「おしどり右京捕物車1」

キャスト

神谷右京(中村敦夫)
神谷はな(ジュディ・オング)
秋山左之介(前田吟)
秋山志津(金井由美)
音三(太田博之)
観念(下條アトム)
観念の姉・おふく(中原早苗)
念海(南部彰三)
岡っ引亀造(中井啓輔)

スタッフ

原作:池田雅延

1:鞭(むち):1974年4月4日

天保14年、万蔵(遠藤太津郎)一味の四郎吉(酒井修)が人質を取り塔にこもり、同心・秋山左ノ介(前田吟)は時間をかけて万蔵を引きだそうとするが神谷右京(中村敦夫)は人質の状態が悪いと見て強行突破で四郎吉を捕らえ、拷問で万蔵の隠れ家を聞き出すが空だった。
右京の妻・はな(ジュディ・オング)が懐妊したが、万蔵一味に捕らえられ呼び出された右京は足が罠にかかり材木の落下で重傷ではなは流産した、秋山やその妻・志津(金井由美)が見舞いにくるが、秋山から右京は足は戻らず歩けなく同心として役にたたないと聞き、同心長屋を出て妻と仕事を探すが万蔵の妨害で何もなく江戸を離れる事にした。
念海(南部彰三)の寺で観念(下條アトム)と音三(太田博之)が右京が乗るための車を作り、右京は鞭と手裏剣の練習をし、はなに一緒に悪人と戦う仕事をする事を頼んだ。
右京は万蔵一味を呼び出し2人だけと安心する一味と戦い勝った。
秋山は何故戦う仕事に拘るのか聞くが、1件1両で手に余る事件を回す事を頼んだ。


監督:三隅研次
脚本:野上龍雄

2:炎(ほのお):4月11日

岡っ引き殺しがあった。
はな(ジュディ・オング)と観念(下條アトム)は反物仕事を始めるが右京(中村敦夫)はいやがり、秋山(前田吟)から岡っ引き殺しの仕事を受けるが奉行所の後だては無いといわれ、はなと観念は止めるがひとりでも行こうとする右京に一緒に行くと言った。
お貞(吉行和子)は浪人と揉めるが奉行所に目立つ事を止められ、右京は隠れ家を突き止めた手下を捕らえたが最後まで仕事をすると言い、小屋で幾日も待ち伏せた。
秋山は手下から船での取引を聞き出し、右京がいる小屋にお貞が仲間に追われて逃げてきて、右京一味と戦い一網打尽にした。
右京は秋山に、証人が小屋にいると伝え去った。


監督:工藤栄一
脚本:安倍徹郎

3:讐(かたき):4月18日

浅造(天津敏)が島抜けしてお礼まいりで文吉(山本一郎)らを狙った。
三次(工藤堅太郎)がはな(ジュディ・オング)に納豆をいつも届け、右京(中村敦夫)は浅造の事を聞き秋山(前田吟)に仕事を受けたが奉行所は口外を止めた。
同心・北村三十郎(唐沢民賢)の妻が襲われ関わった三上を警護した。
右京とはなは車で出掛け日源(西田良)に会い、三次には普通に口添えしただけで恩は売っていないと言い、伝吉(土屋靖彦)は浅造に右京の居場所を伝え、一味が襲うが観念(下條アトム)が鐘で騒ぎ逃げた。
藤七(浜伸二)が浅造一味から抜けようとして殺され、三次ははなの拐かしを命じられ、呼び出しの手紙が右京に届き、三次は脅されていると言い、はなが捕らえられ、右京は急いで車に行き三次がそれを手伝いはなを逃がし斬られた。
はなの押す車で右京は、浅造一味を倒した。


監督:工藤栄一
脚本:安倍徹郎

4:妖(よう):4月25日

盗賊・烏が出没し秋山(前田吟)は無理と言うが右京(中村敦夫)は1羽1両で受けた。音三(太田博之)と右京は出没場所に目安をつけ日々待ち伏せた。
はな(ジュディ・オング)は観念(下條アトム)相手に護身の練習をし、源次(森次晃嗣)を捕らえ痛めつけ奉行所に出した。
秋山は右京は烏の人数を知らないと思い、一味は右京を調べたが右京はわざと情報を聞かせず、右京らは湯治にいった。
観念はせん(水原英子)と知り合い、佐八(多々良純)は右京を警戒した。
観念は悪党が来るという噂を広げ皆が引き揚げ、右京らとせんらになった。
佐八らは5人で湯に入っている右京を襲い、はなを人質にしようとするが佐八の足を踏みつけ逃げ、右京は湯の中に鞭を隠しており、一味を捕らえた。
秋山は音三・観念が運んできた5人を見て、右京は自身を囮にしたと知った。


監督:三隅研次
脚本:横光晃

5:蹄(ひづめ):5月2日

右京(中村敦夫)とはな(ジュディ・オング)は津南藩の馬喰が藩主(西山辰夫)の馬で暴れているのに逢い、同心・飯坂(織本順吉)が止めて馬喰を捕らえた。
飯坂と妻・ふさ(南風洋子)が常念寺に墓参りに来た時に右京とあった。
元々は津南藩と奉行(酒井哲)との個人のいさかいだったが、飯坂と妻が襲われ妻が右京に知らせたが、津南藩から奉行所への飯坂と捕らえられた馬喰の交換を奉行は断った。
秋山(前田吟)や右京は奉行個人の威信の為の見殺しと思うが、飯坂は殺され晒された。右京・観念(下條アトム)・音三(太田博之)は馬喰を一人捕らえるが妻・ふさが刺し殺した。
津南藩士・蔵橋(菅貫太郎)と馬喰(深江章喜・牧冬吉・石山雄大)らが右京とはなを襲うがふさがはなを助けて死に、右京は襲った全員を斬った。


監督:松野宏軌
脚本:松田司

6:奪(うばう):5月9日

蓮華院を賭場にしようする政五郎(山本麟一)の企みに和尚・了膳(北見准一)は反対で常念寺の念海(南部彰)に相談に来て右京(中村敦夫)に会った。
政五郎一家には鞭の使い手の用心棒・深瀬弥十郎(御木本伸介)がいて、秋山(前田吟)は寺社は町奉行の管轄外で手が出せないと言った。
右京は深瀬を念頭に観念(下條アトム)と稽古をしたが、音三(太田博之)は偽って政五郎一家に入り込んだ。
右京と深瀬が立ち合うが相撃ちで中止になり、黒幕が奉行所にいると知った右京は寺を襲うが高森(牧野義介)が政五郎一家を立ち退かせ、黒幕の罠と感じた。
右京は観念にもう1台車を作らせ、音三を人質にして待ち伏せる中に出掛け人形を載せたはな(ジュディ・オング)に気を取られている一味を別の車で襲った。
右京は最後に深瀬と立ち合うが地蔵の首を投げる相手を防いで斬った。


監督:蔵原惟繕
脚本:大工原正泰

7:忍(しのぶ):5月16日

秋山(前田吟)が右京(中村敦夫)に似顔絵の男捜しを頼んだ。
観念(下條アトム)が捜すとおきぬが直次郎(杉山光弘)で1月前にいなくなり、右京が田舎の家に行くとヤクザが多数おり逃げて後に姉のおよう(真屋順子)がいたが何も語らなかった。
秋山はおようが甲賀衆・藤原弥左衛門(佐藤慶)の妾だが何故逃げたかは言わなく忍びが攻めて来た。
金方役(江幡高志)と弥左衛門の繋がりを知った右京はおようを高く売ると言い、その前に拷問にかけると話した。
浜松屋(藤川準)行方不明後に弥左衛門が羽振りを利かせており、弥左衛門一味が襲って来て右京と斬り合い襲撃を避けたが、その恐ろしさでおようは漸く弥左衛門の指示で直次郎が浜松屋を埋めたと白状し、死体を見つけた。


監督:蔵原惟繕
脚本:井出雅人

8:囲(かこむ):5月23日

半造(土方弘)が牢を破り上州の勘次郎(金井大)へ逃げた。
その近くには昔右京(中村敦夫)の下にいた万吉(草野大悟)がいるが、遠かったが右京ははな(ジュディ・オング)と旅に出て観念(下條アトム)もついてきた。
右京らは万吉と会うが酔っ払いで勘次郎に使われていた。
万吉を心配するちよ(柴田美保子)は身ごもっており万吉に立ち直って欲しいが、奉行の力が及ばぬ地では難しかった。
右京らは町に出て、襲われたが半造を捕らえ万吉も手伝うというが、逃がしたはなとちよが見つかり、ちよが捕らえられると万吉は右京の鞭と刀を奪い相手に渡した。
右京はあり合わせの武器と縄で撃って出ると、ちよが斬られながら鞭と刀を奪い返し右京に渡し、そこにはなが戻り車を押し、一味を斬り捨てた。
万吉とちよは斬られて死んだ。


監督:松野宏軌
脚本:大工原正泰

9:妬(やく):5月30日

観念(下條アトム)の母で元芸者で今は常磐津師匠・おふく(中原早苗)が住職・念海(南部彰三)と観念に会った。
おふくは近江屋八兵衛(江戸屋猫八)から妾にせがまれ、右京(中村敦夫)に断るため夫・神山右近になるのを頼み、八兵衛は抜け荷をばらした者を捜し、秋山(前田吟)は「影の団旦那」を捜すが牢内で捕らえた一味が殺された。
右京は八兵衛と会った後におふくの家に住み、はな(ジュディ・オング)は家を出て秋山家に行き秋山志津(金井由美)と過ごしており、八兵衛は神山右近が右京と知り、秋山は「影の団旦那」を右京に話した。
右京と観念は近江屋に出掛け襲った弥五郎(木村元)を捕らえ秋山に渡すが、八兵衛はおふくを人質に旗本屋敷に呼び出し、右京と観念は乗り込み、はなも駆けつけ一味を捕らえた。


監督:田中徳三
脚本:大工原正泰

10:爆(ばく):6月6日

右京(中村敦夫)とはな(ジュディ・オング)を見張るが爆破が起こり1名を斬った。
はなは危険な仕事を止める為に内職を始めるが幼馴染みで恋事もあったの喜作(寺田農)が内職で甲州屋市兵衛(安部徹)を紹介し手付けで2両渡された。
秋山(前田吟)は奉行・戸田の圧力で事件捜査は中止と言い、右京と観念(下條アトム)は囮で出歩き、火薬職人が行方不明とおたつ(三条泰子)から聞くが、喜作ははなに偽造証文を見せて不義を広められたくなければ右京を止めろと脅した。
はなは自害をはかるが観念が止め、右京とはなは甲州屋と戸田に押し込み爆破物の闘いに勝った。


監督:西村大介
脚本:岩間芳樹

11:変(かわる):6月13日

2人組盗賊の片方が殺され、お時(三島ゆり子)は蓑吉と言った。
1年後お時が墓参りで、はな(ジュディ・オング)と出会い、観念(下條アトム)は新しい寺男・けさ造(遠藤征慈)が来たと言い、雨の日に右京(中村敦夫)は墓でけさ造を見た。
はなはお時を訪ねると金八(藤岡重慶)一味が押しかけて捕らえられた。
音三(太田博之)と観念が秋山(前田吟)に1年前の事件を聞いてお時の家に行くと荒らされ、金八の隠れ家にはなとお時は連れ去らていた。
右京は秋山・観念・音三と蓑吉の墓を掘ると死体は無く、襲って来た銀六(内田勝正)を捕らえ、尾行していたけさ造が蓑吉だと判ったが金の隠し場所は黙っていた。
右京は観念に再度、墓を掘らせ、金八に、はなとお時と銀六の交換を行い斬り合った。
はなはお時と蓑吉を見逃そうとして・・・・。


監督:松野宏軌
脚本:岩元南

12:簪(かんざし):6月20日

役人が殺されたが北町奉行は、秋山(前田吟)に南町の担当と打ち切らせた。
観念(下條アトム)は右京(中村敦夫)の車を修理し、秋山は右京に偽金作りの話をし、右京とはな(ジュディ・オング)は出掛け簪を買い、はなは内職の知り合いさわ(戸部夕子)に会った。
偽金作り犯は右京の動きを止める為に、さわの名で伊助(岡部正純)はなを呼び出すが棒でなぐられ逃げられるが簪を落とし、伊助は門太(黒部進)に殴り殺されるのをさわは見た。
はなが犯人の疑いで捕らえられるが、秋山は何故にはなの名が直ぐに出たか疑問で証拠不十分とし、観念はさわの手紙を右京に渡すと、さわが口封じされると駆けつけるが門太に殺された。
右京・はな・秋山が偽金作り場に乗り込み一味を斬り捨てた。


監督:佐伯孚治
脚本:横光晃

13:砲(ほう):6月27日

右京(中村敦夫)の足が痛み医師・長安(中尾彬)に治療を受けた。
秋山(前田吟)は山崎屋(北原将光)殺しが鉄砲で右京は無理と思った。
長安の治療をきわ(松本留美)が手伝い、右京に痛め止めを頼むはな(ジュディ・オング)に続けるのは悪いと言い、貧しい者からは金を取らず、山崎屋は儲け過ぎと言った。
きわは長安は仏が鬼になる事があると言った。
長安は白戸屋(沢村宗之助)に山崎屋の死で独占出来ると金を要求し逆らう利助(笹吾郎)とも殺し奪い、家を秋山らが囲むと手の治療に来ていたはなを含む病人を人質にこもり、鉄砲で役人を寄せ付けず馬ではなを人質にきわと逃亡した。
右京は観念(下條アトム)・音三(太田博之)と夜通し車で走り追いつき、対決し斬った・・・・。


監督:松野宏軌
脚本:横光晃

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