「山本周五郎人情時代劇」

スタッフ

原作:山本周五郎「「松風の門」「扇野」他より」
脚本:横田理恵・水谷龍二・高橋美幸・李正姫 他
監督:新村良二・森岡利行・永江二朗 他

第一話 「なみだ橋」:2015年10月6日:40m

大工の新吉(高橋一生)は馴染みのお仲(荒井萌)と話し、お仲は父で岡っ引きの仁右衛門(梨本謙次郎)と仕事しないと言い、新吉と遊び仲間が代貸・辰次(本宮泰風)が取り仕切る賭博場で捕らえられた。
新吉は仁右衛門の温情で、盲目の老女・お兼(大谷直子)の息子のふりをすることを条件に赦され、12年前に家出した息子・次郎吉のふりでお兼の家で暮らし始めた新吉は、本当の母の様にお兼を扱い、大工仕事も精を出したが、新吉はお仲につり合わないと言うと、本当の母がお兼に乗り移ったと言われた。
お兼は新吉に次郎吉の家出は自分が余計な事を言った為と言い、新吉は仁右衛門から事情を聞くが、新吉に辰次と手下・佐助(高岡奏輔)と伝五郎(中村僚志)が現れ、強盗の手引きを命じられた新吉は、なみだ橋に呼び出され来ないとお兼に知らすと脅された。
新吉は帰りお兼と話し、佐助が見張り2人の話しを聞き、新吉は仁右衛門を訪ねるが留守で、翌日にノミを持ちなみだ橋に行き断り、刃傷沙汰になると佐助が伝五郎と辰次を刺し殺し自身も重傷になり、新吉にお袋を頼み死に、仁右衛門が来て新吉をお兼に帰した。


原作:山本周五郎「立春なみだ橋」(「生きている源八」)
脚本:横田理恵
監督:新村良二

第二話「夜の辛夷」2015年10月13日:40m

子持ち女郎・お滝(秋元才加)は岡場所「吉野」で働き、凶状持ちを岡っ引きの政次(中野英雄)に訴ったえ金を稼ぎ、女郎・お若(小池里奈)らが恨んだ。
岡場所に客・元吉(忍成修吾)が来てお滝に手を出さず帰り、女将・おはま(芳本美代子)は逃がさないように言い、その後も元吉は店に来てお滝の部屋から権現様通りを眺め床を並べて寝るだけを続け、元吉にお滝は徐々に親しみを感じた。
元吉は辰蔵(渡部浩司)と一介(南口英治)に店の間取りを伝え押し入り手段で揉め、お滝が来た客・元吉を遠ざけるが他の客から金で譲り受け、大工と身の上話を話すと女郎・ともえ(吉田芽吹)が盗み聞きし怪しみ政次に訴人し、ともえは貢いだ客に捨てられ首を吊りお滝と元吉が助け諭した。
「越後屋」を狙った義賊を装う3人組盗人の辰蔵と一介が捕まり、元吉がしばらく店に来ずお滝は政次から来たら知らせろと言われた、元吉が店に来てお滝は政次に特徴を確かめさせられ、元吉が盗人の仲間だと聞き逃がそうとすると元吉が「盗人が嫌になり訴人されるのを待っていた」と言い、お滝の苦労を知っており2人共が親に酷い目に合った同士だと答えた。
お滝は元吉に抱いて欲しいと頼み過ごし、政次はともえに逃げる積もりならまた来なかったと答えた。


原作:山本周五郎「夜の辛夷」(「おさん」所収)
脚本:高橋美幸
監督:森岡利行

第三話「釣忍」2015年11月3日

芸者・おはん(平山あや)は行き倒れの男・定次郎(佐野和真)を助け仕事を世話し、その後に夫婦となった、ある日に呉服商「越前屋」の定次郎の異母兄・佐太郎(佐野泰臣)が探して来て定次郎は呉服商「越前屋」の跡取り息子で店を継げと言うが、定次郎は勘当だと言い断り、おはんは定次郎に嘘を言って諭した。
佐太郎は呉服商「越前屋」の女将・おみち(朝加真由美)に定次郎が長屋でぼて振りの魚屋だと言い、おみちに連れ戻せと言われおはんが居て時間が掛かると告げ、昼におはんを訪ね定次郎と別れろと頼むと、おはんは出会った時の様子に疑問で返事をしなく、佐太郎はおみちから定次郎の件を急かされ、定次郎はおはんに越前屋に戻れと言われ、佐太郎はおはんの事は何とかすると戻るように言いくるめた。
佐太郎は定次郎を親類の集まりに呼び出し、おみちにはおはんと別れさすと偽り、おはんは定次郎と酒を飲み別れと言い本当は置屋の娘で偽ったと話すが定次郎は信じず、翌日定次郎が帰ると芸者姿のおはんが待ち「越前屋」へ行かせた。
定次郎は「越前屋」の親類の集まりに行き親類が勘当を解き、定次郎は酒を飲み続け佐太郎に騙したと酔いおみちと佐太郎の企みで自分は犠牲だと言い縁を切られ店を去り、おはんは松野屋番頭から菊乃と呼ばれ戻れと誘われ、定次郎は店を出るとおはんが心配で外で待ち逃げずに暮らせると言い、独りになるとおみちと佐太郎に謝った。


原作 山本周五郎「釣忍」(『松風の門』所収)
脚本:水谷竜二
監督:永江二朗

第四話「お美津簪」2015年11月10日:40m

筑紫屋の手代・正吉(森岡龍)は主人の茂兵衛(深水三章)の次女・お美津(えのきさりな)と想い合うが、長女・お綱(間瀬奈都美)との縁談が進み、お美津との仲が見つかり店を追い出され、浄瑠璃流しのお紋(小野真弓)が正吉の財布を掏るが宗次(河西健司)の居酒屋で故郷の長崎に帰ると知らされ、正吉は財布がないと気付き、お紋が近づき捜し、正吉を賭博場へ連れ辰次郎(近童弐吉)に頼み正吉はカモにされ借金を重ね、お美津が迎えに来るが正吉は追い返した。
5年後、正吉はお紋と美人局で銭を稼ぐが労咳を患い長くはないと言われ、正吉は辰次郎に悪事に誘われた、出戻りのお美津は茂兵衛に再婚を断り、正吉はお紋に八つ当たりし周囲を裏切った罰と言い、長崎へ帰ると決めたが金が無く辰次郎の賭場に向かうと役人の手入れを見て逃げ茂兵衛と再会し、匿った茂兵衛は正吉にお美津が間を裂かれ恨まれ悔やんでいると言い、病の正吉が長崎へ戻りやり直したいと聞き船賃を渡した。
真人間になると決意した正吉が宗次の居酒屋に寄ると、抵抗する女を男らが2階に運び込み、正吉は女が落とした簪を見て助けに行き刃物で刺されたが男らを追いだし、お美津が正吉に会いたかったと言い探していたと告げると、正吉は病だと別れを言い必ず戻ると簪を持たされるが路地で死んだ。


原作:山本周五郎「お美津簪」(『月の松山』所収)
脚本:大前智里
監督:新村良二

第五話「追いついた夢」2015年12月8日

茶屋「尾花屋」の女将・おむら(森田亜紀)が中気の初老の和助(阿南健治)に水浴びするおけい(長谷部優)を勧め、和助は気に入り身請けを決め家族に住む場所を言わないと条件を出すと、おけいは母・おたみ(土肥裕子)の薬代の為奇妙な条件を受けた。
おけいは医師に金を渡しおたみの養生を頼み、おむらに家族の世話を頼み、想いを寄せる植木職人・宇之吉(弥尋)から逃げようと誘われるが断り御守りを貰い、和助が用意の辺鄙な田舎の家に連れられ下男・吾平(梅垣義明)と会い暮らし始めるが、廊下の先の小部屋へ入ることを禁じられた。
和助は両替商「近正」の番頭で姪・お幸(河合美智子)と所帯を持つが肩身が狭かった、和助はおけいへの思いを話し探していた女で、仕事一筋の独り者と言うとおけいは信じ、和助はおけいの御守りを見つけ取りあげ、吾平におけいが母親に似ていると話した。
和助が両替商の番頭を利用し大金を着服してと発覚し和助は逃げ、おけいは小部屋が気になるが吾平から咎められた、和助は自殺に見せかける遺書を書き崖に草履と置き羽織を投げたが帰り際におけいの御守りがないと気付き探すと病に倒れた。
2年後、おけいは吾平から和助の素性を知らず引き止めないと小部屋の鍵を渡され、明けると8百両があり、母と想い人を呼べと言われた。


原作:山本周五郎「追いついた夢」(「月の松山」所収)
脚本:高橋美幸
監督:森岡利行

第六話「こんち午の日」2015年12月15日

塚次(伊嵜充則)は奉公先の豆腐屋の主人・重平(岡本信人)と女将・おげん(大沢逸美)の娘婿になったが、娘・おすぎ(大西礼芳)は継ぐのが嫌でやくざ者・長二郎(佐藤汎)と遊び、塚次は重平と豆腐を作り売り歩いたが、おすぎは駆け落ちし、塚次は芝居小屋の菊次におすぎを探すがいなく長二郎だろうと聞くが既に江戸を逃げたと聞き、重平が病に倒れ塚次は代わりに豆腐を作るが同じに作れず売れなく、目明かし親分が仕事の世話を言うが断り、重平の姪・お芳(水原ゆき)が手伝いに来た。
塚次は豆腐作りに励み続け、1年後に塚次は豆腐に胡桃を混ぜ意見を聞き改良し、南部屋の看板を上げて売った、塚次はやくざ者に商売を邪魔され店で噂するとお芳がおすぎの絡みと言い、塚次は客に贅沢品ばかり毎日売るなと言われお芳と決まった日以外は別の物を売ると考え、「こんち午の日」のみ売ると決めた。
塚次は再度同じやくざ者に殴られ、塚次はお芳に田舎の酷い生活を話し豆腐屋で人間らしい生活を得られおすぎを待っている訳でなく店を守る為と話し、塚次は菊次からおすぎと長二郎が江戸に帰り目明かしに追われると聞き店に戻るとおすぎが帰り、塚次はおすぎに店と縁が切れ出て行けと言い、目明かし親分を呼んだ。
塚次はおげんに事情を言うと長二郎と手下・末吉(礼内幸太)が店を乗っ取りに来て、長二郎が重平に刃物を向け襲うと塚次がはむかい、目明かしが来て3人を捕らえ、塚次は本当の息子になった。


原作:山本周五郎「こんち午の日」(「大炊介始末」所収)
脚本:柳川ゆき
監督:山嵜晋平

第七話「初蕾」2016年1月5日

武士・梶井半之助(中山麻聖)は森田久馬(谷遼)と果たし合いし、廻船問屋隠居・島屋喜右衛門(古籏宏治)が小料理屋「ふじむら」の芸者・お民(趣里)に言い寄り身分違いの相手・半之助との清算を望むと、半之助が久しぶりに来て果たし合いを言い江戸に行くと告げて去った。
半之助の父・梶井良左衛門(天宮良)と母・梶井はま女(水野真紀)は手伝い・音吉(田中宏昌)とお役御免で引越しすると、門前で捨て子を拾い小太郎と名前が有り、音吉は乳母を探し梅と名乗るお民を連れ、梅は身なりを気にせず小太郎に乳を与え、はま女は何も聞かない梅を心配するが梅は行儀を気にせず小太郎の成長だけを考え武家に育てたいはま女と対立した。
梅は音吉から「ふじむら」に居て半之助がそこの芸者と好き合ったと言われ秘密にすると頼み、梅は良左衛門から半之助の事を聞くが持って生まれた命運と聞いた、1年後に庄屋が梅に小太郎との別れを告げると時期延ばしを頼むとはま女は約束は1年と言い、梅は後1年と書けといわれ字が書けず置いておけないといわれたが、小太郎が疱瘡に罹り梅は病が癒えるまで居た。
梅は7日寝ずに小太郎を看病し直ると梅は倒れた、はま女が梅を看病し読み書き出来ないと置けないと言うと梅ははま女に教えを乞い庄屋が梶井夫婦に真実を話し梅は屋敷に置かれた、森田が梶井家に来て半之助が学問所で講義し藩士に認められ帰国すると梶井家に迎える様に頼み、知った梅を小太郎が止めたが去ろうとし、はま女がお民とも半之助の仲も知っていて厳しく躾けたと告げ夫婦の縁は尊いと言った。


原作:山本周五郎「初蕾」(「月の松山」所収)
脚本:高橋美幸
監督:新村良二

第八話「あだこ」2016年1月12日

許嫁・金森みすず(梨木まい)に駆け落ちされた旗本・小林半三郎(田中幸太朗)を津軽から戻った友人・曾我十兵衛(三浦力)と秋田源右衛門(鷲津秀人)と三枝小市郎(虫狩愉司)が訪問し、生きる気力を失った姿に呆れ曾我は残念だった。
半三郎の前に黒い顔の女・あだこ(佐津川愛美)が現れ、あだこは掃除し食事を作り材料は店屋で借りたと言い、女中で給金なしで働きたいと頼み、食材を50日分借りたと言い働き始め、あだこは津軽の生まれと言い、あだこが秋田が半三郎を呼び出すと伝えると曾我の指図と疑われ否定し、半三郎はみすずの事と思い出と思いを話した
半三郎は屋根で星を見るとあだこに心配され、あだこの針仕事を見て親や兄弟を聞き家におれず家を出たと聞いた、米屋・市兵衛(市川勇)が半三郎に来て米が最後で半三郎が遊び使用人を働かすと言い、半三郎が曾我から金を貰っているというとあだこ=いそが店で仕事をして代わりに材料を渡し、途中からいそが針仕事で金を返していると言った。
市兵衛は可哀相だから止めようと思ったが勘違いならいその為に運び続けると言い、半三郎は曾我を訪ねて「あだこは曾我に事情を聞くが金は受け取らない」と聞き、あだこから仕事先で男から迫られうまく行かず武家を探し半三郎の家に辿り着いたと聞き、半三郎は曾我から仕官を世話して貰い、あだこが男よけの煤を落とし、半三郎は送られ出仕し、帰り2人で星を見てずっと側にいて欲しいと言った。


原作:山本周五郎「あだこ」(「おごそかな渇き」所収)
脚本:李正姫
監督:森岡利行

第九話「しじみ河岸」2016年2月2日

長屋の娘・お絹(柊子)は目の悪い弟・直次郎(中島来星)に言い置き、恋人・卯之吉(奥村秀人)に会い刺し殺し捕らわれたが、吟味与力・花房律之助(松尾敏伸)は不審を感じお絹の卯之吉殺しの再吟味をすることにしたが、吟味与力・高木新左衛門(山崎画大)は不満で、花房に文句を言った。
花房は凶器の短刀が高価で疑問で、吟味で動機を尋ね、家族を聞くが言い換えされ、残された家族を考えないかを尋ね、花房は凶器の短刀の持ち主を探し、しじみ河岸に行き長屋差配人・源兵衛(長谷川公彦)から騒ぎを聞き他にはいないと言われた。
花房はお絹の家に行き父・勝次と直次郎に尋ね、源兵衛に2人の世話を聞くと質屋・両替商「相模屋」を聞き出し行き若旦那・清太郎(タモト清嵐)に事情を聞いた。
花房は短刀の持ち主を知り、お絹に「相模屋」に作ったと言い訳を聞き否定するが、卯之吉の職場で聞き込みお絹との喧嘩を否定するがお絹は認めず、花房は清太郎から短刀は無くしたと聞き帰途に襲われ怪我し、高木から申し渡しにまで1日と言われた。
花房は長屋で聞き込むが皆が避け、直次郎から口止めされていると聞きお絹は死ぬと言うと源兵衛が貧乏人には無駄と言われた、花房はお絹に勝次と直次郎が家族の大罪で長屋を出ると告げ見当違いと言うと清太郎との約束が違うと言い、元の生活に戻りたくないと告げ働き続けで疲れもう休みたいと言った。
花房は清太郎を捕らえ、お絹を手籠めしようとし助けた卯之吉を刺し殺しお絹は勝次と直次郎の面倒をみるなら罪を被ると言ったと告げたが、お絹を助けたかどうか判らないと悩んだ。


原作:山本周五郎「しじみ河岸」(『日日平安』所収)
脚本:大前智里
監督:福島宏司

第十話「泥棒と若殿」2016年2月9日

家督争いで兄・成武に廃れた屋敷に3年間幽閉された武家の若殿・成信(ユキリョウイチ)は兄に刺客に襲われ、中老・室久左衛門(佐戸井けん太)が家来・鮫島平馬(山田悠介)に成信の様子を尋ね家督争いを話した。
成信は生きる気力を失い死を覚悟するが、泥棒に入った伝久郎(赤井英和)が間抜けで迷うと知り笑い寝て無視し、伝久郎は探すが何も無く成信は3日食べていないと聞き帰るが気になり、稼いで食事を作り成信に食べさせ、伝久郎は屋敷にいつき稼いでは食事を作り暮らし、成信に見張られている訳を聞くが伝久郎が刺客の矢に傷つき成信が看病し、伝久郎は生まれてからの暮らしや家族と弟の病死を話し聞いた成信は罪滅ぼしなら許すと言うが、伝久郎は武士には判らないと答えた。
翌朝に成信は伝久郎に謝り、伝久郎は誰かが見張っていると言い、平馬が変装し成信に父の死を伝え情勢が変わったと告げ、敵を欺く為に刺客を装ったと聞き怒り、成信は伝久郎にどこかへ行こうと誘うと体がまだ弱いと言われた。
久左衛門と平馬が成信を城に迎えに来たが構うなと答え伝久郎を当地に止めたと知るが、人間らしく生きたいと言うが、久左衛門は身分によって役割があると説得し、成信は伝久郎の行く末を頼み一晩過ごし城に戻ると答え、成信は夕食を作り、伝久郎と食事し見て覚えたと言い、伝久郎が寝ている間に去ろうとしたが見つかり、せい一杯生きたいと告げ感謝を伝えて去った。


原作:山本周五郎「泥棒と若殿」(『人情裏長屋』所収)
脚本:李正姫
監督:中野裕之

第十一話「おもかげ抄」2016年3月8日

浪人・鎌田孫次郎(川岡大次郎)は妻・鎌田椙江(伊藤久美子)に甘い男と噂された、浪人・犬飼研作(森本のぶ)が供・平四郎(三輪功一)と井上播磨守の家臣で大番頭・沖田源左衛門(野村宏伸)の娘・沖田小房(水沢エレナ)を襲うと孫次郎が助けた。
源左衛門は事情を聞き、小房と平四郎と長屋に孫次郎に礼に訪れ息子の指南を頼み、椙江が既に3年前に死んでいたと聞くが忘れられず語りかけていると聞き、小房は椙江の幽霊を見た、孫次郎は源左衛門の息子の剣の指南をし、見た源左衛門は小房の婿に考え仕官を持ち掛けると急用と帰り、妻に持ち帰った茶菓子を供え遅かったと話しかけた。
小房は源左衛門から孫次郎が仕官を断ったと聞き、訪ね考え直しと救いたいと思いを伝えたが断られ椙江の幽霊に会い話すと見るかと聞かれ、孫次郎を前に進ます手助けを求められた。 犬飼が小房を尾行し、椙江の幽霊が小房に気持を伝えて欲しいと頼むと誰も信じないと言うと幽霊が危険が迫ると見える考え小房の気持を知り、孫次郎が源左衛門に旅を伝え帰ると小房が椙江の幽霊が望んでいないと告げ聞いた内容を話すが、孫次郎は信じないが刀を売ったと言うと死んだも同然と言われた。
犬飼が孫次郎が竹光と見て襲い、椙江の幽霊が小房に知らせ呼び寄せ、犬飼が孫次郎を襲うと来た小房が刀を渡したが、犬飼が小房を人質にしたが隙に孫次郎が犬飼を斬り、気を失った小房を看病し旅に出ようとすると椙江の幽霊が小房に乗り移り孫次郎に語りかけ自分の道を貫けと語り成仏出来ないと言った。
椙江が消え、小房が椙江の気持が判ったと告げ、孫次郎と小房が椙江の供養に出かけ、帰り祝言と仕官と語った。


原作:山本周五郎「おもかげ抄」(『人情裏長屋』所収)
脚本:高橋美幸
監督:名倉良祐

第十二(e)話「めおと蝶」2016年3月15日

信乃(小野ゆり子)は馬廻総支配助役・西原知也(石黒英雄)を愛しあいながらも家老・岩城の縁談話しの相手の大目付・上村良平(山崎樹範)と両親の勧めで夫婦になった。
良平は仏頂面で信乃に口うるさくけちで、子を乳母・ふじ(宮内かれん)に育てさせ、信乃は妹・文代(金澤美穂)に同情され知也が暗殺を企てたとして牢に入れられたと聞いた、子だ熱を出したが信乃に育てさせず、牢やぶりがあったと告げた。
知也が信乃の前に突然現れ、謀られたが藩の為にと助けを求められ、自分の部屋に匿い怪我が治れば江戸に行くと聞き手当てをした、信乃が知也を匿っている所を文代に見つかり手伝いを言われ知也が旅支度をすると良平が帰り、知也が旅だった。
知也が藩主が戻ったと城に行き、文代が信乃に知也が戻り良平の上司・岩城も不正に関わったと告げ、信乃は良平を心配し、良平が信乃に昔を話し子に言い聞かせ信乃に離縁状を出し類が及ばぬと言い子を託し、遠島か死罪と言い貧しい暮らしから抜け出るために無理な事をしてきたと言った。
文代は信乃に知也が大目付に成ったと告げ自由と言うが信乃は良平を心配し、知也が来て良平が追放と伝え信乃と子を引き受けたいと言うと、信乃は良平の性格が見えたと答え、信乃は文代に礼を告げて旅支度で良平を迎え旅立った。


原作:山本周五郎「めおと蝶」(「扇野」所収)
脚本:三国月々子
監督:永江二朗

感想:

感想: 短編ながら、内容が濃く時間の流れを取り込む。
山本作品の特徴を取り入れた作品が多い。
もっと時代劇が見たくなる。

このページの先頭へ