森村誠一・サスペンス:3

孤独の密葬 翻訳家の殺人推理

引越中の中川素子(木村佳乃)は翻訳請負フリーライターで別人の監修の下訳が仕事のゴーストライターで、ネットカフェでアルバイトもして孤独な日々を過ごし、テレビで30代後半の女性の孤独死のニュースで20代のバイト(上間美緒)仲間から心配された。
素子はアパートで西沢満智子宛ての封筒が届き、ニュースの女性の孤独死が西沢満智子(尾上紫)と判り読むとラブレターだった。
部屋を見たいと満智子の母・由美子(江波杏子)が来て、翌日に週刊誌記者・上重和也(中野裕太)が満智子が双葉SJ銀行派遣社員で殺され犯行現場を捜していて、素子は同じ部屋に住んでいた満智子の事件の調査を始めた。
虫と草から満智子の参加したウォーキングサークルへ行き、代表・桜田靖雄(萩原聖人)やメンバーの田畑エリカ(倉科カナ)らと会い、満智子と同じ銀行の上司・大杉正之(加藤虎ノ介)が最近来ないと知った。
由美子は銀行の同僚から聞き大杉に話を聞くが答えず、頭取の娘・野村さつき(吉田羊)と帰り、上重が由美子に満智子が銀行の大杉に乗り込んだと教え、素子にエリカが満智子と大杉の事を話した、
由美子はさつきと会い、満智子の婚約者が大杉と疑い、素子は双葉SJ銀行の不祥事の記事を見つけ大杉のアリバイに気づき、手紙の内容とブログを調べ桜田に連絡し手紙の場所に行くと幻想的な森で小屋で話した。
さつきは由美子に結婚の為の嘘を打ち明け、桜田は素子に両親がいないと教え由美子の正体を疑い、素子に脅迫状が届き満智子への関わりを止めようと思い、桜田を部屋に誘い仕事が資金集めで手伝いを素子に頼み、素子は出版編集長(村杉蝉之介)の急ぎの仕事を断り、エリカから彼氏の浮気を言われ、由美子に会わなく素子はひとりでいるのが怖くなった。
<以下、隠し字>
素子は資金不足の桜田に資金提供を言い、由美子が桜田との付合は止めて金を取られていないか問い、素子は桜田と連絡が取れなく待ち、約束の日に桜田が素子の部屋に来て様子から、満智子と同じと考え、刑事と由美子が来て桜田を逮捕した。
由美子は離婚時に満智子を手放した事を後悔し、素子を助けたかったと言い・・・。
由美子はブログの写真が満智子の手でないと言い、素子はエリカの彼が桜田と知り、エリカは満智子を殺し桜田と関わる女は全て知っていると言い・・・。


監督:水田成英
脚本:ひかわかよ
原作:森村誠一「孤独の密葬」
出演者:木村佳乃・萩原聖人・倉科カナ・吉田羊・尾上紫・中野裕太・加藤虎ノ介・上間美緒・江波杏子
制作年:2013年


感想: 主人公は誰?。
調べていると思っても、周囲から調べられている。
誰を信じるかで思い込みは変わる。

魔性の群像 刑事・森崎慎平2

警視庁捜査1課刑事・森崎慎平(小泉孝太郎)は妻・玲子(米澤史織)を亡くし娘・奈緒(小西結子)と元検事の義父・朝比奈公介(加藤剛)と八重(片山万由美)の家で暮らし、森崎はなじみの花屋店員・内藤節子(安藤聡海)から花を買い節子の父で検事・内藤宗孝(加藤佳男)と会い、夜に親子が道を歩くと節子が刺され危篤になり、連絡を受けた森崎や後藤刑事(加藤頼)や中谷聖子刑事(大河内奈々子)や署轄・南刑事らが駆けつけ、黒づくめで顔を隠した男がいきなりナイフを向けてきたという。
雑誌記者・松島杏(安達祐美)とフリージャーナリスト・西田浩二(山口翔悟)が現れ、森崎は病院で内藤に会い、節子に思い当たる事は無く自分は検事だが思い当たらず、妻は二川圭太という男がつきまとい被害届けを出したと言うが、見つからなかった。
後藤と聖子が二川を確保したが犯罪を否定し、家の前をうろつく男がいたと言い、節子が仕事で出入りしたクラブのママ・檜山瑞希(小澤英恵)が刺され殺害され、目撃証言で犯人は全身黒づくめの男で、バーのホステスはマダムは示談金を得た事があり、海老澤係長(堀内正美)は流しと考え、犯人の風貌が酷似し森崎らは節子の事件との関連性も含め捜査を進めた。
瑞希の示談金相手に財務省・佐久間国重が浮かび否定したが示談金が払われ、佐久間に会いに行くと南刑事がいて、仕事を止めその後自殺したと言い、森崎らはバスで松島杏も加え実況見分すると目撃者・田尾一平から見えなく、田尾は行方不明で事件の担当が内藤検事で、西田と松島の警察への見方は異なっていた。
森崎は内藤検事に聞くが調書不備は否定し節子は悪化死亡し、森崎は内藤検事に佐久間窃盗事件を聞くが答えず、田尾一平が死体で見つかり傷が節子と瑞希と同じだった。
<以下、隠し字>
森崎は度々内藤検事を訪れ嘘の調書を作った理由が家族の脅迫と考え、内藤検事は娘殺害の脅迫が入り佐久間起訴後犯人から娘は安全と言われたが、事件当日は内藤検事を狙ったが節子が庇って刺され犯人が何かを吐いたと言い、森崎は吐いた物の捜索を多数で行い、松島は西田の取材ノートを見て財務審議官・大和田信三(中野誠也)の名を見つけ、西田は最初から知っていたと言い、翌日も森崎らは捜索を続け歯を見つけた。
森崎は松島から大和田の機密費横領を佐久間が内部告発を考えていた情報を聞き、全てが計画的で口封じの殺害と思われ、森崎らは大和田から佐久間の話しを聞くが否定し、西田が大和田を取材し森崎は応援すると言った。
森崎は松島と会い佐久間の遺族を疑い息子・佐久間浩を探し、西田が佐久間浩と判り内藤検事と西田が会うが殺害は否定し、森崎はもう1人の南刑事に行き歯を調べ捕らえ、大和田を殺人教唆で逮捕した。


監督:中野昌宏
脚本:石原武龍・宮崎健
原作:森村誠一「魔性の群像」
出演者:小泉孝太郎・加藤剛・片山万由美・米澤史織・小西結子・安達祐実・山口翔悟・加藤佳男・堀内正美・加藤頼・大河内奈々子・中野誠也・安藤聡海・小澤英恵
制作年:2014年


感想: 警察・検察の重さを描く。
窃盗ぐらいと考えた事が、連鎖的に拡大するが・・。
原点に大きな犯罪が有った。

流氷の夜会

神保智美(伊藤蘭)はイタリア食材輸入販売業経営者で元商社マンで現副社長の夫・公司(中村雅俊)と事業を行い、結婚25周年パーティーで出版社社長・岩田良(宇梶剛士)も祝福し、会場で取引先の花輪亜希子(東風万智子)がワインを贈り、会社は公司の商売センスと智美の機転で業績を伸ばし、智美は社員・宮田(須田邦裕)と酒井(斉藤陽一郎)と藤村(井村空美)らとデパートへの納入ミスを対応した。
公司宛てに差出人不明の郵便物が届き、数日後に会社に怪しい男・後藤(榊原利彦)が来て嫌がらせを行うが公司は智美に何も言わず、次々に封筒が届き航空写真が入り組み合わせると風景になり、公司は姿を消し智美は岩田に写真を見せ相談し渦巻き峠と判り、数日後に街で偶然同じ写真を見つけ、白木貴志(野村宏伸)の写真展で智美は岩田と白木に会いに行くと後藤がいて白木は秘境を撮影していた。
智美に、渦巻き峠で後藤が殺され長野県警木曾中央署・片岡刑事(川野太郎)と岡嶋刑事(伊藤毅)が来て殺人現場に公司の物があり殺害容疑が掛かり1年前の地元の芝原(穂積隆信)の遺体も見つかち、智美は岩田と渦巻き峠に行き、1年前に血だらけの男を見た通報があったと聞き、会社で公司のパソコンから1年前に花輪から3000万円借りて当日は2人で長野のワイナリー見学していた。
智美は岩田から後藤は岐阜の運送会社で渦巻き峠も担当と聞き、花輪に会おうとしたが行方不明で峠の写真が送られていて、岩田は花輪と公司が後藤に脅されていたと考えるが、智美は写真を送ったのは後藤と考え、刑事が来て花輪が後藤と同じ様に殺されたと聞き花輪も写真が送られ、後藤にも送られていて、智美が夜の公園で襲われ、遅れた岩田が調査中止を勧めたが智美は再度渦巻き峠に行くと決め岩田の会社で1年前に岩田が長野に行ったと知るが、欠勤していた。
<以下、隠し字>
智美は岩田の取材先を追いコンビニ店員(鈴木拓)から取材後に強盗に入られ岐阜方言で、また渦巻き峠で岩田が後藤らと似た様に殺され写真も送られていて、智美は宿で白木が1年前に渦巻き峠に居て2週間後に血だらけで来たと聞いた。
智美は画廊で白木は写真家として1年前に片目を失明し終わったと聞き、渦巻き峠の崖下の芝原発見場所で白木に会い、智美は3人殺害を言い、白木は道に迷いコンビニで強盗の後藤に会い殺されかけ岩田と会うが逃げ去り後藤に突き落とされ、公司と花輪に突き落とされた芝原に会うが数日後に芝原が死に埋葬した。
白木は山を彷徨い片目を失い芝原の死を警察に知らせ、復讐を始めたと告白して自殺を謀り、警察が来て公司が衰弱状態で発見を伝え手帳に真相が書かれていて・・・。


監督:中前勇児
脚本:林誠人・小杉晶子
原作:森村誠一「流氷の夜会」
出演者:伊藤蘭・中村雅俊・宇梶剛士・野村宏伸・東風万智子・榊原利彦・川野太郎・穂積隆信・須田邦裕・斉藤陽一郎・井村空美・伊藤毅・鈴木拓
制作年:2014年


感想: 偶然が重なった事件を如何に可能に見せるか。
伏線を張り巡らせ、ポイントを示すのは遅らせる。
ヒロインの素人調査量は驚く程に多い。

人間の証明 2001

繁華街で2日前に入国したアメリカ国籍黒人のジョニー・ヘイワード(テア)が刺殺死して下田美里(高島礼子)刑事は呼び出され、新見(石倉三郎)といた棟居弘一良(渡辺謙)刑事が事件に呼び出され、現場近くのホテルで人気歌手・八杉恭子(いしだあゆみ)がステージで歌い、息子・郡恭平から電話を受け、恭子は政治家・郡陽平の妻で近々の選挙のために宣伝活動を行っていた。
棟居・下田両刑事はヘイワードのビジネスホテルの部屋で古い西条八十の詩集を見つけ、しおりのページに麦わら帽子の詩が書かれ、恭子と郡陽平は恭平に度々服装や態度を注意し演説会に行き、棟居は新見にホステス・ナオミが行方不明で子・健太を紹介された。
捜査会議でヘイワードはハーレムで父と暮らしていたが父は2月前に死亡し、行き先を「キスミー」と言っていて、リーガホテルでヘイワードの目撃情報があり付近の公園で血痕が見つかり、新見は見つかったナオミの車からクマのぬいぐるみを見つけた。
下田は「キスミー」が麦わら帽子の詩に書かれた「霧積」の地名と推測して現地へ向かうが見つからず、下田はクマのぬいぐるみが修徳学園の物と言い、棟居は学園職員から昭和59年の物と聞き卒業名簿に郡恭平を見つけ、恭子に会いクマのぬいぐるみを見せ、ヘイワードの沖縄滞在が判り、恭子は恭平に車の破損とクマのぬいぐるみの在処を聞き刑事が来たと言い、恭平は道子と乗車時にナオミの轢き逃げを起こしたと告白した。
棟居と下田が沖縄で刑事・根間(田中邦衛)が迎え捜査状況を話し、バーのマスターは麦わら帽子を探していると聞かれ連絡先を教え、根間は下田に沖縄人が米軍兵士に遭った事件資料を見せ、棟居の母・豊子(渡辺美佐子)が夫と子を捨てアメリカに行き探した父が死亡し棟居は両親を奪ったアメリカを憎んでいたと告げ、棟居は店員とその祖父の店で麦わら帽子をヘイワードが探しに来て見つけた、写真に祖父と恭子とヘイワードらしき子供と麦わら帽子が写り、帰りの空港で棟居に根間が1年前に届いた豊子の手紙を渡した。
<以下、隠し字>
恭平が恭子に道子を殺したと言い、課長(遠藤憲一)は棟居に証拠不十分での恭子捜査を認めず、下田はニューヨークに行きヘイワードの部屋を調べ病院で事故の様子を聞き、部屋で示談書や折鶴を見つけ、棟居と下田は恭子に写真を見せ、麦わら帽子の詩を読み折鶴が30年前に霧積に行った人物が作り、ヘイワードの父が当たり屋行為で旅費を作り息子を母探しに日本に送り、ショー中の恭子がヘイワードと会えたと言った。
否定する恭子に棟居はヘイワードが沖縄で麦わら帽子を見つけ東京に来て、刺されて移動して殺害場所を隠そうとしたと語り、恭子は去り自宅で麦わら帽子を取り出し過去と、ヘイワードが訪ねて来て刺した事を想い出し、恭子は棟居に麦わら帽子を渡し、恭平の轢き逃げと道子殺しを自供し・・・、棟居は母の手紙を読み・・・・ニューヨークを訪ね・・・・・。


監督:井坂聡
脚本:清水有生
原作:森村誠一「人間の証明」
出演者:渡辺謙・高島礼子・いしだあゆみ・渡辺美佐子・田中邦衛・石倉三郎・テア・遠藤憲一・鶴田忍・原田健二・中村麻美・池内万作・川村ティナ
制作年:2001年


感想: 親子の絆のテーマを追求する。
ただし捜査は状況証拠ばかりだ。
手掛かりが全て繋がる不自然さもあるが、テーマ優先だろう。

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