「伝七捕物帳1」

概要

伝七捕物帳は中村梅之助主演の時代劇。
日本テレビ版:製作はユニオン映画と、テレビ朝日版:製作は国際放映、テレビ朝日 がある。
これは、日本テレビ版の1973年10月2日から1977年10月11日まで(全160話)、
から冒頭の30数話を紹介します。

第1話:「母恋い太鼓」

幽霊が刺青船頭を襲う事件が続いた。
伝七(中村梅之助)は全てが亡き彫物師・小吉の作品と気づき娘・お久(鮎川いづみ)と子供・芳松に会い年の差が少ないと思った。
彫物師から小吉は7人しか彫らず、残りは2人と知り刺青に何かを彫り込んだと聞く。
お芳(加茂良子)と武家人・大月左近(竜崎国男)は世継ぎの死から芳松を世継ぎにしようと母子の引きはなしと、証拠の印籠を探していた。
伝七は世継ぎ騒動が伊勢八田藩と知り、かんざしの文治(今村民路)・がってんの勘太(高橋長英)と両国の見世物の幽霊に大月から頼まれたと聞くが与力・早瀬市之進(北相馬宏)から新しい世継ぎが出されたと聞き、母子の命が危ないと思った。
大月はお芳を斬り、逃げた芳松とお久を狙うが、伝七はお久の家の祭り半纏から秋祭りに2人が帰ると考え、襲ってきた大月らを捕らえた。


脚本:櫻井康裕
監督:奥中惇夫

第2話:「鬼娘の涙」

船頭・丑松が鬼娘に襲われた。
伝七は丑松が持っていた手拭いから阿波屋へ行き、元番頭の主人(森幹太)と番頭・作次郎(立川雄三)にあい、旧主人の娘・つるが13年前から行方不明で、先代夫婦が川で溺れ死にその時の船頭が丑松と知った。
勘太はぶつかった常磐津師匠・千鶴(草笛光子)にひとめぼれで後をつけ、背中に「阿波屋が抜け荷を行っている」の文をつけられて帰った。
勘太は千鶴にけしかけられて阿波屋を見張ると鬼娘が現れ、番頭の後をつけて襲われて簀巻きにされた。
伝七は南町奉行所に先代夫婦事件の再吟味の依頼があったと知り、勘太に頼まれ千鶴宛ての恋文に伝言を書いた。
伝七は千鶴に手伝う様に言い、阿波屋を寺に呼び出すが娘・お花(市毛良枝)のかばいによまどうと、番頭・作次郎から鉄砲で撃たれたがそれは全て伝七の罠だった。


脚本:櫻井康裕
監督:奥中惇夫

第3話:「家名に泣く母」

火付け盗賊が出没していて備前屋が襲われた。
与力・早瀬市之進(北相馬宏)から早急な対応が出された。
伝七(中村梅之助)は3年で島帰りの清吉(柴田侊彦)を迎え菊乃屋の小春(和田幾子)の所で飲んでいると、赤っ鼻の五平(瀬川新蔵)が不知火一味と疑い、清吉は受け入れ元に向かわず、幼い時に別れた母を探しに田島屋に向かった。
田島屋は公儀の商いもして、お梶(山田五十鈴)が卯之介(岡本征雄)と娘・お琴(五十嵐喜美)と暮らしていたが、島送りが10年と聞きその間に身代を譲るつもりだった。
清吉がお梶を訪ねるが知らないと言い、不知火の権三(草薙幸二郎)らは清吉を仲間に誘った。
不知火一味の隠れ家と思われた店を監視していた、かんざしの文治(今村民路)・がってんの勘太(高橋長英)は清吉を見かけ、伝七は清吉が罪を犯しかけていると思った。
清吉は権三に田島屋押し込みを言い、お梶に手引きを投げ文で伝え、お梶は卯之介とお琴に身代を急いで譲る事にした。
伝七はお梶から訳を聞き、清吉も耳にし、押し込んだ不知火一味を捕らえた伝七は清吉の手引きと言った。


脚本:櫻井康裕
監督:石川義寛

第4話:「花のお江戸のうらみ節」

盗賊赤猫があらしまわり火付けして小判を撒いていたが、止めようとした火消しを仲間が殺した。
遠山左衛門尉(中村梅之助)がそっくりな、伝七(中村梅之助)に北町の担当の3日で赤猫を捕らえるように言った。
殺された火消しの子供・七之助から赤猫を捕らえる願いが出ており、伝七は出向いて話を聞き、元岡っ引きの万蔵(加東大介)を訪ね出入りのお秋と会った。
万蔵の娘・お美代(紀比呂子)がさらわれ矢文が投げ込まれた。
七之助が父から赤猫は女と聞いた伝七は万蔵から、昔盗賊・山猫のお勝が遠島の際に身ごもっていて島で子供を産み、最近その子を含む5人が島抜けしており、その子が万蔵が父と思っていると知った。
伝七は聞いていた人物を知り、それが万蔵を隠れ家に連れてゆきお美代共に火をつけようとしていたが、伝七は一味を捕らえた。
盗み聞きが赤猫のお春(沢井桂子)で、真相を知っている事を伝七は知っていた。
お春は特別に島流しになった。


脚本:杉山義法
監督:斎藤光正

第5話:「十手さばきに恋が咲く」

井筒屋の番頭・岩三(岩崎信志)が店の娘・お清(二木てるみ)との婚前に、お清から結婚を断られた武士に腕を切られ片腕になり常吉(石津康彦)に任す手紙を残し消えた。
6年後、井筒屋は主人・常吉が借金を重ねて、座頭高利貸しまで手を出して店を取られる寸前になっていた。
岩三が噂を聞いて戻り、常吉を問いつめるが訳は言えないと答える所を染寿(森秋子)が聞いていた。
常吉が殺され、染寿が岩三が殴っていたと証言するが、伝七(中村梅之助)は死因に不審を持った。
岩三がお清を助け様とするが、叔父・徳兵衛(増田順司)と座頭の菊の市(近藤宏)が店を狙っており、伝七は菊の市が6年前に岩三の腕を切った男の親類で針や吹き矢の達人と知った。
岩三は知り合いから金を借りてお清を助け、店の乗っ取りが出来なくなった徳兵衛と菊の市が仲間割れするのを伝七は見て菊の市が目が見える事と常吉殺害犯と知った。


脚本:吉田義昭
監督:石川義寛

第6話:「やせても枯れても人の親」

子供の間においはぎ遊びが流行っていた頃、赤っ鼻の五平(瀬川新蔵)の娘・お照がさらわれた。
三国屋(小林昭二)に娘・お邦をさらった脅迫状が三本足の竜次(市原清彦)から来て過去の事が書いてあり、他人の娘と知っても過去の罪で自分が捕まる事を恐れ黙り用心棒も雇った。
五平は伝七(中村梅之助)達にそれとなく助けを求め、伝七は娘2人が着物を替えており間違ってさらわれたと知り三国屋に問うが何も知らない返事だった。
竜次は娘の間違いに気づき、伝七は三国屋が昔は海賊だったと知り、新吉(続木太郎)がお邦を遊びに呼び出した後に、三国屋にまた脅迫状が届いた。
それは罠だが、時刻が過ぎるとお照が死ぬ内容であり、五平と伝七と三国屋の用心棒が駆け付け、闘いになるが伝七はお照を助けた。


脚本:池田一朗
監督:斎藤光正

第7話:「火の玉参上!」

大火事の中で老引消・弥兵衛(中村翫右衛門)が指図していた。
上州屋徳右衛門(嵐芳三郎)が伝七(中村梅之助)に火事で行方不明になった娘・お吉さがしを依頼してきた。
江戸で「火の玉お竜」という強盗の火付けが増えており、弥兵衛は伝七に20年前に浜松に「火の玉」盗賊がいて裏切りで捕まったが生き残りがいるかも知れないと言い、調べに旅だった。
お美代(紀比呂子)や新吉(続木太郎)が親切なお牧夫婦にお吉が助けられているのを見つけ、上州屋に返すが新しい女房・お新(桜町弘子)の様子が変だった。
弥兵衛は浜松で火の玉佐平次の娘当時7才のお竜が生き残っていると知り、伝七はお吉がお牧から教えてもらった歌からお牧が浜松出身と知った。
勘太(高橋長英)と文治(今村民路)がお新の後をつけてそっとお牧の顔を見たが、伝七が問うと甲州出というが、勘太と文治に目を離すなと言ったが殴られて気を失った間にお牧が殺された。
上州屋番頭・喜助(市川祥之助)をつけると仲間が集まってきて、伝七はお牧殺しの下手人と知り、上州屋でお新・実は火の玉お竜が父娘を捕らえ家に火をつけ金を奪おうとしていたが伝七達に追い詰められ火の中に身を投じ、つけ火は弥兵衛達が消した。


脚本:田坂啓
監督:山田達雄

第8話:「ばってん母ちゃん江戸日記」

めしやの親爺(晴乃ピーチク)が食い逃げと言った相手は博多から夫・半蔵(田中春男)を探しに来たお寅(清川虹子)であり、伝七(中村梅之助)は菊乃屋・小春(和田幾子)にしばらく雇ってもらった。
大工の棟梁が殺され金は盗まれていないが、伝七は娘・お咲(菊容子)に盗まれた物を詳しく調べてもらい、博多屋と稲毛屋の図面が盗まれていて押し込み狙いと思うがどちらの土蔵も簡単に破れそうになかった。
お咲は盗賊に九州なまりがあったと言った。
博多屋の別邸と稲毛屋は隣り同士で、博多屋は九州の穴掘り人足に稲毛屋の土蔵下まで穴を掘らせていたが、半蔵と太一が逃げたが太一は殺され半蔵も捕まったが地元の札を落とし、太一の爪が黒い事に伝七は気づいた。
お寅は「もえ石」を文治(今村民路)に渡し伝七はそれが太一の爪のものと判り、特殊な穴掘り人足で土蔵の狙い方が判った。
お咲がお寅が博多屋に忍びこむのを見て、伝七は手配をして一味を捕らえた。


脚本:田坂啓
監督:山田達雄

第9話:「旅がらす見参!」

江戸への山道で渡世人が3人組に襲われたが、そのまま向かった。
長崎屋の蔵の出火で女が簪を落として去り、赤っ鼻の五平(瀬川新蔵)は別れた元妻・おふみの付け火とにらんだ。
渡世人・辰次(村井国夫)が長崎屋(神田隆)を訪れると、おふみはみずから出て行き徳造も出たと言い、伝七(中村梅之助)が辰次に問うがおふみではないと言う、辰次は5年前に徳造(寺田誠)を刺して江戸ばらいになっていったが、おふみを探し始めた。
弁天屋の酌婦のおふみ(京春上)に徳造が会いもう少しだと言い帰る、船頭の徳造は河辺竜之進(松山照夫)らに斬られたが辰次が駆けつけおふみの居場所を聞き逃げて会う。
伝七・勘太(高橋長英)・文治(今村民路)が駆けつけ、徳造を救い5年前の傷から辰次が刺していないと気づいた。
おふみが竜之進・長崎屋らに騙され呼び出させられ襲われるが、辰次が助けに来て一緒に狙われるが、伝七と奉行所の手配で助かった。
おふみは徳造が無事と知り側におり、無罪になった辰次は旅だった。


脚本:横田興志
監督:奥中惇夫

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