「半七捕物帳:2」

キャスト

半七(里見浩太朗)
娘・お初(有沢妃呂子)
お千加(片平なぎさ)
手下・庄太(西山浩司)
同心・小山恭介(堤大二郎)
長次(山城新伍)
熊蔵(丹古母鬼馬二)
おみつ(太宰由美子)
白川楽翁(丹波哲郎)=松平定信
志村小十郎(松村雄基)

第11話 12月22日:「闇の顔役」

和助(沖田さとし)が隠居の安西松風(原田清人)から指示の句を受けていた。
紀州屋(水上保広)親子が殺され、半七(里見浩太朗)と長次(山城新伍)と小山(堤大二郎)は続けて起きた事件は闇の殺し屋の仕事だが、依頼人は証拠がなく不明で尾州屋(西山辰夫)から半七は公儀の仕事が回ったが元々採算の取れないと聞いた。
隠密同心が殺され文が残っていたが意味が不明で、尾州屋から船に呼ばれた半七は紀州屋の死で得をした者がいると聞くが爆破され行方不明になった。
長次は闇の顔役(江波杏子)に会い半七の仇討ちを願うが、闇の世界で世話を見た長次を表に戻したのは半七だと断り、長次は賭場に潜り込みおきた(塚本加成子)に誘われた。松風は紀州屋殺しに気づいた2人がいると依頼人・利兵衛(関根大学)から金を受け取った後で殺し、長次を庵に誘ったが闇の僧侶が尾行した。 長次はおきたに薬を盛られ情報を聞き出そうとした。
半七が小山に会うと長次からの繋ぎが切れており、闇の僧侶が半七を顔役に連れて行き、岡っ引きは嫌いだが長次が松風庵に捕らえられ闇の掟で手が出せないが救って欲しいと頼まれた。
半七は松風庵に押し込み、長次を助け安西松風一味を捕らえ・・・・。


脚本:鈴木生朗
監督:関本郁夫

第12話 1993年1月12日:「艶姿 隼小僧参上」

30年前に出没した隼小僧が出る噂があり、出会った半七(里見浩太朗)を父と呼ぶ女で屋敷に逃げ込み志村小十郎(松村雄基)と会い、白河楽翁(丹波哲郎)は志村に半七を呼ばせ、隼小僧が置いていった文「片山主膳(江見俊太郎)から盗んだ」と金が埋められた蝋燭を見せた。
半七は小山(堤大二郎)に話し、10日前の大阪屋皆殺し火付け事件と分担した。
庄太(西山浩司)が大ぴらに蝋燭屋を調べている事を浜造(唐沢民賢)が頭・佐野屋(須永克彦)に伝えた。
楽翁は半七に30年前の松平定信時代に田沼時代が終わった時に隼小僧が自訴してきた時に1度会い顔が半七に似ていたと言い、片山屋敷に忍び込み見つかり、志村の屋敷で軽業小屋に逃げ込んだ隼小僧おもん(中村あずさ)を半七は追い身元を知った。
庄太が襲われ長次(山城新伍)らが助け男を捕らえたが片山の配下が殺し、長次は大阪屋の跡地で見た源次(赤城太郎)を捕らえ頭が佐野屋と知った。
半七は佐野屋と片山主膳が金儲けの為に大阪屋皆殺し火付け事件を起こしたと、楽翁に話し、楽翁は登城して片山を失脚させ、浪人になった片山と佐野屋を小山と半七が捕らえたが、隼小僧は訴えが無く・・・・。


脚本:田上雄
監督:原田雄一

第13話:1月19日:「氷雨の女」

お千加(片平なぎさ)の店で夫・新助(吉田次昭)の博打好きで金に困った妻・お絹(村上理子)がお千加の着物を借りて働き帰る時に後から片眼の浪人・関口陣内(岩尾正隆)に斬られ、追った半七(里見浩太朗)と庄太(西山浩司)は男とお蝶(南條玲子)を船宿で見たが犯人を見失った。
半七は船を借りた結城屋(長谷川哲夫)から知らないと聞くが、結城屋は常磐津師匠・お蝶から頼まれて偽名で借りたと聞き後添えに迎えたいと重ねて言った。
お蝶は頭・堺屋清兵衛(睦五朗)に関口が人違いで斬ったと伝え、半七から自分が疑われていると言った。
頭はお蝶に上方に戻れと、関口にお千加の殺害を言い呼び出し切りかかるが長次(山城新伍)らが見つけ助け、半七はお千加にお蝶の顔を見せると5日前に男と結城屋の事を話すのを聞いたと想い出した。
上方に向かう途中で戻ったお蝶は頭と関口に斬られ、半七と小山(堤大二郎)は結城屋を襲った一味を捕らえた。


脚本:ちゃき克彰
監督:金鐘守

第14話:1月26日:「折り鶴の女」

庄太(西山浩司)と熊蔵(丹古母鬼馬二)がおしの(長山洋子)に惚れているのをお千加(片平なぎさ)と半七(里見浩太朗)は見た。
駿河屋(久富惟晴)の妾・おもん(和田かつら)が女按摩に殺され、女中・おきみ(登克子)は顔は見ておらず、変わった折鶴が残されていた。
相模屋(中田浩二)はおしのの折鶴が上手で熊蔵が持っていたおしのの折鶴から長次(山城新伍)が捕らえて聞くと死んだしのの父(日高久)から習ったと言った。
船頭・左平次(石倉英彦)を芸者に扮したおしのが殺害し折鶴を残し、小山(堤大二郎)は15年前に駿河屋・おもん・左平次は同じ宿の火事に出会い、そこで盲目の門付け父娘が死んでいたと見つけたが、半七におしのは関係を否定した。
駿河屋が姿を消し用心棒・房吉(井上高志)が相模屋に出入りしていると長次と半七は知り、相模屋が15年前の事件の中心で房吉を使い駿河屋やおしのを操っていた。
駿河屋を襲うおしのと双方を狙う相模屋を半七が押し込み一味を捕らえ・・・。


脚本:ちゃき克彰
監督:金鐘守

第15話:2月02日:「べらんめえお嬢様!」

嶋屋与平衛(早川純一)は幼馴染みの寅吉(砂川啓介)と半七(里見浩太朗)に娘・お染(田中雅子)がぐれたいる事を相談し、半七がお染の万引きを捕らえ意見するが聞かなかった。
お千加(片平なぎさ)らはお訪ね者・鮫三(浜伸詞)を見つけ庄太(西山浩司)らを呼ぶが逃げられ、お染は土蔵に入れられたが鍵が開けられ内部に疑いがかかるが、お染が攫われた。
嶋屋妻・お才(水原まき)が寅吉と、半七にお染は与平衛へ嫁ぐ前に出来た寅吉の子供と打ち明けるが、与平衛も知っていた。
お染を攫い与平衛を呼び出したのは、逆恨みの蔵次郎(中村孝雄)で嶋屋を恨んでいて助けに来た寅吉は殺されたが半七が乗り込み一味を捕らえ・・・。


脚本:和久田正明
監督:井上泰治

第16話:2月09日:「悲しみの色の女」

朝吉(丹波義隆)は女郎屋でおはん(岡まゆみ)と会い惚れた。
盗賊が巴屋(疋田泰盛)に押し込み隠れ金庫から奪ったが半七(里見浩太朗)と庄太(西山浩司)は盗賊がなぜ隠れ金庫を知っていたか疑問で、手口は百目の十平衛(五味龍太郎)だった。
長次(山城新伍)は両国屋(芝本正)で時計屋・巳之介(成瀬正孝)を見かけ、大店はどこも利用していると聞き、半七は小山(堤大二郎)に巴屋に出入り人を調べると言った。鳶の喜平(玉川伊佐男)は息子・朝吉からおはんの事を聞き反対するが、半七に相談し足抜けして仮祝言したが、半七は巳之介がおはんにつきまとうのを知っていた。
長次は巳之介を疑うが、消えて十平衛に絵図面を渡し殺された、小山らは3カ所の1つと知り、両国屋に長次と喜平らが待ち、浅草に小山ら奉行所が待つが手配間違いで本所は半七と庄太だけになった。
十平衛一味が本所に押しかけたが、半七が待ち受け、庄太の連絡で小山ら奉行所が駆け付け捕らえ・・・・。


脚本:和久田正明
監督:金鐘守

第17話:2月16日:「恋仇! 五十両の賞金首」

お美代(岩本千春)は杢兵衛(北見唯一)から借金の片に連れて行かれる所を熊蔵(丹古母鬼馬二)らが5日待ってもらうがそば屋・お島(島村晶子)は冷たかった。
小山(堤大二郎)が半七(里見浩太朗)に相州・印旛の伝造(曽根晴美)が50両の賞金首の栄次郎(冨家規政)を追い江戸に来ると伝えた。
熊蔵はお美代母娘の35両の借金の為に栄次郎を捜し、庄太(西山浩司)は栄次郎が十文字屋治平衛(長谷川弘)を訪れ用心棒に追われるのを見、半七は栄次郎の過去から小間物屋・井筒屋手代・栄介と知り、井筒屋は死に借金が母娘に残っていた。
庄太は十文字屋が諸星外記(黒部進)宅に行き、半七は十文字屋・諸星・伝造が印旛沼干拓に関わる事を知り、栄次郎は印旛の庄屋の直訴状を預かり、狙われていた。
栄次郎は十文字屋と直訴状で金の取引をするが裏切られ斬られ重傷を負い、半七に全て話し、長次(山城新伍)は伝造を捕らえ全てを聞き出していた。
半七と勘定奉行命を持った小山が、十文字屋と諸星に押し込み捕らえた。
回復した栄次郎と報奨金で借金を返したお美代母娘は、江戸を去り・・・。


脚本:田上雄
監督:井上泰治

第18話:2月23日:「十手無情恋しぐれ」

富くじ結果にお千加(片平なぎさ)とおみつ(太宰由美子)が気にとられている内にお千加が掏摸・隼の文吉(亀井賢二)に掏られたが半七(里見浩太朗)が見つけ諭した。
庄太(西山浩司)とお千加に熊蔵(丹古母鬼馬二)が長次(山城新伍)に女が出来たと悩み、長次が廓のお葉(蜷川有紀)に居続けの時に、飯島左内(磯部勉)に料亭のお女将(山口朱美)が金の催促をした。
長次が帰ろうとすると十手がなく、お葉を尾行するとお葉の父(浜田雄史)や妹弟の長屋に戻り、町で長次の名で十手を振りかざす男が評判になり、小山(堤大二郎)と半七は疑問に思いお葉に会った。
長次の名で大和屋に盗賊が入り十手が見つかり長次がお葉の身請けに必要な100両がとられ、番頭・喜助(朝日完記)は長次の顔を見たと証言し、同心・木村(山内としお)にお葉は長次が少し廓から抜けたと言い、長次は捕らえられた。
半七は料亭のお女将から飯島左内の名を聞き、お葉と盗賊の繋がりを考え、お葉は本名をおせんと言い父の仕官が叶いそうで、飯島から長次が仇と聞いていた。
長次は移動の騒ぎに逃げ、半七は大和屋番頭と妻・おちか(恋塚ゆうき)の仲を気づき飯島との関係を聞き出し、長次は飯島とお葉がいる所に乗り込み飯島がお葉を斬り長次にも深手を負わせたが半七が駆けつけ一味を捕らえ・・・・。


脚本:塙五郎
監督:関本郁夫

第19話:3月02日:「半七危機に立つ!」」

錠前屋・吉蔵(中西宣夫)殺しを女が目撃し、残された植木鋏から長次(山城新伍)は植木屋・巳之吉(広世克則)を捕らえた。
10日後、半七(里見浩太朗)に吉蔵殺しは他に下手人がいるという投げ文があり、小山(堤大二郎)と半七は御法度と知りながら調べると巳之吉が日立屋(小沢象)の内儀・お沢(竹井みどり)と会ったと言ったがお沢は否定していた。
お沢は捨て子で1年前に日立屋の後添いになり娘・美和と懐かれないと悩み、半七は偶然投げ文が桜模様が浮き出ると知った。
小山は与力・石岡(宮口二郎)から手を引けと言われ、庄太(西山浩司)がお沢を尾行すると錠前屋・佐貫屋(田口計)に行き侍の出入りを見て、佐貫屋と石岡は、吉蔵殺害後は闇の元締めは佐貫屋でお沢は裏切ると日立屋の内儀で無くなると言った。
半七と小山は庄太の調べで吉蔵と佐貫屋が揉めており、泥棒の元締めと考えたがお沢が絡んでいる理由が不明だった。
小山は罠で身動きが出来なくなり、庄太は佐貫屋出入りの侍が石岡と知り半七に知らせると奉行への直訴を考えるが、長次(山城新伍)が聞き小山の助け出しを計った。
お沢は半七やお千加(片平なぎさ)の説得や、半七や小山を案じてお百度を踏むお初(有沢妃呂子)を見、日立屋と娘・美和が自分を好いている知り悩むが、巳之吉の処刑日の早朝に置き手紙を残し日立屋を出て奉行所へ向かった。
日立屋と娘・美和が手紙を見て、半七に会い助けを求め、手紙には5年前に父に無理に夜鷹に出され石岡に捕まりその後奉公先の紹介で日立屋の後添えになったが半月前に石岡に会い過去を脅されていたとあり、半七は奉行所に行くが佐貫屋がお沢を攫った後で、半七は佐貫屋に押し込み小山が駆けつけ一味を捕らえた。
巳之吉は釈放で小山が謝り、とき放しのお沢を日立屋と娘・美和が迎え・・・。


脚本:小川英・南賀明子
監督:金鐘守

感想:

最初の捕物帳で完成度が高いという原作だ。
映像も謎を含み登場人物の関係もひねっている。
映像に小説の内容を求めないだろうが、安定感が有る。
決め台詞は「仏の半七鬼になる」だ。

このページの先頭へ