「真田太平記:2」

真田太平記

池波正太郎原作の代表シリーズのひとつです。
真田一族は、戦国時代の地方豪族から江戸時代末まで、地方の小藩で生き続けた。
この時代で始めから最後まで、存在した藩は少ない。
特に、昌幸>信之>幸村の3人は、著名で個々にも多くの小説に登場します。
特に人気は、幸村で豊臣の滅亡と絡めて語られます。
しかし、小藩を守り続けた、信之はあまり語られないようですが主人公です。

登場人物:1

真田一族
真田信之(渡瀬恒彦):真田信幸>真田信之、源三郎>伊豆守:真田昌幸の長男。
真田幸村(草刈正雄):源二郎>左衛門佐:真田昌幸の次男。
真田昌幸(丹波哲郎):(安房守)
山手殿(小山明子):真田昌幸の正室。
お徳(坂口良子):昌幸の側室。於菊の母。
久野(香野百合子):山手殿の妹。樋口角兵衛の母。
小松殿(紺野美沙子):信幸の正室。本多忠勝の娘。(稲姫>小松殿)
於利世(中村久美):大谷吉継の娘。真田幸村の正室。
真田大助 (幸昌)(小野隆→ 片岡孝太郎):真田幸村の長男。
真田信吉(伊達修→早瀬亮):真田信之の長男。
真田信政(清水貴美→森岡進):真田信之の次男。
樋口角兵衛(榎木孝明):信之・幸村の従弟。
於菊(西田有里→岡田有希子):真田昌幸の娘。
お市(桂川冬子→濱村砂里):真田幸村の娘。
お梅(羽根直美→糸日谷朗子):真田幸村の娘。
あぐり(清藤めぐみ→葛西円→川島光代):真田幸村の娘。
まん(土方優美):真田信幸の娘。

第9回:1985年5月29日:「華燭の宴」:演出・永野昭

名胡桃城に昌幸(丹波哲郎)・信幸(渡瀬恒彦)が鈴木主水(金内吉男)・栄子(北川めぐみ)・小太郎(岡村菁太郎)とお徳(坂口良子)・於菊(西田有里)を訪れ、沼田城近くの北条の動きを話し合った。
岩櫃城で、昌幸・信幸は山手殿(小山明子)・久野(香野百合子)に信幸の婚儀と幸村の大阪行きを伝えた。
昌幸は信幸に沼田城は渡しても名胡桃城は守ると伝えた。
昌幸は上杉景勝(伊藤孝雄)に幸村(草刈正雄)の大阪行きを頼み、幸村は向井佐平次(木之元亮)と大阪に行った。
奥村弥五兵衛(真田健一郎)が大阪に忍び宿を作り、お江(遥くらら)は次は北条狙いと思った。
幸村は豊臣秀吉(長門裕之)に謁見し、色々な知識を伝授され、城に忍びこんだお江に北条は名胡桃城まで望んでいるが秀吉の考えは不明と伝えた。
沼田城は北条に渡り、山手殿・久野が上田城に移り、信幸と稲姫(紺野美沙子)の婚儀が行われ、その夜幸村に逢いたいという稲姫に信幸は豊臣と徳川に別れていると言うがそれが後の運命になった。

第10回:1985年6月5日:「惜別の章」:演出・大原誠

天正15年、稲姫は小松殿(紺野美沙子)と呼ばれ質実簡素の徳川の家風を広げていた。
豊臣秀吉(長門裕之)は北条の態度が待てず山中内匠長俊(戸浦六宏)に策を求め、山中は柏木吉兵衛(江角英明)を小田原に送った。
小田原に潜入していた絵師・住吉慶春・実は酒巻才蔵(鈴木瑞穂)は沼田に、僧侶・心山(陶隆司)は名胡桃に向かうが、才蔵は途中でお江(遥くらら)に出会いその父の恩義から偽書状で沼田城が名胡桃城を襲う計画を知らせた。
お江は昌幸(丹波哲郎)に大阪の計略を知らせるが、昌幸は真田も同時に潰す狙いと読み苦渋の選択で何もしないと決め、自らを責めた。
鈴木主水(金内吉男)は偽書状に騙され城を出て途中寄った岩櫃城の矢沢頼綱(加藤嘉)に見せて偽と判り、戻るが名胡桃城は落ちていた。
出陣の支度中の矢沢頼綱にお江が昌幸の密書を持って来て、中止したが鈴木主水は自害し、知らせに出たお徳(坂口良子)も命を落としお江は看取った。
お江からお徳の遺髪を受け取った昌幸は閉じこもり、信幸(渡瀬恒彦)は小松殿に家康ならばどうしただろうかと訪ねると信長の命で長男を殺した人と答えた。
北条氏直(佐藤仁哉)は秀吉に謀られたと気づくが遅かった。
秀吉は昌幸が全く動かなかったので山中に漏れたのではと聞くがそれはないと言われた。

第11回:1985年6月12日:「小田原攻め」:演出・門脇正美

天正11年10月、幸村(草刈正雄)は豊臣秀吉(長門裕之)の命で小田原攻めのために真田に戻り、上田城に真田一族が揃ったが角兵衛(榎木孝明)の対応が異様だった。
信幸(渡瀬恒彦)は幸村に名胡桃城落城の事を詳しく告げ、昌幸(丹波哲郎)は知っていながら秀吉の指示を待ったのだろうと言った。
秀吉の小田原への出陣命令が出て石田三成(清水紘治)から密書が届き名胡桃城の不明者の無事が知らされたが幸村は何故三成が知っているか疑問に思った。
真田は碓氷峠に出陣し上杉・前田を待ち、信幸が偵察に出て幸村は角兵衛に護衛を命じ、襲われた信幸を助けた。
秀吉は北条を兵糧攻めして、小田原評定で長く北条は話あうだけだった。
三成が真田陣に、名胡桃城の小太郎(岡村菁太郎)・城主の妻栄子(北川めぐみ)・於菊(西田有里)を連れてきた。
栄子は落城を謝るが昌幸は逆に力になれなかった事を謝り、信幸は小太郎を城代に推挙するが小太郎は信幸の下で働きたいと言った。
秀吉は、沼田城は真田に帰し、家康は関八州へ移動を決め、小田原落城後に大阪に戻り山中内匠長俊(戸浦六宏)に忍者の時代は終わり次は海を渡ると言った。
幸村は大阪に戻り、信幸は沼田城へ行くと言い、小松殿(紺野美沙子)は跡継ぎのため側室を持つように言った。

第12回:1985年6月19日:「沼田城主信幸」:演出・田島照

天正19年春、信幸(渡瀬恒彦)達は沼田城の改築を行い、小太郎は鈴木右近(岡村菁太郎)と名を変えて働いていた。
小松殿(紺野美沙子)は侍女・お順(藁谷広子)に側室になる事を頼み、お順は右近に相談して右近が身代わりに寝所にいた、信幸と小松殿は知らなかったが2人を添えさせたいと思った。
幸村(草刈正雄)>又五郎(夏八木勲)>昌幸(丹波哲郎)と秀吉の朝鮮出陣の報が入った。
沼田城の信幸に本多忠勝の使いが来て同じ知らせと、家康を通して兵の数の減少申し出を沼田のみ行う連絡が入った。
矢沢頼綱(加藤嘉)が沼田に来て、同じ事を伝えたが信幸は初めて聞いたと答え、頼綱は本家と分家でも場合によっては敵となると言った。
信幸は小松殿に間に入り負担かと問い、小松殿は徳川の事を命をもって伝えよと教えられていると答えた。
秀吉(長門裕之)は幸村に大谷吉継(村井国夫)の娘との婚儀を勧め、一存で受諾した。お江(遥くらら)は大阪で山中内匠長俊(戸浦六宏)が忍びで出かけるのを目撃し姉山甚八(渋谷天笑)と尾行するが襲われ、別れてつけて山中大和守屋敷に入るのを突き止めた。
信幸は小松殿に、秀吉の先は短く跡継ぎがいなく天下はまだ動くと言い、真田の分裂の予感があった。

第13回:1985年6月26日:「お江受難」:演出・永野昭

お江(遥くらら)と姉山甚八(渋谷天笑)は豊臣の忍び・山中内匠長俊(戸浦六宏)が徳川方の忍び・山中大和守俊房(佐藤慶)の屋敷に入る所を目撃し、甚八を京の草の宿に連絡に走らせ、京から上田城と大阪の草の宿に連絡した。
俊房が長俊を呼び、秀吉の朝鮮出兵は失敗しその後に世が乱れる可能性と家康の時代を予想して、手を繋ぐ相談を持ちかけた。
猫田与助(石橋蓮司)は長俊がつけられたと気づき、大がかりな包囲網を張って探し、足を怪我したお江は川辺に墜落し気を失った。
上田では又五郎(夏八木勲)が横沢与七(花沢徳衛)の家で向井佐助(中島大介)が忍びの訓練をしているのを見た、使いからの伝言を昌幸(丹波哲郎)に知らせた。
又五郎がもよ(音無真喜子)に佐助の事を訪ねると大阪の父・佐平次(木之元亮)と会う機会が少しは多いと考えたと言った。
沼田城では小松殿(紺野美沙子)が信幸(渡瀬恒彦)に身ごもった事を伝え、2人はお順(藁谷広子)との婚儀を考えて鈴木右近(岡村菁太郎)を出陣からはずしたが、誤解した右近は出奔した。
又五郎は大阪の幸村(草刈正雄)の山中内匠長俊が徳川に通じる可能性を話し、お江が行方不明とも伝えた。

第14回:1985年7月3日:「それぞれの道」:演出・大原誠

文禄元年1月、お江(遥くらら)は重傷で田子庄左衛門(井川比佐志)の世話を受けていた、田子はお江の父との関係と甲賀にいる理由を語り、お江は一緒に真田庄に逃げようと答えた。
山中大和守俊房(佐藤慶)は猫田与助(石橋蓮司)に名護屋へ行けと命じ、杉坂重五郎(丹波義隆)にお江をわざと逃がして後をつけて真田忍び宿の全貌を調べる事を命じた。
上田城では昌幸(丹波哲郎)が出陣準備中で、矢沢頼綱(加藤嘉)は名護屋では疑われぬ様に草の者の動きを抑える様に言った。
昌幸と信幸(渡瀬恒彦)は江戸で昌幸(丹波哲郎)とに会い、その後大阪で秀吉(長門裕之)に謁見した。
鈴木右近(岡村菁太郎)は江戸で浪人に絡まれた所を滝川三九郎(三浦浩一)に助けられ弟子入りを志願した。
幸村(草刈正雄)は大谷邸におり昌幸・信幸を迎え、幸村は信幸と話をするが上田と沼田とが疎遠になっていると知り互いに違う道を進む可能性を感じた。
お江は田子の元で、脱出のための訓練をはじめた。
幸村(草刈正雄)は於利世(中村久美)と婚儀を行った。

第15回:1985年7月10日:「暗闘忍びの群れ」:演出・小林信一

4月、お江(遥くらら)は忍びの感を取り戻す訓練をはじめ、田子庄左衛門(井川比佐志)は抜け穴を使う逃亡方法を語るが、杉坂重五郎(丹波義隆)の張り込みに気づきわざと逃がして真田の忍び宿を突き止める計画を見破り方法を変えた。
名護屋では豊臣秀吉(長門裕之)の遊山は目に余り、海外制覇の夢ばかり語った。
幸村(草刈正雄)は大谷邸で於利世(中村久美)と新婚生活を送り、佐平次(木之元亮)が白木蓮を持って来て、ひとりお江を思った。
又五郎(夏八木勲)は近江の百姓になっている佐久間峰蔵(三谷昇)を訪ね、忍び宿を作る協力を頼んだ。
張り込みに気づいたお江は真田庄を目指すといい、田子は遠いと言うが入り口から出る事にし、杉坂は追い1陣を失うと山中大和守俊房(佐藤慶)から殺害に変えた命令を受け襲ったが田子が命を賭けて、お江を逃がし大怪我で追い詰められたがお江を又五郎が助け京の忍び宿に運び込み鹿野権左(山谷初男)に世話を頼んだ。
俊房は杉坂に真田の動きを探る指示を出した。
鈴木右近(岡村菁太郎)は滝川三九郎(三浦浩一)に柳生の里で柳生石舟斎(東千代之介)に会い教えを請うていた。
幸村は遅れて名護屋の陣に加わり、信幸(渡瀬恒彦)・昌幸(丹波哲郎)と共に又五郎からお江が無事と聞いた。
秀吉に大政所の重体の連絡があり嘆き、その様子から、信幸・昌幸は秀吉死後の事を考えた。

第16回:1985年7月17日:「名護屋撤退」:演出・永野昭

7月、大政所が死去した。
信幸(渡瀬恒彦)に小松殿(紺野美沙子)が姫誕生の連絡があったが、豊臣秀吉(長門裕之)に伝えようとする昌幸(丹波哲郎)と、徳川家康(中村梅之助)に先に伝えると言う信幸と意見が別れた。
秀吉は信幸の姫に「まん」と名付けるが、朝鮮出兵の状況は悪く、信幸は秀吉後の天下はその時の趨勢で決まると言った。
秀吉の側室・淀が懐妊し秀吉は喜んだ。
樋口角兵衛(榎木孝明)が上田城を抜け出し名護屋に来たが、昌幸らは勝手な行動を諫め、近づいた杉坂重五郎(丹波義隆)に真田一族と名乗り誘われ、山中大和守俊房(佐藤慶)は猫田与助(石橋蓮司)を呼び真田忍びの刺客を命じた。
お江(遥くらら)は度々の大怪我で気力が萎えていたが、又五郎(夏八木勲)から幸村(草刈正雄)の手紙を受け取り生きていて良かったと思い、又五郎から真田庄へ移ると告げられた。
角兵衛は俊房や猫田に会い、言葉巧みに利用されようとしていた。
秀吉は石田三成(清水紘治)に名護屋撤退と、伏見城建設を命じ、家康はあきれながらまだ我慢が続くと言った。
信幸・幸村・昌幸は淀懐妊で状況が変わる可能性を含め、10年後の天下を考え、別れの盃をかわして、それぞれの所に戻った。
幸村は28才になり左衛門佐となった。

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