岳で遭難者・林優香(稲村梓)を民間山岳救助隊・浪岡亮(竹財輝之助)と助けた。
浪岡は鶴田詩織(上野なつひ)とその父・鶴田晴良(小木茂光)と結婚準備し、四賀(森田順平)課長や亀崎(金山一彦)刑事や牛山(前田健)刑事や降旗節子(雛形あきこ)刑事らの安曇野北署に結婚の挨拶に来た、霞沢岳で刺殺体発見で道原らは向かうとナイフで刺されリンドウの花がおかれ、浪岡は山小屋宿泊の磯野というが偽名で天野(飯田基祐)で連れの女性は姿を消し、天野は酔って山小屋の従業員・優香に絡み出たと言った。
捜査会議に本部管理官・羽田(羽場裕一)と鷲崎(宅麻伸)と城田(城咲仁)が来て、道原はリンドウを指摘するが羽田は無視し、道原は天野宅で妻・佳子(上原しおん)は竹山昌子(江口ナオ)と不倫と言い、鷲崎と城田が来て道原らの捜査を咎めたが、道原は山に行き浪岡と会い山小屋で優香と話し、晴良と詩織との浪岡の写真を見た、鷲崎が昌子を見つけたが聴取で殺害を否定し結婚詐欺と判るが死体を見つけ金を盗んだと言った。
道原は節子を山小屋の食事会へ誘い、天野の通話記録に鶴田産業があり、道原は晴良から会社を継ぐために山を止めたと聞き、霧が出て浪岡と道原が予約客を迎えに行き亀崎の死体が見つかりリンドウと天野殺害凶器があり、亀崎が天野殺害容疑者と鷲崎が道原に言い、道原は節子にルートと服装の疑問を言い、羽田に再捜査を無視されたが諦めず、牛山が亀崎が10年前に霞沢岳に登ったのが最後と聞き込み当時の佐藤久美滑落事故を調べ友人・上川忍(瀬戸早妃)からリンドウ摘みと酒が飲めず疑問で3人組とすれ違ったと聞いた。
道原と節子は山荘の宿泊記録が破られ、資料を調べ天野と亀崎と晴良の写真を見つけ久美に酒を飲ましたと考え、鷲崎らが晴良に天野と亀崎から強請られていたと言い、道原と節子は久美の母・佐藤薫(上村香子)から貰い子で兄からリンドウを貰ったと聞き、施設は無く元職員・岡島(内浦純一)から兄は浪岡亮と聞き、道原は浪岡に妹・久美の復讐を言うがアリバイを述べ否定した。
<以下、隠し字>
道原と節子は霞沢岳の標識を調べ浮き石トラップを見つけ、山荘の外壁に足跡を見つけ、天野の遺体のリンドウが犯人が置いたと昌子の証言で知り、犯人は浪岡で晴良が危険と連絡し、鷲崎らが結婚式場に向かうと浪岡が詩織を連れ、写真の切れ端が残り晴良も消え、道原と節子は写真の別荘に向かい、浪岡が詩織を人質に晴良を脅し10年前の真相を求めると道原と節子が来て、浪岡は天野が話したと「酒を飲ませ乱暴し落ちた」と言い、亀崎も仕掛けで殺し、晴良は会社の為に通報を止めたと言い、道原はリンドウの違いで犯人が判ったと言い晴良殺しを止めた。


監督:白川士
脚本:鈴木康弘
原作:梓林太郎「信州穂高婚礼の惨劇」所蔵 「岩稜の記憶」
出演者:松平健・雛形あきこ・宅麻伸・竹財輝之助・小木茂光・上野なつひ・羽場裕一・森田順平・飯田基祐・金山一彦・前田健・上村香子・城咲仁・内浦純一・江口ナオ・瀬戸早妃・稲村梓・上原しおん
制作年:2015年


感想: 証拠より自白・伝聞で捜査が進む。
リンドウは無理な小道具に思う。
犯人の伝聞による連続犯罪も根拠は弱い。

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