捜査地図の女

登場人物

京都府警捜査一課城戸班
班長・警部・城戸禄郎(中村梅雀)
刑事・巡査部長・橘珠子(真矢みき)
刑事・警部補・成田慎平(石黒賢)
刑事・警部・望月克己(阿部力)
刑事・巡査部長・山之内文雄(宇梶剛士)
刑事・巡査・河本麻里(内山理名)

松原医院
松原美冬(草笛光子)
橘晴彦(渡辺いっけい)
橘和輝(佐野岳)

第1話:

京都の盆行事「五山の送り火」の日に警察庁から出向してきたばかりの望月克己(阿部力)は女性が「京都は嫌い。人を殺したら、地獄に落ちるかしら」とつぶやくのを聞いた。翌朝西賀茂の神社で、西陣織店社長・水野英一の刺殺体が発見された。
城戸禄郎(中村梅雀)以下京都府警捜査一課城戸班の刑事たちが集まり望月の赴任が紹介され、橘珠子(真矢みき)を成田慎平(石黒賢)が現場近くの期間限定の京野菜無人販売所で見つけた。
山之内文雄(宇梶剛士)と河本麻里(内山理名)は、現場に女性の靴跡・ホテルのロビーに使用する高級カーペットの繊維片・境内にはない萩の花弁が発見された。
捜査地図を作成した珠子は、「萩の花」「カーペット」から犯人が歩いた道筋を推理し、望月が昨日の女を思い出し、ホテル従業員から女は嵯峨行きバスに乗ったと判り「人間GPS」の能力で嵯峨野の竹林で栗塚エミ(前田亜季)を発見した。
エミはホテルでデザイナー・一条典子(中田喜子)と居たアリバイを述べたが、珠子が調べて複雑な経路しか時間が無理でタクシー・レンタカーの利用はなく公共機関では無理だった。
珠子と慎平は典子から幽霊飴を貰いエミの空白の1時間を聞き、珠子は期間限定を調査して「送り火」の送迎バスに気づくがエミは否定し気分が悪く、珠子の実家の病院で妊娠していて、恋人が死んで騙されていて死に場所を探していたとナイフを見せた。
松原美冬(草笛光子)と橘晴彦(渡辺いっけい)は本当は典子は死にたくないと言った。水野の会社「舞姫」では従業員を管理し、ホテルの飾りも典子の紹介だというが、水野と典子にはそれでトラブルがあった。
<以下、隠し字> 成増刑事(寺島進)との話から典子は立本寺にエミが行った可能性を気づき、典子が消えて、メモ跡から和泉式部由来の所と思われた。
エミから、典子にアリバイを頼まれたと言い、西陣織職人の津村健太(古沢蓮)が待遇動機の犯人と述べた。
津村が保育園出身で30年前に典子と会っていると思われ、古い地図から近くの神社が浮かび2人を見つけ、典子が送迎バス等のアリバイで、昔捨てた子供・津村を守ろうとしたと言った。

第2話:

橘珠子(真矢みき)が望月克己(阿部力)を猛暑の中で京都案内していると方向音痴という女性から高台寺への行先を聞かれた。
祇園のクラブのホステス・上野亜沙美(中園友乃)が自宅マンションで絞殺死体で、マダムにより発見された。
珠子は部屋の詳細な部屋の地図を作り、遺留品を調べた。
部屋は鍋島不動産会長・鍋島宗広(藤沢徹衛)で、亜沙美は愛人らしく、死亡推定時刻は前日の午後2時から4時と判明解剖で判ったが、マンション防犯カメラ映像に前日の女性が映っていて驚いた。
入院中の会長に代わって鍋島不動産を仕切っている鍋島茂(清水昭博)を成田慎平(石黒賢)とアリバイ確認で訪れ有馬温泉へ行っていたと判り、裏付けに同行した柳原秀夫(村田雄浩)を訪ねた時に前日の女性の妻・柳原元子(手塚理美)が現れた。
元子は京都に単身赴任中の夫のマンションを間違えたと話すが、秀夫が亜沙美とがマンションにいた証言があり、元子は亜沙美から電話が入り京都のマンションまで呼び出されたと打ち明けたが、インターホンに返事がなく鍵が空いていて部屋に入ったが亜沙美がおらず帰ったと告白したが、秀夫は亜沙美との不倫を否定した。
<以下、隠し字> 珠子・慎平・河本麻里(内山理名)は実際に鍋島茂と柳原秀夫のアリバイを有馬温泉に確認しに行くと、柳原秀夫に2時間半の空白があり、珠子は現場との往復方法を見つけた。望月が、亜沙美は鍋島宗広の娘と調べて来て、珠子は鍋島茂による死体移動の可能性を気づき、元子に亜沙美を訪問した時の部屋の絵を描いて貰うと椅子とゴルフパット練習用具が発見時から無かった。
猛暑のベランダに出して死亡時刻を狂わせたと判り、それが出来る者と戻せる者は・・・。

第3話:

京都市内の雑居ビルで、教材訪問販売のオーナー・神田芳郎(谷口高史)が刺殺され、死体の側に舞妓写真が落ちていて、橘珠子(真矢みき)たちは目撃者から、ビル内バーの店長・白井貢(水上竜士)らが不審な男を目撃していて、付近の防犯カメラに下半身が映っていた。
珠子の母・松原美冬(草笛光子)が突然捜査一課に来て、前夜に観光案内所前のフラワースタンドが荒らされており、美冬は花壇のある路地から背の高い男が飛び出してきた目撃証言も得ており、珠子は花を荒らした犯人と殺人犯が同一人物と考えはじめた。
班長の城戸禄郎(中村梅雀)は5年前の花が荒らされた路地の殺人事件を思い出し、それは出張で京都を訪れていた会社員・早乙女哲夫(下元佳好)が、酔った森克明(篠田光亮)に殺害された現場だった。
珠子は、花壇が荒らされた現場でフラワースタンドを熱心に手入れしていた料亭の板長・大石恵三(西岡德馬)を訪ね、目撃された男の似顔絵と似ていると思った。
成田慎平(石黒賢)たちは、現場の写真が1年目の舞妓・小春(黒川智花)から神田が実母の交際相手と話すがそれ以外は話さなかった。
珠子の寄り道捜査から、小春・神田・早乙女の接点が浮かぶが、大石との接点は無く、大石の背は普通で矛盾があり、5年前の事件現場で舞妓が目撃され、大石と森の繋がりも判った。
<以下、隠し字> 小春は大石と面識があり事情を聞く予定が大石が襲われ、珠子達は逃走ルートを歩くと川辺の花が荒らされていて、小春の5年前の事件現場の目撃が確認され、その路は花を見る通行人が多く、珠子は札幌の学生の修学旅行に会い小春の会った相手を知った。
大石が目が覚めて森の事を語り、似た状況の小春を応援していたと城戸は考えた。
小春が札幌の元クラスメートから事件現場の花壇のある路地を聞いて見にゆき、その後で一緒だったが迷惑をかけないように黙っていた。
大石の後を追った背の高い人物が存在が判り、バーの店長・白井が該当し、大石が川に凶器を捨てたのを見て翌朝、花を荒らして探したが顔を見られたと思った。

第4話:


京都市北部の橋の下で男の死体が見つかり、開店セールの行列にいた橘珠子(真矢みき)は現場に駆けつけ、死亡推定時刻は前夜の9-10時で突き落とされる前に頭部を鈍器で殴られて殺害されたようだった。
保有物の京都駅周辺の地図から珠子はビジネスホテルの配っている地図と気づき、被害者のジャケットのに白い毛があり白い馬の毛だと判明し、死体の指紋から被害者は元暴力団員の松井田仁志(上杉祥三)で、6年前に東京で振り込め詐欺グループの主犯格として逮捕され先月出所したばかりだった。
松井田は5日前にビジネスホテルに入り「京都市内で馬のいるところはどこか?」と聞いていた、被害者と白い馬との接点を探した珠子は榎木瑞穂(遊井亮子)とその兄に会い、松井田が乗馬クラブで厩務員の野坂正也(浅利陽介)に4日前初対面の松井田が来て正也の姉の居所を聞き「15年前に死んだ」と答えると、いきなり殴りかかってきた。
松井田が正也のアパート前で目撃されていて、部屋に帰って来た女性・良枝(酒井美紀)を見て珠子は家電量販店の開店記念セールに並んでいた時の、行列の先頭に居たのが良枝だった。
良枝は正也の姉だが、弟に避けられ置き土産に家電量販店のセールで炊飯器を買ってきたと言い、食い違うので珠子は正也を訪ねるとドラマの撮影の馬に同行中で、恋人・榎木瑞穂に聞くと正也は「15年前に姉に裏切られた」と話していた。
<以下、隠し字> 東京へ行った成田慎平(石黒賢)の調べで、松井田と良枝の関係が発覚したが、良枝には前夜9時から開店セールの行列のアリバイがあった。
珠子は2度トイレで離れたという証言から人の入れ替えに気づくが、良枝の自白は現場とくい違いがあり、被害者の靴の土の場所とも合っていなかった。
珠子と慎平は正也が寝泊まりしている寺を調べ、姉からの手紙と凶器の蹄鉄を見つけ、ドラマ撮影の馬が被害者の靴の土を持ち込んだと知った。
そして、ある人物も松井田に脅迫されていたと判った、そして・・・・。

第5話:

橘珠子(真矢みき)は小田原から来た伊藤あづさ(末永遥)と父・昭彦(中原丈雄)を「組紐」工房へ道案内したが店主・山科修(国広富之)から「一見はお断り」と断られたが、男が2人の様子を見ていてあづさの婚約者だと名乗っていた。
その夜、鴨川近くの公園で男の死体が発見され、珠子は昼間の男と判り神奈川ガールズバーを営む沢村慶一(佐藤祐基)だった。
あづさに沢村の死を伝えると、結婚は朝倉拓也(内田朝陽)であり、沢村とは昔短期間つきあったが別れて以来会っていないと言い、沢村の殺害時間が限定されが、あづさにはアリバイがあるが、父・昭彦は外出していてメモから組紐工房を再訪していた。
しかし、その後の事は酒を飲みすぎ覚えていないと言うが現場近くで昭彦の目撃証言があり乗ったタクシーから血痕付着ハンカチが見つかった。
昭彦はある何らかの精神的ショックで約30分間の記憶が失われていた、自分が沢村を殺したかも知れないと言い、娘の結婚式を控え苦悩する昭彦のため珠子は30分間の足取りの解明を試みた。
<以下、隠し字> 朝倉拓也が沢村から呼び出されていて京都に来ており、過去のあづさと沢村ことも知っており、毎年組紐のついた提灯が送られて来たと言い、山科修のアリバイも調べるが時間的に無理だったが、鴨川を含めて地図にない道で短縮出来ると判り、昭彦は山科を見つけ後を追った様だった。

第6話:

太秦映画村で橘珠子(真矢みき)は、家族旅行の会社社長・藤野猛(矢島健一)や母親・加織(中山忍)が目を離し同行のお手伝い・高梨優美子(佐藤仁美)も離れていた時に小学生・藤野海斗(高木陸)がいなくなり、藤野の携帯電話に脅迫メールが届いた。
海斗は持病で薬が切れると命にかかわると聞き珠子達は捜査にあたるが、藤野は恨まれる人物は多く、海斗は藤野と死別した前妻の子どもで、なつかず加織が悩んでいた。
旅行先や人物に制限があり、藤野の義弟・今村裕二(古宮基成)が京都で会っていた。
翌朝、犯人から女に金を持たせ来いと指示が届くが、加織が貧血で倒れ優美子が受渡し役になって嵐山に行き、駅のロッカーから黄色のジャンバーと帽子をかぶりトロッコ列車に乗らせ、優美子は上流駅でカバンをゴミ箱に入れて、保津川下りの船に乗った。
珠子達はカバンを取りに来る者を張り込んでいたが、着船場に先回りの河本麻里(内山理名)が、近くで今村裕二の死体を発見した。
今村の携帯電話の送信履歴から、脅迫メールが見つかり共犯者との仲間割れを疑うが、加織が2時間近くも出歩いていた。
<以下、隠し字> 今村が高梨優美子との接触が判り、優美子の保津川下りのアリバイは帽子で顔が見えなかった事で崩れたが、海斗の行方は話さなかった。
加織の貧血の理由が優美子の企みで、外出時のアリバイも判り漸く場所を話すが、海斗は出歩いていなく、「橋の下」との電話がありきれて繋がらなかった。
行動可能地点の橋を探すが見つからず、珠子は別の可能性に気づいた。

第7話(最終回):

京都・落合渓谷で村井治子の転落死体が見つかり、橘珠子(真矢みき)は隠れた細い道を見つけその先のバス停でマツタケ泥棒対策のカカシの防犯カメラを見つけた。
防犯カメラの映像に成田慎平(石黒賢)は、親友の福井県警刑事・堀江涼一(岡田浩暉)を見つけた、堀江は当日は京都市内の亡き妻の墓参りをして、その帰りに貧血を起こした女性と会い代わりに車で家まで送り、教えられた細い道でバス停に出たと言った。
ところが、その家は草木染作家・三上響子(東風万智子)の自宅兼アトリエで異なる人物でひとり暮らしで知らないと言った。
村井治子の母・小山勝代が死亡した事件が浮かび、堀江の知り合いの滝沢(賀集俊樹)がその時に容疑がかかり会う予定の堀江が来なかったという。
滝沢を調べると珠子は三上と滝沢に共通点を見つけ、小山勝代と関わりの深い3名の子供の写真から浅野翠が浮かんだ。
当日の滝沢はタクシー運転の仕事記録のアリバイがありそこにはNシステムを避けて通っていたが、そこを辿った珠子は工事のため1カ所Nシステムを迂回で通過していると知りアリバイが崩れた。
そして、・・・・・・。
京都府警捜査一課に警視庁から捜査依頼が入り、前夜東京・目黒のマンションで三輪徹(高橋洋)が殺害され、共同経営者の宗方亮介(福士誠治)が遺体のそばで目撃され、亮介は恋人・大島悦子(上原美佐)と京都行きの夜行バスに乗り、亮介の実家は京都・嵐山で、亮介の母の茶道「宗方流」家元・史子(東ちづる)は亮介は10年前に自分と宗方流を捨てたから他人だと言った。
京都に着いてからの亮介の足取りは観光ルートのように金閣寺や八坂神社など名所をめぐっていた。
<以下、隠し字> 山之内文雄(宇梶剛士)と河本麻里(内山理名)は東京に行き、血の付いた和紙や、茶道の道具を見つけた。
亮介は持病があり珠子の母・松原美冬(草笛光子)が偶然出会った時に松原病院を案内していた。
珠子は訪問先の共通点を見つけ、母・史子に予想地点で呼びかける依頼で訪れ百合を見たが拳銃保持に気づき計画は中止になり、亮介と悦子は松原病院に逃げ込んだ。
珠子は百合を史子が昨日購入していると知るが亮介は「消える大きな池」の言葉を残し松原病院から消え、珠子は行き場所を推理した。
そして、・・・・・・。

感想:

捜査地図という新しい視点だが、現実は実際に歩いて知った知識が有効だ。
その面では、オーソドックスな所轄刑事ドラマだ。
展開が急で、内容の詰めすぎが目立ち必ずしも成功とは言いにくい。

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