「子連れ信兵衛」

キャスト

松村信兵衛(高橋克典):浪人。剣の達人。
重助(左とん平):夜鷹そば屋
おぶん(小島梨里杏):重助の孫。
榎戸誠三郎(宮田俊哉):北町奉行所の同心。
平七(鶴田忍):長屋の差配。
源吉(新井康弘):居酒屋・丸源の主で岡っ引き。
おせい(長谷直美):居酒屋・丸源の女将で源吉の妻
沖石主殿(原田龍二):浪人。鶴之助の実の父親。
およう(青山倫子):夜鷹で浅沼をつけ狙う。
浅沼右京之介(加藤雅也):浪人。折笠道場の食客。
折笠五郎左衛門(笹野高史):折笠道場の主
小泉道仙(中村嘉葎雄):町医者。

スタッフ

演出:酒井信行・清水一彦
脚本:いずみ玲
原作:山本周五郎「人情裏長屋」

第1話『やって来た赤ん坊』2015年11月13日:43m

京橋炭屋河岸の居酒屋・丸源で浪人・松村信兵衛(高橋克典)は相撲で負け酒を振る舞われ、女将・おせい(長谷直美)が怒り主で岡っ引き・源吉(新井康弘)が戻り武士の強請を告げ、信兵衛は剣術の腕で道場破りし日銭を稼ぎ、木挽町の長屋・十六店で女房らにおぶん(小島梨里杏)が信兵衛が迷惑かけると謝った。
長屋の差配・平七(鶴田忍)が店賃は信兵衛から貰ったと言い、信兵衛はおぶんの祖父でそば屋・重助(左とん平)と帰りおぶんが信兵衛に説教し、信兵衛は折笠道場で主・折笠五郎左衛門(笹野高史)と立合い負けたと言うと金を貰い、折笠道場の食客・浅沼右京之介(加藤雅也)が師範代・太田(小沢和義)に道場破りと伝え、信兵衛は自分の溜まった店賃を払い、信兵衛は赤ん坊の声で目をさまし、おぶんから隣りに赤ん坊・鶴之助と浪人・沖石(原田龍二)が引っ越したと聞き訪ねると屑と言われた。
信兵衛は酔い夜鷹・およう(青山倫子)に会い、町医者・小泉道仙(中村嘉葎雄)に薬を貰い、北町奉行所の同心・榎戸誠三郎(宮田俊哉)と源吉が太田らに強請りと言うと店主を脅し逃げられ、信兵衛は長屋で沖石が姿を消し手紙で鶴之助の面倒を頼み置き去ったと聞き鶴之助の親になると言った。
折笠道場で太田が折笠に稽古を言うと浅沼は去り、重助が食い逃げの被害に合い榎戸と源吉が常連と言うと、信兵衛は折笠に手紙を送り屋台を修理すると折笠が門人の素行を鎮めに来て太田が弟子を集めたと言い信兵衛に師範代を頼み、信兵衛は鶴之助と屋台を強請った太田らを倒し榎戸と源吉が来て、折笠が重助とおぶんに謝罪し、おようが浅沼を付け狙い、信兵衛はおぶんに屋台そば屋を続けると告げた。


演出:酒井信行

第2話『髪結い女房の夢』2015年11月20日:43m

松村信兵衛(高橋克典)はおぶん(小島梨里杏)と鶴之助と女房らと長屋で暮らし、近所の左官・庄太(須田邦裕)の妻・おきぬ(雛形あきこ)が鶴之助を抱くが慣れず、女房らは夫婦になり十年たつが子が出来ないと言った。
庄太におきぬが髪結いを辞めて子を作ると決めたが飲んだくれ帰りが遅いと言うと喧嘩になり信兵衛が止め、おきぬが髪結いを始め差配・平七(鶴田忍)の妻やおぶんらを結い、岡っ引き・源吉(新井康弘)とおせい(長谷直美)の店で榎戸(宮田俊哉)と庄太が飲み、庄太は憂さ晴らしに栄治(山下徹大)と賭博に行き借金を作り、およう(青山倫子)が浅沼(加藤雅也)を狙うと、夜泣きそば屋の信兵衛が声を掛け話し、庄太は借金30両に困るがおきぬに言えず、重助(左とん平)とおぶんと居た信兵衛は庄太からおきぬへ離縁状を書いてくれと頼まれおきぬに事情を聞くと、重助は帰って来ると告げた。
信兵衛は源吉とおせいから庄太が栄治に誘われたと、榎戸から賭場の探索を言うと逃げたと聞き、おように会い庄太と賭場を話すと折笠道場の浅沼(加藤雅也)に聞けと教えられ折笠(笹野高史)を訪ね、榎戸と源吉が旗本・和田に博打を聞くが追い出され、庄太が栄治に騙されたと知るが2人は捕らわれ栄治が謝り蔵を逃げるが庄太が捕らわれ、栄治が信兵衛と源吉とおきぬに知らせ、おきぬが賭場に行き子の為の貯めた金を差し出すが不足と言われ、信兵衛が助けに来て一味と闘い、助けた浅沼におようを聞くと否定し、榎戸と源吉と町方が来て一味を捕らえた。


演出:酒井信行

第3話『老いらくの恋』2015年11月27日

金貸し利兵衛が殺され岡っ引き・源吉(新井康弘)と同心・榎戸(宮田俊哉)が帳簿を調べると鶴之助の実父・沖石(原田龍二)の名が有り、松村信兵衛(高橋克典)は病気の鶴之助の看病をしおぶん(小島梨里杏)らが心配した。
長屋の差配・平七(鶴田忍)は質屋の隠居・伊勢屋長右衛門(堀内正美)を若い娘・おうの(小野ゆり子)が迎えに来て結婚を聞かされ、平七は1年前に死んだ前妻・お美代の墓に参り、男といるおうのを見つけ男を尾行したが逃げられ、伊勢屋の息子から別に暮らすと聞いた。
平七は男を尾行し襲われたが折笠(笹野高史)に助けられ、信兵衛と源吉に美人局と疑うと折笠は山脇多門(黄川田将也)と思い出し利兵衛の帳簿に名があり強盗の疑いを持った、信兵衛は道仙(中村嘉葎雄)と話し、源吉と榎戸はおうのに利兵衛を聞くと言い山脇は知らないと言い、長右衛門は平七に確認に行き喧嘩になった。
信兵衛が長右衛門を諫め、源吉からおうのらしい女に騙された老人を多く見つけと聞き、おせい(長谷直美)が訴えを聞くと誰もしていなく、夜泣きそば屋の信兵衛がおうのに山脇と利兵衛殺し現場で会ったと尋ねると仲間に誘われ金を要求され、おうのは山脇に長右衛門に手を出すなと言い信兵衛に手紙を送り去った。
信兵衛と平七は長右衛門からおうのが消え、想い出せないお美代の代わりになってくれたと聞き、おうのの手紙を読みおうのを捕らえた山脇を探し殴り源吉と榎戸が捕らえ、長右衛門は謝るおうのに礼を言い、およう(青山倫子)が浅沼(加藤雅也)を狙い「信兵衛」と言った。


演出:清水一彦

第4話『女は度胸 男は愛嬌(あいきょう)』2015年12月4日

松村信兵衛(高橋克典)は道場主・折笠(笹野高史)から炭問屋紀州屋跡取り・孝太郎(西井幸人)の教育係を頼まれ預かることにしたが16歳の孝太郎は気が弱く男らしくないが鶴之助はなつき、およう(青山倫子)は傷跡で浅沼(加藤雅也)を狙うが憶えが無いと否定した。
孝太郎は信兵衛に住み込み鶴之助の世話を始めおぶん(小島梨里杏)が疑問を言い、信兵衛が紀州屋考兵衛(葛山信吾)から放って置けないと言われ信兵衛が思案すると、美濃屋の丁稚に水をかけられ若旦那・伊之助(管裕輔)に謝られ、岡っ引き・源吉(新井康弘)と同心・榎戸(宮田俊哉)が若い女を襲う切り裂き魔を追い来た。
信兵衛はおせい(長谷直美)の店で源吉と榎戸から事情を聞き、浅沼が来て信兵衛に過去を問い、浅沼と会った孝太郎が信兵衛におようを話し、長屋で孝太郎が女房らに人気で料理も針仕事も上手だが男として生きるのが怖いと言い、信兵衛は優しいと思った。
孝太郎がおぶんに頼み針仕事を行い、信兵衛は夜泣き蕎麦屋の帰りに女を襲う切り裂き魔を見たが榎戸は剃刀でなく匕首で昼から夜に変わったと告げ、考兵衛が長屋に来て子守りの孝太郎とおぶんに文句を言うと重助(左とん平)が庇い、信兵衛を悪く言う考兵衛に孝太郎が怒った。
信兵衛は源吉や榎戸らと切り裂き魔を探し怪しい人影を見つけると美濃屋に逃げ、おぶんが囮になる計画を話すと孝太郎が悩み信兵衛に相談すると自分もおぶんも頼りにしていると答え、孝太郎は鶴之助をおぶんに預け、信兵衛は源吉に美濃屋の伊之助の前の放蕩を聞き、孝太郎が女装で出かけたと知り探した。
孝太郎が襲われ呼び子を吹くと信兵衛が来て助け、伊之助が犯人と捕らえ犯行を楽しませたと言うと信兵衛が金で遊ぶのを諫め源吉と榎戸が捕らえ、考兵衛は折笠から孝太郎の手柄を聞き孝太郎は自分が出来る事をすると言い外の店で修行を始め、浅沼がおように信兵衛が仇と教えた。


演出:清水一彦

第5話『罪作りな母の愛』2015年12月11日

松村信兵衛(高橋克典)は鶴之助を育て、浅沼(加藤雅也)におよう(青山倫子)の関係を聞くと胸の痣を言われ、折笠(笹野高史)に誘われ高級料亭「たつ乃」で女将・おもん(南野陽子)に会い、折笠に仕官世話を言われ逃げておもんの娘・おみち(小林涼子)と板前・銀次(石垣拓磨)らに助けられたが、おもんと板前・仁吉(大沢健)が銀次が客の財布と盗んだと疑い仁吉が銀次を縛り閉じ込めた。
信兵衛は岡っ引き・源吉(新井康弘)の店でおせい(長谷直美)らに話し、おもんが身請けされ銀次が元は掏摸と聞き、おみちが銀次を助け様とすると銀次は関わるなと言い、重助(左とん平)とおぶん(小島梨里杏)が信兵衛を見送り、信兵衛は小泉道仙(中村嘉葎雄)におようの人違いを言い、浅沼はおように仇討ちを手伝い思い人・真壁左内の事を考えろと言った。
折笠と道仙が浅沼の道場の稽古を聞き道仙が病で無理と言い、信兵衛は差配・平七(鶴田忍)がおみちを連れ銀次と駆け落ちし住みおもんが銀次を嫌うと聞き、おもんは丹波屋番頭から板前に盗賊が居ると言われ銀次を追いだそうとするとおみちが一緒に出ると言われ倒れて、信兵衛に苦労を語ると信兵衛は寂しかったと言った。
信兵衛は夜泣き蕎麦で銀次に会い、店が火事になり消し仁吉が銀次が犯人と言うが源吉と榎戸(宮田俊哉)に否定し信兵衛は仁吉を疑い、おみちが仁吉に襲われ信兵衛が助けたが白状せず、信兵衛は源吉に黒幕がいると考え丹波屋若旦那(本宮泰風)を疑い、源吉と榎戸が罠を仕掛けると丹波屋番頭が仁吉を襲い信兵衛が若旦那共々捕らえた。
銀次は解き放たれおもんが謝りおみちとの仲を認め、おようが道仙に薬を聞き、鶴之助の父・沖石主殿(原田龍二)が長屋に来た。


演出:酒井信行

最終(6)話『さらば鶴之助』2015年12月18日:43m

松村信兵衛(高橋克典)は鶴之助の本当の父・沖石主殿(原田龍二)が仕官を見つけ鶴之助を引き取りに現れたと聞き、おぶん(小島梨里杏)や長屋の面々は反対し差配・平七(鶴田忍)は仕官を言い信兵衛は鶴之助の将来を考え、おぶんと信兵衛を夜鷹のおよう(青山倫子)が見張り信兵衛に小泉道仙(中村嘉葎雄)の言う通り痣がないのを見て、道仙は信兵衛におように真壁左内の事と桜井河内守が信兵衛の名を語りした事と市之丞の事を話したと言い、信兵衛は浅沼(加藤雅也)に会い3日後の仇討ちを約束した。
信兵衛は夜泣き蕎麦屋で旅支度の高田藩の武家が殺され、榎戸(宮田俊哉)が岡っ引き・源吉(新井康弘)と信兵衛に高田藩士・広岡で留守居役・宇佐美(磯部勉)と懇意の奉行の指示で上屋敷に引き渡し宇佐美はやり手と言い、おせい(長谷直美)が高田藩は沖石の仕官先と言い、宇佐美と配下が辻斬りとし沖石に身を潜めさせたが無用と言った。 おようが浅沼から3日後のたち合いを聞き浅沼の病と痣を尋ね、信兵衛は高田藩屋敷で宇佐美に沖石の行方を聞くが疑い、源吉と榎戸とおせいが宇佐美の贅沢な生活を話し沖石が刺客と考え、信兵衛は折笠(笹野高史)から浅沼が腕が立つと言われ、沖石は源吉と榎戸の宇佐美が見捨てた話しを聞き上屋敷に乗り込み宇佐美に偽ったと言い斬られるが信兵衛が来て助け家臣らを諫め、榎戸が大目付の文書を持ち来て町奉行扱いと言った。
道仙が沖石を治療し信兵衛が鶴之助と会わせたが沖石は死に、信兵衛が鶴之助をおぶんに預け、たちあいに行き浅沼と斬り合うが打ち込まずおように斬る事も斬られる事も出来ないと告げ謝り、浅沼は勝手にした事と言うとおようが生きて欲しいと頼んだ。
信兵衛は長屋で待つおぶんと鶴之助に戻り、おようは浅沼と旅に出た。


演出:酒井信行

感想:

感想: 市井の長屋生活と、武家の藩に縛られた生活を対比する。
仕官を望む者と、仕官先で悲惨な目に遇った人物が対比する。
市井の貧乏暮らしでの幸せを描く。

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