優しい時間

キャスト

湧井勇吉(寺尾聰):商社を妻の死で退社。富良野に喫茶店「森の時計」開く。
湧井拓郎(二宮和也):勇吉の息子。
湧井めぐみ(大竹しのぶ):勇吉の妻で、3年前に交通事故死。
皆川梓(長澤まさみ):「森の時計」の従業員。
九条朋子(余貴美子):コーヒーショップ「北時計」のママ。亡きめぐみの親友。
天野六介(麿赤児):窯場「皆空窯」を営む陶芸家。拓郎を修行させている。
天野洋子(朝加真由美):六介の妻。
内村理々(森上千絵):梓の姉。「森の時計」の従業員。現在別居中。
耳田笑子(高橋史子):「森の時計」の従業員。バツイチ。

森の時計 常連客
高松(山谷初男):ご隠居と呼ばれる。
相場(梨本謙次郎):タイヤ屋。
田村(正名僕蔵):農協職員。
安西光夫(田中圭):コーヒー業者。勇吉の釣りの師匠。
風間(山下澄人):刑事。
佐久間(久保隆徳):砂利屋。
滝川(納谷真大):ペンション滝川のオーナーで、美可子の親戚。
横山(水津聡):チーズ製造業。
長沢(六条寿倖):チェーンソー屋。
音成(布施博):音成電機店経営。
井上美可子(清水美砂):東京からきた未亡人。
立石(國村隼):水道工事業者。

スタッフ

原案:倉本聰
脚本:倉本聰・吉田紀子・田子明弘・小林彰夫
演出:田島大輔・宮本理江子・西浦正記
2005年

第1話:2005年1月13日:雪虫:57m

窯場「皆空窯」を営む陶芸家・天野六介(麿赤児)が湧井拓郎(二宮和也)に富良野に用事を頼み、拓郎の父は妻・湧井めぐみ(大竹しのぶ)の死後に富良野に移住して喫茶店「森の時計」を開いている湧井勇吉(寺尾聰)だったが会っていなかった。
拓郎は美瑛に住みめぐみの親友でコーヒーショップ「北時計」のママ・九条朋子(余貴美子)の紹介で父に内緒で「皆空窯」に紹介して貰い父とは別れ暮らし、拓郎はスーパーで皆川梓(長澤まさみ)と会い陶器を割り破片が欲しいと言われ連絡先を交換した、
梓の姉・内村理々(森上千絵)が迎え店で、勇吉が水道工事業者・立石(國村隼)と話し、勇吉の商社時代の後輩・水谷三郎(時任三郎)と妻・美子(手塚理美)が来て会社を辞め秋田でペンションすると言い、刑事・風間(山下澄人)が忘れ物を取りに来て、朋子が誕生日の祝を渡し拓郎の消息は相手任せと言った。
水谷夫妻は勇吉の田舎暮らしはめぐみの遺言と言い事故を起こした拓郎を話し、雪虫を見るが美子が傷みを訴え、勇吉はめぐみを思い出すが、教会病院から電話で呼ばれ院長(津嘉山正種)から美子が乳がんで2-3月と聞き、コーヒー業者・安西光夫(田中圭)が配達に来、梓が勇吉に皿を割ったと言い、従業員・耳田笑子(高橋史子)から慰められ、夜に水谷と勇吉が美子の病気を話し一緒に暮らしたのが僅かと後悔し、ニューヨークでのめぐみの誕生日のサプライズ・パーティの感動を話した。
勇吉は、めぐみが還暦の誕生日の旅の計画とどたキャンが心配と、拓郎も連れ若い2人の頃を話したい、朋子から貰ったカップで飲みたい、拓郎と話したいと言い、勇吉は会うのが怖いと答え、勇吉は気づくと外でサプライズ誕生日パーティが行われていて、拓郎が天野から壊せと言われた焼いた皿を運ぶと梓が来た。


脚本:倉本聰
演出:田島大輔

第2話:2005年1月20日:拓郎:46m

勇吉(寺尾聰)は釣りの師匠・安西(田中圭)と釣りに行き髪を染めた時の両親の反応を聞き、妻・めぐみ(大竹しのぶ)の死と息子・拓郎(二宮和也)の染めた髪を思い出し、梓(長澤まさみ)が笑子(高橋史子)から絵皿が店に合わないと言い聞かれた勇吉は理々(森上千絵)にも聞き、カレーには合わないと答えた。
店に高松(山谷初男)や音成電機店経営・音成(布施博)らが来ていると、突然に新婚旅行の川西秀子(田畑智子)と夫・健(中村俊太)が来て、秀子が泣いていると朋子(余貴美子)が来て、秀子が夫に襲われたと言うが夫婦の行為で何も知らず経験がなかった。
梓が拓郎を訪ね皿が評判が良かったと礼を言い土コネや轆轤作業を見たが、天野(麿赤児)が見て妻・洋子(朝加真由美)に伝え、梓が帰り天野が聞き富良野の知人と答え、ボツの皿を使いたいと言われ拓郎は梓に連絡すると全部割ったと言われた。
拓郎は天野に割ったと伝えると破片が必要と言われ梓に連絡し、「森の時計」で梓が探し拓郎に向かい、田村(正名僕蔵)が豪雨と言い、拓郎は梓と連絡が取れず迎えに行き豪雨で動けない梓を見つけ破片と梓を連れて自分の家に連れ、拓郎は梓が「森の時計」に電話するのを聞き、勇吉は訪れた夫・健に、人は色々な成長があり知らない人も居て女性は脆い所もあると言い、女性は初めてという健にこれからと言うと秀子が来て2人で帰った。
勇吉はめぐみに拓郎に何も教えていないと言うとめぐみは厳しく教えたと答え、勇吉が拓郎の事は何も知らないと言うとこれからだと言われた。


脚本:倉本聰
演出:田島大輔

第3話:2005年1月27日:初雪:46m

勇吉(寺尾聰)は亡き妻・めぐみ(大竹しのぶ)の写真に朝の挨拶をし、ペンション滝川のオーナー・滝川(納谷真大)と東京からの未亡人・井上美可子(清水美砂)の噂で「森の時計」が盛り上がり、梓(長澤まさみ)が高校時代教師で初恋相手・松田(佐々木蔵之介)が店に来て声をかけられた。
梓の姉・理々(森上千絵)は勇吉に梓と松田の事で梓がいじめられリスカットもしたと伝え、拓郎(二宮和也)は家に帰ると梓が待っていて鍵の場所を教え食事し、梓は「森の時計」で働きマスターは家族の事は言わないと言い、朋子(余貴美子)が勇吉を訪ね娘の事を話し、めぐみと拓郎の事を聞き居場所を聞くと誤魔化した。
勇吉は前に拓郎と会った時を思い出し酔った朋子に絡まれ、翌朝に美可子が来て東京の話しをし、理々が松田を断ると梓に謝りたいと言い拓郎が誰の為にかと問うと伝言を残し帰った。
天野(麿赤児)と妻・洋子(朝加真由美)に息子・天野洋一(星野源)が3年ぶりに帰り、拓郎が挨拶し、洋一は結婚すると言い婚約者・青山紀子(吉井怜)を紹介し、食事すると子供が生まれると言い天野夫妻は乾杯した。
拓郎は勇吉が退職し富良野へ移住する時に1人で生きると言い、勇吉に2度と会わないと言われた時を思い出し、勇吉はめぐみに拓郎が心配で大人げ無かったと言い朋子の事を聞かれ、外で拓郎が勇吉を見て初雪の中を走り去った。


脚本:倉本聰
演出:宮本理江子

第4話:2005年2月3日:根雪:46m

富良野に豪雪が積もり立石(國村隼)が来て、コーラスの稽古にラウンジを貸す準備をし、勇吉(寺尾聰)と理々(森上千絵)と笑子(高橋史子)と梓(長澤まさみ)が話しを聞き、若いカップルが居座り気になり、佐久間(久保隆徳)が音成(布施博)が常連客に借金を頼んでいると言い、若いカップルが全く動かず刑事・風間(山下澄人)に連絡したが6時間後に起きて帰り、勇吉に音成が金を頼むが無理と断り、金の予定は狂い怖さを知り金の貸し借りは友情を壊すと言った。
19時にコーラスの稽古が始まり、音成が勇吉に高校時代に会った妻の事を話し、勇吉は妻に連絡するべきと言うと音成は会えないと答え、天野(麿赤児)が妻・洋子(朝加真由美)に拓郎(二宮和也)の家に夜に女性が来ていると心配し、連絡を受けた朋子(余貴美子)が修行優先が約束と言い、拓郎は否定し朋子は家に入れない様に言った。
梓が売り上げが多い分を分け理々は批判し、勇吉は2人で誤解されても仕方がない事はしてはいけないと言い、梓が不足分を補充と言うと勇吉はそれも駄目と言い、梓は飛び出し拓郎の家に行くが外で話し、夜に女性を家に入れない様に注意されたと言った。
梓は「森の時計」を止め、勇吉が冷たいと批判すると、拓郎は悪口は聞きたくなく、おやじの悪口を言うなと言い、風間が勇吉に音成が死んだと連絡し勇吉はめぐみ(大竹しのぶ)に周囲に厳し過ぎるのかと問うとめぐみは憎まれ役は必要と答えた。
梓は拓郎が言った意味を聞こうとした・・・・。


脚本:倉本聰
演出:宮本理江子

第5話:2005年2月10日:記憶:46m

拓郎(二宮和也)は梓(長澤まさみ)に勇吉(寺尾聰)は自分の親父だと言い、梓を待つ勇吉に朋子(余貴美子)が来て気にするなと言い、音成が自殺したが300万円貸したと言い、理々(森上千絵)から梓が帰ったと連絡が有り、梓は拓郎から勇吉に拓郎の事を言わない様に約束させられ、拓郎が母・めぐみ(大竹しのぶ)を殺してしまい、勇吉が拓郎と口を利かない理由を理解出来ると言った。
音成の通夜が決まり店の商品が債権者に持っていかれ、氷に滑った中年男(小日向文世)が記憶をなくし「森の時計」に来て持ち物からイニシャルが判り、「北時計」の朋子(余貴美子)の梓が行き拓郎の事を聞き、朋子は女の子が梓と知り口止めされた事を伝えると念を押され、朋子は母・めぐみが友人で暴走族だった拓郎の世話をめぐみが1人でして勇吉に知らせていなかったと言った。
音成の通夜で妻・音成春子(キムラ緑子)を見て、中年男の身元は判らず、田村(正名僕蔵)が音成が自殺した小屋を残すと言うと、中年男は記憶が戻り始めサラ金の取り立てで前日に取れず社長に怒られ、昨日来て音成の自殺を知ったと言い通夜に出かけた。
常連客が「森の時計」に集まり音成の通夜の香典を話し、春子と勇吉との再婚を話し、梓は拓郎から電話を受け勇吉が梓を傷つける積もりが無いと信じて欲しいと頼み、勇吉を春子が訪ね多額の香典を返し、めぐみがいくらと聞き内心は冷たくなりきれないと言い、梓の事を1日中考え悩んで居たと言った。
勇吉は雪かきをしていた梓から謝罪された。


脚本:吉田紀子
演出:田島大輔

第6話:2005年2月17日:聖夜:46m

勇吉(寺尾聰)にコーラスグループのメンバー・五木看護師(木村多江)とコーラス仲間(小池美枝)が来てサンタ役が急病でサンタ役を頼まれ、勇吉は「森の時計」の客を勧め、梓(長澤まさみ)が美可子(清水美砂)から銀細工を2つ内緒で買った。
男(梶原善)が来て内村理々(森上千絵)に夫・内村に金を脅迫し、勇吉が来て風間(山下澄人)刑事が連れ出し、息子夫婦に招待された中年の客(山田明郷)が来て梓と勇吉を親子かと尋ね、理々も勇吉に子供が居た事を聞き、勇吉はめぐみ(大竹しのぶ)から拓郎(二宮和也)が早く帰る事を待ちと言われ海外単身出張を伝えた事を思いだした。
コーラスグループが練習を始め、梓は勇吉に紹介したい人が居ると話し、若い男性で大事な人で姉も知らないと言い、コーラスグループとサンタが町を廻る為に出発し、ペアルックの父(小野武彦)と息子(永山たかし)が店に来てペアルックは妻のプレゼントと言い、店の名前を聞き時間がゆっくりの森の時計を作ろうとしたが逆にゆったりは難しかったと言った。
梓は父から絶縁されているという拓郎(二宮和也)の言葉を思い出しながらプレゼントを準備すると朋子(余貴美子)が見つけ、拓郎の事を勇吉に話していないと確認し、客が勇吉にクリスマスプレゼントを持って来た
ラジオDJ(玉川美沙)を聞きながら、勇吉に梓がプレゼントを渡し車で向かい止めて拓郎を訪ねてプレゼントを渡し紹介したい人が車にいて勇吉と言うと余計だと怒り飛び出し、勇吉は車から降りて拓郎を呼ぶ梓の声を聞き、会えないと言う梓と勇吉は戻りめぐみと事情が判らないが拓郎に似た若者を見たと言った。


脚本:吉田紀子
演出:西浦正記

第7話:2005年2月24日:息子:46m

勇吉(寺尾聰)は、拓郎(二宮和也)に電話すると洋子(朝加真由美)が出て間違いと切り、梓(長澤まさみ)が電話すると出なく、「森の時計」に25年ぶりに故郷の富良野を訪れた中里(北島三郎)が来た、勇吉に商社時代の同僚・河合(佐々木勝彦)と妻・河合綾子(田島令子)が来て「皆空窯」に寄ったと言い、駅で50年ぶりに故郷の富良野に来た・木田敏子(佐々木すみ江)が喫茶店を探した。
勇吉は「北時計」の朋子(余貴美子)に「皆空窯」を聞き、拓郎らしい人を見て梓が「拓郎」と呼んだというと、朋子は自分が紹介して梓との接触を疑う勇吉に他人を悪く見すぎると反対した、勇吉は戻ると敏子が木田康男を探し写真を見せ駅の反対に客の車で向かい、美可子(清水美砂)と風間(山下澄人)が来て敏子が店を探していると言った。
勇吉は梓が電話を理々(森上千絵)に止められるのを見、拓郎は天野(麿赤児)から焼き物コンテストの応募用紙を渡され応募品をしっかり作れと言われ、梓は拓郎から連絡しないで欲しいというメールを受けた。
風間が敏子を「森の時計」に連れて来て、息子は不明で店は途中で中断と言い、敏子は中里と話し、中里が帰り、勇吉は敏子に泊まる場所を尋ねペンション滝川を紹介し、敏子は息子から手紙が来たと話し駅に向かい滝川(納谷真大)が送った。
従業員が帰った後に、河合が勇吉に会社に戻らないかと言い、振り返る事をしていると答え、めぐみ(大竹しのぶ)が寂しくないかと聞き拓郎が近くにいたが見ていなかったと言い、年が明け拓郎の家に行くと熱心に焼き物を作っていた。


脚本:田子明弘
演出:宮本理江子

第8話:2005年3月3日:吹雪:46m

北海道が豪雪に見舞われ、梓(長澤まさみ)は寝過ごし、美可子(清水美砂)とスキー客(宮下裕治)(池田努)らが来たがリフトが止まり、雪かきを行い、勇吉(寺尾聰)は梓に悪天候だから帰って良いと言い、店を閉めるからと皆を帰した。
梓の高校教師・松田(佐々木蔵之介)が勇吉に電話で来ると言い、登山客・堂本(徳重聡)が下山で寄り、松田が来て偶然に梓と会い様子が変で思い詰めた危険な感じを受けたと言い帰り、勇吉はペンション滝川に堂本を紹介すると、スキー客らが戻り勇吉が車で送り、帰ると堂本が拓郎の元家庭教師だったと名乗った、拓郎(二宮和也)の暴走族入りは学校のいじめと絡み友人・岸上を助け暴走族と学校に誤解され仲間に入るが岸上の死で抜け思い出に腕に刺青を入れ、めぐみ(大竹しのぶ)に聞かれたと言った。
ペンション滝川から美可子と客が到着しない連絡で勇吉の依頼で遭難救助員が来て、勇吉は理々(森上千絵)から梓が帰っていない電話を受け「皆空窯」に連絡を伝えた。
拓郎(二宮和也)は焼き物を作り梓が電話しても繋がらなく、救助員は美可子らを見つけられず、夜になり勇吉は堂本から刺青を見て、事故の後も会い勇吉が北海道に行った事や母と勇吉の事を聞き、勇吉は最近まで知らなく会って居ないと言った。
夜8時、梓は連絡がつかず、勇吉はめぐみと堂本から知らない話しを聞き皆が拓郎の事を考えているが自分だけ遠ざけていると言い、救助員に梓の事を連絡しリストカットしているのが見つかった。


脚本:倉本聰
演出:田島大輔

第9話:2005年3月10日:傷痕:46m

梓(長澤まさみ)がリストカットで見つかり上富良野病院に運ばれ、理々(森上千絵)と笑子(高橋史子)が勇吉(寺尾聰)から連絡を受け、翌朝に梓は目覚めて看護師(小泉今日子)が前にもリストカットしているが死ぬ気はないと言い、実は自分も死ねなかったと言い、同情は得られなく後では思い出だが止めろと言った。
勇吉は理々から回復したが自殺する気だったと聞き、病院に見舞い「皆空窯」に行く前に雪に埋もれたと聞き、美可子(清水美砂)が自分も遭難したと見舞い細工品の作り方を教えると言い、勇吉は朋子(余貴美子)の店に行き梓の事故を話し、拓郎(二宮和也)に入院を伝えるべきか相談し、伝えて欲しいと頼んでいると言われ、梓が電話しても拓郎は出ず看護師は自分の昔の様と言い手を出して来ないなら本当に好きだろうと言った。
堂本(徳重聡)が拓郎を訪ね、勇吉の店に偶然に入り拓郎の事を色々聞かれたと言い場所も聞き、何故会わないかというと会える自分を作ってからと答え、朋子が来て梓が吹雪の時に事故にあい入院中と告げ、勇吉に頼まれたと言った。
梓が退院し美可子を訪ね銀細工を作り、六介(麿赤児)は拓郎の作品の窯入れ後の骨休めを言い外の片付けを命じ拓郎はお守りを見つけ梓に電話で時間が出来たと伝え、喫茶店で会い事故とリストカットを聞くと寂しかったといわれ命がいくつ有っても足りないと言い、看護師から死ぬ気がなかったと言われたと聞いた。
拓郎はコンテスト作品に集中する為に会わなかったと言い、拓郎は刺青を見せその時は親を傷つける事は考えもしなかったと言い、お守りを梓は自分でないと言い、勇吉はめぐみ(大竹しのぶ)と若い頃を話し、拓郎は勇吉が来たと知った。


脚本:小林彰夫
演出:西浦正記

第10話:2005年3月17日:刺青:46m

勇吉(寺尾聰)は朋子(余貴美子)に「皆空窯」の六介(麿赤児)と会いたいと頼み、理々(森上千絵)から梓(長澤まさみ)が銀細工に熱中と聞き、滝川の妻・珠子(杉田かおる)がペンションに押し寄せ、「森の時計」の客が噂していると珠子が来て、珠子が佐久間(久保隆徳)に滝川(納谷真大)の事を聞き嘘だと追いかけ、殴られた滝川が来て美可子(清水美砂)の事を言い訳した。
勇吉は朋子と喫茶店で六介と会い、拓郎(二宮和也)の父と名乗り挨拶したが変だと言われ、拓郎は反省しているが許さないのかと聞き、今は1人立ちの間際だから乱さないで欲しいと言われ、朋子は勇吉に六介が正しいと言い、勇吉は拓郎の腕の刺青を見て息子でないと思ったと告げた。
店に戻ると美可子が居て滝川の事を話しペンションに誘われ、富良野に残り噂は気にしないと言い、理々は梓に拓郎の事を聞き勇吉の息子と知ったのはかなり後で知り、ナイーブで優しいが今は作品に没頭し会っていないと答えた。
拓郎は作品作りに没頭し六介が新しい方法を提案し、勇吉は六介から新人陶芸展の案内を受け取り、朋子が拓郎を励まし勇吉を陶芸展に連れて行くと言い、刺青を見せて貰い勇吉がチョックで見せた理由を聞き、めぐみ(大竹しのぶ)から車で見せる様に言われ拒み事故が起きて、いきなり勇吉に見せたかは判らないと言った。
勇吉はめぐみの葬儀を思い出し、めぐみに拓郎の陶芸展出品を言うとめぐみは自分の遺伝と答え、勇吉は行く積もりで謝れず代わりに泣くと言うと拓郎に判らないと言われ、拓郎は焼けた陶器で刺青を焼いた。


脚本:倉本聰
演出:宮本理江子

最終話(11):2005年3月24日:雪解け:57m

拓郎(二宮和也)は六介(麿赤児)に病院に運ばれ事情を聞かれ刺青を消すため自分で押しつけたと答え昔が1つ清算出来たと言い、片手で焼き物を作り続けた。
勇吉(寺尾聰)の「森の時計」で立石(國村隼)に結婚する娘・立石マヤ(須藤理彩)が来て自分で育ったと言って帰り、朋子(余貴美子)がめぐみと朋子の中学・高校時代の同級生・亀田(高橋克実)を連れて来て、客が滝川(納谷真大)と美可子(清水美砂)の事を噂した。
洋子(朝加真由美)が熱を出しても無理に仕事する拓郎を心配し六介(麿赤児)に相談し、六介は朋子に拓郎の刺青を消すための火傷と無理な仕事と勇吉が刺青を嫌っていると思い詰めている事を相談し、朋子は梓(長澤まさみ)に相談があると呼んだ。
亀田が勇吉にめぐみの思い出の品を見せ、立石が来て少ない披露宴と娘を放りだした騒ぎにあきれたと言い、美可子が風間(山下澄人)を新しい大家だと連れ、「北時計」で朋子が梓に拓郎が刺青を消すため火傷を追い、勇吉に内緒だが誰かに話したかったと告げ2人で凄いと言った。
拓郎はネックレスとお守りを見て傷みをこらえ作業を続け、勇吉はめぐみ(大竹しのぶ)に亀田(高橋克実)が昔の写真を見せて反応を伺ったと言うとめぐみは信じられないと答え自分は満足で幸せと言った。
六介は拓郎の作業場で焼き物を見て完成し腕を上げたと言い、拓郎は勇吉に先に見せたいと言い洋子も感心し、拓郎は笑子(高橋史子)に息子と言い勇吉に会い挨拶し完成した焼き物を見せ、勇吉が見事と言うと喜び、拓郎は謝りに来たと言い焼いた刺青跡を見せ許しを求めると、勇吉は遮り自分の方が謝るべきとすまないと言った。
勇吉は最初は寂しかったが色々な人と出会い純粋に生きていられると話し、梓が来て大事な人と息子・拓郎を紹介し、拓郎は泊まる積もりと言うと勇吉は帰る梓を送れと言い、梓は拓郎に素晴らしい茶碗と言い火傷を触り、勇吉が見送った。


脚本:倉本聰
演出:田島大輔

感想:

北海道の冬を背景に、時間がゆっくり進む中で話しが展開する。
過去に母の死で、離れた父と息子は心を素直に通じ合える時間が必要だった。
子の成長は、親も成長させる。

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