「真田太平記:6」

真田太平記

池波正太郎原作の代表シリーズのひとつです。
真田一族の3人の生き方を描く。
昌幸は、夢を持ったまま死去した。
幸村は、父の夢に殉じて滅びを選んだ。
信之は、ひたすら注意深く生きて、真田家を存続させた。
それぞれ、多くの部下と民の信頼を得ていた。

第41回:1986年2月19日:「最後の夜」:演出・佐藤峰世

幸村(草刈正雄)は後藤基次(近藤洋介)と出陣の打ち合わせをし後藤は出陣した。
信之(渡瀬恒彦)は江戸で小松殿(紺野美沙子)に息子・信吉(早瀬亮)・信政(森岡進)が死ぬ可能性を覚悟せよと言った。
翌朝は霧が深く、幸村は佐助(中村橋之助)の遅れている事を後藤に連絡に行かせたが、途中に山中忍びに襲われて、後藤軍が出陣した後に到着し、後藤軍は包囲されて全滅し、木村重成(井上倫宏)軍も同様で、幸村は明日の決戦の為に退いた。
家康(中村梅之助)は天王寺口まで陣を進めた。
幸村は大野修理(細川俊之)に豊臣秀頼(円谷浩)を依頼し、佐助と佐平次(木之元亮)は30年前の事を語り、滝川三九郎(三浦浩一)は信吉・信政に幸村軍と出会うと逃げるので無く陣を分けて素通りさせよと伝えた。
大助(片岡孝太郎)は幸村に母と妹の行く末を心配した。
幸村はお江(遥くらら)に世話になったと伝えた。
最後の決戦は、翌日だった。

第42回:1986年2月26日:「幸村散る」:演出・大原誠

朝、幸村(草刈正雄)は茶臼山の家康(中村梅之助)のみを狙った。
徳川の本多忠朝(藤田宗久)・松平忠直(正城慎太郎)は先陣を進むが、大阪軍の幸村と毛利勝永(宮内洋)は豊臣秀頼(円谷浩)の出陣を合図にして、徳川軍を引きつけた。
幸村は大助(片岡孝太郎)を名代として、城内に送り秀頼出陣を促すが淀君(岡田茉莉子)が拒否して止めた。
毛利勝永は秀頼が待てど出陣せずとうとう出陣し、家康本陣は迎え撃ちに押し出して毛利勝永軍を撃破したが、家康本陣が近づいたのを見た幸村は出陣した。
幸村軍は、家康本陣を目指し目前にするが滝川三九郎(三浦浩一)が突撃をとめて家康は後方に逃れ、幸村は諦めて去りそれを見たお江(遥くらら)は泣いた。
東軍が西軍を蹴散らして、戦は終わった。
夜、城で軍議が行われ本丸から移動し、大野修理(細川俊之)の指示で千姫(工藤夕貴)は堀内氏久(小篠一成)に連れられ家康と秀忠(中村梅雀)に淀君と秀頼の命乞いをしたが秀忠は拒否した。
幸村は最後に佐平次(木之元亮)と会い、東軍に囲まれ死んだ。
淀君と秀頼らは隠れ家に火を放ち自害して、豊臣は滅亡した。
滝川三九郎の使者が、信之(渡瀬恒彦)に幸村の死を伝えた。

第43回:1986年3月5日:「小松殿人質」:演出・永野昭

京の忍び宿にはお江(遥くらら)しか戻らず、蓮華王院で於利世(中村久美)と2人の娘は捕らえられ、信之(渡瀬恒彦)は小松殿(紺野美沙子)に弟・幸村(草刈正雄)が罪人故に何か命があると言った。
家康(中村梅之助)は窮地を救った滝川三九郎(三浦浩一)に於利世(中村久美)らを預け、秀忠(中村梅雀)は益々真田を嫌った。
慈海(福田豊土)は助け出した角兵衛(榎木孝明)を尾張に仕官させ、家康は信之を上田城に戻した。
上田のもよ(音無真喜子)とはる(蝦名由紀子)を摂津の百姓・徳之助(園田裕久)が訪れ佐助(中村橋之助)の死の間際に預かった小袖をわたし、信之からも礼を言われた。
お江(遥くらら)は別所温泉で仲間を待ったが誰も帰らず、徳之助から信之が優れた領主と聞き、信之は鈴木右近(岡村菁太郎)から小野お通(竹下景子)から預かった幸村の遺髪を受け取った。
家康が死去し、信之は幕府の対応が厳しくなると感じ、急使が病弱の小松殿に江戸に来る命を伝え、信吉(早瀬亮)と信政(森岡進)の不満に対し武家としては当然と幕府への非難を諭した。
小松殿と信政が江戸に発つと信之は孤独を感じた。

第44回:1986年3月12日:「真田家取潰しの陰謀」:演出・大原誠

滝川三九郎(三浦浩一)が信之(渡瀬恒彦)を訪ね、於利世(中村久美)らの引き取りと於利世の最後の看取りを語り、娘・お梅(糸日谷朗子)を伊達家重臣片倉小十郎に嫁がせる事を告げ感謝され、角兵衛(榎木孝明)が尾張に仕官した事は信之を不審にさせた。
馬場彦四郎(角野卓造)を別所で見たお江(遥くらら)は後をつけ、村娘をさらおうとしてお江に木に縛られ、庄屋の訴えで城の牢に捕らわれた。
お江は信之を訪ね、幸村の遺髪を見て死を確認し、馬場彦四郎が甲賀の忍びと伝え、信之は草の者は信用していたが父とは異なる道を歩いたと伝え、お江は幸村の最後の言葉は真田の為に働けと知り、馬場彦四郎を逃がし慈海(福田豊土)に逃げ込んだと知り信之に伝えた。
信之は京の小野お通(竹下景子)を訪ね、幸村の遺髪が家康(中村梅之助)の計らいとしり、秀忠(中村梅雀)の真田家取潰しの時には幸村との会合が家康の命との証言を頼んだ。
江戸で秀忠らが真田家取潰しを経略し、信之を江戸に呼び寄せた。

最終回:1986年3月19日:「生きる」:演出・大原誠

江戸城で信之(渡瀬恒彦)は土井利勝(有川博)・酒井忠世(瑳川哲朗)から京での幸村(草刈正雄)との会った事で詰問されたが、家康(中村梅之助)直筆の手紙でとりあえず治まるが、秀忠(中村梅雀)は尾張に仕官している角兵衛(榎木孝明)を刃傷ざたに追い込み真田家の取りつぶしの理由を作る事を謀った。
上田に戻った信之は小野お通(竹下景子)と手紙をやり取りするが、お通が信濃に来る事はなく、矢沢頼康(大谷友右衛門)から角兵衛が尾張を追われと聞き、お江(遥くらら)は上田の対応を幕府が見ていると言った。
角兵衛が上田に現れ信之と矢沢頼康とで意見が別れたが、死の近い久野(香野百合子)から自身の出生を聞き人生を恥じて自害した。
3年後、小松殿(紺野美沙子)が上田への帰路で病で死去し、信之や子らに家の存続を託した。
元和8年、信之は上田から松代に領地換えになり、幕府の大名の力を削ぐ方針を感じるが応じて、36年後の死まで家と家臣・領民の為に尽くした。

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