池波正太郎・サスペンス3

剣客商売 決闘・高田の馬場

秋山小兵衛(藤田まこと)とおはる(小林綾子)は高田の馬場近くの神社詣で羽賀儀平(宍戸開)と村田左門(武井三二)の果し合いを見て、旗本・久世帯刀(立川三貴)の家来・谷万右衛門(石倉三郎)が羽賀を仕官に誘い、旗本・高木筑後守元好(菅野菜保之)と家来・坂西房之助(石丸謙二郎)に自慢しお初(田中千絵)に酌をさせ吉村弥惣治(内藤剛志)を自慢され、言い合いで御前試合となった。
高木と坂西は吉村に真剣勝負で家宝を賭けると言い坂西は切腹と恐れ、10日前・秋山大治郎(山口馬木也)は間宮道場代稽古で吉村と会うが去り、長次(木村元)とおもと(梶芽衣子)は小兵衛を訪ね大治郎は三冬(寺島しのぶ)は小太郎(當銘竜基)と実家・和泉屋吉右衛門(田畑猛雄)に行ったと告げ、不二楼にも吉村が来て休み様子が変と告げた。
長次はおもとにおはるが懐妊と告げ、吉村を妻・三津(床嶋佳子)が心配し、羽賀は村田の仲間らに絡まれ、小兵衛は三津を訪ね息子・市太郎(小阪風真)に会い吉村の悩みを尋ね、7日前・田沼意次(平幹二朗)と生島次郎太夫(真田健一郎)は小兵衛から家宝を賭ける高田の馬場の真剣勝負を聞き嘆き当主のみの罪を考えた。
久世は谷と相談しお初が聞き、家臣らは羽賀の負けを望むが互角で仲間で賭けを行い、女中・楓(亜呂奈)とまつ(山崎華奈)とたま(金子珠美)は羽賀の負けを望むが賭けを行い、三冬は近江屋伊助(森山潤久)の娘・お初から御前試合を聞き当主も家来も賭けをするのが気に入らず辞めたいと言ったと大治郎に告げ、小兵衛は谷と坂西を不二楼に呼び出し、配下も死ぬと当主を騙しての御前試合の中止を求め、おもとが小兵衛におはるの懐妊を告げ、谷は久世に高木が後悔と告げ坂西も高木に同様に告げ、賭けは止めたが御前試合は続け、谷と坂西は試合を賭けた。
2日前・内藤を浪人・赤坂源次(ユキリョウイチ)と井筒伝兵衛(園岡新太郎)と寺中小文吾(森岡豊)と諸口喜三太(二反田雅澄)と村松小弥太(上條コウ)と山崎十蔵(関戸将志)らが仙太(東田達夫)に尾行させ、羽賀はお初に勝って欲しいと皆が賭けるのは酷いと言われ仕官の為には剣士の定めと言うと商人の娘で判らないと言われた。
<以下、隠し字>
三津に内藤が帰り臆病者だが家族の絆が切れるのが怖かったが死に様を見せるのも勤めと告げ、羽賀は浪人らに呼び出され勝たせると言われたが断り去り、尾行したお初が捕らわれ、小兵衛はおはるから懐妊は間違いと聞き、三冬は近江屋から身の代金要求の手紙を聞き坂西が無視したが羽賀は浪人らと気づき話し、三冬が引き受け弥七(三浦浩一)とおみね(佐藤恵利)と徳次郎(山内としお)に伝え助けに行き徳次郎は大治郎に知らせ、三冬が浪人ら襲うと大治郎が来てお初を助けた。
当日に内藤と羽賀は真剣で立ち合うと、神社の御輿が来て中断し、面をした小兵衛と大治郎が来て両家の家臣の筋を斬り内藤が小兵衛に気づいた、不二楼で意次と生島が小兵衛とおもとに届けがないが治めると言い、羽賀の仕官を告げた。


脚本:古田求
監督:井上昭
原作:池波正太郎


感想:

五年目の客

木村忠吾(尾美としのり)が三井忠次郎(中村吉之助)や村松忠之進(沼田爆)らに尾行されたと言い、長谷川平蔵(中村吉右衛門)は久栄(多岐川裕美)に見送られると酒井祐助(勝野洋)と小林金弥(中村又五郎)から尾行され何者かに襲われたと聞き、平蔵は五鉄の三次郎(藤巻潤)とおとき(江戸家まねき猫)に行き、おまさ(梶芽衣子)と伊三次(三浦浩一)と船で市中を見回った。
山谷堀で伊三次は江口の音吉(谷原章介)を見つけ、遠州の大盗賊・羽佐間の文蔵(吉澤健)の手下でおまさが音吉を尾行すると船宿・近江屋に行き、お吉(若村麻由美)が出て次に音吉が旅籠「丹波屋」に帰った、平蔵は伊三次と大滝の五郎蔵(綿引勝彦)と文蔵が悪党で音吉は引き込みと話し、おまさが報告し密偵らが「丹波屋」を見張り主人・源兵衛(平泉成)は金貸しで文蔵と音吉の狙いが「丹波屋」と判明した。
音吉を見張るおまさは女将・お吉を見て音吉が船宿であいびきした相手と知り、お吉は5年前に品川の遊郭で働き客・音吉から出来心で50両を盗んだと思いだし、船宿であいびきした音吉から以前にも品川で怪しまれたと言われた、おまさは平蔵にお吉のあいびきが疑問で重いものを抱えると告げた。
源兵衛はお吉を連れ出し平蔵と五郎蔵の屋台で店では話せ無いと2人で飲み、2日後にお吉が千住の弟・庄次(渡辺大)の見舞いに行き伊三次が尾行し、お吉が庄次に「丹波屋」を出ると告げ5年前に庄次を引取ったが費用は遊郭の客・音吉から50両盗んだと話し、その客が「丹波屋」に来て誘惑され5年前が怖く誘いを断られず体を任せたと言うと、庄次が音吉に会わせろと言いお吉が止めた。
お吉は庄次の家を出て、伊三次が平蔵に弟を告げ、小柳安五郎(谷口高史)が男に襲われ死に役宅に運ばれた、若年寄・京極備前守(橋爪功)は平蔵の後ろ盾で平蔵が事件を報告した、おまさが音吉を尾行し仲間・甚助(金山一彦)と会い「丹波屋」に押し込みお吉の処分を話し、おまさが甚助を尾行し文蔵の盗っ人宿を突き止め盗みが近いと知った。
音吉がお吉を船宿の呼び出し断ると前を話すと脅し、伊三次と盗賊改めが文蔵を見張り盗賊らが集まり、音吉とお吉が出かけ五郎蔵と酒井が船宿を見張るとお吉が出て来て音吉が殺害されていて平蔵らに連れ知らせ、伊三次が文蔵らが集まったと告げ、酒井らが源兵衛に指示を伝えた。
<以下、隠し字>
文蔵らが盗っ人宿を出て伊三次とおまさが酒井と平蔵に知らせ、文蔵らが「丹波屋」に押し込むと平蔵ら盗賊改めが待ち伏せ捕らえた、平蔵は翌日「丹波屋」の者を1人ずつ事情を聞き、お吉が音吉が帰らず殺し5年前の盗みを言うと酒井が庄次を連れ平蔵は全て聞き殺された男は盗賊一味で関わりが無く50両の盗みも届けが無く夢だと答えた、平蔵は備前守に文蔵一味逮捕と小柳殺害は別件と報告した。


監督:山下智彦
脚本:金子成人
原作:池波正太郎


感想:

雲竜剣

夜道を長谷川平蔵(中村吉右衛門)と木村忠吾(尾美としのり)が歩くと覆面の刺客・石動虎太郎(尾上菊之助)が襲い、平蔵は追い詰められるが間一髪で追い払った、役宅で長谷川久栄(多岐川裕美)が驚き酒井祐助(勝野洋)と小林金弥(中村又五郎)と刺客が小柳安五郎(谷口高史)を襲った者で、構えが若い頃に牛久で手合わせた剣豪の構え「雲竜剣」と似るとを思い出した。
翌日に門番が刺客に斬られ死に平蔵は動揺し、五鉄の亭主・三次郎(藤巻潤)が聞き伊三次(三浦浩一)と大滝の五郎蔵(綿引勝彦)とおまさ(梶芽衣子)に知らせ酒井と金弥が密偵らに動きなと告げ、数日後に牛込の薬種屋「長崎屋」に凶賊が押し入り16名が惨殺される、見回りが手薄と悔やむ平蔵は京極備前守(橋爪功)に見回りの増員を頼んだ。
平蔵は五郎蔵から「豊島屋」で鍵師・助次郎(中村賀津雄)に会い牛久に行くと聞き、五郎蔵と伊三次らは牛久に尾行し行き場のない年寄りや貧しい人々が無料で泊まる「報謝宿」へ行き、五郎蔵と伊三次らは旅籠に泊まり主人・三衛門から「報謝宿」が元武家で医師・堀本伯道(田中泯)が営むと聞くが「雲竜剣」は知らず、五郎蔵とおまさが平蔵に報告し留守の伯道を助次郎が待つと考えた。
おまさが行き倒れを装い「報謝宿」に潜り込み手伝い助次郎から伯道を手伝い罪滅ぼしと聞き伯道が「雲竜剣」を使い盗賊で人助けをすると聞き、伯道が戻り人々を診察し、おまさが木村らに「雲竜剣」を使い本気の人助けと告げ、平蔵は木村から報告を聞きそぐわないと考え、伯道が助次郎に「長崎屋」の事件で目当ての「尾張屋」が鍵を替えて計画が延びたと告げた。
伯道は「尾張屋」に配下を入れていて鍵型を取りに忍び込ませ、松蔵(石倉三郎)宅で久八(木下ほうか)に鍵型を助次郎に届けさせ、平蔵は謎の刺客おびき寄せるため一人で市内を見回り、五鉄に雨宿りし、夜道を帰ると虎太郎が現れ立ち合いうと、伯道が来て虎太郎と立ち合うと虎太郎が去り、平蔵は伯道に立ち合ったと言うと知っていて「雲竜剣」の使い手の虎太郎の引き渡しは拒否された。
平蔵が木村に伯道を話し、伯道は虎太郎に何が目当てか尋ねると剣は役に立たず平蔵を斬って見たいと聞き、松蔵に虎太郎が伯道が盗賊と知り変わり誰が洩らした考えた、久八が助次郎に鍵型を渡しおまさは助次郎から旅立つと聞き、伊三次と五郎蔵が久八を尾行すると丸子の道場に行き虎太郎を訪ね、五郎蔵が平蔵に伯道が道場を虎太郎に譲ったと告げ、金弥が助次郎が鍵を作ると告げ、平蔵が手配した。
伊三次が虎太郎と松蔵を見張り道場に戻り、久八が虎太郎に伯道の押し込み先を告げ横取りを誘った、伊三次が帰る久八を尾行し「尾張屋」で引き込みと話した、盗賊改めは丸子に見張り場を設け平蔵と酒井は虎太郎を確認した、伊三次が金弥に狙いが「尾張屋」と知らせた、松蔵が伯道に虎太郎が「尾張屋」に盗賊に入り既に行っていつと告げた。
<以下、隠し字>
松蔵が久八を連れ出し伊三次と木村が尾行し、伯道が久八を問い詰め金を報謝宿につぎ込むと答えると斬り殺した、木村が平蔵に伯道を逃がしたと謝り、平蔵は伯道に会い虎太郎を育て誤り妻子を顧みなく実子と聞き、貧しい人を救う為に医術を学び費用の為に盗みを行ったと聞き、一時の自由を頼まれ認めた。
伯道は道場の虎太郎を斬りに行き、平蔵は囲んだ盗賊改めを待たせ、伯道と虎太郎が斬り合い伯道が斬られ、平蔵が虎太郎と立ち合い斬り殺した、盗賊改めが乗りこみ浪人らを斬り捕らえた、平蔵は伯道を葬らせ、盗っ人宿の盗賊を捕らえ、助次郎を平蔵とおまさが迎え鍵を取りあげ江戸から離れさせた。


監督:山下智彦
脚本:田村惠
原作:池波正太郎


感想: 長く続いたシリーズの最終回。
原作者の意向で完全オリジナルが無いので最後は複数回作られた。
後半では、登場人物の俳優が死去しても代わりを使わず、登場させなくなった。

剣客商売 手裏剣お秀

秋山小兵衛(北大路欣也)は女房・おはる(貫地谷しほり)と秋山道場に息子・秋山大治郎(斎藤工)を訪ね門人・飯田粂太郎(内野謙太)と会い、老中・田沼意次(國村隼)の屋敷で用人・生島(山田明鄕)から大治郎は出稽古と聞き、麻布・三木道場で大治郎は稽古し、小兵衛は意次と桑名藩主・松平下総守(市川右團次)に会った。
大治郎は加藤勝之助(松田悟志)と川井右近(山崎裕太)ら旗本の子息3人に誘われたが断り、3人は帰りに茶店で道場で習う百姓を見かけ、杉原左内道場に行き左内の娘・杉原秀(比嘉愛未)に会い立合を断られ挑むと礫を投げられ傷を負い追われた。
小兵衛は野盗浪人(波岡一喜)ら3人に襲われ金を求められ、大治郎が来ると野盗浪人らは逃げた、本所で医師・小川宗哲(古谷一行)は右近の怪我の鉄片を除き、小兵衛を下総守が屋敷に招き、加藤らは皆右腕を傷つけられ対応を練り、大名家下屋敷の賭場で浪人・益田忠六(金山一彦)は右近から左内の娘を襲うため雇われ左門道場を探った。
桑名藩松平家下屋敷で小兵衛は下総守から「剣術道場が衰退した、8年前の野口仁太夫と杉原左内(堀内正美)との決闘で杉原が勝ち、翌年に杉原が脱藩を図り追った野口の息子らと門人を斬り消え、野口と杉原を家名断絶にした」と判断を問われた。
小兵衛は宗哲を訪ねて礫を見つけ根岸流手裏剣の蹄と告げ、翌日に大治郎を訪ね、飯田から「友人の長屋の隣の益田と3人の浪人が人殺しの計画を立てていた」と相談された。
翌日に小兵衛は四谷の目明かし・弥七(山田純大)と女房・おみね(栗田よう子)の料理屋・武蔵屋に行き、弥七に浪人の横暴を話し探索を頼み、品川台町で道場を探し弥吾兵衛(鶴田忍)から「左内は3月前に死に秀が師範だ」「若侍3人が道場に乗り込み秀に返り討ちにあった」と聞き、旅籠稲葉屋の女将(岩橋道子)と小兵衛と大治郎が会った。
翌日に弥七は傘屋の徳次郎(竜川剛)と共に益田を尾行した、小兵衛は道場で秀に会い「左内から相手を生かして勝てと言われていた」と聞き、益田は野盗浪人らに旗本3人が秀を今日に襲うと告げ、弥七は稲葉屋で加藤と右近らと出会い次に連れの益田が来た。
弥七は小兵衛に2組の浪人がいると知らせ、稲葉屋の加藤と益田らに野盗浪人3人が加わり日暮れを待つと告げ、日暮れになり残りの野盗浪人らは先に出かけ、小兵衛はそれを見かけて尾行した、野盗浪人らは秀を襲い野口の息子・平馬と門弟と名乗り、小兵衛は弓で狙う浪人を倒し門弟を倒し、秀は平馬と闘い峰打ちで倒し捕らえた。
<以下、隠し字>
加藤と益田らが宿を発ち弥七が尾行し道場に向かい、小兵衛は秀に名乗り加藤らの一件を話し、加藤らは道場の様子が変と知り逃げ、大治郎が来て浪人3人を倒し、秀の手裏剣をかわすと小兵衛は気づいていたがかわしかたを見たかったと告げた。
弥七は益田を捕らえ旗本の子息の名を聞き出した、田沼に小兵衛と大治郎が会い下総守は悔やみ、下総守は秀の召し抱えを考え小兵衛は杉原家の温情は8年前の裁断が崩れると告げた。
秀は小兵衛を訪ねおはるに会い家内と知り、大名の剣術指南に望むと聞くが断り左内の意志を受け継ぐと答え、小兵衛から「左内は秀を遺恨から遠ざけた」と言われた。


監督:山下智彦
脚本:金子成人
原作:池波正太郎「手裏剣お秀」 出演者:北大路欣也・貫地谷しほり・斎藤工・比嘉愛未・古谷一行・國村隼・内野謙太・金山一彦・堀内正美・山田純大・波岡一喜・山田明鄕・栗田よう子・竜川剛・松田悟志・山崎裕太・岩橋道子・鶴田忍・市川右團次
製作年:2018年


感想:

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