激流

キャスト

井上(三隅)圭子(35)(田中麗奈)
東萩耕司(35)(桐谷健太)
河野(御堂原)貴子(35)(国仲涼子)
秋芳美弥(35)(ともさかりえ)
鯖島豊(35)(山本耕史)
小野寺冬葉(15)(刈谷友衣子)
旭村正隆(35~55)(武田真治)
毛利佳奈子(35~55)(賀来千香子)
小野寺裕子(37~57)(田中美佐子)
秋芳研二(高橋一生)
久我恭子(根岸季衣)
井上雅彦(山口馬木也)
河野裕也(二階堂智)
桑野智美(佐津川愛美)

スタッフ

演出:佐々木章光
脚本:吉田紀子
原作:柴田よしき
2013

第1回「過去からのEメール」

井上圭子(田中麗奈)は離婚調停中の文芸編集者で京都に向かう途中で20年前の出来事を夢見ていた、「京都への修学旅行で6人・三隅圭子と御堂原貴子と秋芳美弥と東萩耕司と鯖島豊と小野寺冬葉(刈谷友衣子)が一緒にバスでトンネルを抜けると冬葉が居なくなりそのまま行方不明になっていた。」内容だった。
目を覚ますと隣りの鯖島豊(山本耕史)に気づいた、鯖島は銀行員で離婚していたが小説家の秋芳美弥(ともさかりえ)以外は何も卒業後は知らなかった。
刑事の東萩耕司(桐谷健太)は捜査中の事件の榎木和明の手帳に美弥(ともさかりえ)の名を見つけ捜査で訪問した。
圭子は作家(高畑淳子)から原稿を受け取り東京に戻るが、原稿が行方不明になり後日批判の文と共に作家に郵送で返送される事件に遭った。
主婦だが夫のリストラで生活レベルの維持で苦労している河野貴子(国仲涼子)と、歌手から小説家になり麻薬騒ぎを起こした美弥と、圭子宛てに冬葉名義の「私を憶えていますか」というメールが届いた。
それをきっかけに、5人が集まったが何故メールアドレスを知っている?何故冬葉の事を知っているか疑問ばかりだった。
東萩と美弥は会い、圭子は夫・井上雅彦(山口馬木也)から3人で会おうと言われるが断り編集長から美弥の小説を扱う事になり他部門への移動を打診された。
鯖島が帰宅すると女性がおり、貴子は実は金の為に男性との出会い仕事を行っていた。

第2回「時計は動き出す」

東萩(桐谷健太)は美弥(ともさかりえ)を刑事として訪問するが別にドライブしたいと言い、貴子(国仲涼子)は会った男・大林(カンニング竹山)から個人の愛人契約を持ちだされ、圭子(田中麗奈)は原稿紛失事件責任で文芸部から雑誌部に左遷され、鯖島(山本耕史)はエリートコースから外れ客対応になるが馴染めていなかった。
圭子は編集者や離婚調停中の夫に何故理解されないか不満をぶつけ、東萩は捜査課長から2つの事件の関連捜査で美弥のマークを命じられたが次第に心ひかれた。
マネージャー・久我(根岸季衣)は美弥の小説の映像化を決め主題歌製作を要求し、美弥が悩んでいると又冬葉名義のメールが届いた。
圭子が久し振りに母校を訪れると、鯖島と会い話していると、美弥と東萩が車で来て会いメールがまた届いたと聞いた。
貴子は娘・華(小林星蘭)を名門小学校に通わせる為に必死だがリストラされた夫は現実を見ろと言い、IT企業社長・大林と愛人契約を結んだ。
圭子・鯖島・美弥・東萩は冬葉の母・裕子(田中美佐子)を訪ねメールについて聞くが知らないとの返事で、圭子は失踪前日に冬葉を見た電話ボックスを見つけ、冬葉の失踪後に学校を止めた旭村正隆(武田真治)を思い出し、4人を見つめる当時音楽教師の毛利(賀来千香子)がいた。
貴子は大林に呼び出され、圭子は夫が去った家に戻り、鯖島を家で女性が迎えた。

第3回「転げ落ちる石のように」

美弥(ともさかりえ)と東萩(桐谷健太)は次第に親しくなり、貴子(国仲涼子)は大林(カンニング竹山)と愛人契約を結ぶが、大林は気にいらないと凶暴になる男だった。
圭子(田中麗奈)は鯖島や貴子の変化に気づかず冬葉の時と同じと思い、仕事は部署が変わり迎えてくれたが小説が無いのは寂しく、美弥(ともさかりえ)はギターの練習が進まず、貴子は大林に夫の就職で礼を言った。
東萩は鯖島のティッシュ配りを見てエリートではないと知り、部屋で鉄道模型で楽しむが鯖島から昔冬葉が紙模型作りで刃物を向けた事や旭村(武田真治)が女といたと言った事を思いだしたと聞いた。
毛利(賀来千香子)は中学に復職して小野寺裕子(田中美佐子)に挨拶に行き、冬葉の部屋を見せて貰った。
貴子はカトレア会を止めた事を会員から聞かれ、冬葉からのメールを受け、数日後の土曜に圭子と美弥を呼びママ友の一人が受験に失敗して合格した娘・華をねたんだ可能性を言うが圭子と美弥は冬葉の事は知らない筈と否定した。
貴子は大林から呼び出しの電話を受け、圭子と美弥に急用と言い美弥と貴子は都心に車で向かい、圭子は会社に戻りベストセラー作家・若槻絵美に会った。
美弥は様子が変な貴子を尾行し大林とホテルに入るのを見て、そこで弟・研二(高橋一生)と出会い毛利が中学校に赴任したと聞き、貴子は電話で不機嫌になった大林と過ごし出た所で美弥と会いお節介と言うが美弥は弟と会っていただけで呼んだのは貴子だと言い返し、貴子は会った事を内緒にして欲しいと頼んだ。
圭子は鯖島と会って飲み酔っ払い、気がつくと家に送ってもらい次の朝で記憶が無かったが鯖島は圭子が作った朝食を楽しんだ。
テレビで、社長・大林の殺害のニュースが流れた。

第4回「忍び寄る黒い影」

大林(カンニング竹山)が貴子(国仲涼子)と会ったホテルで殺害されニュースで知り呆然とする貴子だが、既に警察は似顔絵が廻り東萩(桐谷健太)は見た。
皆はそれぞれの事に追われ、圭子(田中麗奈)は毛利(賀来千香子)から連絡を受け、圭子と美弥(ともさかりえ)に復職と償いと蓼科へ行くと言い、2人は疑問をぶつけ合った。
貴子は繰り返し冬葉名義のメールを受け取り事件を知っており、入院し華からの連絡で圭子と美弥が病院に行くと駆けつけると夫はメールを見たと言い、貴子は2人に売春と惨めな中学の頃と現在の苦難とを話しメールも伝えた。
美弥は東萩に友人として貴子を助けて欲しいと頼み、自分も薬を知らずに持っていただけで周囲から常習犯にされた事を言い、調査を頼んだ。
貴子は退院し夫の勧めで旅行しようとするが警察が来た。

第5回「見えない悪意」

貴子(国仲涼子)が大林殺害容疑で任意同行され、東萩(桐谷健太)から美弥(ともさかりえ)から圭子(田中麗奈)へと電話連絡された。
東萩は美弥から貴子を守るように頼まれていたが、警察は売春組織も全て知っていたと言い、警察内で反対してしまい担当から外された。
貴子は自供し、鯖島(山本耕史)はニュースで聞き、ストーカー女・桑野智美(佐津川愛美)を見かけた。
美弥の家に圭子・鯖島・東萩が集まるが何も出来ず、弁護士選びを言う鯖島を美弥は責めてしまい、他は美弥だけが子供の時のままだと思った。
鯖島はメールを受け取り、美弥は佐伯茉莉の事を聞いて連絡を取ろうとし、弟から毛利(賀来千香子)の復職は噂と聞いた。
圭子は貴子の夫・河野裕也(二階堂智)から呼び出されて行くと置き手紙があり、自首したと聞き、貴子は釈放されたが自信がなく迎えた圭子は娘が美弥の部屋におりしっかりするように言った。
圭子は鯖島といると本音を言ってしまうが何も解決されていなく抱き合い、東萩は捜査から外れていたが容疑者の自供を聞いた。
美弥は佐伯茉莉に冬葉の事を訪ねるメールをうち、鯖島はまたメールを受けて何かに気づき圭子にそれを電話するがストーカー女・桑野智美(佐津川愛美)に刺された。

第6回「真実への光明」

圭子(田中麗奈)はストーカー女・桑野智美(佐津川愛美)に刺された鯖島(山本耕史)を知り合いの外科医(長野里美)に運び緊急手術が始まり、東萩(桐谷健太)と美弥(ともさかりえ)が来た。
一命を取り留めた鯖島に元妻(須藤理彩)が来て、家族以外面会謝絶で帰るが、美弥はナオミの通訳の佐伯茉莉が気になり、圭子は鯖島が自分の大切な存在になったと感じた。
美弥は曲作りをし、部屋にいる貴子(国仲涼子)の娘・はなが好きだと言った。
数日後、漸く面会できた鯖島はもうろうとした意識の中で「イ―エスエス。ふゆは。げいき」と話、圭子・東萩・貴子・美弥は、中学の時の英語劇を想い出し、毛利(賀来千香子)が作曲しピアノを弾き冬葉(刈谷友衣子)がフルートを吹いていた。
毛利と4人は更科の療養所に旭村(武田真治)を訪ねて、毛利が話して良いかと聞くと暴れその事は話さず、毛利は旭村を知ったのは半年前で昔2人は付き合っていたが冬葉が原因で別れたと言った。
4人は毛利・旭村・小野寺裕子(田中美佐子)の間に何があったのか、そのころの大人は何に悩んでいたのかを考えた。

第7回「悪女の告白」

鯖島(山本耕史)が退院し圭子(田中麗奈)が迎え、東萩(桐谷健太)と会うと美弥(ともさかりえ)の家にいる貴子(国仲涼子)と娘・華(小林星蘭)の事になり、貴子は美弥が身を削る様に仕事しているのを初めて知ったと言った。
榎木和明の死亡の連絡が美弥にあり、佐伯茉莉(吉田羊)から帰国時に会いたいとメールがあり、5人が会うと写真の男は同級生の永戸悠人で冬葉(刈谷友衣子)に打ち明けられた内容の手紙を預かっていた。
鯖島・圭子・貴子が小野寺裕子(田中美佐子)を訪れ聞くと当時悩み旭村(武田真治)に相談するうちに不倫関係になり、冬葉(刈谷友衣子)の為に別れを持ちだすと拒否され、修学旅行の京都に呼び出され言ったが待ち合わせには行かなかったと言った。
東萩・美弥が毛利(賀来千香子)を訪ね聞くと、小野寺裕子が自分と旭村の関係を壊し、冬葉の音楽の才能にのみ興味があったが誰も興味をもたなく、裕子と旭村の京都の待ち合わせを冬葉から聞き自分もその場所に行ったが冬葉に見つかった。
5人は毛利から旭村と喧嘩になりそこに冬葉が来て崖から落ち、旭村は救急車を呼びに行って戻らず、死亡した冬葉を山に埋めたと言った。
鯖島が最近のメールを聞くと知らないと言い謎のままで、美弥の弟・研二(高橋一生)が華を連れだし、圭子に冬葉名義のメールが届いた。

第8回:最終回「友への誓い」

毛利(賀来千香子)は冬葉(刈谷友衣子)への犯行を自白したがメールは知らないと言ったが、美弥(ともさかりえ)の弟・研二(高橋一生)が貴子(国仲涼子)の娘・華(小林星蘭)を連れだしたと連絡を受けた。
東萩(桐谷健太)・鯖島(山本耕史)・圭子(田中麗奈)・貴子らが捜索して見つけると、研二は小野寺裕子(田中美佐子)から頼まれて送ったと言った。
5人は小野寺裕子に会い毛利の自白を話、冬葉(刈谷友衣子)の死体を捜す必要を伝えると信じなく、メールの送信は研二の話をすると認め、5人の幸福を妬み不幸になるように細工したと言い、美弥は周囲を巻き込む事に反発した。
毛利が来て小野寺裕子に謝罪するが冬葉を裏切ったからと言いもみ合った。
毛利の記憶の京都の現場の長い調査で冬葉の遺体が見つかり、東萩は毛利は時効で旭村(武田真治)は取り調べ中だが、不幸な事故と思いたいと言った。
5人は20年後の自分の目標をタイムカプセルに埋めた。
数ヶ月後に美弥の新曲を祝い、毎年5月に会おうといって、皆別れてそれぞれの道に向かった。

感想

ミステリーとしては、2つの謎が重なっている様に見えている。
不自然な事がいくつか有るが、納得性のあるものはそれほど多くない。
過去の事件はシンプルで妥当な解決だ。
ただ、悪意と自己中心の人物が同情的に描かれているのは納得ゆかないし、後味も悪い。

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