松本清張・サスペンス5

花実のない森

雨の夜にリエゾン広告社・梅木隆介(東山紀之)は運転する車に妻を連れた男(大和田獏)からホテルに乗車を頼まれて国立市・常盤の森ホテルに連れた、梅木は車内に古歌が刻まれた女のペンダントを見つけた。
梅木は上司の部長・渡部慎二(渡辺いっけい)とVR技術の進歩を話し、同僚・藤村真弓(相武紗季)が渡部からITベンチャー懇親会に出席出来ないと聞き梅木と行き、梅木はAMY社長・楠尾英通(小澤征悦)に広告依頼を勧めた。
梅木は真弓と付き合い楠尾が目当てと言われ、ペンダントの持ち主に会い古歌が万葉集と聞き尾行した、数日後に国立警察署刑事課・島崎芳樹(寺島進)は緑地で死体を調べた、梅木は楠尾を食事に招きミラノ時代の彼女をイメージした商品だと聞きプラン提出を求められた。
梅木は介護老人福祉施設・清華の里で父・梅木光太郎の介護を所員から聞いた、梅木は緑地の死体が浜田弘(大和田獏)とニュースで知り、バーでみゆきを調べ礼子で辞め本名は江藤みゆき(中山美穂)と聞き住まいに居なく、新聞記者・井上幸太郎(吹越満)に捜索を頼んだ。
数日後に梅木は楠尾にブライベートを尋ね、梅木はみゆきの住まいを張り男と見つけ、みゆきが勤めるバーへ真弓をホステスで潜入させさくら事みゆきを調べさせた、梅木は井上から浜田が山口県警元刑事と聞き、梅木はみゆきと会い浜田の死を探りみゆきの客と揉め、みゆきに惹かれ夜を共にした。
梅木は会社で真弓からみゆきを危険と言われたが無視し、みゆきのイメージで楠尾に広告プランを出したがみゆきが消えた、梅木は島崎と安達哲也(木本武宏)からみゆきの客・村岡弘忠(久保酎吉)が死体で見つかると聞き、井上に浜田との繋がりを聞いた。
梅木は楠尾とみゆきの繋がりを疑うが否定され、楠尾は山辺菊子(鷲尾真知子)に捜索を依頼し、梅木は菊子に問うと誰かに車に突き飛ばされた、梅木は休暇を取り山口で浜田と村岡を調べ柳井で交番相談員・郷田良亮(中原丈雄)からジャーナリストでないと知られ村岡が浜田のネタ元だと備忘録を見せられた、梅木は26年前の江藤隆男の死を見つけ、隆男の母と兄妹への虐待を聞いた。
<以下、隠し字>
梅木は養護施設で兄妹がみゆきと英通と知り、梅木は帰宅し真弓に襲われ車でも死ななく本気で愛し、みゆきを警察に話したと聞き、梅木は楠尾を訪れ問うが憶測と言われ、島崎から村岡殺害時のアリバイを聞かれて間違いに気づいた。
梅木は楠尾から聞いた湯河原でみゆきを見つけ、村岡殺害は弟だと言うと、「父を殺害して、浜田がバーに来て兄妹で脅され楠尾が浜田を殺害し、村岡に脅され楠尾が探偵に見張られ知り殺害した」と聞き、梅木はみゆきに逃げろと言うとみゆきは自分を刺した。


監督:中前勇児
脚本:篠﨑絵里子
原作:松本清張「花実のない森」
出演者:東山紀之・中山美穂・小澤征悦・相武紗季・大和田獏・渡辺いっけい・鷲尾真知子・中原丈雄・木本武宏・吹越満・寺島進・久保酎吉
製作年:2017年


感想: 素人捜査の限界を超える無理は仕方ないか。
動機だけでの推理がほとんどとなる。
一応は警察も捜査する。

誤差

山梨県北社市塩川町の温泉宿『川田屋』で、仲居頭・磯川ふみ江(宍戸美和公)が安西澄子(田中美奈子)の絞殺体を宿泊部屋で見つけた、山梨県警・山岡慶一郎(村上弘明)は伊崎美里(剛力彩芽)と共甲斐署・高島実と現場へ行き、医師・古賀敏文(左とん平)が死体検案し、法医学教授・立花亮介(陣内孝則)に解剖を依頼した。
山岡と伊崎は従業員の女将・川田沙織(水沢アキ)と主人・川田正弘(螢雪次郎)と仲居・鵜飼理沙子(齋藤めぐみ)と芝原康子(久保田磨希)らに客が安西澄子と安西忠夫で沙織は澄子は4日前から忠夫と滞在予定だが、忠夫は昨日合流し、今日は忠夫が外出し戻り予定を告げて再び外出した言った。
立花は澄子を解剖して吉川線を発見した、山岡と美里は湯治客の酒井善信(三田村賢二)とライター・大村雄也(矢柴敏博)と胡桃沢則(矢野浩二)と妻・秀美(細川ふみえ)らに聴取し、ファーコートの女性の目撃情報があり庭を調べ、山岡と美里は立花から結果を聞いた。
ニュースを東京で女(松下由樹)が見た、山岡は安西夫妻の住所と氏名を調べ東京中央信用金庫融資係・滝沢和之(宮川一郎太)に遺留品を尋ね、山狩りで転落死した理沙子を見つかった、伊崎は磯川から安西夫妻の大喧嘩を聞いた、山岡は滝沢を尾行して逮捕し澄子は添島千寿子と聞き、立花は理沙子を解剖し皮膚片と足の傷を見つけた。
山岡はクラブでママ・添島を調べスタッフ・岩淵静香(酒井美紀)は言わず、伊崎は立花から死亡時刻幅が広く脳挫傷で殺害と聞き、容疑者・竹田宗一(小市慢太郎)は出張で妻・琴乃(松下由樹)に会い、通り道の監視カメラを調べ琴乃が塩川へ行ったと知った。
立花が川田屋に敷地で刺を探し、山岡らは琴乃に川田屋目撃と言い不倫を調べたと答え、夫が出かけて添島に会い別れを頼んだと言い、宗一の自殺姿を見せた、山岡らは琴乃に息子の為に乗り越えろと言った。
<以下、隠し字>
医師が宗一を解剖し自殺と言うと、立花が調べひっかき傷がなく、添島の死体に1つ違和感があり皮膚の乾燥化で死亡が前の可能性があると言い、山岡は死亡時間は環境で変わり誤差が生じると言い、3人は刺の木を見つけると覗き穴があり理沙子が添島殺害を目撃と考えた。
山岡と伊崎は大村が目撃を知り手に傷があり、添島と理沙子殺害したと言い逮捕した。


監督:倉貫健二郎
脚本:深沢正樹
原作:松本清張「誤差」(新潮文庫刊『駅路』所収)
出演者:村上弘明・剛力彩芽・陣内孝則・左とん平・松下由樹・小市慢太郎・宮川一郎太・矢柴敏博・三田村賢二・矢野浩二・細川ふみえ・水沢アキ・螢雪次郎・宍戸美和公・齋藤めぐみ・久保田磨希・田中美奈子・酒井美紀
製作年:2017年


感想: 死亡推定時間の推定誤差がテーマだ。
それが大きく容疑とアリバイを変える。

鬼畜

昭和51年東京葛飾区で竹中宗吉(玉木宏)の妻・竹中梅子(常盤貴子)と工員・田口辰夫(羽場裕一)らは竹中印刷を営むが隣の食堂の失火で印刷所は燃え落ちた、その頃宗吉は梅子に隠れて宗吉は6年前に料亭で出会った愛人・山田菊代(木村多江)の家に3人の子といた。
2年後に宗吉と梅子はわずかな保険金を元手に別の土地に印刷会社を開くが経営は苦しく、菊代は生活費を貰えず子ら長女・山田良子(稲谷実恩)と長男・山田利一(南岐佐)と次男・山田庄二(今中陸人)を連れて宗吉の家に乗りこみ、梅子は愛人と知り事情を聞き宗吉を責め菊代と言い争った。
菊代は宗吉の態度に腹を立てて子どもを置いて姿を消した、宗吉は3人の子を引き取るが梅子は責め、20日後に経営は益々悪化しブローカー・石田(片桐竜次)から庄二が死に噂を言われ、原田道夫(柳葉敏郎)は良子を探した。
宗吉は葛飾警察防犯課・野田和子(余貴美子)に4才の良子が居ないと相談し捜索願いを書き、警察で広瀬刑事課長(平泉成)と老刑事(河西健司)に原田刑事とはたれこみ電話を話し野田は内偵したいと告げ、庄二を加藤医師(橋爪功)から事情を聞いた。
原田は宗吉と梅子に様子を問い、田口から「たれこみ電話し、子は殺された」と聞き、警察は宗吉の殺人を疑い、老刑事と野田は菊代に会い宗吉から逃げたと聞き、原田は良子を遊園地で調べ、宗吉は梅子に良子は父の名も住所も知らなく戻らないと告げた。
菊代は利一の引取を断るが、野田らに説得され宗吉に行くと利一は母が嫌いと断り、菊代と梅子が争い、梅子は宗吉に利一の始末を命じ庄二は自分が殺したと告げた。
宗吉は利一を連れ出かけ、野田は発見された良子を迎えに行き、宗吉は利一を殺害出来ず宿で食事して海に行き眠った利一を崖から落とし、宗吉は帰宅した。
<以下、隠し字>
伊豆署の高橋刑事(近藤芳正)と中丸刑事(前田亜季)は子は木に引っかかり骨折しただけと話し、宿の女将は父と来たと確認し、利一は気が付き男は父で無く知らない人と告げた、若い刑事が利一が持つ石の絵に見覚えが有り印刷屋と考えた。
宗吉と梅子に原田と野田が良子を連れ来ると、高橋と中丸が「子を崖から落とした容疑」で来て石版を見せて利一を連れた、原田が宗吉に同行を求めると、梅子は庄二殺害を自供し毒を飲んだ。
1年後宗吉は殺人未遂で懲役7年になり刑に服し、5年後に出所し梅子の墓に参った。


監督:和泉聖治
脚本:竹山洋
原作:松本清張「鬼畜」
出演者:玉木宏・常盤貴子・木村多江・余貴美子・南岐佐・稲谷実恩・今中陸人・前田亜季・近藤芳正・羽場裕一・平泉成・柳葉敏郎・橋爪功・片桐竜次・河西健司
製作年:2017年


感想: 暗くやるせない犯罪を、ひたすらゆっくりと描く。

犯罪の回送

2018年5月9日に北海道北浦市長・春田英雄(川野太郎)は市長秘書・有島澄江(鈴木保奈美)と会い北浦市議・早川準二(尾美としのり)が見守った、5月14日に警視庁刑事部捜査一課警部・田代俊一郎(村上弘明)は捜査一課長・波多野洋介(田中健)から公務出張中の東京で失踪した春田の捜索を命じられ。
春田市長は関係省庁陳情で有島や市議会議長・福島恒夫(寺田農)と建設委員・遠山庄三(浜谷康幸)らと上京し、5日前に有島が宿泊先ホテルに送り別れ行方不明になり、反対する革新派市議・早川準二(尾美としのり)も上京していたと判明した。
田代は部下の警部補・岡本和也(平岡祐太)や巡査部長・青木奈津美(田中道子)らと捜査たが不明で、北海道から市長の実弟・春田雄次(勝村政信)が来て、福島らは政敵・早川を疑い、八王子で青木は早川が妹夫婦に現れたと聞き込んだ。
5月15日に岡本は八王子を張り、青木は有島を尾行したが撒かれ、田代は自宅で妻・裕子(紫吹淳)と過ごし、東京・日野市の林で春田市長の絞殺遺体が見つかり、有島が不可解な単独行動を取り、春田市長は失踪後1日にに殺害されネクタや財布が無く、有島は出頭するが何も言わず、翌日に田代らは早川を捜索し、5月18日に火葬が行われた。
5月19日に田代は北海道に行き港の早川の遺体発見現場に行き北海道警刑事部・小森修司警部(陣内孝則)の上司の課長・沢木義和(中西良太)は自殺で処理を考え、田代は小森と春田市長の酒造業「北の寿」の妻・春田美知子(矢田亜希子)に会い、春田市長の前妻・矢野登志子(富永沙織)の実家の酒造店の「雪の舞」銘柄と競っていた。
東京で有島は酒店を廻り、翌日に田代は小森と早川の妻・千恵子(原久美子)に会い、田代は東京に戻り、小森は早川の自宅で春田市長殺害兇器を見つけ、美知子は雄次と東京の遺体発見現場に行き有島と会い労い、田代は小森と有島が訪れた酒店に行き持ち込みの「雪の舞」を見つけて営業・岸田一郎は早川だと聞いた。
田代は小森と運送会社を調べ早川であり有島が調べたと知り、田代は酒樽に遺体を入れて運ばれ有島が調べたと考え、田代は岡本と青木と北海道に行き、樽の発送元の様似で小森らは春田酒造の廃工場を見つけ、春田市長は近所の幼馴染み・吉井節子(大島蓉子)に美知子の行状を調べさせ、そこで殺害され東京に運ばれたと考えた。
<以下、隠し字>
早川は遅れた「雪の舞」を東京で待ち発送した協力者がいたと知り、有島は北浦に戻り田代と小森らは確保し「市長職に専念させたい」と聞き、有島は「美知子と雄次も恋愛を春田市長が知り悩んだ」と告げ、美知子は「北の寿」に専心し、雄次は「雪の舞」吸収に暗躍し美知子に近づき、早川を脅し利用し春田市長を殺害した。


監督:堀英樹
脚本:寺田敏雄
原作:松本清張『犯罪の回送』
出演者:村上弘明・陣内孝則・鈴木保奈美・田中道子・平岡祐太・勝村政信・川野太郎・尾美としのり・紫吹淳・矢田亜希子・寺田農・中西良太・大島蓉子・田中健・原久美子・富永沙織・村田玲奈・浜谷康幸・村田玲奈・宮本茉由
制作年:2018年


感想: 98m

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