森村誠一・サスペンス5

途中下車する女 終着駅シリーズ第25作

初老の男・古木久俊(石橋蓮司)は電車で森岡弓子(酒井美紀)を見かけた。
1月後に新宿西署管内マンションで牧島(浜田学)が死体で発見され、牛尾刑事(片岡鶴太郎)・大上刑事(東根作寿英)らが行き凶器は重い物体だが現場になく部屋が密室状態で、坂本課長(秋野大作)が会議で隣室から侵入形跡がなく、捜査は動機と牧島の交友関係になり、牧島の評判はよく恨みを持つ人物は浮かばなかった。
聞き込み中の牛尾は古木に会い、被害者が同じ商社マンの経験から34才の分岐線があり商社マンは出世のため職場で良く見せ他でストレスを爆発させることが多いと聞き、牧島には会社関係者と別の横暴な一面があり、隣人から以前に牧島と言い争う男の証言があり、八王子で男・森岡治(石丸謙二郎)は病死し、今日が葬儀で牛尾は喪主の年齢の離れた妻・弓子を見て、古木と会い弓子と電車で会い森岡夫婦と親しいと聞いた。
森岡は入院中1日だけ外泊許可をとり、その日は牧島が殺された日で森岡夫妻は犬と息子を失いきっかけが牧島の可能性があり、牛尾と大上は弓子から外出は店で客といて夕方は古木といて帰りはレンタカーで送り出身が同じと言った。
森岡夫妻の供述が裏付けされアリバイもあったが、牛尾は古木の証言を疑い森岡の看護師・南広子(大寶智子)から、集まりで客に弓子を頼み氷屋がアイスコーヒーを求め、結婚指輪を外泊で弓子に渡したと聞いた。
目撃者・中川が事件翌日に何かを探す人物に会い、牛尾は家で妻・澄枝(岡江久美子)から買い物を聞き、古木が鞄とネックレスと指輪を購入したと知り、古木が弓子に特別な感情を持ち、心残りが何か判らないが弓子に自分と同じ償わない人生をおくらせようとしていると考え、坂本に報告した。
古木が転落死して目撃者から自殺か事故死と考えられ、古木の息子から写真を見せられ裏に「奥多摩」と書かれ、牛尾は写真の場所を訪ね店員(清水めぐみ)から写真の人物が死んで父が不明と聞き、娘の行き先を調べると孤児になった少女は転々としていた。
<以下、隠し字>
牛尾は古木の心残りを知り坂本らに伝え、マンションの屋上からベランダに凶器を投げ電話で呼び出し氷と考え、牛尾は指輪を溝から見つけ、弓子を警察に呼び出し自供し、古木と会い脅迫きみに連絡先を聞かれ、アリバイを作り味方と言い古木が変わり不安になり、温泉に誘われ脅迫が始まると思ったが急に自首を言われ誘惑すると拒んだ古木が倒れたと言い、牛尾は古木の奥多摩の養護施設での心残りの事を話し、捨てられた格好の女性の子供・みゆきの事を話し亡くなるが古木の罪の意識が始まり、似た弓子に置き換え古木は最後に歩いたと言うと・・・・・・・・。


監督:池広一夫
脚本:橋本綾
原作:森村誠一
出演者:片岡鶴太郎・酒井美紀・石丸謙二郎・石橋蓮司・浜田学・大寶智子・岡江久美子・東根作寿英・秋野大作・清水めぐみ・三波豊和・徳井優
製作年:2010年


感想: 正統派の本格ミステリーのドラマ化。
動機と犯罪方法と犯人と発覚の手掛かりのバランスが良い。
普通の人の犯罪を描く。

魔性の群像 刑事・森崎慎平3

警視庁捜査1課・森崎慎平(小泉孝太郎)は部下の雨宮(和田正人)・中谷聖子(大河内奈々子)・後藤(加藤頼)らと犯人を追跡し乱闘のすえ逮捕し聖子が係長・海老沢(堀内正美)に連絡し、森崎は知人の雑誌記者・松島杏(安達祐実)と買い物し、妻・加奈子(川原亜矢子)が夫・本原寛之(加藤虎ノ介)をエレベーターで待つが来ず森崎らが探したが居なく連絡先を聞いた。
森崎と杏はエレベーターの監視カメラで途中で降り誰かを追ったと知り、森崎は通り魔事件で妻を亡くし元検事の義父・朝比奈公介(加藤剛)の家で娘・奈緒(松本来夢)と暮らし、刺殺事件が起き現場で遺体が本原が追っていた男と知り、同期で管理官・早瀬(岡田義徳)が来て、加奈子を訪ねるが知らず聖子らは片桐を突き止めるが身元を隠し捜索人の高橋(千賀功嗣)と判り大手建設会社元社員で、早瀬が独善で指揮を取った。
森崎と雨宮は会社で確認し、加奈子を訪ね隠し事を疑い、杏は雑誌社に先輩・五十嵐みどり(田中美奈子)を訪問し編集長から退職と聞き家を訪問しみどりと娘・裕子(青山美郷)に会い夫を轢き逃げで亡くし、森崎は本原蓮介の死の記事を見つけ杏に会いみどりが康介の記事で夫が轢き逃げされたと考えていると聞いた。
森崎と杏は編集長からみどりが記事で脅しを受けたと聞き、森崎と雨宮は加奈子を訪ね蓮介の事故を聞くと遅いと言われ、早瀬は森崎の反対を押し切り本原を重要参考人手配し、森崎は裕子に蓮介を聞くと逃げ、高橋が村山(加藤茶)が社長の会社に勤めたと聞き、みどりに蓮介の事件と脅した相手を聞くが子供を守ると聞いた。
森崎は事件が上司命令で処理と知り、裕子から蓮介と高層ビルで現金の取引を見て蓮介が男2人に突き落とされたのを目撃し生きていたが死んで発見され写真を本原に見せると口止めされたと聞き、森崎と杏は編集長から早瀬の元部下の刑事・青山から記事の脅しを受けたと聞き、森崎は早瀬に問うと早瀬は上に問い、森崎は朝比奈に事件の隠蔽を告げると大義という言い訳に騙されるなと言われた。
<以下、隠し字>
加奈子と本原が電話で外国語で復讐を話し、杏と裕子がみどりを説得し、森崎は杏と事件を整理し贈収賄を目撃した蓮介が殺害され本原が追った高橋が殺され2年前に五輪誘致の中心の事務次官を疑い、早瀬が事件を止められ部下でなく見張りと言い、森崎らは加奈子が消えたと知り村山建設に向かい、村山社長を狙う本原と加奈子を森崎と雨宮は社長と本原が見た高橋殺害犯の設楽に蓮介を突き落とした目撃者が居ると告げ、本原夫妻を説得し、早瀬が設楽を連行し、森崎は村山に事件隠蔽を言うと大義と言うが連行し、森崎は本原夫妻に謝罪し、みどりと裕子に村山と設楽が犯行自供を告げた。
森崎と早瀬は事務次官に会うため乗り込み、杏が見守り・・・・。


監督:中野昌宏
脚本:石原武龍・宮崎健
原作:森村誠一「魔性の群像」
出演者:小泉孝太郎・安達祐実・岡田義徳・和田正人・大河内奈々子・堀内正美・加藤頼・松本来夢・加藤虎ノ介・千賀功嗣・川原亜矢子・田中美奈子・加藤茶・加藤剛・青山美郷
製作年:2015年


感想: 金が動く所に利権があり、そこを大義と言い逃げる者がいる。
隠蔽された事件は隠す程に次々と被害者を増やす。
逃げるのか復讐するのか、あるいは・・・。

終着駅の牛尾刑事VS事件記者冴子(15) 生存者

甲府から土木会社・川岸一義(螢雪次朗)が夜行バスで男と女が乗り新宿に出発し、北沢尚子(七瀬なつみ)や小松美穂(南野陽子)が乗り、危険ドラッグで錯乱状態の男がバスジャックして火を放ち本人と乗客9人が死亡した。
3年後に新宿中央公園で間宮土木・川岸の刺殺死体を新宿西署刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)と山路刑事(徳井優)と大上刑事(東根作寿英)が捜査し実直な人物と知り淡路島の妻の手紙が有り、牛尾は馴染の記者・川村冴子(水野真紀)から川岸は3年前のバスジャック放火事件の生存者でインタビュー動画を見せられ、甲府の会社倒産で3年前に新宿行きバスで事件に会い、3年後に乗合せた人物に会うが名は言わず、死者は9人で生存者は11人で8名の取材は終え予定は1人で男女カップルは行方不明でもう1人いると言い、牛尾に妻・川岸京子(古村比呂)と娘・川岸由紀子(宮地真緒)が来て身元確認した。
坂本課長(秋野太作)は牛尾を甲府に行かせ、冴子は記者仲間・緒方浩平(船越英一郎)に話し、牛尾は妻・澄枝(岡江久美子)から生存者のジュエリーデザイナー・小松美穂を聞き、牛尾は大上と甲府で聞き込むがトラブルは無く、3年前の事件で乗車人数が3名多く事件翌日に黒い鞄をバス会社に問い合わす電話があり、冴子はクラブ経営者・北沢尚子を取材しボイスレコーダーで録音し帰途にひったくりにバッグを奪われた。
牛尾は緒方から冴子がひったくりに遇ったと電話を受け、京子の電話で大金の香典が匿名女性から贈られたと聞き淡路島に行き南淡路中央署・長江刑事(梨本謙次郎)と沼島に行き京子から手紙を借り、近所女性から帽子を被り芸能人風と聞き神立岩で目撃され、ホテル勤務の由紀子を冴子が尋ねると牛尾が来て、冴子が部屋を荒らされたと告げると大上から冴子を襲った人物の車が大東和会社・山崎(神保悟志)だと電話が有った。
牛尾と大上は山崎にアリバイを聞きネクタイピンが3年前の事件現場に有ったと思いだし、山路は山崎が不倫を隠すと考え坂本が3年前の乗客の確認を命じ鞄とネクタイピンを調べるが進展なく、冴子が尚子を取材し店で甲府の国会議員秘書・樽見(津田寛治)を見た、牛尾と大上は美穂に会い3年前のバスで川岸と山崎と女は憶えていてネクタイピンの製造場所を聞き、山崎に会い遺留ネクタイピンを告げると不倫相手・春日友美を認め冴子を襲ったと認めバスで黒い鞄の男建設会社員・前園を見ていた、牛尾と大上は坂本に死亡者・前園とバスに金を受け取る側もいて消えた乗客と考えた。
冴子は緒方から樽見が民政党・太田(藤田宗久)の秘書で次期の候補で3年前の事件翌日の写真で手を怪我していて消えた乗客と考え、牛尾と大上は前園を会社で調べるが答えず冴子から樽見の事を聞き、裏献金と捜査会議で話し尚子が黒い鞄を持ちだし樽見が川岸を訪れたと考え、冴子は美穂から乗客に樽見が居たと聞き、牛尾と大上は樽見に3年前のバス乗車を聞くが答えず、尚子が刺殺され樽見は事務所絡みのアリバイを言い、捜査会議で樽見にアリバイがあるが3年前は疑問と考えた。
<以下、隠し字>
牛尾と大上は山梨の病院で樽見の治療を知るが樽見は認めずアリバイを告げ、牛尾は鞄持ち去りが尚子単独でないと考え、美穂を訪ね沼島に現れたと尋ね川岸と尚子殺害を聞くと冴子と居たアリバイを聞き、冴子と緒方を牛尾が訪ね美穂のアリバイを尋ねると時間に可能性が有り、牛尾は長江から香典袋の指紋を聞き美穂に行くと淡路島に出かけホテルで由紀子に会い、牛尾と冴子は由紀子から聞き沼島に向かい神立岩で自殺を止め牛尾は指紋が香典と一致したが自殺は償いでないと言った。
牛尾と大上は美穂を聴取し、3年前にバスから逃げる時に尚子が鞄を持ちだすのを見て1億円を分けて工房を開き、冴子の取材後に川岸に会い鞄を憶えていて、尚子と行くと尚子が川岸を殺し逃げたが沼島に香典を届けたが、店が破綻寸前の尚子に脅され殺害し樽見を冴子に告げたと自供し、地検は太田事務所を家宅捜査し太田が樽見に罪を被せ、牛尾と緒方は冴子から記事を続けると聞いた。


監督:池広一夫
脚本:吉本昌弘
原作:森村誠一「誇りある被害者」
出演者:片岡鶴太郎・水野真紀・岡江久美子・船越英一郎・南野陽子・七瀬なつみ・津田寛治・古村比呂・螢雪次朗・神保悟志・秋野太作・東根作寿英・徳井優・宮地真緒・梨本謙次郎・藤田宗久
製作年:2016年


感想: バスジャック事件の被害死者と共に、生存者は1つの出来事だったか。
幾人かの生存者には運命を変えた。
だがそれが、負担と疑心に変わる時に別の運命の変わりとなった。

棟居刑事の偽完全犯罪

警視庁捜査1課刑事・棟居弘一良(東山紀之)と刑事・神林武人(きたろう)と那須亮輔(森本レオ)らは現場で被害者のフリージャーナリスト・河上(金子昇)が撲殺され死後10-14日で水野伸江(柴本幸)と同棲し、棟居は血痕が飛び散る本棚に1冊だけ付着しない有名作家・檜山麗子(浅見れいな)の小説「湖上の恋」の著者サイン本を見つけた。
棟居らは発見者・有本と隣人と伸江の元アルバイト先店長を聞き込み、河上と別れアルバイトを辞めたと聞き、目黑西署捜査本部で河上が評判が悪く、棟居は捜査2課・福永刑事(天宮良)から麗子が編集者・小幡(葛山信吾)と来て、麗子の名を語る偽物が借金し宿泊代を踏み倒して返済や支払い要求が出版社に多数来て迷惑と聞き、旅行代理店勤務・高梨みどり(大塚千弘)を執筆時に取材したが内容にクレームをつけたと聞き、棟居は「湖上の恋」を読み、翌日に伸江が出頭し、ペットの猫を亡くし体調を崩し相模原の実家に帰り、河上は高梨みどりと交際と聞き、棟居と神林はみどりを訪ね騙され金を貸し「湖上の恋」の内容の不満を聞いた。
福永らは小幡と麗子と共に長峰に金沢で会った麗子と名乗る女性が内容に詳しく食事に誘われたと聞き、小幡は勤めている神林の娘・神林一子(貫地谷しほり)に記憶が曖昧と告げ、棟居は一子からみどりが押しかけを聞き、箱根旅館に棟居と福永らと小幡と麗子らが訪れ授業員らに尋ね、帽子とサングラスで顔を覚えていないと聞き、名刺に指紋が見つからず麗子から伸江が高校友人と聞き、伸江が麗子を訪ね泊まり猫を話した。
河上にみどりの口座からの振り込みと本人の500万円の入金が見つかり、棟居と神林は有本から河上の収賄疑惑の告発記事を聞き、取材先東西四季観光・藤堂(片岡弘鳳)を訪ね疑惑を否定され尾行するとみどりと会い、みどりが3年前まで東西四季観光に勤めていたと知り、福永が箱根旅館から伸江の指紋採取を伝え、2日後に伸江の水死体が見つかり自殺か他殺かは不明で、一子は小幡に千葉の旅館に麗子らしき宿泊と告げ、福永が棟居らに麗子の偽物を告げた。
棟居と神林はみどりと藤堂と麗子のアリバイを確認し、小幡が麗子から結婚の返事を延ばされ、河上と小幡が揉めるカメラ映像が見つかり、棟居は相模原で同級生と実家に行き家族運の悪い麗子と伸江が親密だが同窓会で揉めていたと聞き、湖の風景が「湖上の恋」のカバーと知り、刑事らは1月30日のみどりの目撃者を見つけ、みどりから河上と伸江の同棲を知り尾行し疑われると思い嘘を言ったと聞き、福永らは藤堂を訪ねた。
<以下、隠し字>
棟居は一子からカバーは11月に決まりカメラマンから麗子に文句を言われたと聞き、贈呈者に伸江も居て、相模原の警察担当者に15年前の失踪者・水野賢治が事件性なし判断と聞き、鑑識から猫の毛採取を聞き伸江の猫と麗子の猫の調べを科捜研に依頼し、棟居と神林は麗子に河上訪問を尋ね猫の毛の照合でDNAが一致し、麗子が河上に脅されて居たと認め、棟居と神林が河上殺害犯が「湖上の恋」のカバーを恐れたと言うと麗子は15年前の水野賢治殺害を話し、同窓会での伸江との話しを河上に聞かれ度々脅され殺害し、伸江が河上殺害を疑い、麗子は伸江の自分のなりすましを疑い、揉み合い伸江が水死しその後に千葉で偽物になり時刻を誤魔化したと自供した。


監督:村川透
脚本:坂田義和
原作:森村誠一「偽完全犯罪」
出演者:東山紀之・貫地谷しほり・浅見れいな・柴本幸・葛山信吾・金子昇・大塚千弘・天宮良・きたろう・森本レオ・片岡弘鳳・大出俊
制作年:2016年


感想: 多くの容疑者と曖昧なアリバイと複数の容疑が浮かぶ。
証拠がなく、繋がりの不明のなかで徐々に情報が増える。
実際はそうだろうと思うが、偶然に真相が見つかる感は残る。

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